美醜の大地【97話】あらすじと感想|ハナと絢子の決定的な違いは本物かどうか!

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『美醜の大地』

97話のあらすじと感想です。

前回96話のラストで、ハナはカミソリ片手に襲いかかる絢子に向かって発砲しました。

ハナが絢子との対決に備えて隠し持っていた奥の手は、ダイナマイトではなく鶴田が用意した拳銃だったのです。

こうしてついに、ハナと絢子による命がけの戦いが幕を開け、ハナの武器は拳銃、絢子の武器はカミソリ。

圧倒的に有利なはずのハナでしたが、徐々に追い詰められていく展開に…。

その理由は、復讐に徹するため無理やりサイコパスを演じるハナと、元からサイコパスである絢子の間にある、本質的な違いにあったのです。


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美醜の大地【97話】のあらすじ

ハナが拳銃を隠し持っているとは思わず、不用意に攻撃を仕掛けた絢子は、左肩に銃弾を浴びてその場にうずくまります。

ところが絢子が膝をついたのは、銃のダメージによるものではなく、自分の体から流れ出る「赤い血」を見たからでした。

白黒ではなかったのです…。

撃たれた傷口から流れる赤い血の色を見た瞬間、母親と妹の記憶がよみがえる絢子。

そんな絢子の様子に、ハナはさすがの絢子も動揺していると判断し、彼女に語りかける甘ちゃんのハナがやっぱり常識人です…(汗)

しかもその言葉にはほんの少し、絢子への「同情心」すら垣間見せていたわけです。

ところが…わずかその数十秒後、ハナはその判断が致命的な誤りであったことを思い知ります。

そして、ついに絢子によって命の危機に追い込まれることに…。

ネタバレありの感想|ハナと絢子の決定的な違いは本物かどうか!

本物と偽物

拳銃で絢子を撃ったまでは、ハナもかっこよかったのですが、その後は絢子の相手としては力不足の感が否めませんでした。

「絢子が自分の血の色に感動している間に、なぜトドメの一発を撃てなかったのか?」

口では「同情の余地はない」と言っておきながら、絢子に対して道徳的な説教を始めたり、同情するような言葉をかけたりしてしまいます。

しかし、その人として当たり前の道徳心が命取りになりました。

絢子から返ってきた冷酷な言葉に戦慄するハナ。

ハナがあくまで「復讐のためにサイコパスを演じている普通の人間」であるのに対し、絢子は幼少期から修羅の道を歩み、完全にサイコパス化した「本物の怪物」。

二人の間にある「本物と偽物」の違いは絶対的であり、決定的な差でした。

案の定、ハナは一瞬のうちに形勢を逆転されてしまいます…。

本物のサイコパス

絢子の恐ろしいところは、相手の首元にカミソリの刃を立てることに一切のためらいがない点です。

一見、意識が朦朧としているように見せながら、相手の動きや感情を冷静に観察していますし、

ハナの質問に答えつつ、少しずつ彼女との距離を詰め、ここぞというタイミングでサンダルを目くらましに使い、迷いなくハナの喉元を狙う絢子。

おそらくハナには、こうした攻撃は到底できないでしょう。なぜなら、「彼女は普通の心ある女性だから…」

悲しいかな、ハナには絢子の肩に銃弾を撃ち込むのが精いっぱい。

本物のサイコパスである絢子にとっては、自分以外の人間は利用するための“コマ”でしかなく、自らのために存在する便利な生き物でしかありません。

果たして、こんな相手にハナが勝てるとは到底思えないのですが…。

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