かつての日本に存在した家庭内奴隷制度。
長兄以外は死ぬまで家のために尽くして死んでゆく…
長野県の一部の村で行われていた
悪しき『因習』が残る貧しい村に、
一人の気立てがいい娘が嫁いだ結果・・・
女の波乱に満ちた半生を描いた衝撃作!
「おじろく、おばさ」の酷すぎる因習
『中国誘拐村』に収録された
「おじろく、おばさ」という
ヒューマンドラマのネタバレと感想です~♪
「おじろく、おばさ」とは
この、「おじろく、おばさ」という作品は、
鬼才・安武わたる さんが、
ついこの間まで日本に存在した
人権無視のおぞましい家族内における
酷すぎる因習を、
リアルなタッチで描き出した衝撃作なんです!
裕福な家の娘が、ある地方の貧しい村に嫁いだら
その信じられない村のバカげた
風習に矛盾と悲しみを覚えてしまう。
しかし・・・
やがてその風習は自らをも苦しめる結果になってしまう・・・
と、言った昔から日本の地方の村で、
受け継がれてきた聞いた事もない
「因習(いんしゅう)」をベースに描かれたストーリーで、
平成の時代に生きている私たちにとっては、
「これって本当に日本の話なの」
と、目を疑ってしまいたくなるような内容の話で、
改めて、我が国、日本もつい最近までは貧しい国だったんだなぁ~
と、思い知らされる物語なんです。
そこそこ歳を重ねてきた
ベテラン主婦のサイト主
まるし―がまったく聞いた事もない風習でした~
ちなみに
グーグルで検索してみたら
「おじろく、おばさ」
という言葉は長野県に存在した「風習」として出てきます。
調べてみると、
20世紀まではまだ残っていた習わしという事です。
自分たちのおじいちゃんやおばあちゃんの子供時代には
まだ存在していた風習・・・
そう考えながら読み進めると恐ろしさは倍増するはずです。
ほんの何年か前までこんなことが日本で・・・
と、思ったらね
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おじろく、おばさのあらすじ
明治39年、中部地方の貧しい山奥の村に、
軍人大佐だった父の命の恩人という男に嫁がされた
主人公の中原比奈子(18歳)
という美人で気立てのいい女がいた。
戦場で銃弾飛び交う中、負傷した父を背中にかついで逃げ延び、
見事に父親の命を救ってくれた
恩人・杉浦栄吉は無学な上に野蛮な男でした。
それに、血縁者が多く、貧しい村には一種独特の暗い雰囲気と、
考えられないような
酷すぎる因習が存在したのです!
その因習とは、
長兄以外の兄弟は「おじろく、おばさ」といって、
一生涯、結婚する事が許されず、長男の奴隷として仕える風習があったのです。
そんな「おじろく」のひとり、
タケルという義弟と親しくなった比奈子。
可哀そうな境遇のタケルを気にかけて親切にしてきた彼女だったが、
実家の父が急死したことで、
「厄介」と言われる役立たずの人間とされ、
今度は比奈子が女郎屋に売られそうになり!
悪しき風習にまみれた貧しい村で起こった恐ろしい惨劇とは・・・?
人の心はここまで壊れ、荒んでしまうのか!
おじろく、おばさのネタバレ
それは、
『鶴の一声』だった・・・
戦場で、父の命を救った若者。
「あん男ば娘婿(むすめむこ)にして恩ば返そう!」
父はそう言って大事な娘を嫁がせた。
母を亡くし、
専制君主の如き父に逆らえる者などこの家にはいない。
父の一存で、山奥の貧しい村に嫁がされたのは、
中原家の4女・比奈子(18歳)でした・・・
比奈子が嫁ぐ、父の恩人という男は
杉浦栄吉(24歳)といい、
彼が暮らす村では、日露戦争の英雄として
近所から崇めたてられてるような立派な若者だという事なのですが、
しかし・・・
比奈子が栄吉に抱いた印象は、噂で聞いた英雄とは程遠い存在だったのです。
「おじろく、おばさ」
無学で、野蛮な栄吉に、
なかなか心を預けられない比奈子。
そして、栄吉の家族もみんな、
彼女が好きになれるタイプの人間ではありませんでした。
ただ・・・
この貧しい村に伝わる習わしで、
「おじろく」と名付けられた義弟のタケルにだけは、
人としての温もりを感じた比奈子。
しかし・・・
この村では、長兄以外の男兄弟を
「おじろく」
女の兄妹を
「おばさ」と言って、
弟や妹に生まれた人間は、その家の長男の奴隷として一生、結婚もせず、
ひたすら長男に仕えるという酷過ぎる因習が存在するのです。
なので・・・
夫・栄吉にとって弟のタケルは奴隷そのもので、
そんな彼と親しく話していると比奈子でも栄吉から叱られてしまいます。
基本、家族から人間扱いされないのが
「おじろく」と「おばさ」の境遇なのです・・・
ただ・・・
いくら栄吉から叱られても比奈子は、
タケルと「おばさ」のヨネに親切な態度で接しました。
崩壊そして・・・
裕福な東京の娘をもらった杉浦家は、
宝くじに当たったようなもんなんです。
中原家から比奈子に持たされた
莫大な持参金や
お願いすれば送られてくる金品の数々…
栄吉としては
『打ち出の小槌』を手に入れたも同然な状態で、
比奈子がこの家に嫁いできて以来、
杉浦の家の者はタケルとヨネ以外に誰も畑仕事をしなくなりました。
みんな比奈子の持参金や、実家から送られてくる
こづかいを使って昼間から遊び呆けていたのです。
そんな時・・・
比奈子の実家で不幸が起こります。
なんと・・・
比奈子の父親が東京で株式詐欺に合い、
ほとんどの財産をだまし取られて、
そのショックから父は脳溢血(のういっけつ)で倒れ、
そのまま帰らぬ人となってしまったのです・・・
その一歩を聞いて一番落ち込んだのは、
もう比奈子の実家から援助してもらえなくなった
杉浦の家の者でした。
やがて、その落胆は、怒りへと変わり、
なんとその怒りは娘の比奈子に向けられてきたのです。
嫁いだ先の家族からいわれのない恨みを買った比奈子は
今まで、「幸福を呼ぶ嫁」だった存在から、
一気に役立たずの
「厄介者」として、
家族からひどい扱いを受け始めるのです・・・
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おじろく、おばさの感想
人間の弱さ、醜くさがこれでもかというくらい前面に出た
おぞましい家族の物語でした!
とにかく・・・
人に騙されやすい浅はかな軍人の父親が悪い!
よくもちゃんと調べもせずに大事な娘を自分の目が届かない山奥の村へ嫁がせたものだ。
この時点で、すでに比奈子の人生は最悪なモノとなっています。
戦国時代の政略結婚とまったく変わりない女性の扱いだし。
自分が世話になった恩人に
その恩を返すために我が娘を嫁がせるなんて・・・
この時代、女の地位は家畜とあまり変わりないものだったのね
もう読んでても悲しくて悲しくて・・・
しかもこの物語の時代背景は
明治時代なのです。
ほんの100年ほど前の日本では、
女性が家畜同然の暮らしを強いられていたわけです。
その現実に愕然としてしまう・・・
夫・栄吉の比奈子に対する扱いや、
比奈子の父が死んで
「厄介」となってからの
比奈子に対する義父の行いはもはや人間とは思えないモノでした。
ショッキング極まりないストーリーでしたが、
一番最後に比奈子に明るい光が当たったのでほんの少し救われた。
それは・・・
ものすごく細く頼りない光でしたが、
最悪の結末だったわけではなく、
まだ、救いがあるラストでよかったなぁと思います♪
ただ・・・
読んでいてホント心が疲れた作品でした~
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