著者:ナガトカヨ /ヒトエ真琴
『暴君のシンデレラ~大正溺愛浪漫譚~ 』
3話の解説と感想です♪
百万円の札束が豪快に舞う中で呆然と立ち尽くすサクラ。
ダンスの余興相手に黒雪が選んだのは髪はクシャクシャでドレスがうす汚れたサクラでした。
「白星サクラと踊る権利は俺のものだ!」
家族にも貴族社会からもはじき出されているサクラを救い上げようとする黒雪。
彼がどうしてそこまでサクラのことを気に入ったのかはまだよく分からない。
だけど…黒雪がただの金と権力にまみれた薄汚い暴君でないことはなんとなく肌で感じる。
その差し伸べられた手を握り返せば、もしかしたら希望を見いだせない未来が変わるのかもしれない。
サクラにとって人生が180度変わる瞬間が今そこにある・・・
「金と権力ではサクラの心を動かせないと悟った黒雪のリアクションが意外過ぎておもわずキュンです♪」
2話の解説と感想はコチラ♪
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暴君のシンデレラ【ネタバレ3話】同情だったらやめてください!
同情だったらやめてください!
パーティーの余興で男性たちが一緒にダンスをしたい令嬢をオークション形式で落札するという一幕があり、
なんと…凛子から散々な目に遭ってボロ雑巾状態の憐れな姿となったいるサクラを、
百万円という法外な金額で落札した黒雪。
これには会場にいた出席者の誰もが信じられないという表情で半ば呆れていたが、
一番驚いたのはサクラ自身であり、それと同時に自分が貴族たちのお遊びの道具に使われたようでとても不快な気分になり、
サクラの中で沸々と怒りが込み上げてきてしまい、
思わず黒雪から差し出された手を振り払ってしまったのです!
こんなことをして楽しいのか?
「同情だったらやめてください!」
サクラが持っている落ちぶれ令嬢としての誇りが黒雪の落札を撥ねつけたのです。
会場にいた誰もが暴君・黒雪を袖にしたサクラの行動にザワつき、
黒雪の部下たちは怒りを露わにしてサクラに掴みかかるも、
当の黒雪はまったく気分を害した様子もなく、サクラにもう一度丁寧に片膝をついてダンスを申し込んだのです。
その美しく紳士的な所作に一瞬、ドキッとしてしまったサクラは、
抗えない魅力に導かれたように思わず黒雪の前に手を差し出していました。
サクラが自分を受け入れてくれたと悟った黒雪は、ゆっくりとその差し出された手にキスをした。
黒雪家の根回しをなめるなよ!
黒雪とのダンスを受け入れたサクラでしたが、
凛子に足を痛めつけられたので立っているのもままならない状態だったのですが、
「俺に全てゆだねればいい」という黒雪の言葉に従い、彼に身をゆだねることにしました。
さて問題はここからだ。
いざ二人がダンスを踊り始める準備に入ったところで会場の電気が一斉に消えて真っ暗になった。
「停電?」
いや違う。
黒雪とサクラにこのままダンスをさせてたまるものかと香坂巻雄が嫌がらせで照明を落としたのです(汗)
真っ暗な会場で向かい合うピエロの黒雪とサクラを見て凛子が高笑いを浮かべる。
だが、黒雪は余裕の表情で笑う凛子に言い返します。
「黒雪家の根回しをなめるなよ!」
彼はあらかじめこういう事態をを想定していたのか、
窓の外に巨大な打ち上げ花火をセットしていたらしく、
その美しく大きな花火の炎で会場全体がパッと明るくなったのです。
だが問題はまだ解消されていません、
香坂の指示により演奏をやめさせられた楽団が動かない(汗)
ダンスは音楽なしでは踊ることができません。
でもその時でした。
会場のどこかから美しいヴァイオリンの音色が聞こえてきたのです。
なんと…
その演奏者は先ほど経済界の重鎮からサクラが救ったあの老婦人でした!
「えっ…!?」
黒雪は目の前で起こっている出来事に呆然とするサクラに自信満々でこう言います。
「凡人の悪意など俺になんの影響も与えない」
カッコよすぎるぜ…暴君・黒雪さま♪
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3話の感想まとめ
とりあえず今回のエピソードの中で一番驚いて笑ったのは、、
サクラが救った老婦人がヴァイオリニストだったことだ(笑)
ここまでくると天が暴君に味方しているとしか思えないエンタメ感だ♪
「黒雪家の根回しをなめるなよ」
と…自信満々に言い放ってさまざまな香坂からの妨害をなんなくクリアして対処するわけだけど、
普通に考えて一体いつ打ち上げ花火を仕込んだんだと想像するとかなりかなり笑えます♪
ここまで派手で異次元な展開が繰り広げられると理屈抜きで楽しもうと言う気分になる(汗)
凛子の勝ち誇った高笑いのあとに体を震わせて悔しがる様子は、
2022年に惜しくも終了したバラエティ番組の『スカッとジャパン』を観ているようで爽快だ♪
こうしてみるとやはり黒雪が繰り出す暴君な行動には、
弱者を救済するという一つのポリシーがあるように思えます。
だからこそ自信満々で好き勝手な行動を連発する黒雪にまったく不快感はなく、
彼が財力や権力を振りかざす相手は一定の悪党だというセオリーが成り立って、
ワクワクした気持でその暴君っぷりを楽しめるわけです。
そうなると今回の出会いでサクラを見初めることとなった黒雪が、
一体どんな暴君的なラブラブを見せてくれるのか非常に楽しみになってくる♪
まずは白星家の義母がサクラを見初めた黒雪にどんなリアクションを見せるのか?
悔しさからサクラと黒雪の縁談をぶち壊そうとするのか?
それとも香坂家と黒雪家との太いパイプができたと喜び勇んだ上で、
これまでサクラに取っていた辛辣な態度を一変させるようになるのか?
ちょっと興味深い展開が拝めそうです。
あと…
一番重要なサクラの黒雪に対する気持ちの面ですが、
幾多の嫌がらせを跳ね返してダンスを踊った後は、
サクラの中にも黒雪に対する抗えない感情が芽生えていたような気がします。
”好き”という感情にまではさすがにまだ到達はしていないけれど、
黒雪からすればもうあと一押しでサクラのハートを射抜けるという状況です。
この3話の終わりの次回予告の内容には、
『瑛誠に見初められ、舞台は黒雪家へ…』
という次回4話の告知が示されていましたが、
まさかあの婚約疲労パーティーの現場からそのまま強引にサクラをお持ち帰りするのだろうか?
そうなるとまさに暴君・黒雪の真骨頂な動きです。
そしてその強引さはサクラにとってもありがたい展開になると思う。
もし…あそこまで凛子に恥をかかせた後でサクラが白星家に帰ってしまったら、
その後にはきっと凛子と継母から壮絶な怒りがサクラにぶつけられるはずだ!
どうか黒雪にはそのままサクラを強引に黒雪家へ連れ帰って欲しいものです。
そしてサクラには覚悟を決めて黒雪について行って欲しい!
例えそれがまた別のいばらな道であったとしても・・・
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