日本にはびこる不正受給の数々。
そんな中、生活保護に巣食うとんでもないヤカラがいる!
汚い奴らは許さない!
この腐敗した世の中を正すために、総務省から一人のエリートキャリアが立ち上がった!
不正受給に切り込むエリートキャリア!
著者:青奈西緒
『クズとゴミ ~生活保護に巣くう闇~』
不正受給に切り込むエリートキャリア!
生活保護の不正受給者の実態を赤裸々に描いた問題作がリリース。
ヒューマンコミック界に新たなヒーローが誕生した。
その男とは、狡猾で、度胸があってとっても無慈悲なダークヒーロー?
クズとゴミの見どころ
本作は、生活保護の不正受給者をドンドン取り締まってゆく、
福祉事務所のエリート職員を主人公にした社会派ストーリーです♪
世の中的にも、時々ワイドショーなんかで取り上げられてるネタなんで、
コミックサイトの新刊コーナーで見たときは、思わずジャケ買いしちゃいました。
見どころとしては、やっぱり<>主人公</>の存在ですね。
総務省に入省して、事務次官の出世コースに乗っていたエリート官僚が、
自らその出世コースから降りて、地方の福祉事務所での勤務を希望したのか?
ただ・・・
世にはびこる不正受給の実態に危機感を覚えただけなのか?
それともなにか個人的な深い理由があるのか?
今のところヒロインの新人女性職員に無茶な指示を出して、無慈悲な上司というイメージですが、
今後ストーリーが進んでゆく中で、この二人がどういうコンビプレイを見せてくれるのか?
まるしー にとっては、ちょっと先の展開も見てみたい作品となりました~
とりあえず作品の『テーマ』に興味がありますね♪
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クズとゴミ ネタバレ
あらすじ
主人公は、国家公務員I種試験に合格したエリート官僚・羽舞龍巳(はぶたつみ)という男だ。
彼は総務省で官僚のトップ・事務次官への出世コースに乗っていたが、
なんと、なにを思ったか、自ら降職を願い出て、地方の福祉事務所に転属してきた変わり者だ。
国の中枢にいた男がなぜ、末端の出先機関へと所属先を変えたのか?
誰も彼の真意はわからない!
ただ・・・
ヒョロ長い体をして、不気味にスルドイ眼光は、まるで毒蛇のような恐ろしさが漂っていた。
そんな彼に、今月から新しく福祉事務所へ入所した朝日ひかるという女性職員がつけられた。
羽舞は、ひかるの指導員という立場となる。
ただ、その中身は羽舞の使いっぱしりという役柄でもある。
まだ、働きはじめて1ヶ月もたっていない ひかるにとっては、羽舞の指示は絶対的なもので、なにを言われても従うしかしょうがない立場なのだ。
ただ・・・
キャリアで出世コースの地位を捨ててまで、県内にある福祉事務所の監査と指導員を兼ねてやってきた羽舞だけに、仕事は相当にデキル!
その証拠に羽舞は、生活保護の不正受給をしている可能性が非情に高いと思われる馬場園(ばばぞの)という強面(こわもて)の男性に、
面と向かって毅然とこう言い放ったのだ!
「お前のようなゲス野郎にやる金はない!」
「帰れ!」
すると・・・受付で吠え散らかしていた馬場園は、羽舞の強い言葉に戦意を喪失して、
「あんたらもクズだからな」
という捨てセリフを吐いてすごすごと退散していった・・・
だが・・・
確かに馬場園の言った一言は一理あるかも知れない。
増える一方の生活保護受給者に対して、行政はろくなチェックをせずに、保護費を支給しているのも事実なのだ。
「案件が多すぎて手が回らない」
これが職員たちからいつも出る言い訳の常套文句だ。
そんな職員たちの怠慢を改善するためにも、羽舞は同じ職場の同僚たちに対しても厳しい態度で接している。
そんなある日、あの事件が起きたのです・・・
囲い屋との闘い
「楽愛サポートという施設は間違いなく”囲い屋”だ!」
羽舞は助手席に座りながら、運転する ひかるに説明を始めた。
”囲い屋”(かこいや)とは、生活困難者への自立支援という名目で、宿泊施設を設けた人間が、
ホームレスや、それに近い生活困窮者を集めて、その施設に住まわせ、その者たちに生活保護を申請させて保護費を搾取する組織のことです。
なので、無知な施設利用者は、受給金のほとんどを、施設利用の管理費として抜き取られてしまう悪のシステムなのだ
「なんでそんなこと許されるんですか?」
羽舞の説明をじっと聞いていた ひかるが彼に尋ねた。
すると・・・
羽舞から信じられない答えが返ってきたのだ。
「すべて役所の怠慢だ!」
「ホームレスの安易な”受け皿”として見て見ぬふりをしているんだ」
「役所の人間は国の税金がどう使われようが知ったこっちゃねえんだろ。」
と、呆れたような表情で羽舞が語っていたが、そのあとすぐ…
「だが、オレは絶対許さない」
と、スルドイ毒ヘビの眼光を光らせて、強く前方を睨んでいた。
その羽舞の表情を見つめる ひかるの額からは、緊張の汗が流れ落ちていた・・・
このあと、極悪の”囲い屋”支援施設・楽愛サポートとの激しい闘いが繰り広げられることに・・・
1巻の後半の展開は?
気合充分で、羽舞とひかるは、楽愛サポートの施設に『視察』という名目で調査に入ったが、
楽愛サポートの責任者・田岡の激しい抵抗に合います。
ただ・・・
そんな抵抗に負けない羽舞は、田岡の引き止めを無視して、施設の違法性を調べようとするんですが、
田岡が言ったある一言で、施設からの退散を余儀なくされてしまう。
一体、羽舞はどんな言葉を田岡から囁かれたのか?
緊迫する囲い屋との闘いは、より激しさを増してきます。
そして・・・
一度は、施設から身を引いた羽舞が、次に打ちだした苦肉の策とは・・・?
その危ない作戦の内容は、ぜひ本編現物でお楽しみ下さい~♪
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クズとゴミの感想
わかりやすい1話完結型のサスペンス漫画かな~って思いながら読んだら、
これがまた、なかなか社会派なヒューマンストーリーでした。
冷酷で、クールな主人公・羽舞が、
生活保護の不正受給者をバンバン取り締まってゆく物語なんですが、
その不正受給者の中には、組織だった相手も含まれているんです。
簡単に言うとヤクザ関係ですね。
そんな怖い人たちに、社会人ホヤホヤの ひかるだけを連れて闘いを挑むわけですから、羽舞は筋金入りのハイスペックキャリアです。
なぜ、超エリートコースをひた走っていた羽舞が、福祉事務所の監査と指導員という地方回りの役職に就いたのか?
ここがこの物語のキモとなる部分ですね。
今のところ、主人公・羽舞についての詳しい背景や、その人間性を知る手がかりは描かれていないので、
これから徐々に明かされてゆくのかな~
この作品は、コミカルなシーンも織り交ぜつつ、福祉事務所の内情や、その活動現場などをリアルな表現で描き、
硬派な部分と、エンターテイメントな部分がうまい具合にシンクロしています。
主人公の羽舞は、このままダークヒロー的なキャラクターでつき進んでゆくのかな~?
指導職員の ひかるにあんな危険な潜入調査とかさせて、もしあの時、リスク回避の準備ができていなかったのなら、
羽舞がどんなに正義の言葉を語ろうと、ただの自己満足なものに過ぎないと思う。
彼が貫きたい正義とは、大切な後輩職員の命を危険にさらしてまでもすべき事なのか?
今、読者は、この謎のダークヒーロー系主人公が、どっちの方向に進んでいくのかが気になってるはずだ。
そこで まるしーが期待するのは、同僚や、被害者そっちのけで悪を退治する本物のダークヒーローです。
誰が危険な目に会おうと、誰が死のうとお構いなしで、
目には目をの汚いやり方で、不正受給者をトコトン追い詰めていくような主人公を望んでます♪
一度、まったく守るものもなく、弱点が一つもない、人として、ひとかけらの優しさも持たないダークヒーローの物語を読んでみたいな~
ただ・・・それってもはやヒーローではないのかな?
というか登場人物に一般的な、いい人的な人間がいないので、福祉事務所のスタッフにも、不正受給者にも腹が立つ物語だった。
でも・・・読み続けます♪
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