誰にも愛されない絢子が、初めて母以外から向けられた笑顔。
その人物は産まれた時から全ての幸福を持っていた!
そう…
絢子の持っていない全てを・・・
その天使の名前は真愛美(まなみ)。
絢子にとってはまったく血のつながりのない妹だ。
真愛美が誕生したことによって、絢子は喜びと苦しみを同時に受け取った。
そしてその後・・・
彼女は”鬼”になった…。
『美醜の大地』
35話の解説と感想です♪
絢子の悍ましすぎる生い立ちに意外な新情報が…?
なんと…絢子には血のつながらない妹が存在していたのです。
そして…
”真愛美”と名付けられたその天使は、絢子に初めて母以外からの笑顔をくれた存在だったのです。
誰からも愛されない絢子と、全ての愛を与えられるために生まれてきた真愛美。
「二人に待ち受ける未来は、火を見るよりも明らかだった・・・」
35話の見どころ
なんと…
「絢子の生い立ちにはまだ驚きの真実が隠されていました。」
父親には疎まれ、義母には虐待され、絶望的な日々を送ってきた少女時代の絢子ですが、
そんな中で絢子には血のつながらない妹が生まれていたのです。
そう…絢子にとって実の父親は、高嶋津家の総帥である祖父ですから、
正確に言うと血筋上は姪っ子に当たる存在です。
この妹がまた天使のように可愛い笑顔を絢子に向けてくれる存在でした。
だから…
生まれてからこのかた、自殺した母親以外から笑顔を向けられた経験がない絢子は衝撃を受けてしまうんです。
35話の見どころは、
知られざる絢子の妹の存在と、その妹がたどる短く儚(はかな)い人生の記録です。
「なぜ絢子の妹の存在がここへ来て語られるようになったのか?」
そして今、妹・真愛美はどこで何をしているのか…?
なぜ、絢子が籠の中の鳥なのか?
『自分は初めから壊れている』
と…清二郎に打ち明けた理由のすべて明らかになります。
やはり、絢子は生まれながらにしてのモンスターではなかった。
高嶋津家という悪魔の巣窟が絢子を鬼に変えてしまったのです(汗)
ただ…
今回のエピソードを読んでしまったら、読者としては、
ハナの復讐相手として絢子を憎みきれない気持ちが生まれてしまうかもしれない。
それほど絢子の生い立ちは悲惨で壮絶なものだった(汗)
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美醜の大地【ネタバレ35話】母以外からの笑顔!
35話:真愛美
絢子が父親からも義母からも愛情を与えられない生活を送り続ける中、
ある日、
絢子にとっては全く血のつながりがない妹が誕生します。
真愛美(まなみ)と名付けられた赤ちゃんは、両親から特段の寵愛を受けて育てられる。
そんな幸せそうな3人家族の光景を遠巻きに眺めていた絢子だったが、
ある時、絢子は屋敷の中で、乳母車に乗った真愛美と初めて間近で対面することとなった。
すると…
真愛美は小さな手で絢子の人差し指を握り、天使のような笑顔で微笑んでくれたのだ。
絢子はこの時、衝撃を受けた。
なぜか?
絢子は今までの人生の中で母親以外から笑顔を向けられたことがなかったからだ。
そんなに貴重なモノをこの生まれたばかりの妹・真愛美が絢子に与えてくれたのです。
しかし…
この時の幸福な気持ちは、何倍もの”苦しみ”となって絢子へ襲いかかってくることに・・・
真愛美と接触している絢子を見た義母は激高し、絢子に酷い暴力を振るったのです(汗)
しかもこの日を境にして絢子が義母から受ける虐待は陰惨を極めてゆくことになる。
絢子にある二度と消えることのない体中の傷痕はこの時の義母からの虐待で刻まれた。
ただ…絢子は、どんなに義母から酷い虐待を受けようとも、真愛美を見に行くことをやめなかった。
それはなぜか…?
母親からしかもらえなかった笑顔を真愛美は絢子に与えてくれるからです。
鬼と化す
相変わらず、絢子が真愛美を追いかけ、それを見た義母が絢子に酷い虐待を加えるという毎日が続いていた。
義母から受ける毎日の虐待で、絢子の顔や体はいつも傷だらけだった。
だが…義母の虐待でボコボコに腫れ上がった絢子の顔を目の当たりにしても彼女の父親である保親(やすちか)は、
「世間体を考えろ!」
と…少しだけ義母をたしなめる程度だった。
この家に絢子を救う人間はいない。
そんなまさに地獄のような毎日を過ごしていた絢子でしたが、
ある日、珍しく大きな声で泣いている真愛美に気づいた絢子は、
すぐに真愛美のもとへ駆け寄って優しく声をかけてやった。
すると…その数秒後に真愛美は、絢子にこぼれるような笑顔を向けてくれたのです。
だけど…すぐに義母がやってきて、絢子の後ろから髪をひっぱって、絢子を真愛美から引き離そうとした。
その二人の光景を見て、泣き止んでいた真愛美が再び泣き出してしまった。
{さっきまで自分に笑ってくれてたのに}
絢子は、真愛美の泣き顔を見たとたん、義母に今まで感じたことのない怒りを覚え、
気づいたら義母の向う脛を思いきり蹴り飛ばしていたのです。
だがその行為に怒り狂った義母の反撃を食らい、
バランスを崩した絢子は、そばにあったテーブルの角に後頭部を打ち付け、救急車で運ばれる事態となってしまった(汗)
病院では、医師から絢子の身体にある無数の傷が虐待によるものだと指摘され、警察に通報されかけたが、
夫の保親が、必死で医師に頼み込んで何とか通報を免れた。
この事件がきっかけとなってその数日後、
絢子は衝撃の行動に出ます。
それが、
彼女が”鬼と化す”最初の事件となった・・・
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35話の感想
ここまでくると絢子に対する感情は、激しい同情の気持ちしか湧いてこなくなる。
まだ小さい少女にここまで酷い苦しみと地獄を与える大人が存在するだろうか?
しかも…
「絢子には何一つ責められるべき罪はないのです。」
生まれてきたことが”悪”とされてしまう人生!
全てが、高嶋津家の総帥に逆らえなかった息子・保親のせいなのです。
とにかくもう絢子の父である保親の情けなさに怒り心頭です!
まだ小さい少女があそこまで酷い虐待を受けた事実を目の当たりにして、
義母に言った彼の言葉が、
「世間体を考えろ」
という人として、人の親としてありえないセリフ(汗)
確かに、高嶋津家の総帥は、頭の線が何本か切れたモンスターだが、
サイト主のまるしーに言わせれば、正常な判断ができるはずの保親の態度こそが、
よりもっと恐ろしいモンスターに思えてしまう。
しかも…彼は自分の人生において大切なことから、あまりにも逃げすぎてしまったのです。
だからこそ疎ましい父親の娘に、自分の妻と最愛の娘を殺されても、何一つ文句も言えなかった。
言える立場でもない。
絢子を”鬼”へと覚醒させてしまったのは、祖父ではなく保親なのだから・・・
なんか…
ここまで悲惨な絢子の生い立ちを見せられて、
「これからどういった気持ちでハナの復讐劇を見てゆけばいいのか?」
今回は心に鳥肌が立つような悍ましいエピソードの数々でした・・・
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