『美醜の大地』
76話の解説と感想です♪
ハナや絢子たちの前にトツゼン姿を現した敏恵が放ったダイナマイト。
だが…それは五十嵐が仕込んだものと同じ発煙筒だったことで、
誰も命を落とすことなく、かえって追い詰められた深見と五十嵐を逃がしてしまう結果に繋がった。
一方…
高嶋津家に長年仕える執事の青木に先導されて安全な場所へと移動したハナと綿貫。
そこで改めてハナは青木がなぜ自分たちの復讐を手助けするのかを尋ねたのです。
一体…青木の目的とはどこにあるのか？
そして…
本心ではハナに絢子への復讐を思いとどまって欲しい願う綿貫の複雑な思い。
様々な人物がそれぞれの心情を抱きながら行動しているのだ・・・
「じわりじわりとハナや絢子のもとに近づいてゆく柏葉刑事のしぶとい動きがさすがプロだ！」
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美醜の大地【ネタバレ76話】あなた方の意図には興味ないわ！
あなたの目的は何？
ドクター内田よりも一足先に絢子の披露宴会場である竜楼閣を見渡す雑木林まで到着した鶴田だが、
その現場はまさに大混乱の真っただ中にあり、
たった今も敏恵が投げた発煙筒のおかげで深見と五十嵐がピンチを脱出したばかりです。
同じ頃、一人でハナや絢子の足どりを追い求めて着実に彼女たちへ近づいてゆく柏葉刑事の姿がありました。
発煙筒の煙幕で絢子を見失った清二郎はというと、ひとまず深見と五十嵐への深追いはやめて絢子を探しを優先します。
一方…
高嶋津家の執事・青木に先導されて無事に安全な場所まで移動してきたハナと綿貫でしたが、
いまだにどんな目的があって自分たちを手助けしているかが不明な青木に対して、
ハナが改めてその真意を確かめるために彼へ質問を投げかけた。
「あなたの目的は何？」
すると…
ハナと綿貫の前で振り返った青木は、
過去に綿貫に渡ったはずのある”メモ”について尋ねたのです。
あなた方の意図には興味ないわ！
「綿貫さん…あのメモはお読みになりましたか？」
えっ…!?
綿貫が頭の中で過去の記憶を遡らせてゆくと、
それは…以前に五十嵐から託された青木のメモだということを思い出した。
そこに青木がハナに伝えたい絢子についてのことが全て書かれてあると言うのです。
それを要約すると、
もし…
ハナが絢子の生い立ちから現在に至るまでの半生を詳しく知った後でも、
絢子に死をもって償わせたいという意思は継続するのか？
それをこの復讐劇の首謀者であるハナに確認したかったから協力している。
それが青木の偽らざる思いなのだろう。
確かに…
ハナは絢子の生まれてから今までの残酷で救いのなかった人生をの内訳を全く知らない。
本来は心根の優しいハナに地獄のような人生を歩んできた絢子に復讐したところで、
ハナの心が救われるのかということを青木は問いたかったのだろう。
そして…
ハナにここまでずっと協力してきた綿貫も、最初からできればハナに絢子への復讐をとどまらせたいと思っていたのだ。
それが青木と綿貫のハナに対する願いであり希望だ。
だが…
ハナは青木のメモの内容を聞くこともなく冷静に綿貫と青木に言い放ったのです。
「あなた方の意図には興味ないわ！」
それがハナの回答だった。
絢子に対する復讐心に何の迷いもブレもないハナの固い決意がその言葉にハッキリと現れていました。
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76話の感想
結果的に敏恵がダイナマイトだと思って投げ込んだ発煙筒が深見と五十嵐の窮地を救うことになりました。
敏恵の凡ミス…？
やっぱり彼女は絢子の手駒要員として殺されずにちゃんと温存されていたんですね。
というか絢子にとっては敏恵の存在などまったく眼中に入っていないんだろうな～。
なんか…
敏恵っていつもこんな感じでやることなすこと間が抜けているんですよね。
そりゃ～こんなんでハナや絢子に勝てるはずがない（汗）
そもそもここまで敏恵が生き延びてきたこと自体が奇跡のようなものなのです。
そういう意味では本作の中で一番その行く末が気になる存在が敏恵かもしれないな。
何人もの人を殺し、あの恐ろしい姿になった敏恵が今後普通に一般社会で生きてゆけるはずもなく、
あっさり柏葉刑事に逮捕されて服役するのが彼女にとってはラッキーな着地点なのだろう。
だけど…
このままハナに執着して復讐を続けていればどこかでハナか絢子のどちらかに倒されるのがおちです。
悲しいかなどこまでいっても敏恵は脇役でありヒロインにはなれないキャラなのです。
しかも…
この作品の中盤あたりからサイト主のまるしーは『美醜の大地』におけるヒロインは絢子だと思いながら読んでいます。
「主人公はハナではあるがヒロインは絢子。」
二人の壮絶な人生を描いた壮大なヒューマンスペクタクルドラマなのです。
まるしーは70話の辺りからずっと次が最終回かと思いながら読んできましたが、
「一向にまだ二人にカタがつく気配がない（汗）」
まさか今回も決着がつかずにもの別れになってしまうのか？
そんな気持ちにまでなっています（笑）
ここまで色んな人の人生を巻き込んでそれぞれのサイドストーリーも描かれてきた本作です。
全ての人物の人生を漏れなく回収してストーリーの完結に至るまでには、
まだ相当なページ数が必要だと考えられますね。
この76話を読んでみてそれがほぼ確信に変わりました。
「この作品はまだまだ完結しない！」
それがまるしーの感想だ。
それに執事の青木がハナに言った「知っておいて損はない情報」というのも、
どこかハナと絢子の対決を先送りにする要素を秘めている匂いがプンプしてきます。
ここへ来てまだハナの知らない絢子や彼女に関連する情報が存在するのか？
よって…まだまだまるしーはこの作品から卒業させてはもらえないようです。
もちろん1ミリたりとも卒業したいとは思っていませんが、
藤森先生！
もっともっと我々読者を迷宮のクロスロードへ引きずり回してくださいませ（笑）
すでに『美醜の大地』という作品は、私、まるしーにとって生活ルーティーンの一部となっており、
もし完結してしまうと相当なロス感に襲われることは確実でございます！
あと…
ガラっと話題がは変わりますが、
やっとまるしーの大好きな鶴田さんがハナのいる付近まで到着しました。
「無事にここまで来れてよかった♪」
彼はハナにとってもスゴク頼りになる存在ですもの。
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