聖母の鎖のネタバレと感想!忌まわしき過去に苦しめられる女

シングルマザーとして懸命に生きるヒロインに共感と感動を覚える!

「負けないで!」

ついそう叫びたくなるほどリアルで生々しいヒューマン女性ドラマです


忌まわしき過去に苦しめられる女がいる!

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著者:金子節子 

聖母の鎖

父親が母親に殺されたという忌まわしい過去。

断ち切れない過去のしがらみ。

連鎖する不幸のループ。

それでも、麻里亜(まりあ)は歯を食いしばって懸命に生きてゆく・・・

『聖母の鎖』の見どころ

この『聖母の鎖』を紹介するコメントで、ドラマの女王・渾身の意欲作!!という宣伝文句に誘われて、

ついつい無料試し読みからハマって課金しちゃいました~♪

内容としては、訳あってシングルマザーとして、小学3年生になる一人息子を育てる母親が、

様々な過去の忌まわしい出来事や、おぞましい家庭の事情を抱えつつも、

息子と二人、貧しいけれども、つつましやかな生活をして、日々を懸命に歯を食いしばって生きていく、

そんな女の”ど根性物語”という感じのヒューマンストーリーですね。

「忌まわしき過去に苦しめられる女の壮絶な人生とは?」

今まで、息子と二人でひっそりと静かに暮らしてきたのに・・・

果たして主人公の母親は、呪われた人生の暗い糸を断ち切ることが出来るのか?

見どころはやはりこれぞ『金子ワールド』というリアルな女の生き様ドラマだというところですね。

サイト主のまるしーがベテラン主婦なだけに、グッと胸に刺さるシーンが多かった。

 

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聖母の鎖のネタバレと感想!忌まわしき過去に苦しめられる女

あらすじ

物語はまず”心の声”から始まります。

{ヨシばぁの遺品のアルバムにあった赤ん坊の私をいとおしそうに抱いている母の微笑みは}

{満ち足りてどこまでも優しく穏やかだけれど}

{母さん・・今はどこでどうしてるんだろう}

{”そんなことを考えるのよ・・・ヨシばあ・・}

祖母の仏壇に手を合わせて話しかける主人公の柏木麻里亜(かしわぎまりあ)は31歳で、

都内の市営住宅に小学3年生になる一人息子・(りょう)と二人で、慎ましく暮らしているシングルマザーです。

麻里亜が15歳の時、祖母のヨシばぁと上京して暮らしてきたのですが、

最愛のヨシばぁが6年前に亡くなってからは、遼と二人、貧しいながらも懸命に生き抜いてきた麻里亜。

そう・・・

15歳で、祖母と上京してきた麻里亜には、人に知られたくない過去がたくさんあるのです。

両親のことや一人息子・遼の父親のこと・・・

それは全て過去の忌まわしい出来事に由来します。

なので誰も麻里亜のことを知らない土地でひっそりと隠れるように都会の片隅で生きてきたのです。

しかし・・・

そんな彼女を世間や忌まわしい過去たちは放っておいてくれません。

じわりじわり、そしてゆっくりと過去たちは麻里亜親子に近づいてくるのです。

そして…

麻里亜と遼のささやかな幸せはもろくも崩れ去ってしまうのか・・・?

壮絶な過去を抱えて生きるシングルマザー麻里亜を襲う過去の忌まわしき出来事とは?

今、その内容が明かされてゆきます・・・

『殺人犯の娘』

たとえ生活は苦しくても、可愛い一人息子の遼と幸せに暮らしていた麻里亜

そんな彼女の前にちょっと嫌な人間が現れます。

上原内科小児科医院という病院の受付で務める彼女ですが、

病院に出入りする、アール製薬という会社の伊藤という営業マンが麻里亜の事を知っているようなのです。

なんでも、名字は違うが中学の同級生に似ている。ということで、

麻里亜の同僚に、根掘り葉掘り麻里亜のことを聞いているらしいのです。

同僚から、伊藤の話を聞いて、麻里亜はとても嫌な気持ちになりました。

{伊藤…?誰だろう…?}

伊藤という名前にはまったく心当たりがない麻里亜。

彼は麻里亜の同僚には、学生時代にバスケ部で同じだったと言っていたようです。

それは、麻里亜が半年しか通わなかった田舎の中学のことで麻里亜にはあまり記憶が無かった。

だけど・・・

同級生という話が本当ならあのことを知らないはずがない!

麻里亜には中学時代のどうしても思い出したくない悲しい出来事があるのです。

それは・・・

自分の母親が犯した殺人事件。

しかも被害者は彼女の父親だ。

それは、不倫のもつれによる夫婦関係のトラブルが原因の殺人でした。

その事件以来、麻里亜はずっと世間から好奇な目で見られてきたのです。

ヨシばぁと上京してきてやっと麻里亜の事を知らない土地で暮らしてきたのに、

『殺人犯の娘』

その十字架を背負って生きてきた彼女の前に忌まわしい過去を知る人間が現れたのです。

そして数日後、例の伊藤という営業マンが麻里亜に直接話しかけてきました。

「ひとつだけ聞きたいんですが」

「あなた・・・英 麻里亜(はなぶさまりあ)さん・・・かな?」

麻里亜は答える。

「どなたかと人違いされてますよね」

「柏木ですよ?わたし・・・」

すると・・・

「あ・・・ああ失礼」

「そうですかっ」

「ちょっと中学の時、気になってた子に似てらっしゃるので、あの子だったらどうしよう、なんて・・・」

伊藤はそう言うと照れながら麻里亜の前から去ってゆきました。

ただ・・・

確かに伊藤は私の事を知っていた。

自分に好意を持っていて苦しめる意図は無いようだけど、

でも・・・

{今の私の邪魔をしないで…}

それが麻里亜の望みでした。

しかし、彼女の不運はこれだけでは終わりませんでした。

今度は、一人息子・遼の父親・上岡直人(かみおかなおと)が、彼女の前に姿を表したのです。

実は…最愛の息子・はこの上岡にレイプされて生まれた子なのです。

麻里亜が夜のアルバイトで勤めているサンドイッチ屋に現れた上岡は・・・

 

ここへ来て、次々と麻里亜の忌まわしき過去達が、再び彼女の前に現れだしました。

様々な忌まわしき過去達から逃げてきた麻里亜の運命は?

これから先この過去たちに彼女の人生はムチャクチャにされてしまうのか・・・?

 

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『聖母の鎖』の 感想

殺人犯の母親を持ち、レイプされて生まれた息子を育てるシングルマザーの麻里亜。

これは最初から相当ハードな設定ですよね。

「めちゃめちゃ濃い~人生だ!」

しかもまだ31歳。

人間としても女としてもまだまだこれからの人生なのに・・・

ちょっと負の遺産を抱えすぎていて自由に身動き取れない生活が不憫です。

不倫のもつれで夫を殺してしまった麻里亜の母親。

そして・・・

刑期を終えて出所した後も連絡一つ寄こさないうえに娘に対していまだ謝罪の言葉も一切ない。

ちょっと気になる母親でなんか理由がありそうです…

あとは、遼の父親である上岡の存在。

麻里亜を追っかけてやって来ました。

上岡とのことは本当のところ完全なレイプではなくてレイプまがいな行為だったのですが、

ただ・・・無理やり体を奪われたのは確かです。

母親の事件のことが原因で離れていった上岡なのに、ノコノコとまた麻里亜の前に現れたのです。

さらに、時を同じくしてこれまた現れた、伊藤という営業マン。

彼は今のところ純粋に麻里亜の事が好きだったようなんですが、

これからの展開は、この伊藤と上岡との三角関係に発展しそうな感じですね。

生きてくだけでも大変なシングルマザーの生活。

様々な苦難を小さい息子を抱えながら乗り越えてゆく麻里亜に、

「負けるな~」というエールを贈りたい!

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聖母の鎖は、

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