『遺書、公開。』ネタバレ 5巻|暴かれた親友の本性!

「お前は本当に親友だったのか?」

ついに姫山椿の親友・御門凛奈(みかどりんな)が、遺書を公開!

彼女が自分でも忘れていた真実の素顔とは・・・?


暴かれた親友の本性!

『遺書、公開。』

5巻の解説と感想です♪

今回は自殺した椿の親友と自分自身で豪語していた凛奈の遺書公開で、

事態はさらに別の方向へ動き出してゆきます。

5巻の見どころ

廿日市の告白でクラスの序列だと思っていたランキング表にまったく意味がなかった事が判明し、

椿を自殺へと追い込んだ犯人の捜索はさらに混迷を極めてゆく!

今までクラスの力関係を左右していた序列表が無意味だと分かったことで、

順位下位の者は生気を取り戻し、順位上位の者は落胆の色を隠せない!

そんな中、死んだ姫山椿の親友だと言ってはばからない御門凛奈が遺書の公開を要求され、

彼女は自分でも忘れていたドス黒い本性をみんなの前にさらすこととなった・・・

 

5巻見どころは、親友が語った椿への秘められたの憎悪と、

だんだん変わってゆく完ぺきな優等生・姫山椿への人物評価だ!

凛奈が本性を暴かれたあとに苦い顔で言い放った

椿って強(したた)かな女だよね!」

という今までされたことがない表現方法で言い表した椿への人物評。

そして・・・

そんな凛奈のひと言から事態は椿へのマイナスな意見が飛び出す空気に変化してゆくのです(汗)

「彼女は自殺なんてする人間じゃない!」

崩壊したクラスのアイデンティティーがさらに事態を混乱の渦に巻き込んでゆく・・・


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『遺書、公開。』ネタバレ 5巻|暴かれた親友の本性!

「やっぱり親友にしか伝えられないことってあるんじゃないかな?」

瑞希が凛奈に言い放った。

廿日市が作ったクラスのランキングが意味のないものだと判明したことで、

なんとなく出来上がっていたクラス内でのヒエラルキーが崩壊しました。

今まで順位が下位で発言を躊躇していた者たちが順位上位の者へ牙を剥き始めたのです!

順位8位の栗原瑞希(くりはらみずき)が、椿の親友であり、

順位3位の御門凛奈(みかどりんな)に言った言葉はそんな行動の表れだ。

自殺した椿は親友の凛奈に対して一体どんな言葉を残して死んでいったのか?

確かに、

それはクラスの誰もが気になる遺書の内容なのかもしれない。

しかも・・・

今まで椿の親友と豪語していた凛奈は、他人への否定はするが、

親友だからこそ知っているはずの情報をなにも発信していなかったのだ!

「お前は本当に姫山椿の親友だったのか?」

ついにクラスメイト達から凛奈へ疑惑の目が向けられ始めた。

追い詰められた凛奈は怒りを露わに遺書を読み上げていったのだ・・・

 

暴かれた親友の本性!

凛奈が読み上げた遺書の内容は、ビックリするほど淡白な内容でした。

そして皆は思います。

{これが親友に伝える最後の言葉なのだろうか?}

心の中の疑問はやがて声に出して現れてきて、

「なんかおかしくないか?」

「それだったら俺でもかけそう」

当たり障りのない言葉で埋め尽くされた内容に凛奈への不信感が湧き上がる。

ただ・・・

以前に椿の偽カレシとして皆から糾弾された赤崎の指摘により、

凛奈への遺書が本物だと証明されることになる。

だけどそれは凛奈にとってはまったくありがたいことではなく、

ドス黒い凛奈の素顔をあぶり出す結果となってしまったのです。

暴かれた親友の本性!

それは・・・

もはや自分でも忘れていた凛奈が抱いていた椿への激しい嫌悪感でした・・・

このあと、凛奈はクラスメイトの男子から過去の椿に対する誹謗中傷していた言動をさらされ、

本性を隠しすぎて本当に自分でも忘れていた椿への苦い思いを語り出すのです・・・

 

マドンナへの中傷

椿の親友だと豪語していた凛奈のかぶっていた仮面は、

1年のとき凛奈と同じクラスだった名取(なとり)の告発によって見事に剥がされてしまった(汗)

結果…

本性を表した凛奈は椿に対して抱いていた負の感情をさらけ出すこととなった。

「姫山椿は強(したた)かな女だ!」

自分が遺した遺書でチクリと相手に本音伝える椿はなかなか強かな女であり、

そんな子が1位のプレッシャーで自ら死を選ぶはずがない。

それは新しい考え方だった!

凛奈が発進した衝撃の発言からクラスの雰囲気は一転してマドンナへの中傷へと変わってゆく・・・

その流れは、凛奈が自分の次に遺書の公開をうながした笹井(ささい)という男子生徒の告白で作られてゆくのです。

 

後半の展開

後半の展開は、今まで『可哀そう』一辺倒だった椿への思いが少しづつ変化してゆき、

さらに、クラス序列が意味のないものだと判明して、

序列下位だった生徒たちがどんどんと積極的に発言を始めたことで、

より熱く激しい議論が展開されてゆきます。

ある意味でクラスメイト全員による本当のガチバトルがスタートしたわけです。

そんな中で、どんどんと自由な意見が飛び交い、

いつしか2-Dの生徒たちは、姫山椿の自殺についてある答えを導き出します。

それは・・・

「姫山さんはD組を恨んではいない」

「姫山さんはD組のせいで死んだわけではない」

という驚きの結論でした。

しかし・・・

この結論を聞いてすかさず猛反発する男子生徒が一人!

そして、

「次は僕が遺書を公開するよ」

と…言い出したところでこの5巻は幕引きとなります・・・

 

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5巻の感想

廿日市の告白からクラス内にはびこっていたカースト序列が意味のないものと判ったことで、

今までなんとなく出来上がっていた2-Dの力関係が一気に崩れちゃいました(汗)

思い込みというのは恐ろしいもので、ふわっとした民意がその場の人間関係を決定してしまうんでしょうね。

これってよく考えると私たちが過ごしている日常の風景でもよくあると思うんです。

例えば新しく引っ越してきて町内の自治会へ初めて参加する機会があったとして、

まったく知り合いもいない状態で参加した場合と、

自分のことをたくさんの人に紹介してくれる知り合いと参加した時とでは、

その後の自治会活動に大きな違いが出てきます!

誰も知り合いがいない状態で参加した場合は、自治会ではまったく発言権もなく、

しかも積極的にみんなの輪の中に溶け込む努力をしなければ、

いつまでたっても自治会カーストの最下位に埋もれてしまい、その存在すら認識されない。

しかし・・・

もし、自治会の中で存在感を示しているカースト上位の知り合いがいたら、

参加初日に有力なメンバーたちに自分を紹介してもらって、

一気に自分はカースト上位の自治会メンバーの仲間入りになれてしまうのです。

そうすると次回からの自治会の参加はすごく精神的に楽な立場で挑めるというわけだ♪

知り合いと参加するか、一人で参加するかというチョットした行動の違いなんだけど、

それが後に大きな結果の違いとなって現れてくるのです。

それが集団生活においての人間関係である。

だって…

知り合いがいようがいまいがその個人の能力とはまったく関係ないのだから…(汗)

 

今回、誤ってクラス全員に送信されてしまった順位表はまさにそれを象徴しているわけであり、

本来なんの根拠もない序列表でなんとなくクラス内でのヒエラルキーが形成されてしまったのです。

なんでこんなことになってしまうのか?

それは…閉ざされた人間社会においてはびこっている”空気”が大きな原因なのでしょう!

『なんとなくできてしまう空気』

これが一番怖い!

例えば、不倫した芸能人を一斉にみんなで断罪してしまう世の中の空気。

犯罪者でもないのに(汗)

この物語を通じてなんとなく流されてゆく民意の恐ろしさを痛感しますね・・・

 

【序列表】

すでに意味のないモノとなった2-Dの序列表ですが、

今回からはこの表を使って2-Dで行われた話し合いの中で判明した新事実をメモしてゆこうと思います♪

青色の文字で書いたメモがすでに出てきた真実。

そして赤色で書いたメモがこの5巻で判明した事実です。

この表に書かれてあることから連想して、もしかすると犯人が分かるかもしれない!

【2年D組の序列表】

1位 姫山 椿(ひめやまつばき)自殺者
2位 赤崎理人(あかざきりひと)彼氏ではなかった
3位 御門凛奈(みかどりんな)親友ではなかった
4位 笹井夏月(ささいなつき)椿への嫌悪感
5位 大島百合(おおしまゆり)
6位 沖正 彰(おきまさあき)
7位 横山 嵐(よこやまあらし)
8位 栗原瑞希(くりはらみずき)
9位 甲斐原誠(かいはらまこと)担任の先生
10位 砂岡翔真(すなおかしょうま)
11位 熊田 碧(くまだみどり)
12位 三宅雄大(みやけゆうだい)序列表送信者
13位 森本 蘭(もりもとらん)前回の功労者
14位 茅野鞠華(かやのまりか)
15位 津島 航(つしまこう)
16位 増倉英斗(ますくらえいと)
17位 谷地 恵(やちめぐみ)
18位 桃ケ谷泰志(ももがやたいし)
19位 千蔭清一(ちかげせいいち)
20位 相畑詩帆(あいはたしほ)
21位 南條絢音(なんじょうあやね)
22位 池永柊夜(いけながしゅうや)微妙な存在
23位 名取恭四郎(なとりきょうしろう)椿への不信感
24位 廿日市くるみ(はつかいちくるみ)序列表の原案作成 
25位 峠谷陽茉莉(とうげやひまり)
26位 沢渡すずこ(さわたりすずこ)
27位 黒瀬蓮司(くろせれんじ)
28位 絹掛愛未(きぬがけまなみ)池永を恐れる
29位 山根裕基(やまねゆうき)要注意人物
30位 文堂 光(ぶんどうひかる)

 

>>>『遺書、公開。』6巻の解説と感想はコチラ♪

 

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