壮大な愛憎劇と残酷な人間ドラマはまた新たなステージへと進む!
『監禁嬢(かんきんじょう)』
7巻の解説と感想です♪
ずっと裕行の隣で彼を支え続けていた元・教え子の麻希(まき)。
裕行(ひろゆき)が彼女と越えた最後の一線は、すでにカコが予想していた展開だった・・・
そして・・・
物語はクライマックスに近づき、カコが麻希を拉致監禁してその役目の終了を告げる。
さらに・・・
掘り出すとまだまだ浮かび上がってくる裕行の知られざる過去の業(ごう)。
ココからが裕行にとってホントの正念場となるのだろう・・・
6巻のラストで浮かび上がってきたセーラー服姿の少女が、
もしかすると、裕行が追いかけるカコの正体なのかもしれない!
そして・・・
ここへ来て、裕行と麻希にまた新たな絆も生まれ、
物語はいよいよ大詰めを迎えて、よりいっそう泥臭い人間関係が交錯してゆく・・・
7巻の見どころ
なんだろう…?
今回発売された7巻を読んだら、もう…この漫画はサイコ・サスペンスな要素がかなり薄れていて、
明治時代に活躍した文豪が書いた哲学小説のような重みと脂っこさみたいなものが出てきました。
スゴク観念的に進んでゆく非現実的なストーリーの行方は、
時おり、泥臭いリアリティーな現実とうまく混ざりあいながら結末の答えへと向かってゆきます。
なので・・・
ちゃんと絵や登場人物のセリフを咀嚼(そしゃく)して読み込まないと、
著者が物語の中で出している答えのヒントを受け取れなくなってしまいます。
ここ最近の『監禁嬢』は、ちゃんと落ち着いて読みたいコミックとして成長しました〜♪
さてそこで…
今回第7巻の見どころですが、それは、ついに一線を越えてしまった裕行と麻希の生々しいベットシーンと、
最終段階まできてとったカコの意外な行動ですね・・・
麻希が裕行と行動を共にすることとなってから、いつかはこんな日が来ることは想像してましたが、
かなりメンヘラ的な女子高生だと思っていた麻希の意外な一面が垣間見れた過去エピソードも紹介されています♪
ただ・・・
日を追うごとにげっそりと痩せてきて、頬もドンドンコケてゆく主人公・裕行の人相が、
なんだか死神に取りつかれた人間のようでちょっと気持ちが悪いんです(汗)
もはや、ちょっとした人気教師だった岩野先生の面影はどこにもない・・・
6巻の解説と感想はこちら♪
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監禁嬢【ネタバレ7巻】麻希の役どころは裕行の希望!
何度も何度も
妻の美沙子(みさこ)から渡された離婚届と一緒に渡された香水の匂いを嗅いで、
中学時代にクラスメイトで、しかも裕行が初体験をした相手・舞(まい)の事を思い出した。
そう・・・
まだ裕行の中には、記憶の底で埋もれてしまっている女性がいたのだ。
かなりカコの正体に限りなく近い有力な女性の存在を思い出した裕行は、
これでカコを探す旅も終了すると考え、一旦、裕行とずっと行動を共にしてきた麻希に、
東京へ戻るよう説得する。
なんたって麻希は、裕行のもと教え子の女子高生なのだ。
いつまでも裕行とカコの心理ゲームに付き合わせているわけにはいかない。
ただ・・・
そんな裕行の考えは、ある目的を持って裕行に付き添っている麻希に一瞬で却下される(汗)
しかも…
その日の夜、美沙子から突き付けられた離婚届のことで、メンタルがボロボロに弱っていた裕行は、
セミダブルのベットの横で優しく抱きしめてくれる麻希の体の温かい体温に負けて、
ついに!
元教師と生徒の関係から、大人の男と女の関係へとステージを上がってしまったのです!
そう・・・
一線を越えてしまったのだ。
そして・・・
何度も何度も裕行を求めてくる麻希に対して、裕行は果てても果てても麻希の中へ向かって突き上げた。
この二人のベットシーンは、かなり生々しいカットの連続で、結構なボリュームを使って描かれています(汗)
結局、二人は、初めて一線を越えた夜に体がヘトヘトになるまでお互いを求め続けました・・・
拉致
カコの正体に関して重大なヒントをつかんだ裕行は、とりあえず麻希と一緒に東京へ戻ります。
東京では、行方不明になっている裕行の元同僚教師・柴田(しばた)先生と、皮谷(かわたに)先生の捜索が続いていた。
二人は、すでにカコによって殺害されているがまだ死体が発見されていないため、
行方不明の操作でしか警察は動いていないのである。
ただ・・・
二人の教師がトツゼン行方をくらましたことに事件性を感じている西田という刑事が、
二人となんらかの関係がある裕行の回りを嗅ぎまわっていた。
西田は、裕行を犯人だとは考えていなかったが、事件の重要なキーマンだとは思っているのだ。
そんな中、東京に帰ってきて、学校に通学し始めた麻希が、裕行との電話中カコに襲われて拉致されてしまうのです(汗)
そしてその時、カコは麻希が裕行と通話中だったスマホを奪い取り、裕行に電話で最後のヒントを出したのだ・・・
後半の展開
後半の展開は、拉致された麻希を救うべく最後のカコ探しにでた裕行の行動が描かれています。
裕行が美沙子から渡された香水の匂いで思い出した舞という女性。
彼女は、中学時代の同級生で、裕行が初体験を果たした女性だった。
その舞と再会するために生まれ故郷である島根県へとやってきた裕行。
ずっと逃げてきた生まれ故郷と裕行の家族との再会。
さらに、故郷の懐かしき友人・翔一(しょういち)の助けを借りて、
なんとか舞と再会を果たすことになった裕行だったが・・・
果たして、カコの正体は本当に舞だったのか・・・?
そして・・・
カコに拉致・監禁されている麻希の命は救われるのか・・・?
山場を迎えた『監禁嬢』は、いよいよクライマックスに向かって加速してゆきます・・・
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7巻の感想
とうとう麻希ちゃんと一線を越えてしまった裕行!
まぁ~遅かれ早かれそうなるとは思っていましたけど、「やっぱりそうなるか」って感じですね♪
ただ・・・
かなりページ数を使って二人のベットシーンが描かれていたことには少し驚きました(汗)
しかも・・・
裕行と体を重ねるということは、麻希にとってちょっとした自身のトラウマ治療でもあったわけですね。
そして・・・
最初はウザい系の女子高生としか写っていなかった麻希ですが、
その後、裕行との面白い掛け合いとか、文句を言いながらもけなげに裕行を心配して、
いつも傍で彼のことを見守っている麻希のことが、今ではもう可愛くてしょうがないんです。
それに…時おり麻希が見せる裕行への容赦ないツッコミにはかなりハマってます♪
さらに、今回の7巻では、知られざる麻希の家庭事情や、過去の恋愛トラウマなんかも描かれていましたから、
ここにきて麻希ちゃんというサブキャラ的存在の女子が、重要な役どころのキーパーソンとなってきました。
裕行が麻希と一線を越えた以上、彼女との未来もすごく気になってきた。
あと・・・
妻の美沙子との離婚はどうしても避けられないものなのか?
恐らく美沙子は本心で裕行に三行半(みくだりはん)を突き付けたわけではないはずだ。
裕行はカコとの監禁ゲームを終えたあと、いったいどの女性とその先の人生を歩むことになるのでしょう?
それとも・・・
全てを失って命も失うのか?
そうなんです。
よく考えたらカコって人殺しなんですよね。
忘れがちだけど、二人の教師をサクッと殺しちゃうメチャメチャ恐ろしい女なんです。
だから、事が終わって裕行が生きている可能性はもしかして低いのかもすれない・・・
ただ・・・
最初は、サイコなエロ系サスペンスだと思ってたこの『監禁嬢』が、
ここまで哲学的で、なおかつ重いヒューマニックな内容になるとは思っていなかった。
読者のレビューの中には、
「面白くなくなった」
とか言う意見をコメントしてる読者が多いみたいですが、サイト主のまるしーは、
最近の『監禁嬢』の方がずっと読みごたえがあって面白いと思っています♪
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『監禁嬢』は、
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