歪んだ社会の仕組みで、一人の少女が犠牲になった!
母子家庭・貧困・生活保護。
最底辺の暮らしを送る家庭に訪れた不幸なできごと。
残された少女は、これからどうやって生きてゆけばいいのか・・・?
リアルなヒューマンストーリー!
著者:くりきあきこ
『ブレッチェン~相対的貧困の中で~』
生活保護家庭の実情と問題をリアルに描いた社会派作品です!
「こんな規則になってるの?」
誰もがそう思ってしまう生活保護の現実を赤裸々に描いた問題作です!
いつ・・・
自分の家庭が貧困に襲われるかもしれないこの厳しい現代社会で、
いざ、自分が…という時のセーフティネットがこんなルールじゃ安心して生活できやしない。
漫画ブレッチェンとは?
この物語は、母ひとり娘一人の生活保護受給家庭で育った女子高生が母親を病気で亡くし、
天涯孤独となった彼女を、国の規則が彼女の人生を追いつめてゆく衝撃のヒューマン・ドラマです。
今、不法滞在の外国人が生活保護を受給していたり、
そもそも働ける人間が、偽って保護費を受給していたりと、
TVを見てるといろんな番組でこの生活保護受給の実態が紹介されていますよね。
内容を見てると、なにか行政と不正受給者がいたちごっこしているみたいで、
本当に保護が必要な人たちに必要な保護費が受給されて気がします。
これはスゴく問題だと思う!
そして、そんな問題の一つに巻き込まれたのが、本作・ヒロインの楓花(ふうか)という少女だ。
母子家庭で、生活保護を受給して暮らしていた彼女の母親が病気で亡くなったことから始まる彼女の悲劇。
母を亡くした高校生の少女に国がとった処置は酷いもんだった。
しかし・・・
生活保護費と、最低賃金で働く保護費の未受給者との問題にも大きな闇が生まれている。
時代の変化とともに軋み始めた古い体質の規則が、不景気で悩む日本を、そして国民全体を苦しめる。
たった一人の母親を亡くした少女に、悲しんでいる余裕さえ与えない我が国日本。
本当にそんなルールがまかり通っていいのだろうか?
この作品は、一人の女子高生が歩む壮絶な貧困生活を描いた衝撃の問題作なのです!
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ブレッチェン~相対的貧困の中で[漫画]のネタバレと感想!1話
主人公の市原 楓花(いちはら ふうか)は18歳の女子高生です。
母ひとり娘一人の母子家庭で生活していた彼女は、ある日、病気で母親を失います。
たった一人、悲しんでる余裕もなく、病院から母の遺体を引き取って火葬まで終え、
その遺骨を前にした楓花に、
今まで親子を担当していたケースワーカーが言った言葉は、まるで楓花にとって死の宣告のようでした。
「来月から保護費は払われない」
「あなたは健康な18歳の体なのでちゃんと自立する必要があるの」
「私の仕事はここまで、」
「じゃ頑張ってね・・」
母と二人、生活保護を受けて暮らしてきた楓花に突然突きつけられた厳しい現実。
それは・・・
彼女が大学受験を終えて、その合否を待っていた矢先の不幸な出来事でした。
{これから私はどうなってしまうの…?}
母の死で、180度変わってしまった楓花の人生。
{とにかくこれからの生活をどうやってゆけばいいのか・・?}
親の生活保護費で生活していた子供に悲劇が襲う。
母親の死で、いきなりどん底に落とされた女子高生・楓花の貧困にあえぎ、苦しむ生活がこれから始まろうとしていた・・・
現実
楓花の母親が亡くなったことで、市原家への保護費の支給が止められてしまった。
受給主はあくまでも母親だ
その母親がいなくなった以上、健康な18歳の少女・楓花には生活保護の受給資格がない
{一体これからどうすれば…?}
困惑する楓花に今度はアパートの大家さんが追い打ちをかける。
大したお悔やみの言葉もなく家に来た大家は、母親の葬儀やら何やらで遅れていた家賃の催促に来たのだ。
そして・・・
生活保護費を止められた事を知っている大家は、楓花にアパートの賃貸借契約に必要な保証人の存在を求めてきたのである。
血も涙もない宣告!
突然のことでまったくどう立ち回ってよいのか途方に暮れる楓花。
しかも・・・
彼女は、先日大学受験を終えたばかりの状況だったのです。
生活保護家庭ゆえ、大学の学費は出ないまでも、アルバイトで学費をまかないながら立派に大学を卒業しようという計画を立てていた矢先のことだ。
しかし・・・
母親が亡くなったことで、生活に必要なお金は国から支給されなくなり、
今は、生きるために必要な全ての費用を自分の手で稼ぎ出さなくなってしまった楓花。
皮肉なことに、大学受験の結果は見事合格だった楓花でしたが、当然ながら大学に通う余裕なんてどこにもありません。
収入が追いつかず勤めていたコンビニのアルバイトを辞めて、生活のため、就職先を探す楓花。
しかし・・・
そこでも彼女を苦しめたのは、保証人の存在でした。
社会では、本格的な就職にはちゃんとした保証人が必要になってくるのです!
保証人がいないということで母親以外の身寄りがない楓花はどこの会社にも雇ってもらえない・・・
そこで・・・
切羽詰まった楓花は、以前お世話になっていた生活福祉課のケースワーカーに連絡して、
なんとか自分の保証人になってもらえないかと相談したのだ。
すると・・・
「申し訳ないけど・・・」
「それはケースワーカーの仕事ではない!」
と、無下もない言葉が返ってきた。
さらに・・・
そのケースワーカからは
「いつまでも国に甘えようなんて考えが甘い!」
と、逆に一喝される始末だ。
とうとう八方塞がりの状況におちいった楓花は、途方にくれてしまいます。
と、そんな時、
彼女は、パン屋を営む女主人と知り合うことになるのですが、
この事が、彼女のドン底生活を変える大きなきっかけになってゆくのです・・・
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1話の感想
あるの生活保護家庭を襲った悲劇のお話。
もうなんか不条理で、不幸でやりきれないヒューマンドラマだ
ただ・・・
内容は重大な社会問題がいっぱい詰まったスゴく良いお話だと思う。
主人公の楓花が、18歳ということで様々な保護が受けられない厳しい現実。
これはまさに現代社会の歪んだ構造が浮き彫りにされてる作品で
かなり深くて重い現実です。
主人公の楓花にはものすごく同情しますが、楓花の友人・玲奈みたいな家庭があることを考えたら、
楓花の境遇をおかしいとまでは言えなくなってしまいますよね。
働いて、税金を収めている人よりも多い生活保護費は確かに大問題で、なんでこんな事になっちゃうのか?
玲奈のように、生活保護家庭に恨みを持つ人もたくさんいそうです。
クタクタになるまで、安い賃金で働かされて、イッパイ国に税金払って、
働かないで暮らしている生活保護家庭よりも貧しい生活をしなきゃいけないなんて確かにバカバカしくてありえない!
一見、玲奈が楓花にやった仕打ちは酷いものでしたが、
彼女がどうしてあんなひどい事を言ったのか?
その根底にある複雑な思いをちゃんと考えてゆかないといけない。
もちろんそれは楓花の責任ではなく、彼女も現代社会の仕組みに翻弄される被害者なのですが、
玲奈がずっと悔しい思いを抱いていたその気持ちもよく理解できる。
まぁ結局、悲しいことに、玲奈はずっと楓花のことを最初から友達とは思ってなかったということですね。
この現実は、楓花にとって辛いことだ。
ただ・・・
弱っている楓花にあんな酷いことを言ってしまった玲奈には、決して幸せな未来なんてやってこないと思います。
負けるな楓花!
て、感じです。
(楓花はあのパン屋さんで働くことになりました~♪)
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