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母の浮気【ネタバレ4話】全部が愛につつまれた最終回!

月に1〜2回の電話が家族の笑顔を守っていたのだとしたら、

それはもうでしかないのだろう!

誰にも頼れず、孤独で、一人で泣いてばかりいた母の毎日を

家族の笑顔であふれる家庭にしてくれていたのは、

{いさおさん…あなたのおかげです}

そして・・・

その感動と衝撃の結末は、ヒロイン・伊織に希望の出会いをもたらせました♪

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母の浮気

4話の解説と感想です♪

しかも最終回だ~(汗)

「伊織の母・京子は、果たして幸せな人生を送れたのか?」

今、明かされる伊織と疎遠になっていた母・京子が生きた最後の1年間。

確かに、

母は穏やかな最期を迎えた。

その理由は、最後に大好きな人と一緒に過ごせた時間があったから・・・?

心温まる最終回には、涙なしには語れない感動の物語が隠されていました。


3話の解説と感想はコチラ♪
↓↓↓↓↓

4話の見どころ

『母の浮気』は、この第4話をもって最終回となります。

単行本にしたとしても1巻に満たないページ数で完結したことになりますが、

中身は非常に充実した濃い内容のヒューマン感動ドラマでございました。

 

母が犯した心の浮気を通じて知ることとなった家族の問題や、母親の苦しみと家族への深い愛情。

どんなに家族のことが大切でも、時には全てを捨てて逃げ出したくなるほど辛い時がある。

「そんな時、同じ苦しみの中で闘っている仲間がいたとしたら・・・」

母・京子は確かに、幼なじみで初恋の男性・いさおと浮気をしていたのかもしれない。

ただ・・・

月1〜2回電話で話すだけの浮気で、孤独に苦しむ地獄のような毎日を乗り越えてきたのだ。

「誰がこの母親を責められる?」

母の苦しみを知っていたにも関わらず、ずっと見て見ぬふりをしてすごしてきた伊織にとって、

いさおという母の浮気相手は、母を救ってくれた大恩人ではないか。

 

最終回4話の見どころは、

明かされた真実の先にあった母の意外な晩年の様子と、ラストで伊織にやってきた夢のある出会いですね。

4話と非常に短い物語でしたが、著者の伝えたいメッセージがちゃんと心に響いた内容で、

タイトルは『母の浮気』ですが、物語のテーマは ”家族の愛” でした♪

魅力的なと、しっかりしたシナリオは、体の芯から涙がにじみ出てくるような感動を与えてくれた素敵な物語だったと思います。

 

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母の浮気【ネタバレ4話】全部が愛につつまれた最終回!

ただ電話してるだけ!

そのきっかけは、いさお京子にかけた一本の電話から始まった。

その後、二人は月に1から2回のペースでおたがいの近況を電話で話し合う関係となりました。

二人の中のルールは、子供が寝付いたあとに必ず電話をかけること。

京子の夫・高野は、夜遅い時間の帰宅がほとんどだったので、そんな時間でも問題なかったのです。

 

正直、いさおとちがって夫のいる京子としては、家族に対する後ろめたさがあったが、

どうしても、誰にも頼れず、またあの孤独な毎日には戻りたくないという切実な思いがあった。

だから・・・

{自分たちは何もしていない}

ただ電話してるだけ!

会うのはルール違反!

表面的には、いさおが京子に子育ての相談に乗ってもらっているという体(てい)で、

二人の中では、この心の浮気を潔白のモノにしようとしていた。

そして・・・

その月1〜2回の電話は、お互いの生活に絶大な効果をもたらすこととなります。
それまでの辛くて孤独だった毎日が、明るく笑顔のある日々へと変化していったのです。

お互いに今まで誰にも言えなかった弱音を吐き、愚痴を言い合ったり、昔話をしてドキドキしたり・・・

京子は、今までいっぱいいっぱいだった精神状態から、心に余裕を持つことができたのです。

しかも・・・

京子にできたその心の余裕は、家族全員を笑顔にするパワーへと繋がっていきました。

実際に会って、デートしたわけでもなく、体を重ねたわけでもない電話で話すだけの関係。

これが浮気だというのならそうなのかもしれない。

でも・・・

確実に二つの壊れかけた家族は、この月に1〜2回の他愛もない電話の会話で救われていたのだ。

ただ・・・

そんなプラトニックすぎる二人にも、たった一度だけ、実際に会う約束をしたことがありました!

その時、

いさおは実際に京子とあったらどこか遠くへ彼女を連れ去ってしまおうと考えていたのだと、

生前に息子の(けい)に漏らしていたという・・・

しかし・・・

その二人が合う約束は、ある出来事がきっかけで、京子によってキャンセルされてしまったのです・・・

感動の結末へ

たった一度だけ、京子はいさおに会いたいと言ってきたことがあった。

そして・・・

二人はお互いのスケジュールを合わせて一泊旅行を計画するが、

その当日になってある人物の体調が悪くなってしまうんです。

それは・・・

京子の家族の誰かです。

その家族の看病をするために京子はいさおと待ち合わせした場所へ行けなかった・・・

 

その後、京子の夫・高野が息を引き取るまで、二人は一度も会うことなくプラトニックな関係が続きました・・・

 

全ての京子といさおの物語を聞き終わった伊織は、

母・京子と、幼馴染で初恋の浮気相手・いさおに思いをはせて、

目の前にいるいさおの息子・圭と自分自身に向かって語りかけます。

ここから感動の結末へと、この物語は心地よいリズムでエンディングに向かってゆくのです・・・

 

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4話の感想

家庭を顧(かえり)みない亭主関白な夫と、姑の介護、

そして…母親の苦労を見て見ぬふりをする子供たちとの生活に疲れ果て、

「初恋の幼馴染とプラトニックな浮気を貫いて亡くなった女性のお話。」

簡単にまとめるとそんな内容だ。

 

考えてみると、主人公・伊織の母・京子みたいな女性は、

少しの前の昭和の時代だったらたくさんいる主婦の一人だったと思います。

ちょうどサイト主のまるしーの母親世代の人たちかな~?

日本がバブル経済を迎えて空前の好景気に酔いしれる少し前の時代。

「男は家庭のことは気にせず仕事に精を出していれば許されていた時代だ!」

その陰で、幼い子供を抱えた母親たちは七転八倒して子育てに励んでいたのだ。

 

家の前が畑だらけだったのどかな環境だったら、子育てもそこまで辛くはないだろうが、

日本が高度成長期に入った時代は、都心のベットタウンに”団地”と名付けられた巨大な集合住宅が乱立しました。

薄い壁に仕切られた2K2DKくらいの部屋が密集した集合住宅に、

幼い子供を連れた若夫婦がたくさん暮らしていたのです。

公園デビューという言葉もまだない時代に、2人〜3人の小さい子供を抱えて、

日本の母親たちは懸命にたった一人で毎日の暮らしと闘っていたのです。

 

いろんな条件がその頃の時代と今では変わっていますが、

明らかにその時代だったら京子みたいな境遇の女性はたくさんいたと思います。

だからといって京子の苦しみが大げさだだとか、浮気の理由にならないとか言ってるわけではなく、

「結局のところ人は、人によって救われるんだということ。」

もし・・・

京子が姑の介護に大変な思いをしているとき、母の苦労を気遣って、娘の伊織が母親に代わって家事の手伝いをしていたら・・・?

京子がいさおとの電話に依存することもなかったかもしれない・・・

だからと言ってこれもまた伊織を責めているわけでもないのだ。

 

何が言いたいかというと、京子は”浮気”をしたから救われてたというわけではなくて、

”いさお”という心のよりどころがあったから救われたのだということです。

なので、本作のタイトル『母の浮気』は、この物語の内容をすごくいい意味で皮肉なものとしている。

いいタイトルだ♪

そして、イイ物語だった・・・

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