著者：上野りゅうじん
『あなたの妻じゃなくていいから～謝罪する夫を許せますか？～ 』
5話の解説と感想です♪
プライドをかなぐり捨てた賢也の真に迫る土下座パフォーマンスは、
なんとかギリギリのところで凛の心に動揺を誘いました。
これまで見たことのない憔悴しきった夫の憐れな姿を目の当たりにした凜は、
もとは好きで一緒になった夫が公衆の面前で土下座までして許しを請うならば、
一度だけは信じてみようかと心を揺らし始める。
恐らく凛も深層心理では分かっているのです。
どんなに表面を取り繕ってみても、人の本質などそう簡単に変わることじゃないと…。
それでも…やっぱり・・・
「もう～悲しいくらいに凜の揺れる気持ちがよく分かるが…」
「でも…やぱりそこが踏ん張りどころなんだよきっと！」
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もくじ
あなたの妻じゃなくていいから【ネタバレ5話】人はそう変われるもんじゃない！
突破口
賢也から本当の意味で”謝罪”の言葉を聞いたら離婚の話を前に進める。
そんな決意を胸に自宅へと戻った凜でしたが、
以前までとは打って変わったように、憔悴して反省する態度を見せる賢也の姿に気持ちが揺れてしまうのです。
あれほど固く離婚すると決断したはずだったのに、
例えそれが一時的に凜の機嫌を取るための演技だと怪しんでいても、
一度は心の底から愛した賢也の深く反省している態度を無下にすることは心苦しい（汗）
もちろん賢也もそんな凜の心中を察した上で大げさに反省する演技を続けているのです。
彼にとってみれば凛と離婚するしないでは、今後の人生に大きく左右してくるわけで、
ちょうど職場では上司からお前に期待していると声を掛けられたばかりで、
今はとにかくプライバートな問題で世間的な評判は落としたくなのが本心だし、
そもそも浮気の最中でも凛と離婚する気など毛頭なかったので、
何とかして凛とよりを戻せる”突破口”を見出したい賢也なのですが、
今や南野という強力な凛のサポート役が身近にいることもあり、
自宅ではブレそうになってしまった凛の離婚に対する意気込みも、
職場で南野から励ましの言葉を受けるたびにまた気持ちを盛り返す状態となって、
まさに南野はイマイチ強い態度で事に当たれない凜のありがたい”カンフル剤”になっているのです。
人はそう変われるもんじゃない
この日、例のごとく昼間にバイト先で南野から離婚話を前進させる勇気をもらった凛は、
夕食後にはキッチリと賢也と離婚に関する話し合いを前に進めようと考えていました。
そんな中、相変わらず賢也はなんとか凛に離婚の件を考え直してもらおうと必死でした。
テーブルに頭が付きそうなほど腰を折って今までの事と浮気の件を謝罪する賢也。
だが…
南野から”人はそう変われるもんじゃない”という助言を事前に聞かされていたこともあって、
なんとか崩れそうになる気持ちを奮い立たせて離婚の話し合いを押し進めていく凛。
すると…
そこでとうとう堪えきれなくなった賢也が、少し本性を表してしまうのです（汗）
今まで凜の事を睨みつけていたあの冷酷な目つきだ！
その瞬間…恐らく自分でもそれに気づいたのでしょう。
咄嗟に凜に詰め寄ることをやめた賢也は、どこか観念したかのようにうなだれると、
自分は本当にクズだと凜に謝罪した上で、離婚に応じることを承諾しました。
さらにそこから彼は離婚に際して取り決める条件は全て凛に従うと言い出したのです（汗）
｛えっ…!?｝
凛からするといきなりの急転直下な展開でまだ頭が追い付いてゆかない。
ようやくこれで辛かった結婚生活に決着がついたはずなのに、
どこか心の奥がモヤついてしまう凜がいるのです。
凜にとってはここが最大の正念場なんだけど、
このあとに賢也が取った行動で、なんだか雲行きが怪しくなってしまいます。
凜は本当に賢也と別れるつもりがあるのだろうか…？
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5話の感想まとめ
確かにオレ様系の代表格みたいなキャラの賢也が、
今まで蔑んでバカにしてきた凜に対してへりくだる様子を見ていると、
凛としてはどこか気持ちがブレそうになるのでしょう（汗）
「そこは分からないこともない。」
もし…本当に賢也がパーフェクトに反省している夫の演技をやり通していたら、
きっと凛は悩みながらも再び賢也とやり直す道を選択したと思います。
でも…本心から凛に申し訳ない気持ちを持っていない賢也は、
ある程度までは反省している夫の演技はできるものの、
事あるごとに本音の態度が出てしまっているのです（汗）
そんな賢也の本性が垣間見えるたびに、凜は本来の”離婚”という決意を思い出すのです。
いい加減に凜も振り回されている自分にケリをつけることができればいいんだけど、
一度は本気で好きになった男性を捨て切ることはそう簡単なミッションではないのでしょう。
やはり凜の過ちは賢也の土下座パフォーマンスに絆されて家に戻ってしまったことです。
せっかく南野ちゃんとという心強いサポーターがいるのに、
わざわざ自分から賢也のテリトリーで協議離婚を遂行しようとしてしまいました。
これは明らかに凜の心の弱さと惚れた弱みが入り混じった未練の感情が現れた結果です。
家に戻ってからも賢也の反省している態度は見せかけのものだと半ば気づいているはずなのに、
挙句の果ては投げやりになった賢也を心配してる始末だ（汗）
それもこれも凜が自宅に戻ってしまったから起こっている事態であり、
本来なら南野ちゃんの家に身を寄せながら、
賢也との話し合いはファミレス辺りで何度でも行えばよかったはずです。
そもそも男女の関係なんて、お互いのほんの些細な行動や、
ちょっとした一言でいくらでも壊れたり回復したりするデリケートなものだ。
だからこそ凛が離婚すると決断したなら、賢也と寝食を共にすることはご法度だったのです！
案の定事態は修復の方向へ進んでいってます。
部屋を出て行った賢也を心配して後を追う凜の行動に全てが表れています。
分かりやす過ぎるほど凛の中でまだ賢也は夫なのです。
そもそも夫からどんなにモラハラな発言で傷つけられていても、
その夫を憎むどころか愛されたいと願って努力までするような凜なのです。
最初から二人の恋愛パワーバランスは賢也が圧倒的に支配者だったわけで、
その関係性はなかなか覆らないでしょう。
だから凛を見ていてすごくイライラするし歯がゆくもある。
もともと凛は賢也にベタ惚れで、何かにつけて彼の意見や要望を優先してきた夫婦関係なのです。
そのことが今回の5話で十分すぎるほどよく分かりました。
賢也の出張中に離婚を決断し、自ら肉体改造をやりきって、
カッコよく浮気夫に三行半を突き付けたまではカッコよかった凜ですが、
そこから先がめちゃくちゃリアルにグダグダな展開で、
ストーリー的にはものすごく面白い内容ではあります♪
まるしーの予想としては、このあと一度だけ凜が賢也を許して夫婦生活を継続する流れになり、
やはりちっとも変ってなかった賢也に絶望して、次はホントに離婚をするという結末かな…（汗）
男女間の引っ付いた離れたの最後は決まって”さよなら”してるケースが大方を占めるはずだ。
きっと凛と賢也の二人もそのケースの一つになるだろう。
どう考えてみても賢也が妻ひと筋に変われるとは思えない。
コイツは正真正銘のクズ男でありクズ夫だ！
そして可哀そうだけど凜は夫をダメにするサレ妻の典型だ。
結果…この作品は読んでいてすごくイライラするけど、
それ以上にどうなるかのワクワク感がたまらない♪
＞＞＞『あなたの妻じゃなくていいから』6話の解説と感想はコチラ♪
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