著者:島くらげ
『つがいの嫁入り ~異形の巫女は朱雀の当主に愛される~』
4話の解説と感想です♪
大切な乳母の形見を踏み潰したうえに前蹴りで姉を吹っ飛ばす妹。
もはや尋常とは思えない朱音の狂気は、
このあと銀花を悍ましい死の淵へと追い込んでゆくのです(汗)
まさか実の姉に対してあそこまで残虐になってしまうとは…?
美しい顔の下に極悪非道な本性を合わせ持つ朱音の恐ろしいまでに姉を憎みきる感情は、
朱雀宮家に嫁げなかったことで一気にMAXの怒りとなって銀花にぶつけられたのです。
あの時…もう少し万羽が人の心理を読み取った行動をしていたら、
恐らく朱音の暴走は避けられて、銀花は無事に寺へ向かうことができただろうに・・・
「単なる虐待では決してかたずけられない朱音の殺人未遂事件は、このまま何の罪も着せられずに終わるのだろうか…?」
3話の解説と感想はコチラ♪
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つがいの嫁入り【ネタバレ4話】番いであることを確信した瞬間!
殺人の指示
二度に渡って万羽から袖にされた朱音の屈辱的な怒りの矛先は、
全て銀花に対して向けられることになってしまいました(汗)
銀花が大切にしていた乳母の形見を踏み潰したうえに、
そこから強烈な前蹴りを見舞って銀花を失神させると、
信じられないことに…金を渡せばなんでもいう事を聞く男たちに銀花の”処理”を任せたのです(汗)
それはもはや完全に殺人の指示でした!
まさかここまで朱音の狂気が暴走するとは、銀花も万羽も想像できなかったことでしょう。
その後…
朱音から金を受け取った男たちは、銀花を猛吹雪で視界もままならない雪山に捨て去りました。
しばらくして意識を取り戻した銀花は、自分が絶体絶命な状況にうあることを知って絶望する。
やがてあまりの強烈な寒さに手足の感覚がなくなり、死の恐怖が銀花を襲います(汗)
脳裏には優しい笑顔で銀花に何か問いかけてくれる万羽の姿が浮かんでくる。
「ダメ…まだ死ねない!」
銀花は精一杯の力を込めて声の限り助けを呼び続けた・・・
番いであることを確信した瞬間!
銀花が猛吹雪の雪山で今にも死にかけている頃、
万羽は銀花が榮枝家を出て向かったであろう例の寺に行ってみると、
彼女がいない!
その瞬間…万羽の全身に”悪寒”が走ります(汗)
{まさか銀花になかあったのか…!?}
それは番いの二人だからこそ感じる何かなのか?
すぐさま万羽は取って返して榮枝家へと向かいました。
彼は榮枝家に到着するなり、「銀花はどこだ?」と詰問しますが、
最初のうちはとぼけていた朱音も、万羽の怒りで全身から炎を纏ったすごい状態になると、
ようやく観念した朱音は賊に頼んで銀花を山に捨てたと白状したのです。
それを聞いた万羽は凄まじい怒りの表情で朱音に向かって、
「お前は罪人だ!恥を知れ!」と一喝し、
すぐさま人を集めて吹雪に覆われた雪山へ捜索に向かったのです。
やがて…懸命な捜索の末に万羽は雪に埋もれた銀花を発見します。
それは同時に銀花が万羽と”番い”であることを確信した瞬間でもありました!
銀花を強く抱き締める万羽の表情には何かを吹っ切った男のオーラが漂っていました・・・
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4話の感想まとめ
前回3話の感想で、サイト主のまるしーは、朱音が銀花に犯罪レベルの虐待をしてると書きましたが、
今回の朱音はもはや立派な凶悪犯罪者であり、明らかな殺人未遂犯です(汗)
まさか実の姉に対して本当に殺人を企てるとは、色んな意味で人としては終わっています。
「だから何…これから死ぬんじゃない」
と…男たちに言い放った朱音のセリフ。
まさに犯罪サスペンスのドラマを観ているような感覚に陥りました(汗)
「これって…和風ラブファンタジーですよね?」
と…一瞬頭の中で自分に確認したくらいだ(笑)
それほどあの瞬間に描かれた朱音の表情とセリフの内容がショッキングでした。
そんな朱音は列記とした”巫女”さんなんだからより悍ましい…(汗)
あとは万羽ですね!
これも前回の感想で書き立てまくったことですが、
朱音の銀花に対する怒りや憎しみの導火線に火をつけたのは、
ちゃんとした理由を説明せずに一方的な形で銀花を嫁にしようとしている万羽なのです。
人間性は最悪でも、幼い頃から朱雀宮家の当主に嫁ぐために様々な努力をしてきたのは朱音であり、
しかも…朱雀宮家では、当家が主催する”羽舞の儀”で、
一番素晴らしい舞を踊った巫女が当主の伴侶に選ばれるという厳格なルール―があるわけです。
それをすべて保護にして、美しい黒髪の美女でもない異形の白巫女が舞も披露することなく嫁に選ばれたのです。
この万羽の裏切り行為は朱音でなくとも腹が立つに決まっている。
万羽は羽舞の儀に参加した全ての巫女の人生を狂わせてしまったのです!
確かに朱音は怒りの矛先を実の姉に向けて残虐非道な犯罪を犯しましたが、
その動機を作ったのは明らかに万羽の問答無用な嫁とりのルール破りにあるのです。
本来ならば万羽はちゃんと羽舞の儀に参加した巫女たち全員の前で、
なぜ銀花を嫁にしたいと思っているのかを説明しなければいけなかった。
そして…朱雀宮家には数代に一度「番い」となる女性が現れるという言い伝えを打ち明けた上で、
今回はその運命の番いが見つかったことを話せば、
もしかすると朱音も銀花を殺そうとまでは思わなかったかもしれない。
なんせ運命の”番い”なわけですから、クレームのつけようがありませんし、
それが朱雀宮家に代々伝わる繁栄の歴史なのだとすれば諦めようもある。
作中で万羽はハッキリと自分の行動に負い目があったことを吐露していました。
羽舞の儀で一番すぐれた美しい舞を披露したのは間違いなく朱音だった。
その朱音は銀花と姉妹関係であり、榮枝家といえば指折りの名家でもある。
それに本来選ばれるべき伴侶は朱音であるはずだと誰もが認めていました。
しかし…万羽は問答無用で黒髪でもなく舞も踊れない銀花を嫁にしようとしたのです。
その負い目が万羽にあのような気長に銀花へアプローチする手段に走らせたのです。
結果…銀花はあと数分で命を落とすという災難に襲われたわけだ。
どうしようもなく不幸なめぐり合わせと言ってしまえばそれまでの事ですが、
もっと上手なやり方はあったはずだ。
今回の一件を機に万羽にはしっかりと銀花を自分の手元で守るという責任感が生まれたはずです。
もうこれ以上銀花の気持ちが変わるのを待っている余裕はありません。
なんせ…二人は運命の番いなのですから。
まるしーが指摘しなくとも万羽がそれを一番に痛感している事でしょう。
これでやっと次回から少しは安心して銀花と万羽のラブラブを楽しめるのかな~♪
ラストページでは万羽がようやく本気の表情を浮かべましたもんね。
「今後の展開に期待しましょう♪」
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