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中国誘拐村のネタバレ!『鬼子母神』になった壮絶な女の半生

かつて自らの恨みから
身を持ちくづした女がいた・・・

遥か太古の時代から、

男女の激しい愛憎劇は繰り返されていた・・・


『鬼子母神』になった壮絶な女の半生

「鬼子母神(きしもじん)

という己の私怨によって国を滅ぼした女の

波乱万丈な半生を描いた歴史愛憎劇です~

「鬼子母神」とは

「中国誘拐村」に収録されている中の最後に当たる作品で、

時代は、紀元3世紀まで遡ります。

 

調べてみたら、

日本では弥生時代の末期に当たるようです。

なので、もう昔も昔、
大昔の話なんですが

こんな太古の時代でも男と女の愛憎劇が繰り広げられてたんですね~。

 

そりゃ今の時代になっても男と女のいざこざが無くなるわけはない。

 

タイトルの『鬼子母神』とは

仏教の言葉で、

『守護神』という意味で、

仏教を守護する女神の一人とされている存在です。

 

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鬼子母神のあらすじ

この物語は、
弥生時代の日本において、

主人公・清苗(キヨナ)という女性が、

時の王様の第4妃(きさき)となり、

後の国王となる我が子のために

血で血を洗う跡目争いの果てに、

最後は『鬼子母神』のような生活を送るようになった

壮絶な女の半生を綴った

悲哀に満ちた女性たちの悲しきたストーリーです。

 

なんか、タイトルと説明だけ聞くと小難しそうな話しに思えるかもしれませんが、

 

要は、妾(めかけ)同士の争いの話です。

 

『大奧』よりもっと太古な女の争いということ

まぁ~…いつの時代においても

女はホント怖い生き物だと再認識させられたお話でした。

鬼子母神のネタバレ

主人公・キヨナは、

彼女が住んでいた村を攻め落とした

那可国(なかこく)の王に見初められて妾として召し抱えられました。

 

王は、美しいキヨナをたいそう可愛がり、

やがて、王とキヨナとの間にカワイイ男の子が生まれ、

一介の妾から王の弟4妃(きさき)の地位を賜ります。

 

その後も、

トゥムと名付けられた生まれたばかりの息子と共に、

穏やかに暮らしていたキヨナでしたが、

 

キヨナとトゥムだけを寵愛する王に腹を立てた

第1妃のオトバが王を
毒殺してしまうのです!

 

その後、当然のごとく
第1婦人の息子であるイアクが王位を継ぎ、

キヨナとトゥムは、
れっきとした妃(きさき)の地位にもかかわらず

奴隷のような身分にまで貶(おとし)められてしまうのです。

全てはオトバの策略において・・・

悲惨な境遇

キヨナとトゥムは、
オトバの差し金により、

劣悪な環境で厳しい強制労働をやらされ、

夜には、労役の男たちから凌辱される日々が続きます。

 

栄華を誇った、妃の生活から一転して、

地獄のような日々を過ごすことになるのです。

 

そんな中、

幼馴染として過ごしてきた
セタという歳の近い男性が、

落ちぶれたキヨナの力となって

キヨナとトゥムの生活を支えていたのです。

 

そんなある日、

国王となったイアクがキヨナを犯そうとして、

キヨナに突き飛ばされ、

崖から転落して狼に食い殺されてしまうのです。

 

ここから、
キヨナの人生が変わってゆきます・・・

その後の展開

王であり、息子のイアクを失った

第1妃のオトバは気が狂って失脚すると、

次の跡目争いが勃発します…

 

すると、何とか自分の地位を守ろうと、

オトバに付いていたシカジという大臣が、

 

キヨナを第4妃として復活させて
跡目争いに加わろうと画策するのです。

キヨナもシカジの話に乗り、
まずは妃の地位に返り咲きました。

そして、彼女が一番最初に
シカジに頼んだ事は、

自分を慰めモノとして凌辱してきた労役の男たちを、

一人残らず国境の危険な地域に追いやってしまう事でした…

 

この後、

第2妃と第3妃たちとの
三つ巴の跡目争いが激化してゆきます!

 

地で血を洗う女たちの激しい抗争を制したのは・・・?

 

そして・・・

その先に待っていた悲劇的な最後とは・・・?

 

全てが終わった時、
女は、『鬼子母神』となっていったのだ・・・

 

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鬼子母神の感想

遥か太古の話しでしたが、

まったく時代を感じさせない、

すごくドラマティックなストーリーでした~

 

サクセスあり絶望ありで、

乱世に生きた、たくましい女の

ジェットコースターみたいな半生は、

短いストーリーでありながら読み応え充分な内容でした。

 

かつての恨みと、子を守りたいが故に
『鬼』となったキヨナ。

 

個人的に見たらキヨナの行動は責められるものでもないと思う。

 

ただ・・・

昔からキヨナを知るセタには人を殺すよう命令する彼女を

受け入れる事はできなかった…

 

セタの立場に立つと彼の気持ちも理解できる。

 

何がいけないのか?

となるとやっぱり争い事が悪いという事になります。

 

一寸先は地獄のような乱世において、

その中をたくましく生き抜くには、

キヨナのようにやるしかないかもしれない!

 

ただ・・・

傍(はた)から見ると残念な人間に写ってしまうでしょうね

 

何が正しくて、何が悪なのか?

これは、見る者の立場によって変わる事。

 

どれだけ時代を遡(さかのぼ)ろうと、

人の妬(ねた)み嫉(そね)みは何も変わる事はない。

 

なるべく人に恨まれずに生きてゆきたいもんです。

 

『誉は誹りの基』

(ほまれはそしりのもと)

悲しいかなこの言葉の通りかもしれませんね~

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