『売られた辺境伯令嬢は隣国の王太子に溺愛される』
53話の解説と感想です♪
見事な淑女っぷりで三大貴族の当主たちを味方に引き入れたアンナ。
その苦労をねぎらう形でケネスがアンナを連れて演劇を観に行きました。
これはソコソコの大事件だ！
なんたって二人は婚約を交わした間柄とはいえ、
これがれっきとした初デートとなるのです（汗）
しかも誰にも知られずお忍びで行くわけですからスリルも満点だし、
舞い上がってイチャイチャするわけにもいかない。
大人しく一般の席でアンナと演劇を楽しむことにしたケネスですが、
そこにはケネスのある強い思いと決意が込められていたのです。
さて…
ケネスはどうしていつもの王族席ではなく、
一般席にアンナと座ることを望んだのでしょう？
「なんてことはない…ケネスはすでにメチャクチャ志の高い立派な時期国王の器でした！」
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売られた辺境伯令嬢は隣国の王太子に溺愛される【ネタバレ53話】お忍びの演劇鑑賞！
お忍びの演劇鑑賞
アルビオン国の行く末が決まる”大茶会”が翌日に迫ったこの夜、
アンナの見事な淑女っぷりで重役貴族たちを仲間に引き入れることに成功した、
その慰労もかねた形で、ケネスとアンナはお忍びの演劇鑑賞に来ていました。
アンナは特に変装をしていませんでしたが、ケネスはフードを被って一般客に交じるように席へ座った。
思えばこれが二人の”初デート”と言えるでしょう。
豪華絢爛な国立大ホールのほぼ中央にあたる席にアンナとケネスが並んで座っている。
普段ならケネスは王族の人間に用意された特別席に座って鑑賞するのですが、
この日、彼はアンナとどうしてもこの一般席で演劇を鑑賞したかった理由がありました。
「この席から観るのは今日が初めてだ。」
どこか感慨深げにケネスはアンナにそう語り掛けた。
「えっ…!?どうしてそうしなかったの？」
少し驚いた表情でアンナがケネスに質問します。
一緒に作りましょう
ケネスは正面を向いたまま目を閉じてアンナとこの席で観たかったと言ったのです。
その理由が実にケネスの熱い思いがこもったグッとくる内容だったのです。
身分に関係なく誰もが楽しめるのが本来の演劇であり、
そのために特別な待遇など用意する必要はないはずだと常々思っていたケネスは、
そういう古い体質の残った封建社会を取り払った国を作りたいと考えていた。
彼は自分が作りたい”国家の理想像”をアンナに知ってもらうべく、
一般の観客席にアンナと並んで座ったのだと胸の内を明かしたのです。
そんなケネスの言葉を穏やかな表情でじっと聞いていたアンナは、
透き通るような優しい微笑みを浮かべながらケネスの手に自分の手を添えて言いました。
「一緒に作りましょう」
この夜、二人が目指す新しいアルビオン王国の未来の青写真が出来上がった・・・
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53話の感想
ケネスがアンナに未来のアルビオン国の青写真を語る横顔には痺れました♪
すでにケネスはメチャクチャ志の高い立派な次期国王の器ではないですか！
きっと彼が国王となったアルビン王国の未来は幸せな風景に満ち溢れているはずだ。
さらに…
ケネスが珍しく真剣な表情で自分の夢と理想を語るのを聞いて、
「一緒に作りましょう」と答えるアンナがまたカッコイイ♪
だって…
「応援するわ」ではなくて「一緒に作る」は、
明らかに自分も自ら汗をかいて働くということです。
普通の王妃ならそんな言葉は到底出てこないでしょう。
自ら大軍を率いて戦場に出てゆく覚悟とその資質をもったアンナだからこそのセリフであり、
そしてその言葉が決して口だけではないことをケネス自身が一番よく知っている。
「一緒に」と答えたアンナに対して、
少し嬉しそうに「そうだな」と返したケネスの満足そうな表情。
すごく良い雰囲気の二人でした♪
心から信頼できる伴侶が誰よりも頼りになる同志だなんて、
ケネスにとってこれほど心強い味方はいないでしょう。
それに…
アンナがとにかく純粋で飾りっ気が無くて可愛いのです♪
そんな彼女のチャーミングな部分を微笑ましく思っているケネスの表情は、
アンナのことが愛しくてたまらないという感情が滲み出ていました。
どうやら二人はすっかり仲睦まじいカップルになりましね♪
最初の緊迫した殺し殺し合うシチュエーションの出会いから、
お互いに牽制し合っている時期を経て、ついに心が通じ合った最強のパートナーになりつつある。
今回の初デートではそのことが実感できた内容でした。
さて…
次はいよいよ本当の意味での大一番が待っています。
内容はよく分かりませんが、アルビン王国の主だった要人たちが集まって催される”大茶会”なるもの。
ここでおおよその大勢は見えてくるはずだ。
ケネスが劇場の売店で買ったアンナを驚かせたあのオモチャの仕掛けナイフ。
たぶんどこかのタイミングでアンナはそれを使うことになるのでしょう。
ということはケネスを殺さなければいけない状況になるということか？
そうなるとかなり物騒な茶会になるということだな（汗）
「全部想像ですが…（笑）」
でも…
あのおもちゃナイフはきっとどこかで使用させるための伏線だ！
たぶん。
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