極東の女郎(じょろう)が愛した男は、
ソビエト革命軍の最高司令官だった…
男に愛され、男に人生を奪われた女たちは、
北の大地でその体を消費され、殺されていったのです・・・
2話『尼港の惨劇』を語る
『阿部定事件~ふたりの女~』
2話の解説と感想です♪
鬼才・安武わたる がさん描き下ろしの重厚な短編集を読みました。
今回ネタバレを紹介するのは、
2話に収録されている
『尼港の惨劇』という衝撃のお話です♪
タイトルは『にこうのさんげき』と読みます。
このお話は、1920年に起きた『尼港事件』をベースに描かれた
紛争地域で悲惨な人生を送ったある女郎の物語です。
日本人が絶対に忘れてはいけない凄惨(せいさん)で惨(むご)たらしい事件で、
読み進めるほどに戦争の空しさや悲惨さを実感させられます。
そして、日本人として忘れてはならない事実も!
モデルになった尼港事件とは?
シベリア出兵中の日本軍隊とソビエト・パルチザンとの間の紛争事件。
1920年2月アムール川河口のニコライエフスク (尼港) を占領中の日本軍はソビエト・パルチザンの攻撃を受け,降伏。将兵および居留民は捕虜となった。
5月 25日,日本側の反撃に対し,パルチザン側は,351名の将兵,副領事を含む 383名の日本居留民を殺害,市内を焼払って逃亡した。
ソビエト政府は事件責任者を死刑に処し,事件には無関係との態度をとった。
このため,日本政府は交渉すべき相手方政府が存在しないことを理由に,北樺太・サガレン州の主要地点を保障占領した。
25年調印された日ソ基本条約附属公文においてソビエト政府が日本政府に遺憾の意を表明する一方,
日本側も保障占領を解除してようやく解決した。
なかなか物語の背景を読み解くのは難しいですが、
本作で言えば、ソ連のパルチザン(革命軍のこと)の司令官に見染められた日本人の女郎が、
恋をして最後には悲惨な運命をたどるお話です。
かなり重いテーマのストーリーですが、
『尼港事件』は他国の兵士にたくさんの日本人兵士や一般市民が虐殺された悲惨な事件で、
日本人なら絶対に忘れてはならない世界に訴えていかなければいけない紛争事件で、
何度でも思い出して頭に擦り込んでいくには丁度いいヒューマンドラマだと思います。
女性が女性として普通の幸せを得る事がとても難しかった時代のひとコマ、
日本人なら必ず知って絶対知っておくべき歴史的事実です。
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阿部定事件~ふたりの女~のネタバレ!2話『尼港の惨劇』を語る
1919年、北の街、ニコライエフスク (尼港) で、
出兵中の日本兵相手に女郎(じょろう)として働く
主人公の小崎カヨは、町でチンピラに絡まれているところを
精悍なロシヤの若者に助けられます。
危険なところ助けられたカヨはその若者を女郎宿に招き、
自分の体を使って心づくしのもてなしを行います。
そんな従順でおしとやかなカヨに青い瞳を持つロシヤの若者も心を奪われる。
「仕事は砂金掘りさ」
と言って帰っていったヤコフと名乗る若者は、
カヨのことを気に入ったようで、数日後また店に現れたのです。
今度は、なじみ客としてカヨを買い上げ、
彼がまだよく知らないというこの尼港の町のガイド役を勤める事に…
いわば店外デートと言った感じです。
ヤコフを案内して、町のあらゆる情報を説明して聞かせるカヨ。
彼は熱心にカヨの説明を聞いて楽しんでいる様子でした。
自分の話に夢中で聞きいるヤコフを見て幸せな気分に浸るカヨ。
そして・・・
その後も、ヤコフは何度もカヨを店外デートに誘いだしては町のあらゆる施設を案内してもらうようになったのです。
その頃になると、二人はまるで恋人同士のようでした。
「この人とずっと一緒にいられたら・・・」
カヨがそんな願望を思い描くようになったある日のこと、
いつものようにヤコフに町の案内をしていると、
なじみ客の日本兵たち数人と出くわしました。
すると…
カヨとヤコフを見て、ちょっかいを出してくる日本兵。
するとヤコフはカヨの手を掴んでいる日本兵を殴り倒し、拳銃を抜いて威嚇射撃したのです。
震えて腰を抜かす日本兵を前に、
「カヨ、また会おう」
と言って、彼女の前から走り去っていったのです。
その一件以来、ヤコフが店に来る事はありませんでした…
やがて、季節が変わり、
平和だった町に旧ソ連軍の赤軍(革命軍)がやってきたのです。
そして、カヨはこの後、
ヤコフと運命の再会を果たすことに・・・
ヤコフとの再会そして…
尼港の町にやってきた赤軍はあっという間に町を占領してしまいました。
平和だった町に戦々恐々とした空気が流れる中、
カヨが赤軍の本部に呼び出しを受けるのです。
{いったい私はどうなってしまうの?}
恐怖に身をすくませながら向かった赤軍本部。
カヨが通されたのは司令官室だった…
そしてなんとその部屋にいたのは、
カヨがずっと待っていたヤコフ本人だったのです。
彼は23歳という若さで赤軍の最高司令官となっていたのです。
いわばソ連革命軍のリーダーといった立場の人間というわけ、
突然の再開に号泣するカヨ。
実は、あの時、ヤコフはカヨに町を案内させて、尼港の町を攻め落とす計画を練っていたのです。
そう・・・
彼女はヤコフたち赤軍の諜報活動に利用されていたわけです。
ただ・・・
そんなことも知らず再びヤコフに会えた喜びでいっぱいのカヨは、
ヤコフが望むままに赤軍司令官である彼の身の回りの世話係を引き受けてしまうのです。
{もう・・・色んな男に抱かれなくていいんだ・・}
喜びに浸るカヨにヤコフは、
「俺たちが世の中をよくしていくんだ」
「お前を幸せにするよ。」
と彼は優しくカヨに囁いて口づけしました。
この瞬間、ずっと辛い人生だったカヨは幸せの絶頂を向かえます。
結末に向かって…
ヤコフの身の回りの世話をするカヨはまるで幸せいっぱいの新妻でした。
毎日、愛する人のそばで暮らせる幸せをかみしめるカヨ。
しかし・・・
カヨが見ていなかった現実はとても悲惨な事になっていたのです。
ヤコフは占領軍の司令官です。
そして、占領されているのは、カヨが暮らしてきた町。
ある日、カヨがお世話になっていたご近所のおばさんが、
赤軍の兵士に縛られて連行されてゆく光景を見てしまうのです。
そうです。
カヨの知らないところで、
彼女の顔見知りの人々が次々に処刑されていたのです。
ここで初めて残酷な現実を知ったカヨは、
ヤコフに日本人や、この町で暮らしてる人々に危害を加えないで欲しいと訴えるのです。
しかし、カヨの願いは受け入れられる事はなく、
初めて現状を理解したカヨはヤコフと町の人々との板挟みに合ってどんどん追い込まれてゆくのです。
そしてやがてカヨは、ヤコフにも愛想をつかされて・・・
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2話 尼港の惨劇の感想
日本人にとって、『尼港事件』てほとんど馴染みがうすい事件じゃないでしょうか?
たくさんの日本人が虐殺された事件なのに教科書にも載っていません。
これほど日本人が共産主義者によって屈辱を受けた事件は他に例を見ないのに・・・
どうして、日本人はこの事件を歴史から消し去ろうとしているのでしょう?
日本軍がやったかやってないかの行いに関しては反省ばっかりしてるのに
なんか巨悪な反日勢力の陰謀を感じちゃいますね!
だけど、われわれ日本を愛する純粋な日本人はどんどんとこういう事実を拡散して事件を風化させないようにしなければいけません。
本作の主人公・カヨの目を通して映った他国の残虐非道な行為を忘れてはいけない。
日本だけが、『セックススレイブの国』と、呼ばれるのは明らかにおかしい!
戦時中は、我が日本の女性たちも外国の兵士たちに性的蹂躙を受けてきたのです。
日本だけではなく全ての国がその犯した罪を認めて、反省すべきです!
まるし―は日本人の女性として強くその事を世界の人に言いたい!
戦時中に各国の女性たちが味わった恐怖と屈辱を二度と味あわせてはいけません。
そんな事を考えるきっかけになったこの漫画は、色んな意味ですばらしい作品です。
日本だけではなく世界の人に読んでもらいたい漫画だな~♪
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『尼湊の惨劇』は
『阿部定事件~ふたりの女~』の収録作で、
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