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美醜の大地【ネタバレ29話】絶望のサチにハナがかけた言葉!

「私に…何をさせたいの?」

絶望の淵で再会したハナに問いかけるサチ。

あの、復讐の日から再びまた相対することとなった二人に一体何が…?

今…ハナとサチの関係は大切なモノを奪い合った敵同士の存在だ。

なのに…

なんだろう…この二人の間に漂う穏やかで温かな空気は・・・?

美醜の大地

29話の解説と感想です♪

刻々と変わりゆく深い人間ドラマ模様。

ついにハナとサチが再会。

綿貫の苦悩。

絢子の隠された真実。

それぞれの生きざまを貫く姿が痛ましくてもの悲しい・・・

29話の見どころ

この29話もまた、35ページほどの短いエピソードの中に様々な人間ドラマが描かれていました。

もはや昭和の『昼ドラ』という次元の話ではなく、

『NHK大河』レベルと言っても大げさではないほどの大作となりつつあるヒューマンドラマになってきた(汗)

それは…丁寧に各登場人物の背景を描いてきたその効果が、

ここへ来てドンドンとストーリーの深みとなって表れています。

ハナの復讐劇から始まったこの物語は、今や愛すべきキャラクターたちが作り上げる感動の群像劇に変化しています。

伝えたいコトが山ほどあるのに、1話1話の内容が複雑すぎてなかなか解説するのが難しいです(汗)

さて…

29話の見どころですが、

それはどん底の状況で絶望するサチにハナが言い放った”裁き”の言葉ですね。

サチは、ハナの復讐を受けた人物の中で唯一自らの過去を悔い改めるチャンスをもらった人間だ。

なんか…

今考えると、12話ぐらいから、「物語の大詰め」だとか「クライマックス」だとか解説してた自分が恥ずかしい。

このぶんじゃ『美醜の大地』のクライマックスなんてまだまだ先のような気がするし、

なんたって片づけないといけない人間ドラマがありすぎます(汗)

だじゃらまだまだ楽しめそうだ♪


28話の解説と感想はコチラ♪
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美醜の大地【ネタバレ29話】絶望のサチにハナがかけた言葉!

ハナとサチ

29では、ほんの35ページの短いストーリーの中に様々な人間模様新事実が発覚してゆきます。

まず…

やっぱり一番大切なハナとサチの再会シーンです♪

ハナが自ら復讐を果たした人物と再会するのはこのサチが初めてです。

今や、命よりも大切な我が子見失い、自分を追ってきた相原刑事を殺して犯罪者となってしまったサチ

なぜか…そんな何もかもを失い、絶望の淵に追い込まれたサチの前に現れたハナ。

ここでトドメか?

と思ったら、

ハナは、怯えるサチに一枚のメモを差し出します。

なんと…

そのメモにはサチの息子である進司の居場所が記されていました。

そうです。

あの爆破事件の夜、焼け出されて泣いていた進司を保護して、孤児施設に預けたのはハナから頼まれた仲間の鶴田だったのだ。

ハナは、進司を助けた際の経緯を簡単にサチへ説明した。

衝撃を受けるサチ。

そして…じっとハナの表情を見つめながら恐る恐る尋ねた。

「私に…何をさせたいの」

もうこの先、息子を盾にとられるのも利用されるのもたくさんだという思いでサチはハナの要求を聞こうと思った。

だが…

意外にもハナから返ってきた言葉は

「何も…」

というセリフだけだった。

「何も…?ただ…私の息子を守ってくれただけなの?」

驚いたサチがハナにそう聞き返す。

ハナは何も言わずサチの目をじっと見つめ返していた。

すると…

サチの瞳からは大粒の涙がとめどなく溢れ出し、これまでずっと彼女が抱いてきた苦悩をハナに語り始めた。

その全ての報いが自分自身の招いたなのだとハナに懺悔したのです。

じっとサチの言葉を聞いていたハナがサチにかけた言葉が胸にグッと刺さります。

感動的な瞬間だった。

絢子のショッキングな姿

ついに綿貫が警察で殺された相原のことを話しに行く決意をし、相原の殺人事件を担当する柏葉刑事に面会をもとめたが、

ちょうどそこに、高嶋津家で働いていた女中の話を立ち聞きして警察から引き返す。

そして…今まで明らかになっていなかったラスボス絢子の衝撃的な姿が描かれます。

悲惨な幼少時代を過ごしてきたことを想像させる絢子のショッキングな姿に、また新たな人間ドラマのスタートを予感させる。

さらに…

ラストにはこれまたとんでもないことが起こりそうな気配が漂ってきます。

29話は実に見ごたえありました♪

 

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29話の感想

サチへの復讐はすでに終わっている。

そう思わせるようなハナが言ったサチへの言葉と行動だった。

大切なモノを全て奪われて復讐の鬼と化したハナが見せた本来の心優しい人間性。

そう…

振り返ってみると最初からハナは、復讐を叶えるたびに自分も心に深い傷を負ってきたように思える。

彼女も薄々は気づいているんです。

どれほど憎らしい相手に復讐を続けても、失った家族は二度と戻ってこないという悲しい現実を!

しかし…

復讐でもして何かに駆り立てられていないと、自分が生きている理由が見つからないからやっている。

でも…

「そんな人生は空しすぎる!」

復讐だけが生きる理由だなんて…。

でも…

ならば何よりも大切な家族を殺された悲しみって、どうやったら忘れられるのだろうか?

「忘れることなんてできない!」

復讐の中で自分の中に湧き上がった怒りと苦しみを浄化させてゆくしかないのだと思う。

本当の意味でこの復讐劇に一番苦しんでいるのはハナなのです。

ハナをイジメて彼女の大切な家族まで奪った絢子たちは、

ハナの傷ついた心が少しでも軽くなるために、ハナの荒んで刺々しく突き出した復讐の刃を受け止めるしかないのかもしれない。

「だって、絢子たちはそこまでのことをやらかしたんだから。」

最近この『美醜の大地』は、1話ごとにグッと胸に刺さるシーンやセリフが飛び出すことが多く、

読者としてはほんと毎回のごとく心震わされて、悲しまされて、感動させられて・・・

読んでるとかなり心が疲れるコミックとなりました。

「それでもまだ引き続きその先を読み続けたい。」

やっぱりストーリーがしっかりして絵がうまい漫画はその世界観に引きずり込まれてしまいますね♪

 

>>>『美醜の大地』30話の解説と感想はコチラ♪

 

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