ああ~こいつは怪しすぎる里親だ!
やっとこさ人間らしい生活を送れるようになった擁子だったのに・・・
親に捨てられて、殺されそうになっても、
厳しい現実をたくましく生き抜く少女の物語!
怪しすぎる里親
『新・児童養護施設の子どもたち』
3話の解説と感想です♪
ついに擁子は施設で暮らすようになりました。
ただ…
彼女にとってはある意味幸せなことなのかもしれない。
ゴキブリだらけの部屋で育ち、
ネグレクトの母親にひどい仕打ちを受けながら暮らしてきたヒロインの擁子。
ろくに食べ物も与えてもらえず、唯一の安らぎの場であった保育園も金欠を理由にやめさせられた。
この時点で、確実だった彼女の食料源はたたれたことになる。
そして・・・
母親から完全に捨てられてしまった擁子。
その後・・・
彼女は自分の母親から殺される寸前のところで、命からがら保護されたのです。
地獄のあの部屋から救出された擁子は、
一時、死にかけて衰弱しきった体力を回復させるために入院して療養期間を病院で過ごしたあとに、
彼女を受け入れてくれる養護施設に移送されました。
しかし・・・
親から虫けらのように育てられた擁子はうまく共同生活ができず、預けられた施設で問題児扱いされてしまう。
しかし・・・
施設に勤める研修生・琴川が擁子のことを理解してくれてなにかと彼女を守ってくれたのです。
琴川の懸命な擁子へのフォローもあって、
次第に周囲から理解してもらえるようになった彼女は少しづつ施設で暮らす子供たちとも馴染んできた。
そんな中、なんと擁子が自分の戸籍を持っていないことが発覚する。
擁子の母親・依子はとんでもないことに擁子の出生届を提出していなかったのです。
そうなんです!
戸籍がない子供なんてなかなか引き取り手がない。
厄介な事実が分かって施設のスタッフが困っているところ、ある民間の里親施設が、擁子のことを引き取ってもいいと申し出てくれました。
この言葉に施設のスタッフは大いに喜びました。
ただ・・・
一見、奇跡の幸運を手にしたかと思われた擁子でしたが、
そこには怪しすぎる里親との地獄の生活が待っていた・・・
笑っちゃうほどヤバイ里親が登場しますよ~。
前回までの話しはこちらです♪
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新・児童養護施設の子どもたちのネタバレ3話!怪しすぎる里親
児童相談所の一時預かり所に保護された擁子。
しかし、安心したのもつかの間、彼女に戸籍がないことが判明した!
施設のスタッフが困っていると、
運良く戸籍を持たない擁子でも受け入れを申し出てくれた里親が見つかったんです。
その里親施設は、個人的に身寄りのない子供たちを育てている
勝俣 紀世子(かつまた きよこ)という年配の女性が運営している施設でした。
以前の職業が学校の先生という彼女は、
『勝俣ハウス』という施設を運営しており、同時にそこの園長をしています。
受け入れが決まった擁子が『勝俣ハウス』に到着すると、
園長の紀世子は満面の優しい笑みを浮かべて擁子を抱きしめて迎えた。
「こんにちはあなたが擁子ちゃん♪」
「待ってたわ!」
ものすごい歓迎ぶりだった。
しかし・・・
擁子はなんとなく気づいていた。
このおばさんのわざとらし過ぎる笑顔の裏にはなにかきっと別の顔があるはずだと…
ただ・・・
そんな擁子の不安なんてまったく気づいていない施設の職員は、
園長に抱きしめられる擁子を見て安心し、数分後にはもう『勝俣ハウス』を後にしていました。
擁子が引き取られたこの『勝俣ハウス』には何人かの子供たちが暮らしていて、施設には3人のスタッフが働いています。
園長に促され、子供たちとスタッフが擁子に一人づつ自己紹介する事になった。
ただ・・・
なぜだかその光景はちょっと異常だった…
どういうことかというと自己紹介する子供たちの表情にほとんど精気が感じられなかったからです。
{まるで魂のない人形のよう…}
これが、子供たちを見た擁子の第一印象だ。
やっぱりココにはなにか問題がある!
彼女は本能でその事を悟っていた。
そして、それと同時に、これからココで始まる不安この上ない暮らしに身が引き締まる思いを抱いていた。
{なんかヤバイ…この施設}
怪しすぎる里親
擁子が最初に感じたとおり『勝俣ハウス』は異常な施設でした。
園長の勝俣が支配するこの『勝俣ハウス』では、
彼女が考案したポイント制で全ての生活がルール化されていた。
みんなは園長の事を
「お母さん」と呼び、
お母さんを喜ばせる行動をとったらポイントが獲得できるというシステムです。
一番わかり易いポイントの獲得方法は、学校の成績です。
単純にテストで良い点を取ればポイントがもらえる。
そして、何らかの理由でお母さんを怒らせると減点され、
食事の量を減らされたり、トイレやお風呂掃除を強制的にやらされる。
施設内で有効な全てのポイントはこの施設を運営する勝俣が管理しています。
なので、この『勝俣ハウス』では園長の考え一つで何もかもが決まってしまうルールだったのです。
ただ・・・
一見とんでもないルールのように思えたこのポイント制での暮らしは、
擁子にとっては決して辛いものでもなく、日が経つにつれ、嬉しいシステムとなっていた。
母親に虐待されながら暮らしてきた擁子でしたが、
ほとんど学校に通ってなかったものの、勉強すること自体は大好きだったんです。
なので、『勝俣ハウス』にやって来た擁子の毎日は、水を得た魚のように勉強を楽しんだ♪
そんなことだから、テストの点数もすこぶる高い!
そんな擁子を園長は手放しで褒め称え、ご褒美にプリンまでご馳走してもらう。
その後も、学校で受けるテストの点数は軒並み高い点数をとってくる擁子に園長はお喜び。
ただ・・・
それを見て、擁子の存在が気に入らない他の園児たちは隠れて擁子のことをイジメ出しました。
何かにつけて、擁子に罪をなすりつけて彼女のポイントが下がるようにいろんな嫌がらせを仕掛けられる。
みんなから攻撃を受けた擁子は園長に助けを求めるのですが、逆に罰を与えられてしまう。
そしてその先に・・・
運良く引き取られた『勝俣ハウス』でしたが擁子にとっては地獄の施設だった?
やがて、過酷な環境に我慢できず思い余った擁子が思い切って取った行動とは・・・?
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3話感想
やっぱり戸籍のない擁子をわざわざ引き取った『勝俣ハウス』の園長はとんでもない悪魔でした~
恐らく園長は、元教師という肩書を使って教育評論家のような仕事をしているのでしょう。
さらに『勝俣ハウス』の園長として講演会も開いていました。
園長が、子供たちの成績を上げさせるのに必死なのはその本業と関係があるからだろう!
たぶん評論家としての実績作りが目的なはず。
当然そんな歪んだ環境だから、子供同士の人間関係は無茶苦茶で、
もう常に足の引っ張り合い状態だ!
とにかく子供にとっては最悪の環境ということですね。
しかし・・・
そんな劣悪な環境であってもこの施設から逃げることは許されない擁子。
始めのうちは園児たちのイジメに耐えていた擁子でしたが、
とうとう我慢できずに『勝俣ハウス』を逃げ出しちゃう。
すると・・・
案の定、逃げ出した擁子には恐ろしい結果が待っていました。
勝俣のあれはかなりホラー感たっぷりのショッキングなシーンでした!
ただ・・・
はじめは、可哀想な児童虐待の話かなと思って読み始めた本作でしたが、
だんだんと擁子という主役の少女に色がつき始めてきて、
彼女が成長しゆくヒューマンストーリーの展開になってきました。
今では一方的にやられるだけではない擁子のたくましい活躍が面白くて、
当初とは違う意味ですごくハマってきた~♪
とにかく次回が待ち遠しい状態で、擁子があの後どうなったのかがとても気になります。
ホントどうなったんだろう~♪
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