『元騎士の辺境伯令嬢は悪魔の花嫁となる』
義妹に身代わりで嫁いだ元騎士令嬢が、悪魔と噂の王子と始める3年間のじれきゅん愛！
「ナディア、プリシラに代わってお前が王家に嫁げ」
そのたった一言で、辺境伯令嬢のナディア・オーランドの運命は一変します。
幼い頃から家族に疎まれ、居場所を求めて騎士団に入りすべてを捧げてきたナディア。
しかし、愛らしい義妹のプリシラは「悪魔」と称される隣国カーデランの第三王子・イーサンへの輿入れを拒否。
ナディアは身代わりとして、悪魔と噂される王子の元へ嫁ぐことになってしまうのです…。
元騎士という勇ましい過去を持つ不器用な令嬢と、強面で勘違いされがちな王子が織りなす、すれ違いじれきゅんラブストーリーにあなたも夢中になること間違いなしです！
家族に愛されなかった元騎士令嬢が、「悪魔」と恐れられた王子と始める3年間の純粋な愛
逆境から始まった身代わり婚は、やがて極上のじれきゅん愛に変わる！傷ついた二人の運命の行方は？
『元騎士の辺境伯令嬢は悪魔の花嫁となる』見どころ＆著者紹介
見どころや魅力
この作品の魅力は、何と言っても「人を信じることの大切さ」と「真実の愛の輝き」が丁寧に描かれている点だと感じます。
主人公のナディアは、家族から裏切られ続けても、強く逞しい騎士として自分を信じてひたすら努力を続ける女性。
そんな彼女の前に現れたのは、世間から悪魔と恐れられながらも、実は心優しく繊細な隻眼の王子・イーサン。
噂や外見にとらわれず、相手の本質を見抜く二人の姿に、読者として深く共感を覚えずにはいられない。
とりあえず人格的に素晴らしい二人には好感を持ちました♪
じれったい「白い結婚生活」の中で、心に深い傷を持つ二人が少しづつ心を通わせていく展開は、まさに至高のじれきゅんラブなのです。
作画：雪めい先生を深堀り
本作の作画を担当されている雪めい先生は、BLジャンルを中心に、電子書籍プラットフォームで多くの作品を発表されている実力派の漫画家さんです。
先生の繊細で情感豊かな作風は、本作『元騎士の辺境伯令嬢は悪魔の花嫁となる』においても、キャラクターの心理描写を深く掘り下げ、読者の心を捉えて離しません。
活動の主軸をTwitter（X）に置き、作画に関する仕事や告知を精力的に発信されており、その熱意がうかがえます。
代表作としては、『鈍感隊長、鬼畜騎士団長につがい魔法で執愛される』があり、この作品でも、騎士団という硬質な世界観の中で、鬼畜な騎士団長と不器用な騎士隊長の駆け引きを描き、読者を魅了しています。
本作では女性向け・乙女系作品に新境地を開拓されており、強面で優しい王子と不器用な元騎士令嬢のロマンスを見事に描き切っており、
登場人物の細やかな表情や、背景の美麗な描写など、随所に先生の作画へのこだわりと、物語を深く読み込む力が感じられます。
特に、ナディアの強い眼差しや、イーサンの強面とされつつ内に秘めた優しさを表現する筆致は圧巻でございます。
原作：琴乃葉先生を深堀り
本作の原作を手掛けられた琴乃葉先生は、主に異世界恋愛やファンタジー要素を含む作品を執筆されている実力派の小説家さんです。
先生は2022年12月に商業デビューを果たされており、『愛読家、日々是好日～慎ましく、天衣無縫に後宮を駆け抜けます～』で第10回ネット小説大賞 小説賞を受賞されています。
小説家登録サイト（小説投稿サイト）で作品を公開し、商業書籍化に至る作品も多数あり、そのストーリーテリングの巧みさには定評があります。
琴乃葉先生の作風・特徴として、異世界・後宮・宮廷ロマンスといった要素を好む傾向が強く、主人公（ヒロイン）が困難や逆境に立たされながらも再起していく展開を多く用いている点が挙げられます。
本作ナディアの境遇もまさにその特徴が表れているのです。
また、時間操作（ループ）や生死の危機、裏切りなど、サスペンス的な要素を絡める設定を取り入れることもあり、物語に深みと緊張感を与えています。
代表的な漫画化作品としては、『今度は好きに生きたかったのに、冷酷皇太子様の溺愛が止まりません』（漫画：seLe）があります。
「伏線を散りばめる構成が好き」とご自身でも記述されている通り、単なる恋愛物語に留まらず、物語の中に複数の謎や裏側を仕掛ける演出を好まれており、読者を飽きさせません。
本作においても、ナディアの過去やイーサンの運命など、その魅力的な人物像を深掘りしたくなる要素がたくさん散りばめられています。
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各話のネタバレ＆あらすじ解説・登場人物のまとめ
1話：身代わりで悪魔に嫁ぐ元騎士令嬢
辺境伯令嬢ナディア・オーランドは、幼い頃から家族に疎まれ、父に認められたい一心で騎士の道を歩んできました。
しかし、ある日、何年ぶりかに実家に戻ると、父から告げられたのは驚くべき命令でした。
「ナディア、プリシラに代わってお前が王家に嫁げ」
妹のプリシラは、隣国カーデランの第三王子・イーサンへの輿入れを拒否。
イーサン王子は「悪魔のような風貌で目が合えば呪われる」と噂される人物です。
両親とプリシラは、人を斬るために剣を振るうナディアこそ「悪魔と似合い」だと冷酷に言い放ち、彼女を身代わりの花嫁として差し出したのです。
家族の愛情を知らず、居場所を失ったナディアは、絶望を胸に一人、悪魔の王子の元へ向かいます。
しかし、そこで彼女を待ち受けていたのは、噂通りの恐ろしい人物ではありませんでした。
婚礼の儀を終え、初めて向かい合ったその青年、イーサン王子は、世間の悪評とはかけ離れた、優しさと繊細さを秘めた瞳をしていたのです。
心に深い傷を持つ元騎士令嬢と、悪魔と噂される心優しき王子の、期間限定の恋物語が今、始まる！
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ネタバレありの感想まとめ
虐げられてきたナディアの胸に去来する「諦め」と「希望」
主人公のナディアは、騎士としての才能がありながらも、実の父親とその再婚相手、そして義妹プリシラから徹底的に疎外されて育ちます。
特に、「お姉さまなら悪魔のような方でも平気でしょ」とプリシラに言われ、両親までもがそれに賛同する場面は、この物語で最初に訪れる胸アツシーンです。
「なんでそこまでそこまで虐げられなきゃいけないの！？」
この時のナディアの心境を想像すると、本当にいたたまれない気持ちになります。
しかし、彼女は自ら居場所を求め、騎士という誇り高い道を切り拓いた女性です。
たとえ父親に認められなかったとしても、自分を信じ努力し続ける者には神様が微笑みかけてくれるというサブ・サクセス・ストーリーの軸が、このナディアの生き様に現れているのです。
悲しい境遇に甘んじることなく、「どうせならやるべきことをしっかりやろう」と腹をくくる潔さが、女性として非常に共感できるのです。
彼女の心の底には、諦めの中に微かながらも希望の灯が残っている、そんな繊細な描写が愛おしいと感じたサイト主のまるしーです。
悪魔と噂されるイーサン王子が見せた「本質の優しさ」
そして、本作を語るうえで忘れてならないのは、ナディアが嫁いだ碧眼の第三王子・イーサンです。
彼の悪魔のような風貌と呪いの噂という設定は、物語のフックとして非常に秀逸に配置されています。
誰もが恐れる「悪魔」が、実は優しく繊細な心の持ち主だったというギャップこそが、この作品の最大の醍醐味と言えるでしょう。
イーサン王子が、ナディアを自分の境遇に巻き込まないために「三年限定の白い結婚」を提案する優しさに思わず胸が熱くなります。
世間の噂など、いかに当てにならないかという教訓が、この心優しき王子を通して鮮やかに描き出されています。
見た目や噂だけで人を判断してはいけない、という普遍的なテーマを、ファンタジーロマンスという形で提示してくれることに、琴乃葉先生の知的な視線を感じますし、
ナディアの不器用な強さと、イーサンの繊細な優しさが交わることで、互いの「本当の価値」が輝き出すのが本当に感動的なのです。
期限付きの「白い結婚」が織りなすじれったいロマンス
この物語にあるもう一つの重要な要素は、「三年限定の白い結婚」というタイムリミットです。
なぜ三年間なのか？
さすがにその理由まではここでネタバレするわけにはいきませんが、この「期限」があるからこそ、二人の間に流れる時間、心を通わせる瞬間の尊さが際立つのです。
まるで、「期間限定だからこそ、大切にしなければ」という一日一日の意識が、読者にも伝わってくるようです。
元騎士としてアグレッシブな日々を過ごしてきたナディアは、勇者のように勇ましく振る舞うことが多く、
そんな彼女にイーサンが振り回されながらも惹かれていく姿は、読んでいて実にじれったいのに、どこか微笑ましい気持ちになるのです。
大人の恋愛だからこそ味わえる、ゆっくりと、しかし確実に育まれていく愛の過程に、胸が高鳴ります。
「早くお互いの想いに気づいて！」と応援したくなるような、丁寧に描かれた心理描写の妙技に痺れ、
単なる溺愛ものに終わらず、逆境からのサクセスストーリーと純粋なロマンスが見事に融合した、極上の「じれきゅんラブストーリー」を、ぜひ多くの大人の女性に味わっていただきたいと強く思うまるしーでございます。
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幼い頃から家族に疎まれ、居場所のない境遇で生きてきたナディア。父に認められたい一心で身につけた騎士としての強さが、悪魔と噂される王子との結婚という過酷な運命を切り拓く鍵となります。
「目が合えば呪われる」とまで噂される第三王子・イーサン・カーデラン。しかしその実態は、噂とはかけ離れた優しく繊細な心の持ち主でというギャップにキュン。
イーサン王子は、ナディアを悪魔と言われる自分の運命に巻き込まないため、三年限定の「白い結婚」を提案します。心優しい王子と不器用な元騎士令嬢という、すれ違いがちな二人が、期限付きの生活の中でどのように心を通わせていく、焦れったいけれど甘いラブストーリーに注目です。