白紙の上でさようなら【ネタバレ6話】それが親のすることですか?

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著者:天井フィナンシェ

『白紙の上でさようなら

6話の解説と感想です♪

激烈な痛みと悲しみが全身を駆け巡る!

実の母と娘がどうしてこうも憎しみ合わなければいけないのか?

娘はどれだけ虐げられていてもずっと母からの優しい言葉と愛情を求め続け、

母はどれほど娘から求められても我が子の手を振りほどいてきた。

一体この母親の娘を毛嫌いし続ける理由はどこにあるのだろうか?

しかし…

失われた自分の時間を取り戻すべく、恵は勇気をふり絞って辛い過去と対峙します。

だけど…

彼女を待っていたのは想像を超える母から浴びせられる罵詈雑言の数々でした。

これほどまで自分が母親から忌み嫌われていたと改めて知った恵は・・・

「確かに…恵はマンガを描きたい気持ちが優先して母親と会話するタイミングを見誤ってしまったようです。」


5話の解説と感想はコチラです♪
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白紙の上でさようなら【ネタバレ6話】それが親のすることですか?

恵への罵詈雑言

恵が久しぶりに電話越しで聞いた母の声は相変わらず低くて冷たい音だった。

一瞬にして恵の全身が母への恐怖に支配される。

そんな時、思わず後ろを振り返った恵は、そこに雲水先生がいることで勇気をもらって母との会話を続けました。

「今…少し話しても大丈夫ですか?」

冷静な口調で少し遠慮気味な恵の問いかけ。

すると…急に実家へ電話をしてきた恵に対して実の母からは辛辣な言葉が返ってくる。

「今さらアンタと話すことなんて何もないわよ…」

いきなり母の敵意むき出しな言葉にまた気持ちが折れそうになる恵ですが、

今回ばかりは勇気をふり絞ってもう一度自分が漫画を描こうと思っていることを伝えたのです。

だが…

それを聞いた母の怒りが瞬時に爆発して恵への罵詈雑言が始まりました。

激高する母親は誰のせいで姉が引きこもり生活を送っているのかと恵を攻め立てた。

この様子ではもはや恵が自分の私物を実家へ引き取りになど行けるムードではない。

しかし…

恵と母親のやり取りはまだ続いてゆく。

それが親のすることですか?

姉が引きこもりになったことや家族事態が崩壊したことを全て恵のせいにする母親に対し、

今回ばかりは恵も黙ってはいられなかった。

「全部私のせいなの?」

さらに…当時受賞した漫画賞を恵は辞退したはずなのに、なぜかその賞金を母が受け取っていたことも判明し、

思わず恵の口からは、

「それが親のすることですか?」と涙ながらに母へ抗議の言葉が飛び出した。

それからも母の理不尽きわまる恵への中傷が続き、

やがて母親は恵に対してもう家族だとは思わないというセリフを吐き捨てて一方的に電話を切りました。

通話が切れた「プ――ッ」という電子音だけがスマホから空しく聞こえている中、

母親からたったいま親子の縁を切られたショックに呆然とたたずむ恵。

{やっぱり自分は母親から愛されてはいなかった。}

改めてその事実を突き付けられた彼女の絶望は計り知れないものでした。

同じ頃…実家ではたまたま引きこもっている部屋から廊下に出ていた姉は、

母親と恵が電話で話している会話を盗み聞きしていました。

今まさに人生の地獄を彷徨っている姉は母と妹の会話をどんな気持ちで聞いていたのか?


 

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6話の感想

我聞家の家族は3人が3人ともベースとして心が壊れています。

もはや家族間でまともなコミュニケーションが取れすはずもなく、

しかるべき第三者が間に入って会話するなり接触しないとそれぞれの傷口を広げてしまう結果になる。

母親にも長女にも大きな心の傷があり、もちろん恵にもいまだに癒えない大きな心の傷がある。

この家族がどうしてここまで崩壊してしまったのかの核となる原因がまだ描かれていませんが、

恐らく亡くなった父親のことが大きく影響しているのでしょう。

今回の電話でせっかく前向きに漫画を描こうと思い始めた恵の気持ちを折るような形になってしまいましたが、

明らかに恵があの母親と会話するタイミングではなかった。

もし…我聞家の事情をよく知るまともな親類なり友人があの場所にいたら、

きっと恵が実家に電話をかけるという無謀な行動は止めてもらえたはずなのです。

しかし…

残念なことに雲水先生も武井も我聞家の実情をまったく知らなかったわけで、

回復しかけていた恵の心が再び大きく傷つくのを指をくわえて見ているしかなかったのです。

でも…もちろんそれは彼らが悪いわけでもなく、恵が悪いわけでもない。

「全てはタイミングだ。」

そして抗いようのないひとつのきっかけなんだと思う。

ちょっとしたタイミングや不運の重なりとかアクシデント。

人の人生なんてほんの些細な狂いが生じただけで簡単に未来は変わってしまう。

自分ではどうすることもできない流れに飲み込まれてしまうのです。

良い方にも悪い方にも。

特に我聞家には分かっているだけでそこそこ不幸なアクシデントが起こってしまった。

しかも他にまだ読者が知らない家族の事情もあるのでしょう。

子供が実の母親に愛されていないと知った時の気持ちはどれほど辛く悲しいものなのだろう?

サイト主のまるしーとて実の母親と決して折り合いは良くなかったが、

さうがに憎しみ合うまで酷いレベルではなかった。

時折りすごく孤独を感じて母親の愛情が無性に欲しくなった時があり、

その際、ツッケンドンな言い方だったけれど、母はまるしーのことを肯定してくれました。

「アンタはよく頑張ったと。」

あの言葉でその時のまるしーは悲しみを乗り越えられて今がある。

そこまで深い絆のある母娘の関係ではなかったけれど、あの時の事は今でも母に凄く感謝している。

一方…

恵の場合は人生の大きな分岐点でまたしても母親から冷たく突き放されてしまったのです。

それも筆舌に尽くしがたい残酷な言葉の数々を浴びせられて(汗)

これはもう雲水先生のフォロースキルに頼るしかないな。

どうか恵の心を救ってあげてください…雲水先生。

 

>>>『白紙の上でさようなら 』7話の解説と感想はコチラ♪

 

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