鬼虫【ネタバレ】壮大な人間ドラマに鳥肌が立った!

遥か太古の日本でも時代を引っ張っていたのは女だった…

唯一無二の鬼才・柏木ハルコ が描く壮大なスケールの物語は、

読む人間の想像を簡単に凌駕(りょうが)してゆく!


壮大な人間ドラマに鳥肌が立った!

『鬼虫(おにむし)

この漫画を読んだら
そこら辺の安っぽい漫画なんてもう読めなくなる。

それほどこの作品には
作者からの強烈なメッセージが宿っている!

『鬼虫』とは?

最近の連載では、
『健康で文化的な最低限度の生活』

で、コアな漫画ファンのハートをガッチリと掴んでいる

柏木ハルコ先生の名作です!

 

2003年に発売された本作が今になって、

評価され始めてるみたいです。

 

いつの時代でも良い作品は色あせることはないという証拠のようですね~

 

さて、

この漫画の舞台は、

平安時代の日本。

それも、日本地図には絶対に載ってない回りを海に囲まれた小さな弧島です。

 

ストーリーとしては、
『鬼島』と呼ばれるこの絶海(ぜっかい)の孤島で生活する

100人にも満たない島民たちの生々しい人間ドラマが描かれている物語です。

 

タイトルが『鬼虫』なのは、

平和だった絶海の孤島にある日、

外界から謎の女が流れ着いて、
その島の人間関係をメチャメチャにしてしまうんです。

 

この女は鬼島に入って来た悪い虫。

だから『鬼虫』というタイトルになったんだと思います。

たた・・・

これはあくまでもサイト主
まるし―の想像なんですが…

もし間違ってたらごめんなさい。

 

まぁ…

読んだら分かると思いますが、

圧倒的な迫力とドラマチックなストーリーで

もうページを開いたら最後。
オリジナリティ溢れる内容に感動すら覚えますよ♪

 

一体、どんな生き方をすればこんな奇想天外なストーリーが思いつくのか?

 

今まで読んだことがない
壮大な人間ドラマに鳥肌が立った!

 

これはホントに深くて読み応えのある

漫画を越えた二次元スペクタクル作品と言えるでしょう。

 

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鬼虫のあらすじは?

時は平安の時代。

文明から取り残された絶海の孤島で繰り広げられる

男女の激しい情念が入り乱れたサバイバルゲームが勃発する!

 

きっかけは、

ある日、
島に流れ着いた一人のだった…

 

この女を巡って島民たちの関係がおかしくなってゆく。

 

ヒロインの一人 トラゴはその女に執着した。

 

なぜなら子供の頃に死別した姉・タナに生き写しの如くそっくりだったから・・・

 

もう一人の主人公・ククリも男としてタナにそっくりなその女に惑わされる。

 

土着的な宗教を信仰し、原始的な生活を営んでいるこの島の者たちは

外界から入ってくる人間は『流行り病い』を運んでくると教えられている。

 

そんな島に都の洗練された文化を知る

華奢(きゃしゃ)な女がやって来たのだ・・・

 

男どもは色めき立ち、

女どもは嫉妬に狂う・・・

 

たった一匹のが平和だったコミュニティ―を破壊してゆく。

 

そして・・・

その行きつく先は血で血を洗う女の激しいバトル!

 

島の屈強な女たちは、

自分たちの男を寝とった華奢な都(みやこ)女を徹底的に追いつめる。

 

しかし・・・

信じられない事に島の男たちが守ったのは都女だった・・・

 

いつの時代も女は逞(たくま)しく賢い。

逆に男たちはバカで意気地がない

 

閉鎖社会の異分子として排除される運命にあった都女は、

知恵と女を武器に壮絶な生き残りゲームを逞(たくま)しく生き抜いてゆく・・・

 

壮大なスケールで描かれる遥か太古の人間ドラマが今、ここに幕を開けた!

 

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『鬼虫』のネタバレ

絶海の孤島の岩場で遊ぶ3人の少年少女。

主人公でヒロインのトラゴ。

そしてその横には姉のタナがいる。

あと一人は男の子のククリ。

五郎ジイ、と呼ばれている島民の小舟に乗って遊んでいるトラゴとタナ。

ククリは海を怖がり小船には乗らず岸辺でカニを追いかけて遊んでいた。

しばらくするとククリが追いかけるカニが小船を繋ぐロープの下に隠れた。

カニの事で頭がいっぱいのククリは無意識にそのロープをずらしてしまい、

その結果、トラゴたちと小舟は岸から少し流されてしまった(汗)

 

トラゴは大人たちを呼びに岸へ上がり村に駆け出して行った。

そして、タナは船を失くさないために海に残った。

 

そんな中、ククリはなにも出来ずにただ茫然とその様子を見ていただけだった。

やがて、大きな波はタナと小舟を飲み込んであっという間にククリの視界から消えてゆきました・・・

鬼虫が漂着した

タナが帰らぬ人となった忌まわしい事故から数年後、逞しく体が成長したククリとトラゴ。

二人は成人して夫婦になっていました。

まだ二人の間に子供は生まれていませんが幸せに仲良く暮らしていました。

そんなある日、あの悲しい事故以来、一歩も海に近付くことができなくなったトラゴは、

島の子供たちから、岸辺に人が倒れている事を聞かされ数年振りかでタナを失った例の岸辺に向かいます。

すると・・・

なんとそこには、見た事もない綺麗な着物をまとった女性が岩場に漂着していたのです。

トラゴが水の中から女性を岸に引き揚げてやると彼女は奇跡的に息を吹き返しました。

その時ちょうど知らせを聞いたククリもトラゴのもとへ駆けつけてきました。

そして、

息を吹き返した女性の顔を見たとたん二人は衝撃を受ける。

なんと、

その女性の顔は、子供の頃、行方不明になったタナとそっくりだったのです・・・

裏切り

岸から助け出したタナにそっくりな女性を献身的に看病してなんとか衰弱した状態から回復させたトラゴ。

ただ・・・

トラゴが

「姉(あね)え~」

と言ってやさしく看病した女は元気になってもトラゴやククリとはいっさい口を聞きませんでした。

漂流者の女のそんな態度にちょっと不安を感じたククリ。

しかし・・・

「姉え~、姉え~」

と言って何かとその女の世話を焼くトラゴを見てたら、

子供の頃にタナを死に追いやった負い目もあって何も言えないククリでした。

だが・・・

ククリの遠慮は間違っていた!

漂流者が元気になったその日の夜。

ククリは夜中に「チリチリ」という音で目を覚ますと、

何と家の中が燃えていたのです。

おまけに備蓄してあった干し肉やイモなどのいった保存食が全部ない!

そして、なによりも

二人が助けたあの女もいない・・・

逃亡

トラゴは家を焼いてる火も消さず一目散で漂流者が流されてきたあの岸辺に向かった。

すると、ちょうど保存食をいっぱい詰めた袋を持ったあの女が、

島民の小舟に乗って海に出るところだったのです。

それをみたトラゴは必死で

「姉え~姉え~」

と叫びます。

「だ・・だれが姉えじゃい!」

いつまでも訳のわからん事を言ってるトラゴに向かって

(ののし)りの言葉を口にする漂流者のオンナ。

そして、

小舟は荒れ狂う夜の海に、トラゴのいる岸辺から離れて行ったんですが、

その後すぐ、

彼女の小舟は高波にさらわれて転覆してしまいます。

すると・・・

子供の頃からのトラウマでまったく海にも近付けなかったトラゴが、

荒れ狂う海の中へ飛び込み、漂流者の女を命からがら助け出したんです。

死にそうなところを助けられ、やっと神妙な態度になったそのお女は、

初めてトラゴに話しかけた。

「私はあんたの姉えではない」

と…

不吉な前兆

再び、トラゴ達夫婦に匿(かくま)われることとなった女は、

二人に、口は利くようになったけども、ずっとふてくされた態度でトラゴ達を困らせていた。

自分の不注意で家が焼けてしまったにもかかわらず、謝るどころか家を新築する材料の調達作業も、

「疲れた~もう休もうよ~」

と言って真面目に手伝おうとしません(汗)

そんな時、

この『鬼島』(おさ)でトラゴの伯母でもある

巫女(みこ)クウロウ伯母がトラゴとククリのもとへやって来て、

トラゴに向かって小声で、

「あの女、捨ててこい!」

と支持を出したのです。

彼女はこの島の絶対的権力者で誰もクウロウ伯母に逆らう事なんてできません。

トラゴの顔は硬直します。

クウロウ伯母とトラゴの緊迫したやりとりを見ていて、

なんとなく自分の危機を感じた漂流者の女はクウロウ伯母が去った後、

人が変わったように真面目に働くようになり、二人に愛想笑いを振りまいて話しかけてきたのです。

そしてその夜、

おびえた表情で女がトラゴとククリに話しかけました。

「私は捨てられるの?」

「こんな島に一人捨てられたら私…」

そう言って涙ぐむ女。

すると、

トラゴは、

「大丈夫だら!!」

と、女を励ました。

クウロウ伯母が心配してるのは女がこの島に持ち込んだ『流行り病い』であって、

彼女はもうピンピンして元気になった。

トラゴは、

「問題ない!」

と女を安心させたのです。

トラゴの言葉を聞いて、

「ありがとうトラゴ~♪」

とトラゴに抱きついた女は、この島へ来て初めて自己紹介をした。

「私はマナメ」

そして、トラゴを見ながら、

「呼びたいなら”姉え”でもいいよ」

そう言ってトラゴの手をとって自分のおでこにあてがいました。

まるで姉妹の契りを交わすように・・・

その光景をククリは茫然と見つめていました。

そう・・・

あの時、タナが帰らぬ人となった日のように…

この瞬間から、絶海の平和な島に不吉な空気が流れたことを今はまだ誰も知らない・・・

この後、

マナメは平穏な島民の生活を乱し争いを勃発させる恐ろしい『鬼虫』と化してゆくのです…

 

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鬼虫の感想

1巻だけでも名作映画1本見たくらいの読後感でしたよ~♪

どうしてオリジナルでこんな物語を考えつくんだろう・・・?

読んでてホント夢中になりました。

村の掟(おきて)やしきたりとか、おまけにあの日本語の『方言』。

「だら~」

と語尾につける方言なんですが、ちょっとを調べてみると

色んな地域で使われている事が分かったんです♪

ざっと書きだしてみると、

静岡県・愛知県・長野県・富山県・鳥取県・石川県・・・

あと近畿地方でも使われている地域があるようです。

なので、この漫画の舞台となってる『鬼島』がどこの地方に位置してる場所なのかがはっきりと分からないのです。

当然、架空のストーリーなので特定する事なんてできませんが、

いい感じのワードをチョイスしたな~と思いますね~

実にミステリアスな島だ♪

あと…

トラゴというヒロインの女性がものすごく魅力的なんです♪

まるし―が女だからかもしれませんが、

あんなに屈強で逞(たくま)しくてかわいいヒロインは見たことがありません!

それに、島長(しまおさ)のクウロウ伯母とか…

この漫画には個性的で魅力的なキャラクターが沢山登場してきます♪

そして、島に伝わる言い伝えや生活習慣などは、

見ててウキウキするようなオリジナルの光景がいっぱい出てくるので、

全てのシーンが楽しめる漫画です♪

やっぱり名作なんだなぁ~とつくづく感心させられる作品ですね~♪

岸に上がった大きなマンボウを解体してる光景の絵には、

感動して思わず鳥肌が立った~♪

なに~っ?

この魅惑的なパノラマは~って感じで・・・

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鬼虫は、

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