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シジュウカラ【ネタバレ3巻】微熱中年が積年の毒を吐く!

『シジュウカラ』

3巻の解説と感想です♪

「千秋との絆が強まるにつれ、ジェラシーに燃える夫。」

忍にとってあの頃の生活は死んでいたも同然だった。

忍の悔しさが込み上げる。

だけど自分の息子に千秋のような悲しい思いをさせるわけにはいかない!

そんな忍の葛藤も知らずに夫は…

 

すっかりお互いに抱いていたわだかまりが解けた忍と千秋は、今や最強のコンビとなった。

今まで、ジメジメとした主婦業に明け暮れていた忍にとって、

冗談を言い合いながら千秋と漫画を作り上げていく作業はとても愛おしい時間だった。

それは千秋にとっても同じだ。

そんな中、妙に最近イキイキとした表情を見せるようになった忍を見た夫は、

息子ほど年の離れた千秋の存在にジェラシーを募らせ・・・

3巻の見どころ

千秋の不幸な生い立ちを聞いた忍は、どうしても千秋を責める気持ちにはなれなかった!

逆に千秋のことがすごく可哀想で、どこか自分と重ねてしまう心境になる。

しかも・・・

千秋に取り返しのつかない幼少期の寂しさをもたらしたのは自分の夫である(汗)

いわば二人は夫の犠牲者でもあるわけで、お互いに憎しみ合っているのは筋違いなのかもしれない。

さらに・・・

お互いに抱えてきた悲しみを知ったことは、忍と千秋の関係性に大きな変化をもたらしました。

さて・・・

3巻の見どころは、ドンドンとその絆が強くなる忍と千秋に対して、

逆にドンドンと冷めてゆく忍と夫との荒んだ夫婦関係です。

しかも・・・

今回の3巻では、忍に対する夫のジェラシーがきっかとなって、

忍がついにあのことを夫に告白するシーンがあります

10年以上前の浮気をトツゼン責められた夫は、あまりの衝撃になにも言い訳する言葉が見つからなかった。

しかし・・・

今までその怒りをずっと胸の奥にしまい、夫の裏切りに耐えてきた忍の心はすでに夫にはなく、

冷めた表情である言葉を夫に告げた…


2巻の解説と感想はコチラ♪
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シジュウカラ【ネタバレ3巻】微熱中年が積年の毒を吐く!

7話:微熱中年

お互いのわだかまりを乗り越えたことでフラットな関係性に変化した忍と千秋。

忍は、例え自分に責任があるわけではないが、間接的に辛い思いをさせてきた千秋に対して、

申し訳ない気持ちもありつつ

{彼と一緒にもっと仕事をしていたい!}

そんな気持ちが沸々(ふつふつ)と湧き上がってきていた。

そんな微熱中年のごとく心の温度が高くなっている忍は、仕事にはがぜん力が入りました。

するとその頑張りは描きおろし作品の連載化という形で実を結ぶことに・・・

連載が決定したことで再び忍は千秋にアシスタントの仕事を依頼する。

再び千秋が忍の家に来て作業を手伝うことになったのです。

打ち解け合った二人の関係は、親子でも恋人でもない不思議な関係性だった。

お互いに隠し事が無くなったせいもあり、

言いたいことを言い合ったおかげで漫画家とアシスタントという関係以上の仲の良さだった

 

そんな忍と千秋の関係性になんらかの違和感を覚え始めた忍の夫。

千秋とのことや、漫画家の仕事についてちょくちょく口を挟むようになってきたのだ

夫は特に二人の浮気を疑っているわけではないが、明らかに千秋に対してなんらかの引っかかりを持っている。

だけど忍はそんな夫の小言をいともたやすく切って捨てた。

彼女は今、千秋との仕事が楽しくてしょうがなかったのです。

 

今後、忍の夫が抱いた小さな引っ掛かりが、

今まで表に出ていなかった夫婦の暗い過去を呼び覚ますこととなるのか…?

8話:ずぶ濡れ

忍が再び漫画を描くようになってから、明らかに彼女の中で何かが変わった。

日ごとに表情も明るくなってイキイキとしている妻を複雑な思いで見守っていた夫だったが、

ここへ来て自分の懐から妻が飛び立ってしまいそうな不安が湧き上がってきたのか、

夫が忍の体を求める機会が多くなってきたのだ

それは…ここ最近になって急に輝き出した妻への嫉妬からなのか、

「この女は自分の女だ!」と、まるで夫が自分自身に言い聞かせるような支配的意識なのか?

夫への愛情なんてとうの昔に捨て去った忍にとっては、夫に抱かれている時間なんて地獄でしかなかった!

 

夫とのセックスが終わったあと、体にこびりついた汚れを洗い流すかのようにシャワーを浴びる忍。

イヤでイヤでしょうがない夫との行為とその生活のすべてだが、

今さら過去の浮気を理由にして思春期の息子から父親を引き裂くことなんてできない

だからといって、自分を裏切り、千秋の家庭をも苦しめてきた夫と、

これからも何もなかったように生活していくことも耐えられない心境だ!

 

ある意味で人生の岐路に立たされた形の忍だった。

そんな中、そんな苦しい思いを押し込めていた忍でしたが、その苦しい胸の内をつい千秋に打ち明けてしまう。

ずぶ濡れの心

そして…

自分に信頼を寄せてくれている千秋に対し、夫がいる妻の立場では言ってはいけない言葉を口走ってしまう。

「ほんの少しだけ、私の手をにぎって欲しい…」

千秋はそっと忍の両手を握った…

9話:嘘吐き

「泣いていいですよ」

全てを理解してくれてたような千秋の温かい言葉がスイッチとなって、

溢れる思いが大粒の涙となって忍の目からとめどなくこぼれ落ちる。

その時、普段は仕事から帰ってくるはずのない夫が、二人の目の前に立っていたのです。

 

アシスタントの若い男と手を握りあって泣いている妻の姿に逆上した夫は、

「ゴホッ!」

「…にやってんだお前ら!!」

と…咳ばらいを一つして、二人に詰め寄ってきたのだ。

 

忍と千秋は、

漫画を描くためだとか、千秋が昔読んでいた漫画が忍の作品だったことに感動して・・・

 

などと、咄嗟(とっさ)に考えうる言い訳を並べてその場を収めようとしました。

なんとかその場は切り抜けることができたものの、

しかしながら、あのショッキングな妻と千秋の光景を見た夫からはまったく疑念は消えていない!

 

そして、その時が来た。

夕食が終わり、息子が自分の部屋に行ったタイミングで、夫が漫画を描いている忍の仕事部屋にやってきたのだ。

「さっきの、ちゃんと説明しろよ!」

夫の言葉が忍の背中に突き刺さる。

 

ここから、忍は、夫に対して初めてといっていい思い切った毒吐きをぶちまけるのです

忍は、千秋が夫の浮気相手の子供だということだけを省いて、

夫が以前に浮気をしていたことや、そのことでどんなに自分が深く傷ついたかを手短に告白したのだ。

すると、夫は、

「じゅ…10年以上前のことを今さら…」

「あんなもん、遊びで…もう終わったことじゃないか」

と…まるではるか昔に起こったちょっとしたイタズラのように言い訳したのだ。

 

ショックだった

その言葉を聞いた千秋は…


 

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3巻の感想

忍から浮気の事実を告げられたあとに見せたあの夫の言動には殺意を覚えるくらい腹が立った。

「10年以上前のこと今さら…」

とか

「とっくに終わった話じゃないか」

とか…

なにを言ってんだかこの旦那は

パニックになってるのは判るけど、まずやることは謝罪でしょうが。

しかも「今さら」というセリフ。

時間が経ったら時効にでもなると本気で思っているのか?

もしサイト主のまるしーが浮気した旦那からこんなセリフを言われたら、

あまりもの怒りと悲しみで、後先考えずに離婚してしまいそうです。

息子に対しての罪悪感はあるでしょうが、耐えられることと耐えられないことがある。

この旦那のこれまでの言動や行動は、我慢できる範囲を余裕で超えている!

ムリだ

当然のことながらこの物語は、フィクションであり、

コミックという事は分かっているけど、なぜか悔しさが滲んで鳥肌が収まらない!

というか、

めちゃめちゃ面白い漫画だなこれは・・・

 

>>>『シジュウカラ』4巻の解説と感想はコチラ♪

 

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