著者：上野りゅうじん
『あなたの妻じゃなくていいから～謝罪する夫を許せますか？～ 』
11話の解説と感想です♪
理恵子による断罪ショーはさらにヒートアップして、妻の凛にまで怒りの矛先が向けられてゆく…！
「ヤメロ…！凜には関係ないだろう！」
理恵子から両手をハイヒールのかかとで踏みつけられて這いつくばったままの賢也が抗議の声を上げる。
会社の同僚や上司・後輩たちの前で無残な姿を晒された上に、凛にまで辱めを受けさせようと暴走する理恵子ですが、
自分に全く非のない立場の凜が、自分の夫に弄ばれた泥棒ネコに何も責めを負うべき理由はなく、
「言いたいことはそれで全部か？」と余裕の態度で理恵子に反論を始める。
その内容は人生を悲観してドン底でもがき苦しむ理恵子に対する救いの言葉でした…。
「あなたと一緒にしないでよ！」とヒステリックに声を上げる理恵子ですが、
凜の指摘するそのすべてが理恵子の胸に刺さる言葉の数々であって…
「断罪ショーが終わって力尽きた理恵子が上司と同僚に肩を抱かれながら退場する場面が何とも笑えて最高のシーンだった…♪」
10話の解説と感想はコチラ♪
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あなたの妻じゃなくていいから【ネタバレ11話】その結果がこのザマだ！
言いたいことはそれで全部…？
賢也に対する断罪ショーを決行せざるを得なかった責任は妻の凛にもあるとして、
攻撃の矛先を凛に向けて罵倒し始めた理恵子に対し、一通り彼女の言い分を聞き終えた凜が一言、
「あなたの言いたいことはそれで全部…？」
と冷静な態度で理恵子に反論するきっかけを作ると、
今度は凛による理恵子へのスピリチュアルカウンセリングの時間が味待った…！
まず最初に凛は理恵子に対して、
「あなたは昔の私にそっくりよ…！」
という導入から話を始めると、自身の過去の経験を交えて今の理恵子がぶち当たっている悩みや苦悩を見事に言い当て、
賢也との関係においても、決して彼に復讐などしたかったわけではなく、
自分のことを1番に愛して欲しかっただけという心の内を言い当てるのです…！
凜の指摘したことのほとんどすべてが図星でした。
これが人生経験の差なのか、それとも凛の人間力が高すぎる結果なのか、
これでほぼ理恵子と凛のバトルに関しては勝負アリという空気が漂う中、
二人のやり取りを聞いていた賢也が自ら心の内を”カミングアウト”し始めました…。
その結果がこのザマだ！
結婚後に賢也がどうして凛のことをバカにしたり、理恵子と浮気をして幸せな夫婦生活をぶち壊しにしたのか…？
その理由は実に切なくて愚かなものでした。
賢也は妻の凛が自分よりすべての面で”有能”であることに耐えられなかったからだ。
彼の安っぽいプライドが、働く女性としても専業主婦になってからも完璧な凛のことがコンプレックスで、
自分の方が上なんだと自覚したいがゆえに酷い言葉を凛にぶつけて傷つけたり、
理恵子という愛人を作って夫としても裏切り続けた…。
その結果がこのザマだ！
妻には三下り半を突き付けられ、浮気相手の女性にはこっぴどい天罰を食らっている。
やがて話し終えた賢也は自分がすべて悪かったと理恵子の前で土下座して深く謝罪しました。
するとその時です…
賢也の隣で凛も理恵子に頭を下げて謝罪しはじめたのです。
夫の浮気は自分が不甲斐なかったせいだとして…。
不倫相手の妻にそこまでやられてはもはや理恵子に勝ち目はありませんでした。
そこでようやく理恵子の断罪ショーは幕引きとなったわけです。
その後…まる５日間ろくに食事もとらずソファーに布団をかぶって起きようとしない賢也がいました。
すでに凛は元の職場に復帰して来週には新しい部屋への引っ越しが決まっている。
できることなら最後くらい賢也にカッコよく見送ってほしい。
彼と結婚したことまで後悔させないでほしい。
そんな思いが爆発して凛はほぼ廃人と化している賢也を叱咤激励して・・・
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11話の感想まとめ
まったく予想外な展開の連続で実に読み応えのある今回の11話でございまして、
「めちゃくちゃ興奮しました♪」
まず…理恵子は本当に賢也のことが大好きで純粋に彼からの”愛”を欲していたんだということの意外な驚きです。
「私の感情は誰が受け止めてくれるんだ！」という理恵子の悲痛な叫びは、
彼女が本心で賢也からの愛情を求めていたんだという証拠だ。
理恵子は賢也が既婚者の男性であることを知った上で、彼のことを本気で愛して凜から奪おうとしました。
社会通念上はもちろんやってはいけない事である。
だが…こと賢也に対しては怒りの矛先を向けてもおかしくはない立場ですし彼女の悔しさや悲しみは理解できる。
だから理恵子には未来で素晴らしい男性との出会いがあることを祈りたい気持ちに放ったサイト主のまるしーです。
「まだ若い女性だということで…」
ただ…ひとつベテラン主婦であるまるしーから老婆心ながら少しアドバイスさせて頂くと、
賢也と付き合っていた時みたいに相手へのワガママが過ぎると次の恋愛も失敗する可能性が高いですよと助言したい…。
今回のことは大事な教訓として胸にしっかりと刻み込んで、次の恋では相手の男性をメロメロにして欲しい。
「明日を頑張れ～理恵子…。」
次に衆人環視のもとでこれ以上ない悲惨で惨たらしい醜態を晒してしまった賢也くん。
元愛人にハイヒールのかかとで両手を潰されてしまった賢也くん。
人間あそこまでドン底に落とされてしまったら当分の間立ち直れないのは仕方ない。
自業自得とはいえほぼ致死量に近いダメージを食らってしまいました。
賢也という男は、妻が人として全て自分より格上であるといういう残念な事実に気づき、
そんな完璧な女性が自分を好きになってくれたんだと誇りに思うマインドにはなれず、
ちっぽけな自分のプライドを守るために、パーフェクトワイフの輝きを失わせる愚行に走ってしまったのだ。
今回の11話の内容で賢也がなぜ凜に辛辣な態度を取っていたり浮気に走っていたのか理由が明確に分かりました。
「自分の妻の存在がコンプレックス！」
それがこの夫婦の関係が崩壊した原因でした。
夫が一方的に妻の有能さにコンプレックスを抱いてねじ曲がって至ったのだ。
「なんとも切ない夫婦の崩壊パターンです。」
賢也は気持ちいいくらい最低で心の狭い男だけど、彼みたいな男性なんて世の中にたくさんいるような気がする。
今の世の中で「男尊女卑」という言葉は完全な死語ではあるけれど、
まだ男性の遺伝子の中にほんの少しだけ「男が女にまけてたまるか！」という原子が残っている人がいるのだろう。
賢也はきっとそういう男性の一人だったのです。
彼の場合は全てが自業自得だからまったく同情の余地はないんだけど、
「心配なのは凜ちゃんのほうです。」
今や昔の綺麗だった頃のルックスを取り戻し、以前の職場にも復帰を果たして、
ほぼ結婚前の輝いていたバリキャリの凛に復活しているだけに、
今の憐れすぎる賢也に情けをかけてよりを戻しちゃうんじゃないかと気がかりなのです。
「最後くらいカッコよく見送ってよ…!!」という凜の賢也に対する怒りはほとんど愛の言葉と同意語ですよ。
もし…ここから賢也が凜ちゃんのハートにぶっ刺さるセリフだったり、
琴線に触れるような行動を起こしたら、凜ちゃんの”母性”が強い人柄を考えたら復縁は十分に考えられるのです。
これまでは凜の気持ちが傾きかけた時にちょうど賢也が墓穴を掘ってくれたから復縁できなかっただけで、
実際のところ凜ちゃんはずっと気持ちの中で揺れていたはずなんです。
まるしーの中では今さら賢也と復縁なんてありえない！
「どうか凜ちゃんが無事に賢也と離婚できますように…。」
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