『デブとラブと過ちと』はやっぱり原作マンガで読みたいという人に!

もし…地味で根暗なデブスOLが、

記憶喪失になって超ポジティブな元気デブスに大変身したら?

国内最大級の漫画・電子書籍ストア【コミックシーモア】

著者:ままかり

『デブとラブと過ちと!』

面白いけどミステリアスで、ラブコメだけど友情物語である不思議なストーリーです♪

もくじ

『デブとラブと過ちと!』の見どころ

今回、ご紹介する『デブとラブと過ちと!』という作品は、非常にいろんな要素が詰まった作品で、

ひとことで、この漫画は「このジャンルです」ということが難しい内容なんです。

ただ・・・

かなり見どころがたくさんある作品なので非常に魅力的です♪

まず、大きな物語の柱として、ヒロインが事故で記憶喪失になり、

それによりメチャメチャ根暗なデブスから陽気なポジティブ人間に変わったという設定があります。

そこに、恋や友情物語、そして闇深いミステリーな要素が加わってくるんです♪

「なのですごく複雑に入り組んだヒューマン・ストーリーなんです!」

一見、あっけらかんとしたラブコメディーで明るい雰囲気の作風なんですが、

肌寒いサスペンサスな展開も入って来たり、

物語が進んでゆくうちにヒロイン・夢子のパワフルな行動力と天真爛漫な性格に回りがどんどん引き込まれてゆき、

自分に降りかかってくる火の粉をポジティブシンキングで跳ね返してゆく姿は、

「読者にたくさんの元気を与えてくれます♪」

そして・・・

ストーリーの内容も、読めば読むほどグッとくる感動シーンや、

恐ろしく闇深いサスペンスな部分があったりと、まったく退屈しない内容なんです。

久しぶりに先が予想できないワンダフルなコミックに出会えました♪

「ホント、元気がでる恋と友情のお話です!」

あと…

「サスペンスも!」


 

『デブとラブと過ちと!』の立ち読み♪

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『デブとラブと過ちと』はやっぱり原作マンガで読みたいという人に!

1話 2話 3話 4話 5話
6話 7話 8話 9話 10話
11話 12話 13話 14話 15話
16話 17話 18話 19話 20話
21話 22話 23話 24話 25話
26話 27話 28話 29話 30話
31話 32話 33話 34話 35話
36話 37話 38話 39話 40話
41話 42話 43話 44話 45話
46話 47話 48話 49話 50話
51話 52話 53話 54話 55話
56話 57話 58話 59話 60話

1話:ポジティブシンキング!!

物語は、主人公・幸田夢子(こうだゆめこ)が救急車で搬送されているシーンから始まる。

夢子の両親が聞いた話では、どうやら夢子は自殺をはかったらしいのだ。

両親の驚きと動揺は相当なものでした。

その後、病院でケガの処置を受けた夢子が意識を取り戻すと、

なんと・・・

記憶を失っていたのです。

両親が驚くなか夢子を診察した医師は、彼女の症状を『逆行性健忘症』と診断しました。

それは過去の出来事を思い出すことができない症状らしい。

夢子が飛び降り自殺した時に受けた脳への衝撃がそうさせたのだと医師は言った。

ただ・・・

夢子にとってこの記憶障害の症状は決してマイナスなことではなかった。

デブスで根暗だった夢子が、今は自分の姿をカワイイと認識し、

すごくポジティブシンキングな性格に生まれ変わっていたからです…♪

さて、

退院した夢子が、自分のことを思い出すためにスマホを確認していると、

何気なく開いたアルバムフォルダに入っていた画像にビックリさせられてしまう!

なんとそこには、スーツを着たイケメン男性の画像が何枚も入っていたのです。

しかも…夢子には、

まったく心当たりがない!

{一体過去の自分はどんな人間だったのか?}

ポジティブ夢子は、過去の自分の行動に少し恐怖を感じてしまうのだ・・・

このあと、

OLとして勤めていた会社に出勤する夢子ですが、

事故前とは全く性格も表情も変わった夢子に驚く同僚や上司の反応があり、

そんな中、夢子が会社に出勤してきてビックリしていた人物が2人いました。

一人目は夢子が自殺をはかる前まで仲良くしていたらしい玉井咲(たまいさき)という同僚の女性です。

彼女は、以前とはまったくキャラがちがう夢子に戸惑うばかりです。

そして・・・

もう一人は、夢子の変化にビックリというより、

夢子が生きていることに驚いている様子の人物だ。

彼は、

夢子が所属する企画部第1課 課長の前園(まえぞの)という男だ、

この前園は、夢子にとって直接の上司に当たる男で、なぜか夢子の姿を見てひどく動揺していたのです。

ただ・・・

不思議なことに夢子にもおかしな現象が現れます。

この前園という男を前にすると、手にスゴク汗をかいて体に寒気が走る現象が起きたのです。

おそらくこの二人の間にはきっと何らかの因縁かあるのでしょう。

2話:美しいって罪

警察からの連絡で、自分は自殺ではなくて誰かに襲われた可能性があると聞かされてショックを受ける夢子。

刑事から何か心当たりはないかと尋ねられるも、なんせ夢子は記憶喪失である。

まったく見当もつかない!

{この私が誰かに恨みを買ったってこと?}

イチミリも残っていない記憶を掘り起こそうとするもできるはずはなく、

その結果…事故後は超ポジティブになった夢子は、

「美しいって罪」

と…デブスな自分を美しいヒロインのごとく評価してしまうのです。

ただ・・・

そんなポジティブ思考に変身した夢子の日常は良い方向に進んでゆきます。

今までは根暗なブスで会社の人間から相手にもされていなかった彼女でしたが、

明るく天真爛漫に変身した夢子の回りには、常に笑いがたえない状況となって行ったのです。

しかし…そんな中、

今や社内の人気者になりつつある夢子の様子を複雑な表情で見つめている(さき)がいました。

なにも記憶がないままなんとか目の前にある仕事と格闘する夢子は、

昨日の朝 出勤前に公園で出会ったスーツ姿のイケメン男性と再び同じ場所で再会し、

事故に遭ったことと自分は記憶喪失なんだと告白します。

その後…

「友達になりたい!」

と…まっすぐ男性の目を見て気持ちを伝えた夢子。

すると…

「俺も君と友達になりたいと思ってた。」

…と

彼からの嬉しい返事が返ってきた。

ふたりは「また会おう」と言い合ってお互いの職場へと出勤していったのですが、

会社で夢子を待っていたのは、大きなピンチでした!

3話:努力家の憂鬱

事故に遭う前の夢子がずっと書き溜めていたアイデアノートが誰かに盗まれた!

上層部へのプレゼンはあのノートを見ながらするつもりだった夢子。

{どうしよう~!}

思ってもいないトラブルに頭を抱える夢子でしたが、

そこは以前のネクラだった夢子とは違い、回りにいる同僚たちにノートのことを尋ねまわるポジティブさを発揮する!

すると…

そんな彼女に同僚たちからの同情が集まる。

「誰だよ!幸田さんのノート盗んだ奴は!」

ドンドンそんな空気になってゆく、

そのとき、夢子のピンチを助けようムードな展開を見て激しく動揺するスタッフが一人。

でした!

自分を差し置いて夢子が仕事で評価されることを恐れた咲は、

思いあまって夢子のノートを盗んでしまったのです!

さらに…

その後、

夢子に咲がノートを盗んでいたことが発覚してしまった!

万事休す。

「どうして私のノートを玉井さんが…?」

驚いた表情で咲きに理由を問いかける夢子。

観念した咲は自分が仕事で努力しても全く評価されない劣等感を夢子に打ち明け始めたのです。

ルックスだけで回りの男性社員たちからチヤホヤされてきた努力家の憂鬱が、

ここへ来て彼女の中で大爆発を起こしてしまったのです!

そんな咲の告白を聞いた夢子は、持ち前のポジティブ思考で咲を勇気づけ・・・

4話:公園の彼と副社長

この4話では、夢子が出会った公園の彼と副社長が同一人物だったことが発覚します!

しかも・・・

夢子が発案した新製品のポテトチップスを試食する相手でもあり、

彼がこの新商品をジャッジする立場でもあるのです。

訳が分からないまま前回の一件で仲良くなった同僚の咲と共に新商品を差し出した夢子。

すると・・・

まったく公園で話している穏やかな彼とは違い、

表情一つ変えずにクールな態度で夢子と咲が作った商品を試食した副社長は、

あっさりとその新製品にダメ出しをして、明後日までに打開策を示せと言って来たのです(汗)

そんな厳しい副社長の指示に絶望の色を隠せない咲でしたが、

夢子の方はというと、全く逆の反応を見せたのです。

打開案を要求したという事はあと一歩ということだ♪

副社長の言葉をそう捉えた夢子。

どこまでもポジティブ思考な夢子の態度に思わず表情が崩れる副社長。

その一瞬の出来事を夢子は見逃さなかった。

{今…もしかして笑った?}

優しい公園の彼と目の前にいるクールで厳しい副社長。

{一体どっちが本当のあなたなの…?}

夢子は戸惑いながらも副社長が突きつけた打開策をクリアするために、

その夜、咲と焼き鳥屋で作戦会議を開くのだが、

そこで夢子は咲から副社長に関するイヤな噂を聞くことに・・・

5話:南vs夢子

この5話では、ストーリーの風向きが大きく変わる展開が待っていました(汗)

そのきっかけはなんといっても、夢子の事件を担当する南(みなみ)という刑事との出会いでした。

南vs夢子という対立の構図が、夢子の記憶回復と事件の解決に役立ってゆくこととなるのです。

能天気で明るく、自分のことを美人だと信じて疑わない天然キャラの夢子に、

容赦なくイジワルな質問や指摘で夢子の心の動揺を誘う南。

記憶を失ってから恐らく誰のことも嫌いにならなかった夢子だったのですが、

さすがの彼女も自分に嫌な事ばかり言ってくる南に腹を立ててしまいます!

{嫌い!}

{この人、嫌な人}

この時、記憶を失ってから初めて夢子の中で怒りの感情が湧き上がってきたのですが、

ただ…

南とのやり取りで抱いた負の感情が、過去の記憶をフラッシュバックさせることになったのです。

夢子が見た過去の映像とは…?

誰かがナイフを振りかざして襲いかかっている手元の映像でした(汗)

そのフラッシュバックの後、激しい頭痛に襲われてしまう夢子がいた。

さらに・・・

このあと、南刑事らの調べで、知られざる副社長にある裏の顔が浮かび上がる・・・

6話:昔の姿

警察が集めた情報によると、副社長の結城圭介(ゆうきけいすけ)は、

やはり前園課長の奥さんと不謹慎(不倫)な関係にあるらしい。

しかも…

前園課長の妻は社長の娘です。

これでは警察が副社長のことを人として色々と疑っても仕方ない状態である。

だけど・・・

実際、夢子と一緒にいる時の副社長はとても出世のために他人の奥さんを寝取るような人物には思えません!

純粋で明るく親切で、少し気弱な部分があっても副社長として大きなプレッシャーと闘っているステキな男性。

南刑事から結城の悪い噂を聞いても、その話を夢子はどうしても信じることができなかった(汗)

そんな時でした、

ある日、夢子の会社に南刑事の部下である谷川(たにがわ)がやって来て夢子の携帯電話を届けに来た。

夢子が無くしたと会社で大騒ぎしていたスマホは、南刑事が夢子にことを調べるために一時拝借していたのです。

谷川から経緯を聞いた夢子は激怒するが、スマホの中にある大量の副社長の隠し撮り写真のことを聞かれた夢子は、

思わず言葉を詰まらせてしまったのです・・・(汗)

さらに、夢子は谷川から自分が写っている昔の姿の写真を見せられて大きなショックを受けます!

「これが私の昔の姿なの!?」

驚くはずです。

写真の中の夢子は、とんでもなく暗くて死んだ目をしたデブスだったのです・・・

7話:下手な笑顔

谷川から副社長が夢子を突き落とした犯人かもしれないと聞いて怒り心頭の夢子だったが、

実際のところ事故前の記憶がなにも無い夢子には副社長の疑いを晴らすことができない!

自分の無力さに苛立つ夢子だったが、彼女が会社へ戻ると社内は緊急事態のトラブルで騒然となっていました(汗)

そんな中、トラブル解決のために前園課長が現地の北海道まで問題解決に出向くこととなったが、

自分の企画のことでもあると言い出した夢子が前園の出張に無理やりついて行くことに・・・(汗)

 

夢子にとっては苦手な前園課長との長旅であるが、いざ一緒に過ごしてみるとそこまで嫌な人間でもなく、

逆に前園課長の方がマイペースで天真爛漫な行動の夢子に翻弄されていたほどでした(笑)

結果…

夢子の存在が大きな効果をもたらして見事に難題は解決できました。

二人のコンビネーションは素晴らしいものがあった。

無事に問題を解決した二人は早々に東京へ戻ることになり、

帰りの新幹線の中で夢子はすっかり前園課長と打ち解けた様子で会話をしていました。

会話の中で夢子はなぜいつも前園課長は難しい顔をしているのかと言って、

彼に笑顔の作り方をレクチャーするが、

そんな夢子の無茶振りにも下手な笑顔を作って可愛らしく対応する前園課長の姿に、

すっかり以前から抱いていた苦手意識がなくなった夢子でした、

そこで夢子は、今まで聞きたくても聞けなかったあの噂に関して直撃してみるのだが・・・

8話:チャームポイント

前園課長と二人で行った北海道出張では大きな成果を上げた夢子。

東京へ帰ってきた彼女はさっそく副社長に報告がてらいつもの公園で会おうとしたが、

副社長の代わりに公園へ現れたのは秘書の男性でした。

彼は忙しくて来られない副社長に代わって夢子に副社長と連絡を取り合う個人的なメールアドレスが書かれた手紙を届けてくれたのです。

副社長とは会えなかったものの彼とのホットラインができたことで前よりも副社長と親密な関係になれたと気になって浮足立つ夢子だった。

その後、夢子は会社で同僚たちに出張で大きな成果を上げたことを報告し、みんなから称賛の拍手を送られる。

社内の雰囲気も以前と比べたら格段と良くなっている♪

さて・・・

ここからがメインのお話に入ってゆくわけですが、

今回は夢子が同僚の恋を応援するエピソードが描かれているんです。

そして・・・

主役となるのがひどいクセ毛でアフロヘヤーみたいな髪形をしている夢子の男性同僚社員・茂森(しげもり)です。

彼は、経理部に所属する七瀬萌香(ななせもえか)という女性にをしていて、

いまちょうど彼女に告白するかどうかを迷っていたのです。

茂森と仲がいい同僚男性からそのことを聞いた夢子は、

いつものように超ポジティブシンキングなテンションで茂森の背中を押します(汗)

あなたがコンプレックスに思っているその髪型は最大のチャームポイントなんだと!

すると・・・

夢子のアドバイスに勇気をもらった茂森は七瀬への告白を決意するのだが・・・

すごく和やかな人間関係で回り始めた社内の雰囲気が強調されるようなエピソードでした♪

9話:副社長と不穏なデート

多忙によりなかなか副社長と公園で密会することができなくなった夢子は、

副社長の秘書から渡された副社長 個人のメールアドレスに思い切ってメールしました!

すると・・・

間髪入れずに副社長から食事のお誘いメールが返信されてきた!

{副社長とデートだわ♪}

想像もしていなかった副社長からのお誘いに気合が入りまくる夢子は、

なんとデート当日にバケモノのようなメイクで会社に現れ、

夢子から今夜デートだと聞いた咲が気を利かせてナチュラルメイクに修正してくれたのです(汗)

これでなんとかバケモノからポジティブなおデブに蘇った夢子は、

いざ副社長との待ち合わせ場所へ向かい、彼のエスコートでイタリアンレストランへ・・・

しかし…

そんな二人のことを少し離れたところから見張る二人の男の姿が・・・

そう、

南刑事と部下の谷川である。

実はこの二人、3日前から副社長をずっと監視していたのだ(汗)

そんな中、副社長と不穏なデートをしている夢子に驚きつつも二人は店内に潜入して尾行を続けました。

だがこのあと・・・

谷川のマヌケなしくじりによって夢子と副社長に二人の存在が見つかってしまう(汗)

その後、南刑事からぶしつけな質問を受けた副社長は・・・

10話:悪い子なんていない

夢子とのデートから帰ってきた副社長の結城圭介(ゆうきけいすけ)をマンションの前で待っていたのは、

恐らく前園課長の奥さんとおぼしき梨香子(りかこ)という女性でした。

やはり社内で広がっている不倫の噂は本当だったのか・・・?

しかし・・・

二人が会話をしている内容をよく聞いてみると、なんだか夢子の記憶がどうこう言ってるし、

ただの不倫関係とは思えない複雑な関係性が垣間見れました。

そして翌朝、

夢子は圭介とのデートがあの刑事たちに邪魔されて満足に楽しめなかったことを同僚の玉井に愚痴っていると、

昨日のリベンジとして食事のお礼になにか圭介にプレゼントを渡して関係をもっと深めればいいとアドバイスしたのです。

さっそく夢子は圭介にどんなプレゼントをすればいいか会社で圭介のことを観察してみるのですが、

なかなか彼が今何を欲しがっているかが分からない(汗)

そんなある日のこと、

たまたま夢子が休日に会社の近くで小学生くらいの男の子と手をつないで歩いている圭介を目撃する。

{えっ!?副社長の子共なの?}

とんでもない光景を目撃してしまった夢子だった・・・!

さて…

圭介が連れていたその男の子は彼の息子なのか?

そしてこの10話のタイトルになっている『悪い子なんていない』とは、

一体どういう意味なのでしょう?

ちなみにこの言葉は夢子が圭介の連れていた男の子にかけた言葉です。

今回のお話はちょっと感動のドラマが待っていますよ♪

11話:夢子の母

感動的な夢子と梨香子の一人息子との触れ合いのあと、

まるで失恋したような気分になって落ち込んでいる夢子の前に現れたのは、

いまや彼女にとっては天敵となりつつある南刑事だった!

なんと・・・

彼は疑惑のかかっている圭介をこの日ずっと尾行していたのです。

彼は木に引っかかった少年の風船をとってあげたことでスカートを破いてしまった夢子のために、

自分の着ているスーツの上着を貸してくれたのです。

実は優しい気持ちをもった刑事さんなのだ♪

さらに・・・

南刑事はタクシーで夢子を自宅まで送り届けてくれたのです。

そして・・・

その車中で夢子はさっきの少年が圭介の息子ではなく、

前園課長とその奥さんの一人息子だという事を南刑事に教えてもらって少しホッとします。

言わなくていい情報をわざわざ夢子に知らせるなんて、

だんだんと南刑事も夢子の純粋で真っ白な心に気づいてきたのかもしれない♪

だが・・・

このあと夢子の自宅に上がりこんで何らかの手がかりを得ようとした南刑事は、

やはりくせ者の刑事であることは間違いないのである(汗)

しかも・・・

南刑事は夢子の自宅で彼を迎えた夢子の母親にとても不審な感情を抱くことになるのです!

そう・・・

それは夢子の母親による娘へのまったく愛情を感じない接し方だった・・・

12話:交友関係

夢子の実家へ行ったことで彼女との距離が近づいた南刑事は、

夢子の記憶喪失は演技ではなく、夢子が自分を守るために記憶を封印している可能性があると考えました。

そこで彼は自分と一緒に夢子が事故に遭った現場へ行ってくれないかと頼みます。

夢子は快く了承しました。

翌日、夢子は南刑事とその部下ともに自宅からかなり離れた廃ホテルへとやって来ました。

すると・・・

事故現場となった場所に来ると、激しい頭痛と共に断片的な記憶が蘇ってくる夢子。

しかし・・・

記憶の中の登場人物の顔が誰だか分からない(汗)

やがて…記憶を取り戻ことを体が拒否するかの如く夢子の瞳からとめどなく涙がこぼれ落ちる。

そんな夢子の苦しそうな様子を見た南刑事は、

「今日はこれまでにしよう」

と…夢子の体を気遣って現場を離れてくれました。

この日のことがきっかけとなって、夢子は自分でも過去の記憶を取り戻すための努力を始めることに・・・

差し当たり卒業アルバムを開いて自分の交友関係から思い出そうとしますが・・・

アルバムからは夢子の交友関係などまったく存在しなかったかのような痕跡ばかりが出てきて・・・

13話:昔と今

事故以前の記憶を思い出そうとしてもなかなか自分の思い通りには引き出せない夢子。

だが…

昔とは違い、ポジティブ思考ぶっちぎりな夢子は、自然に思い出すことができないのなら、

自分で自分の事を調べてみようと動き出したのです。

そこで…まずやったことは、親しい同僚の玉井たちに事故前の自分についての印象を聞いてみたのです。

すると…

玉井たちは事故前の夢子は存在感がなく、まるで空気みたいな人物だったと教えてくれました。

始めて聞いた同僚たちからの自分に対する印象に、昔と今ではまったく別人の性格だったことを受け止めます。

さらに・・・

夢子は会社の各フロアーを回って、どこかに見覚えのある場所やモノがないものかと社内を探索してゆきます。

すると・・・

いろいろと回ってゆくうちにまったく人影がない8Fのフロアーに来た瞬間、

いきなり頭の中で何かの映像が浮かび上がってきたのです!

{私…ここ、知って…}

その時だった!

真っ暗で誰もいなかったはずのフロアーに人影が現れたのです(汗)

驚いて悲鳴を上げた夢子でしたが、よく見るとその人影はたったいま記憶の中に出てきた副社長だったのです!

一体なぜ?

夢子と副社長にどんな接点があったというのか?

そう・・・

この8Fフロアは、昔から副社長が仕事の合間の息抜きに利用していたフロアーであり、

しかも…事故前の夢子が初めて副社長と面と向かって顔を合わせたのもココだったのです。

14話:世界で一つだけの…

夢子の発案で出来上がった”ラムネチックプス”のパッケージ案が仕事を依頼した『T・Tデザイン』から出来上がってくるも、そのデザイにダメ出しをした夢子。

そんな彼女のダメ出しに対して怒り心頭の状態で怒鳴り込んできたベテラン女性デザイナーの出川は、

夢子の顔に自分の顔がぶつかるほど近づけて、

「私のデザインの何が悪いって言うのよ!このデブ!」

と…容赦なく罵倒しました。

しかし・・・

出川のそんな恫喝にもまったく動じる様子のない夢子は、いつもの調子で、

「あれじゃ印象に残らない」

「つまらないわ」

と…目の前にいる出川本人に直接自分の考えを伝えたのです。

しかも・・・

その後も自らが思い描く”ラムネチップス”のイメージを、

「世界で一つだけの…」などといった素人ならではの発想を身振り手振りで説明する夢子。

そんな彼女の態度にとうとうブチ切れた出川は、長年続いた取引を解消すると捨て台詞を吐いて帰っていったのです(汗)

この出川の発言に困ったのは周りの社員たちだった。

このままでは納期が間に合わないと焦りまくるスタッフたちを尻目に、自分がデザインをすると言い出す始末の夢子。

彼女は本気だった。

そして…色々と過去に発売した自社作品のパッケージを参考にしてデザインを考えていると、

その中にスゴく夢子が素敵だと思ったパーケージの商品を見つけるのです。

そこでさらに夢子が驚いたのは、その商品のパッケージをデザインしたのが出川だったことだ!

「あの人…スゴい♪」

夢子はさっそくその翌日『T・Tデザイン』を訪問して出川に自分が言ったことを直接謝罪した上で、

改めて出川に商品のパッケージを考えてほしいとお願いするのだが・・・

15話:悲劇のはじまり(前編)

夢子と出川が仕事を通じてお互いを認め合ったまでは良かったが、

その後、ふとした会話から発言された「結城が全部壊したんだ!」という出川の衝撃的な言葉!

結城とは副社長のことだ。

夢子は副社長や前園夫婦についてかなり詳しそうな出川に、

過去、副社長と前園にどんなトラブルがあったのかをいつもの強引な押しの強さで教えて欲しいと迫った。

すると…出川は夢子の勢いに負けて全てを語り始めたのです。

ことの発端は5~6年前に出川と、当時まだ企画部の新人だった副社長とその上司である前園が、

会社の命運をかけた商品作りに日夜没頭している頃のことでしたた。

その時、パッケージの依頼を受けて副社長たちと一緒に仕事をするようになった出川は、

来る日も来る日もヒット商品を生み出すために3人で協力し合って必死に頑張っていました。

出川の目から見てその頃の前園と副社長はホントの兄弟みたいに映っていたのです。

そこから2年の月日が流れ、

これまで切磋琢磨して築き上げてきた3人のチームワークが崩れ出したのは、

後に前園の妻になる梨香子がチームに入ってきたことがきっかけでした。

当時の梨香子は、社長令嬢ということもあり、他の社員たちからすごく煙たがられていたが、

たまたま梨香子と副社長が同じ大学でサークルも同じだった関係上、最初から言いたいことを言い合える友人の関係性で、

しかも・・・

梨香子に対して前園と出川も遠慮なく言いたいこと言ったので、

3人だったチームが4人の強力なチームへと進化していったのです。

そこまでは非常に良かったのですが、

いつしか前園と梨香子が恋人同士の関係となり、そのままなんと結婚してしまったことで、

4人の鉄壁だったチームワークに大きな変化が訪れて・・・

と…ココまでが悲劇のはじまり(前編)というワケです。

16話:悲劇のはじまり(後編)

『悲劇の始めり(後編)』のお話です。

さて・・・

前回から引き続き出川の話は続きます。

前園と梨香子が結婚して二人の間にはカワイイ赤ちゃんが生まれました。

でも・・・

この頃から二人の関係性がおかしくなってきたのです(汗)

出産と育児のために休職した梨香子は、ワンオペの家事と育児に追われて精神的にも疲れ切ってゆきました。

その頃の出川はちょうど育児ノイローゼ気味になっている梨香子と会っていたのです。

当初は梨香子と副社長の関係について全く疑いを持っていなかった出川でしたが、

その後、ある決定的な現場を目撃することになります(汗)

それは・・・

前園がいない時間に副社長が一人で梨香子の家を訪ねているショッキングな現場です!

偶然その場に居合わせた梨香子は当然のように副社長を問い詰めますが、

副社長から出た言葉は、

「梨香子は悪くないから責めないでやって欲しい」

という意味不明なセリフでした。

激怒した梨香子はすぐさま前園に連絡をとって梨香子と副社長のことを報告しますが、

前園は、

「知ってたよ」

と…答えると、

梨香子は前園からこれ以上自分たちのことに関わらないで欲しいと言われてしまうのです(汗)

この前園の言葉をきっかけに出川は3人との距離をとった。

これが、最初に出川が夢子に言った「結城が全部壊したんだ!」というセリフの根拠となるエピソードです。

出川から事情を聞いて初めて4人の関係性を理解した夢子。

普通ならば、ことがあまりにもデリケートで複雑に絡まりすぎた人間関係の確執に怖気ついてしまい、

その後はアンタッチャブルな案件としてまた封印されてしまう場合がほとんどですが、

夢子の受け取り方はやはり全く違いました(汗)

彼女は出川から詳しい話を聞くとキョトンとした表情を浮かべ、

「なーんだ!」

と呟くと、そのまま弾けるような笑顔を見せて、

「ケンカしたなら仲直りすればいいわ!」

と…まるで小さい子供同士がケンカを仲裁するかのような単純明快な解決策を言ってのけたのです。

ただ・・・

最初はそんな単純な問題ではないと反論する出川でしたが、

次第に夢子のどこまでもポジティプ思考なリアクションに感化されて・・・

さらに…

その日、同時に副社長も偶然会社で夢子と遭遇し、出川と同じような感覚に陥ります・・・

17話:優しさは風邪とともに

”ラムネチックプス”のパッケージ制作もひと段落して、夢子は久しぶりに例の公園で副社長と会う約束をしたのですが、

なんと…これまでの過労がたたって公園デートの当日に高熱を出してしまうのです(汗)

ただ…

いつも元気いっぱだったムードメーカーの夢子が体調を崩したということで、

普段、夢子がどれだけ周りの皆から愛されていたのかを改めて実感することとなるのです。

仲間の優しさは風邪とともに夢子のところにやってきました。

まず・・・

あの事故に遭ってからいまだにギクシャクしている母親との関係が少し改善されたことや、

さらに・・・

夢子が高熱を出して倒れたことを知った玉井や茂森たち会社の仲間たちが、

パッケージ企画で獅子奮迅の活躍をしていた夢子をねぎらうために、いろんなお見舞い品をもって彼女の家にやってきたのです。

思ってもいなかった玉井たちの訪問を受けて夢子も大喜びです。

一方…

夢子が高熱を出して会社を休んでいることを知らない副社長は、いつもの公園で夢子を待っていたのですが、

彼がいくら待っても彼女は現れませんでした。

諦めて会社に出社した副社長は部下たちの話している会話を聞いて夢子が病に倒れたことを知るのです。

その後、副社長はメールで、

「つらい時は家でゆっくり休んでください」

「睡眠不足は美肌の大敵という言葉は初めて会った時に君がくれた言葉です」

と…なんとも心温まる粋なメッセージを夢子に贈ったのです。

副社長からそんなメッセージを受け取った夢子は、改めて彼の抱えている問題は自分が解決すると心に誓ったのです。

18話:彼の好きな人

その日、仕事帰りの副社長を待ち伏せしていた南刑事が、表面上は穏やかな表情を作りながら話しかけました。

「ちょっとお時間よろしいですかぁ?」

口調は丁寧だが明らかに犯人を追い詰めているような厳しい刑事の目つきである。

とにかくこの南刑事は夢子の事件には副社長が絶対に絡んでいると睨んでいるようで、

彼がどこかで犯人に繋がる致命的なミスを犯すことを待っているように見える。

だが・・・

さまざまな言葉でなんとか副社長の心を揺らそうとするが、今のところボロを出す気配がない副社長です。

しかし・・・

南刑事は副社長との何気ないやり取りを通じて、犯人の残した数少ない証拠と副社長の情報をする合わせてゆくのです。

一方、

そんな中、体調が回復した夢子は副社長にオシャレなオープンカフェで二人だけの快気祝いをしてもらいました。

いつもの公園ではなくカフェで二人が会うことになったのは、

副社長がしつこく刑事に尾行されてるからであり、それを聞いた夢子は南刑事に少し怒りを感じていました。

あの南刑事は絶対なにか勘違いしているんだと・・・

美味しそうなパンを食べながら久しぶりに楽しい会話に花を咲かせた副社長と夢子。

この日、夢子は副社長になにかプレゼントを渡したくて彼の好きなものを会話の中から探ろうといくつかの質問をする。

そんな時に夢子の頭をよぎるのはリカコの存在だった。

{彼の好きな人はリカコさんなの?}

それともただの友人関係…?

これまで常に夢子の前では自分の弱さや本音を聞かせてくれた副社長ですが、

こと女性に関することでは彼から深い話を聞いたことがなく、夢子もその話題では突っ込んで聞く勇気がありませんでした。

この日もやはりそうでしたが、副社長とのランチデートで幸せな時間を過ごした夢子は、

その後、玉井たちに付き添われて副社長へ渡すちょっとしたプレゼントを買いに街へと繰り出すのですが、

そこで彼女たちはとんでもない光景を目撃してしまうのです・・・

19話:彼女とはただの友達

一流ホテルの玄関前に横付けされたリムジンから出てきたのは紛れもなく副社長で、

その傍らには梨香子らしき人物がいた。

衝撃的な光景を目の当たりにした夢子はかなりショックを受けてしまうが、

とにかく副社長本人から直接話を聞くまで変な勘繰りはしないよう自分を必死で諫めたのです。

その時、

ホテル最上階のラウンジでは、ワインをがぶ飲みしている梨香子を心配そうに見つめている副社長の姿があり、

ほどなくして二人の前に梨香子の父親であり、副社長が勤めている会社の社長が現れ、

副社長はその社長から今夜は梨香子と一緒にホテルの部屋で泊まってやってほしいと頼まれます。

表情を歪めた副社長はしぶしぶ社長からの頼みを受け入れました。

翌朝、夢子は副社長と待ち合わせた公園へと向かい、彼のために買った有名店のプリンを渡します。

夢子のプレゼントに喜んでくれた副社長はいつもの彼で夢子はホッとした気持ちになりました。

それでも…

やっぱり昨夜の副社長のことが気になってしょうがない夢子は、

勇気を出して昨日一緒にいた女性は梨香子さんなのか?

そして彼女と副社長はどういう関係なのかを聞いてみたのです。

すると・・・

昨夜一緒にいた女性は梨香子だと認めたあと、副社長からは

「彼女とはただの友達だよ」という返答が・・・

さらに彼は社内でいま噂されている梨香子とのことはすべて事実無根で、

自分は社長から頼まれてあくまでも大切な友人として梨香子の力になっていると説明してくれたのです。

副社長の話を聞いて心の霧が晴れた夢子は、何があっても自分だけは副社長のことを信じてあげようと決めたのです・・・

20話:死にたがりの南

仕事中に珍しく南刑事の後輩・谷川刑事から連絡を受けた夢子は、

職場近くのカフェで南の知られざる裏の一面を聞かされることに・・・

最初は副社長と事件との関係で夢子に事情聴取をしていた谷川でしたが、

話題はいつしかその場に来ていなかった南刑事の話になり、

谷川からトツゼン

「僕が早く一人前になって南さんに刑事を辞めさせたいんです」

という驚きの発言が飛び出します!

ビックリした夢子が谷川からその事情を聞くと、明らかに南は死に急いでいるからだと答えたのです。

しかも・・・

嘘を言ってるようには見えない谷川の切実な表情だった。

すると・・・

やはり夢子の行動は素早かった!

「行きましょ…南さんのところへ」

と…いきなり立ち上がった夢子は一緒に南がいる所に行こうと谷川を促しました。

そんな夢子の行動にオロオロするばかりの谷川だった。

しかし…夢子は

「こうしてる間にも彼は死に近づいているかもしれないのよ!」

と…谷川に強い口調で訴えると彼に南の家までの道案内をさせたのです。

さらに・・・

南の自宅へ向かうその道中で谷川は、今日が4年前に事故で亡くなった南の奥さんの命日であることを夢子に伝え、

南が奥さんを亡くしたことで自暴自棄になり、

どこか死にたがっているように見えてすごく心配だったと打ち明けたのです。

そんなヘビーな事情を聞いてますます南のことがほっとけなくなった夢子は、

いつもアンパンしか食べていないという南のために、

自分も大好物なタコ焼きをたくさん差し入れとして買って元気づけようとしました。

ちょうどその頃、南は亡き妻の墓参りを終えて、

地元の大きな川に架かった橋の中腹当たりで物思いにふけっていました。

しかも…

タイミングが悪いことにちょうどそこに夢子と谷川がやって来たのです(汗)

そうです・・・

これまでの話から南が自殺するのではないかと思った夢子と谷川は慌てて南に駆け寄っていき・・・

21話:南の嫁

南が自殺すると勘違いして大騒ぎした夢子と谷川だったが、

その後、南の自宅で彼から事故で亡くなった南の嫁とのなれそめを詳しく聞いた夢子。

すると…

最初は南のことを”歩くイヤミ辞典”とか”イヤミ虫”たとか彼のことをくそみそに避難していた夢子でしたが、

彼の口から南の嫁さんがすごく良くできた人で、そんな妻のことを深い愛情をもって接していた南に思わず感動してしまう夢子だった。

そして…

最愛の奥さんを不幸な事故で失い、いまでも自分を責めて後悔し続けている南のことを夢子らしいポジティブな励まし方で元気づけようとするのです♪

すると…

夢子の底抜けに明るい性格も手伝ってか少しづつ前向きな気持ちになってゆく南。

ちょうどそんな時だった。

あの事故があった日、南の妻が自分の命と引き換えに救った少年が南に声をかけてきて、

「ぼくとママの命を救ってくれてありがとう」

と…もじもじしながら精いっぱいの言葉で南に感謝の言葉を伝えてきたのです。

元気に走り去ってゆく少年の背中越しに、

「俺は何もしてねーのによ…」

と…毒づきながらも南の心にかかっていた靄はこの時すっかり晴れ渡っていった・・・

そう…

また一人、ポジティブ夢子は一人の悩める男性の心を救ったのだ・・・

22話:両極

夢子が企画した”ラムネチップス”が大ヒットしたことで、

副社長の発案で第一企画部の皆をBBQでもてなす催しが開催されることになり、

自分の功績がそんな形で称えられることとなって夢子は大はしゃぎして喜びました。

そこで夢子は副社長も参加するこのお祝いBBQに、副社長との因縁を持つデザイナーの出川を招待して、

副社長と確執がある前園課長や出川との険悪な空気をいつもの調子で和まそうとするのです。

すると・・・

やはり夢子の底抜けに明るくポジティブなキャラが、副社長に対して怒り抱える二人の心をほぐし始めたのです。

もちろん以前の仲が良かった頃の3人とまではいきませんが、確実に今後の雪解けを感じさせたBBQとなったのです。

しかも…

仕事の楽しさとやりがいを夢子に再び思い出させてもらった副社長は、

彼女に深く感謝するとともに、存在そのものが太陽のような夢子に接していると、

自分の心がドンドン元気になってゆくのを実感していました。

さらに、気持ちが高揚した副社長は夢子に向かって、

「かわいいなぁ」

「君といる時間が好きだよ♪」

と…まるで告白するような表現で感謝の気持ちを伝えると、夢子は顔を真っ赤にして喜びます。

だがその時・・・

そんな幸せな現場と両極の場所でもがき苦しんでいた梨香子が、

BBQで楽しそうに笑っている姿を物陰から恨めしそうに眺めており、

なぜか夢子に対して怒りと憎しみの視線を送っていたのです・・・(汗)

23話:不穏なBBQ

「また…私の幸せを奪うのね…幸田夢子」

小さな声でそう呟きながら梨香子が夢子に近づいていったその時、

枯れ木を踏んだ音で梨香子がいる方向に振り向いた夢子。

咄嗟に梨香子は、

「ちょっと道に迷ってしまって…」

と…ぎこちない笑顔で、迷子になった人物を装いましたが、

目の前の女性が梨香子だと気づいた夢子は、いつもの能天気な明るい対応で、

「梨香子さん…?」

と…話しかけると梨香子をBBQの場所まで案内しようとしたのです。

慌てて夢子の誘いを断る梨香子だったが、夢子の口から出川の名前が出た途端、

「懐かしい・・・」

と…表情をやわらげて以前はみんな仲良く仕事をしていたんだと夢子に語り始めました。

そんな梨香子の話を聞いているうちに、また頭の中に過去の記憶がフラッシュバックした夢子は、

「私たち…以前どこかでお会いしたことあったかしら…?」

と…梨香子に尋ねたのです。

一瞬言葉を失った梨香子は、

「いいえ?ないわ?」

と…無理に笑って否定したが、

その瞬間二人の背後から「梨香子!」という副社長の怒鳴り声が聞こえ、

「彼女に何をした!」と…まるで梨香子が夢子を襲っていたかのような勢いで二人の間に入ってきたのです(汗)

その後、夢子が梨香子とは偶然会って話をしてただけだと副社長に伝えると、

ホッとした表需を浮かべた副社長は、そのまま梨香子の手を引いてBBQ会場から去ってゆきました。

だが・・・

そんな3人の一部始終を前園課長が木陰から目撃しており、

さらにそのまた後方から南刑事と谷川刑事が張り込みをしているという異常な状況が出来上がっていた。

そしてこのあと、不穏なBBQは、出川に夢子が記憶喪失だということを打ち明けて、

二人で夢子の事件の真相に迫るという展開へと進んでゆきます。

24話:心の傷

夢子と出川の前に姿を現した前園は、なんとか二人の行動を止めようとしますが、

逆に梨香子との関係を二人から問い詰められることに・・・

しかも…梨香子がこのBBQ会場に現れて、血相を変えた副社長が梨香子を連れ帰ったことを聞いて何とも言えない表情となる(汗)

そんな重苦しい雰囲気の中、やはり空気を変えたのは夢子のポジティブシンキングだった!

「愛さえあればどんなことでも乗り越えてゆける!」

前園の苦悩する表情から夫婦の間にはきっと人には言えない事情があるんだと察した夢子は、

いつものようにオーバーな表現でアグレッシブに前園を励ましたのです。

すると・・・

前園の口から、

「心の傷は…そう簡単にいかんだろ…」という苦しそうな本音がポロっと飛び出してきた!

{えっ…!?}

ほんの一瞬見せた前園の歪む表情に、彼がいまでも梨香子のことを愛していると直感した夢子は、

今にも梨香子のもとへ駆け出してゆきそうな出川に、「前園さんを信じましょう」と説得し彼女を思い止まらせたのです。

だが・・・

夢子の言葉に従った出川ではあったが、前園に「ちゃんとリカちゃんと向き合って…」と…強い思いを伝えました。

その時…神妙な顔つきで出川の忠告を聞いている前園がいた。

一方その頃…

副社長から自宅に引き戻された梨香子は、夢子への恨み言を副社長にぶつけていつものように錯乱状態となります。

梨香子は副社長も前園も夢子のことばかり心配する態度が気に入らないようで、副社長もほとほと精神的に疲れ切っているようだ(汗)

だが・・・

二人の会話からはいまだに事の真相が見えないままシーンが切り変わり、

このあと…

BBQの二次会へと参加した夢子と出川と前園の3人でしたが、

それが終わったあと、前園は何かを決意したように一人で副社長と梨香子のもとへ向ったのです・・・

25話:甘い恋の続きと弟子

意を決してマンション玄関のインターホンを鳴らした前園だったが、住人からの反応がなかった!

そのとき運悪く副社長が梨香子を寝かしつけた後に、トイレの水漏れに困っている隣人の家に行っていたためだ(汗)

もちろん梨香子が住むマンションは、自分の家でもあるので合鍵は持っていた前園だったが、

どうしても先へ進めず、少し悩んだ末にその日は引き返してしまった。

これもまた運命のイタズラかもしれない(汗)

そんな事があった日の翌朝。

いつもの公園で夢子と副社長は朝デートをしていました。

梨香子のことでせっかくのBBQの楽しい雰囲気を台無しにしたことを夢子に謝罪する副社長でしたが、

逆に前園の妻に会えてよかった答える夢子に深く感謝する副社長。

「君は本当に優しいな~」

心の底から副社長は夢子という存在にメロメロ状態だ♪

そんな副社長に夢子は、

「あなたが元気だと私も嬉しいし、あなたが笑うと私も幸せよ」

と…つまり副社長は自分にとって”エネルギーの源”なんだと言って屈託なく笑う夢子。

そんな夢子の言葉に心が救われる副社長。

この日の二人はどこか互いに告白しあってるような言葉の応酬をしているようだ。

さらにそんな中、副社長はしんみりとした表情で、

「夢子ちゃんはかわいいよ…とてもかわいい」

と…細胞が歓喜でスパークしそうなセリフで夢子を悶絶させる(汗)

その後、会話の流れから副社長が夢子のポチャポチャな”手を握る”という行動へ繋がるのですが、

お互いに大照れで会話もままならないほどドギマギした二人は、なぜか逃げ合うように解散してしまったのです(汗)

それはまるで初めて恋をした中学生同士のような反応だった(笑)

副社長とひとしきり甘い時間を過ごした夢子は、

恋のパワーでピカピカになったお肌を引っ提げて元気に会社へ出社すると、

なにか社内がざわついている!

なんと…

中途採用で夢子が所属する企画部に松陰寺尊(しょういんじたける)というイケメン男性が入社してきたのです。

爽やかな自己紹介で女性スタッフたちのハートを鷲掴みにした松陰寺だったが、

このあと、夢子がラムネチップスを開発した本人だと知ると、

いきなり彼は夢子の前に膝をついて、

「あなたの弟子にしてください!」

と…神様を前にしたかのような態度で夢子に弟子志願してきたのです(汗)

なんだこいつ…?

26話:師弟愛

入社早々で夢子に弟子入り志願してきた松陰寺ですが、

その後…

前園課長から、松陰寺の”教育係り”を任命されて、ちょっと渋々気味にその役を引き受けた。

一体どんな魂胆があって夢子に近づいてきたのかわからない松陰寺だったが、

実際…

社内の企画会議では、そこそこしっかりしとしたアイデアを出したことで、

夢子も松陰寺のセンスを認めたのです。

すると…同じく松陰寺に可能性があると判断した前園は、

夢子に会社の始業前30分に、仕事の手ほどきを松陰寺にし欲しいと頼まれ、

これまた渋々と引き受けることとなりました…(汗)

なぜ夢子が渋々かというと・・・

夢子にとって始業前の30分は、いつも副社長と公園デートをする時間だったので、

それができなくなることが辛かったのです!

ただ・・・

実際…仕事に対してはすごく前向きで努力家の松陰寺は、

夢子から少しでも何かを学ぼうという真摯な意気込みが感じられ、

次第に夢子も本気で松陰寺に企画考案のいろはを教えるようになっていくのです。

ひとまず副社長と会えない辛さは置いといて・・・

最初はどこか胡散臭くて気が抜けないタイプの松陰寺でしたが、

どうやら夢子の事件とも、彼は関係がなさそうで、

ルックスが良いのに性格まで爽やかで、仕事への取り組みが真面目な彼の評価はうなぎ上りに上がってゆきます。

ココまでくると夢子と松陰寺の間には、仕事を通じた師弟愛みたいなものも生まれつつありました。

一方、

夢子が松陰寺の教育係となった事で、元気がない副社長がいました。

その様子を心配した彼の秘書が、

「どこかお加減でも…?」

と…副社長に問いかけると、

「ここのところ”太陽”を見れなくてね(汗)」

と…夢子を太陽に見立ててそう元気なくそう答えたのです。

さらに・・・

副社長と秘書がそんな会話を交わしながら会社の廊下を歩いていると、

二人の前方には、仲良さげに会話をしている夢子と松陰寺の姿が・・・

27話:ジェラシー

いまや夢子の”忠犬ハチ公”と化す松陰寺の姿を見た副社長は、さすがに驚きを隠せなかったと同時に、

そんな二人の微笑ましい光景を、どこか面白くない思いで見ていました。

さらに・・・

松陰寺から”師匠”と呼ばれることに閉口して、”夢子さん”と呼ばせていることに対して、

同僚の玉井が、いつから松陰寺と夢子が下の名前で呼び始めたのかに興味を持ちはじめ、

そこからの流れで玉井が夢子のことを”夢ちゃん”と呼びたいと言い出して、

夢子は玉井のことを”玉ちゃん”と呼ぶことになった。

その後、思いがけず、社内にはニックネームや下の名前で呼び合う流れができていったのです(汗)

いつも知らず知らずのうちに社内に何らかのムーブメントを引き起こす夢子であった(笑)

ただ・・・

夢子としては、これまで自分のことを下の名前で呼んでいたのは副社長だけだったので、

ニックネーム呼びが拡散して、社内の雰囲気が良くはなったが、

副社長との特別だった関係性が少し薄れたように感じた夢子は、一抹の寂しさを覚えたのでした(汗)

しかし・・・

夢子よりも、もっとそのことでショックを受けたのは、副社長であった。

その朝、久しぶりにいつもの公園で、夢子と朝デートした副社長は、

夢子が松陰寺から下の名前で呼ばれたり、社内で下の名前で呼び合うブームが起こっていることに、

副社長らしくないジェラシーの炎を燃やすことになったのです(汗)

すると・・・

夢子は、まさか自分のことで嫉妬してる副社長の姿を見るなんて夢にも思っていなかったので、

そんな彼の様子に胸をキュンキュンさせて、その喜びに浸るのです。

しかもである。

夢子が松陰寺やほかの社員たちに取られたような気持になった副社長は、その場で夢子をディナーデートに誘ったのです。

もちろん…副社長からのデートを断る理由など微塵もない夢子は、喜んでその誘いに応じますが、

その後、恋愛ドラマでよく見るアルアルなトラブルが夢子と副社長の仲を邪魔します(汗)

原因は、かくいう松陰寺なのですが、彼が会議に必要なデータの打ち込みをした資料を、PCのトラブルも相まって、すべて台無しにしてしまうのです(汗)

すぐさま、

松陰寺の教育係である夢子はもちろんのこと、玉井も手伝ってくれて、松陰寺が飛ばしてしまったデータの復旧に取り掛かります。

ただ・・・

とてもじゃないが、副社長と待ち合わせしたデートの時間までには完全に終わりそうもない(汗)

仕方なく夢子は副社長に、今日のディナーには間に合いそうもないことを伝えるのですが、

いつになく真剣な雰囲気で、

「いつまでも待ってるから!」

と…言って、あくまでも夢子と会いた気持ちを前面に押し出してきた副社長。

そんな副社長のために夢子は懸命に目の前の仕事を終わらせようと全力を尽くすのですが、

その結果・・・

仕事が終わったのは、本来の待ち合わせの時間から2時間以上も過ぎた頃でした(汗)

その頃、ずっと夢子を待っていた副社長は、

閉店のために店から追い出され、雨が降りしきる中、店の軒先でしゃがみ込みながらひたすら夢子が来るのを待っていました!

一方で、

やっと仕事が終わった夢子は、慌てて副社長が待つ店に駆けつけるのですが・・・

28話:ハグ

雨の中でずっと夢子を待ち続けた副社長は、夢子が店に到着する頃には、

疲れと寝むけがピークに達して意識もうろうとしていた。

しかも…

夢子が店の前でしゃがみ込んでいる副社長に声をかけると、

いきなり彼女にハグをしてそのまま眠ってしまったのです(汗)

えーっ!?

慌てた夢子は、副社長をタクシーに乗せて自分の家に連れて帰ります。

自宅では、娘が会社の副社長を連れて帰って来たと、両親が大騒ぎすることとなるが、

その後…眠っている副社長を起こさないように、家族全員で副社長を布団に寝かせました。

やがて、夢子の家族全員に見守られながら眠りから覚めた副社長は、

温かい歓迎を受けてその日は夢子の家で宿泊する流れとなります。

ここで面白い反応を見せたのは夢子の両親だ。

イあまりにケメンすぎる副社長に母親は、恐縮しながらも嬉しそうにソワソワしてるし、

父親は神様と接するような態度で副社長をもてなしたかと思うと、

まるで彼を娘の恋人であるかのように、

「夢子をよろしくお願いします!」

と…副社長相手に父親としての万感なの思いを伝えるのです。

そんな夢子を愛する両親の姿に接して、さらに夢子への想いを強くする副社長だった!

翌朝、皆で騒がしく楽しい朝食を取った副社長は、夢子と共に会社へと出勤してゆきました。

昨夜はデートこそできなかったが、同じ屋根の下で一夜を過ごしたことで、

より深く夢子のことを知った副社長は、ますます夢子への愛情が増して、

出勤途中では、再び彼女にハグをさせて欲しいとお願いするのです。

もちろん、答えがイエスの夢子は、

「超ウエルカムよ♪」

と…満面の笑顔でもって、副社長をそのふくよかな体でシッカリと包み込みました。

夢子とのハグで身も心も満たされてゆく副社長。

二人だけの幸せな時間だ。

しかし…その時である。

ちょうど会社に出社してきた夢子の弟子・松陰寺が、

会社の前で楽しそうに会話している夢子と副社長の姿を目撃して・・・

29話:大きな夢

「夢子さん!さっき副社長といませんでした?」

会社に出勤すると、さっそく松陰寺が夢子に声をかけてきました。

実家とはいえ、昨夜は副社長と同じ屋根の下で一日を過ごした夢子は、

しどろもどろになって、偶然に会社の前で遭遇しただけだと答えますが、

彼女には珍しく動揺しまくりのリアクションだった(汗)

その後、夢子も参加した新商品の会議中に、梨香子が病院へ搬送されたという報告が入り、

会議室が騒然とする中、血相を変えた前園課長が外へ飛び出していきました。

しかし…

病院へ向かおうとする前園に、義父である社長が声をかけ、

前園に君が行っても梨香子のストレスになるだけだと言われてしまうのです。

だがそこへ副社長がやってきて、

「彼女は前園さんを必要としているはずです!」

と…前園に助け舟を出し、なんとか社長の許しを得て、前園は梨香子のもとへと向かいました。

もちろんそんな社内のドタバタは、会議に参加していた社員みんなに箝口令が敷かれました。

ただ…この一件で夢子は自分の事件に関することで、とても重要な記憶の断片を思い出すのです。

それは…

どうやら自分を襲った犯人が”梨香子”だったというとんでもない記憶だった!

かなり動揺してしまう夢子でしたが、とりあえず記憶を取り戻したことを、

南刑事たちにはまだ知らせないことにしました。

そんな中、同僚たちから誘われて飲み会に参加した夢子は、

その帰りに松陰寺と公園で缶ビール片手に二人だけの二次会を開くことに…

そこで松陰寺は、夢子に自分の”大きな夢”を打ち明けます。

それは…飲み会の席では、みんなから馬鹿にされると思って隠していた少し子供じみた夢でした。

だけど…

もちろん夢子は松陰寺の夢を笑ったりなんかしません。

「尊くんならきっとできるわ!」

と…いつもの天使のような笑顔で彼を応援したのです。

そんな夢子に対して松陰寺はひとこと。

「夢子さんてカッコいいですね」

ますます夢子のことが好きになる松陰寺だった・・・

30話:護衛

夢子と松陰寺が甘いムードの中、そこに南と谷川が現れた!

二人は夢子の事故が起こった日に、梨香子が現場近くで目撃されていたことを知らせに来たのです。

その時、

一瞬、夢子は梨香子が自分を襲ってきた記憶が蘇ったことを南たちに打ち明けようか迷ったが、

自分の記憶違いかもしれないと判断してやめました。

しかし…

夢子の分かりやすい反応を見た南は、すでに夢子は梨香子との記憶を取り戻していると推測したのです。

そんな夢子と南たちのやり取りを、目の前で聞いていて驚いたのは松陰寺である。

このあと、松陰寺から詳しい説明を求められた夢子は、

自分が殺人未遂事件に巻き込まれた可能性があることを告白したのです。

すると…

夢子の身を案じた松陰寺は、

「これからは、僕が夢子さんを守ります!」

と…まるで愛の告白とも取れるようなセリフを口にすると、

明日から自分が夢子の護衛をすると言い出したのです!

「えっ!?」

一方、

妻の梨香子が入院する病院へと向かった前園でしたが、

すでに病室にいた梨香子の母親から泣きながら責められた彼は、

ほどなくして病室に到着した梨香子の父親からも「もう帰ってくれ」と言われ、

結局、梨香子の寝顔さえまともに見ることもできずに病室から退散する。

しかし…その場に居合わせた副社長から、夜遅くなら誰もいないと助言され、

前園は、数時間後に再び梨香子がいる病室に姿を現した。

彼は様々な感情が入り乱れる複雑な表情で、目の前で穏やかに眠る妻の手をギュッと握りしめた・・・

31話:変化と行動

夢子が置かれている危険な状況を知った松陰寺が、自ら夢子の護衛を買って出たことで、

松陰寺の夢子への依存度は前にもまして激しくなりました。

「か弱い女性の夢子さんを僕が守ります!」

そう言って夢子のもとを片時も離れようとしない松陰寺に、

さすがの能天気女子・夢子もだんだんとそれが息苦しくなってくる。

そんな中、梨香子が登場した不吉なフラッシュバックのことで、

どうしても副社長へ早急に相談したいことがあった夢子は、

なんとか厳しい松陰寺の護衛をかいくぐって副社長とこっそり会うことにしました。

人気がない旧ラボのぃつ室で副社長と二人きりで会った夢子は、

自身が見た梨香子に刃物で襲われているフラッシュバックのことを副社長に打ち明け、

なんとか副社長の手引きで梨香子と二人きりで話す機会を与えてもらえないかとお願いしたのです。

夢子のそんな切なる願いを聞いた副社長は、すぐに彼女の願いを聞き入れてくれた上に、

その際は自分も一緒に梨香子との面談に立ち会うと言ってくれたのです。

ホッと胸をなでおろす夢子。

だがその際、副社長は夢子が最近かなり密接に時間を共有している松陰寺のことが気がかりだったようで、

その気持ちを抑えきれず夢子に松陰寺との関係を尋ねてきたのです。

すると…

夢子は相変わらず自分がモテ女の代表みたいな振る舞いで、副社長の嫉妬心を笑って一蹴した。

その後、二人はしばしハグをしてお互いの信頼感を確かめ合いました。

副社長は本気で夢子のことを女性として好きなのだろうか?

そこら辺がいまいちよく分からない。

だが…

この夢子の存在が、これまで仲たがいが続いていた副社長と前園の関係性に、

大きな変化と行動のきっかけを与えたことは間違いないわけで、

二人の間に横たわる確執の雪解けはすぐそこまで近づいていたのです。

なんか…前園課長は納得してなさそうだけど…(汗)

副社長との会話から数日後。

夢子は副社長に連れられて梨香子が入院している病室にやって来ました。

いよいよ二人がじっくりと話す機会がやって来たのです。

32話:小さな違和感

「待ってたわ…幸田さん」

夢子と副社長が病室へ入ると開口一番で梨香子が言いました。

まったく感情が見えない表情で夢子を見ている梨香子に少し怖気づくも、

梨香子の要求で横にいた副社長を病室から出したあと、初めて二人はちゃんと向かい合った。

「それで、何が聞きたいの?」

余計な前置きは一切なしに梨香子が口を開いた。

夢子は自分が事故で記憶を失う前に梨香子と面識があったのではないかと尋ねます。

すると…

一旦は「会ったことはない」と答えた梨香子でしたが、

その後、夢子が何らかの記憶を思い出したことを知って、

「あなたに刃物を突き付けたのはこの私よ!」

と…告白し、その理由として夢子のことが”大嫌いだから”と強い感情を表しました。

夢子はどうして自分のことがそれほどまで嫌いなのかと梨香子に尋ねますが、

せいぜい思い出すまで苦しめばいいと二人の中に横たわっている確執の原因を教えてくれない梨香子。

ただ…

ここから徐々に梨香子の様子がおかしくなってゆくのです。

どうやら梨香子は夫である前園と夢子と自分の三角関係的な問題で夢子に恨みを抱いているようで、

何かがおかしい!

当初に夢子が想像していたモノとは違うのだ。

どうして自分と前園課長の関係が梨香子を苦しめているのか?

訳が分からない!

そこから梨香子はドンドンと自分の世界に没入し、手が付けられない程に精神が乱れてゆきます。

心配して駆け寄る夢子の手を払いのけて狂ったように叫び出す梨香子。

その時、異変に気付いた副社長が病室に入って来て梨香子から夢子を遠ざけます。

夢子は病院外のベンチで梨香子に感じた”小さな違和感”の正体について考えをめぐらす。

しばらくして梨香子への対応を終えた副社長が夢子のもとにやって来ると、

夢子は梨香子に感じた疑問と色々と思い出せない自分への苛立ちを副社長にぶつけました。

そんな夢子を優しく抱きしめて励ました副社長は、

ついに前園と梨香子と自分との間に起きたある過ちについて語り始めたのです・・・

33話:未熟者

自分はすごく”未熟者”だった!

彼の言葉の真意は…?

副社長が話し始めてすぐ、彼が設定したスマホのアラームが鳴り、

その日が入院している母親のお見舞いへ行く日だと気づき、

そのまま一緒に夢子を伴って遠方にある”ホスピス”へと向かいました。

副社長の母親は末期ガンを患っており、すでに余命いくばくもない。

そして…

そのことが副社長の運命を大きく変えた原因だったのです。

母子家庭で育った副社長は、数年前に仕事へ没頭しすぎて母親の体が蝕まれていたこと気づけず、

結局…

ろくな親孝行もできないまま、今となっては息子を認識することができないほど壊れた母親の死を待つのみである。

そのことと前園や梨香子との今の関係にどうつながるのか?

それはちょうど梨香子が育児ノイローゼになっていた頃と、副社長の母親のガンが発覚したころと同じだったからです。

傷ついたもの同士が肩を寄せ合うようになるのは世の常だ。

決してそこに恋愛感情などを持ち込んだわけではないが、

その頃、仕事で忙しくしていた前園と副社長の関係は修復不可能なくらいに壊れたのです。

副社長は梨香子のメンタルケアに協力し、梨香子は会社の社長である父親に頼んで、

副社長の母親を設備が整った最高クラスのホスピスに入院させてくれた。

入院費用はすべて梨香子の父親が負担しました。

だがこの時、梨香子の父親は副社長にある条件を提示したのです・・・

34話:母と子

社長である梨香子の父親は圭介に母親の入院費用を全て面倒みるから副社長になれと言いました。

前園を差し置いてそれはできないと抵抗した圭介でしたが、

母親の命を天秤にかけられた彼は、しかたなく副社長という椅子に座った。

しかし…母親の命を選択した圭介がたどったそこからの人生は非常に辛いものとなりました。

回りからは前園から梨香子を奪ったうえに副社長のポストまで手にした裏切り者という汚名を着せられ、

全ての人間関係が壊れ、もちろん前園との関係も最悪となり、

オマケに副社長という重責のプレッシャーに耐えきれず、ストレスから体調を壊しました。

そんな時、彼の前に現れたのは太陽のように温かくて明るい夢子だった。

圭介は夢子と接することで仕事面でもプライベートでも大きなパワーをもらっていたのです。

夢子に元気をもらった圭介はそこから徐々にメンタルを回復し、失っていた仕事への情熱も取り戻した。

そして今、すでに圭介を息子と認識できなくなった彼の母親と圭介との関係をも復活に導こうとしている。

夢子は圭介に生ける屍のようになった母親とコミュニケーションをとることを促しました。

そんなことをしても何も変わらないと躊躇する圭介に対し、半ば強制的に”母と子”の手を結び付けたのだ。

すると…

その瞬間…圭介は母からの愛をしっかりと感じる奇跡に遭遇したのです!

ほんの一瞬ではあるが確実にその瞬間、母と子の心は通じ合っていたのです。

圭介は感激でなく崩れた。

全ては夢子のおかげだった・・・

35話:個性

この日、病院を退院した直後の梨香子に、南と谷川が夢子の事件のことで事情聴取しました。

南から何を聞かれても知らぬ存ぜぬを押し通した梨香子でしたが、

唯一、夫の前園の事を聞かれた時だけ感情的になって否定した。

恐らくそれは、前園を守りたいという梨香子の無意識な反応だろう。

一方…

崩壊していた母親との関係を夢子に修復してもらった副社長・圭介は、

完全に夢子に恋をしてしまいました。

夢子はその類まれなるポジティブシンキングで関わる人々をみんな魅了してゆく。

今回もまた、2人の人間がそんな夢子のポジティブ魔法にかかって勇気づけられます。

その人物とは…

同僚の玉井 咲松陰寺 尊である。

初めて新商品のアイデアが企画会議で認められた咲は、夢子と松陰寺にフォローしてもらい、

本格的なプレゼン資料を作ることになったのですが、色々と意見を出し合う中で咲と松陰寺がぶつかってしまいます(汗)

険悪な空気が流れる中…

夢子が見事な中和剤となってその場を良い方向へと導いてゆくのです。

意見が違ったり、ぶつかるのは当たり前のことであり、

「それは素晴らしい個性なのよ」

と…力説してお互いの主張をぶつけ合う咲と松陰寺の仕事に対する情熱を褒めたたえる夢子。

その結果…お互いの意見を尊重し合った咲と松陰寺は納得のいくプレゼン資料を作り上げた・・・

36話:バラバラな恋

無事に玉井の発案した新商品の試作品が完成しました。

そして…そのあと改めて松陰寺が夢子に告白している現場を圭介が目撃してしまった!

えっ!?

本気で夢子に恋をしている彼は相当なショックを受けます(汗)

しかも…その時に松陰寺が告白した言葉の意味をはき違えて、

圭介は夢子も松陰寺を好きだと勘違いしてしまうのです(汗)

結果的に夢子は心に決めた人がいると返事をして松陰寺にゴメンナサイをするのですが、

その時にはもう圭介は失意のドン底にいました(汗)

これで上手くかみ合っていないバラバラな恋模様が出来上がってしまった!

その後、玉井と松陰寺と夢子の三人で開発した新商品の社内プレゼンが好評のうちに幕を閉じ、

なんと…

玉井の考えた試作品が商品化されることとなって3人は大盛り上がりだ♪

だが…

その際にどこかよそよそしく目も合わせてくれない圭介に違和感を感じた夢子がいた。

{一体、圭介さんに何があったというの!?}

あからさまに自分を避ける態度をとっている圭介のことが気がかりでしょうがない夢子ですが・・・

37話:疑う罪

圭介の様子がなんだかおかしいと感じて心配な夢子ですが、

そんな中、トツゼン同僚の茂森が付き合っている彼女が浮気していると言い出した。

かなり落ち込んでいる(汗)

すると…

この日は玉井の企画が通ったお祝いの飲み会だったが、茂森の恋愛相談の形に変わり、皆で茂森を励ますことに・・・

自分に自信のない茂森は彼女が夜の街でイケメンと楽しそうに会話している姿を目撃し、

完全に彼女が浮気していると思い込んでいたのです。

何の確証もないのに。

その後…

夢子らから本人に直接聞いて確かめるのが一番だとアドバイスされた茂森は、

翌日、勇気を出して彼女に「隠し事はないか?」と、聞いてみるのです。

その時の茂森の態度はなんとも卑屈で情けないものでした。

すると…

茂森に浮気を疑われていることにショックを受けた彼女はポロポロと涙を流して・・・

茂森は今回のことで愛する人を信じる大切さと、”疑う罪”の重さを身に染みて学びます。

夢子と圭介のことは今回はまだお預け♪

38話:応えられない

松陰寺が夢子に告白しているシーンを目撃したことで、いてもたってもいられなくなった圭介は、

ついに自分も夢子へ正式に告白しようと決心します。

翌日、二人きりになれる場所へ夢子を呼び出した圭介は、

さんざんグズグズな態度をとった後に、やっとのこと自分の気持ちを夢子に伝えたのです。

もちろん最初からこの二人は相思相愛だったから夢子も大喜びなはずでした。

しかし…

圭介から愛の告白を受けたその瞬間、夢子の頭の中でフラッシュバックが始まったのです(汗)

彼女の頭の中には夢子が記憶を失う前にしでかしたことで、圭介がとんでもない事態に陥っているものでした。

そのフラッシュバックの映像を見た夢子は、圭介の告白には応えられないと直感的に判断した。

自分のせいで圭介に迷惑をかけられないと思ったのです・・・

39話:ナイフ

夢子が圭介から告白されたその日、

南刑事らが夢子の事件に関連する犯行現場付近で、狂気と思われるナイフを発見しました。

そのナイフからはAB型の血液が採取され、夢子が襲われた廃墟に落ちていた血液型と同じでした。

徐々に犯人逮捕へ向けて証拠が集まってゆく中で、

圭介の告白を受け入れて彼と付き合う事になった夢子は、

ついに圭介と正式にカレシ・カンジョの関係になった喜びと、

彼を受け入れてはいけないと脳裏に訴えかけてくる声と葛藤していました。

でも…一度夢子への気持ちをさらけ出した圭介は、

会社でも大っぴらに夢子へ声をかけてきて堂々と”デート”に誘ってくるようになり、

さすがの夢子も圭介のそんな変わりように動揺しまくりな様子で…(汗)

40話:信じる強さ

お互いに気持ちを確かめ合えたことで、朝の公園デートも復活させた夢子も圭介。

ただ…圭介はついに夢子への想いが通じたことでとても幸せそうにしているが、

夢子の方は幸せな気持ちと不安な気持ちがごちゃ混ぜな状態だった(汗)

なぜなら例の圭介が登場するフラッシュバックのことが気になってしょうがないからだ。

だけど…

あまりにも圭介の夢子に対する溺愛が凄すぎて、いつしか夢子もその気になって不安が薄らいでゆくのです。

そんな中、いまだに梨香子との不倫疑惑がある圭介と付き合うことになった夢子を心配して、

夢子と仲のいい玉井と七瀬が圭介なんかと付き合って大丈夫なのかと不安がっていた。。

すると…夢子は圭介のことを信じる強さを猛アピールして二人を安心させるのですが、

このあと、まったく別の場所では、きなくさい男たちにの不穏な動きが見え始めるのです。

41話:リベンジ

圭介の謝罪会見で会社に不名誉なイメージがついてしまった。

トツゼン社長から直々の指名で、特別チームのリーダーを任されることになった夢子。

会社としてのリベンジ策だった。

夢子の補佐役には前園がついて、新たな人気商品の開発を手掛けることになったわけです。

その企画チームのメンバーとなる人選も任されることとなった夢子と前園は、

もちろんいつも一緒に仕事をしている玉井や松陰寺らお馴染みの面々で揃え、

みんなワクワクした気持ちで商品開発に挑む意欲を見せていました。

そんな中、夢子と松陰寺が会社の廊下を歩いていると、梨香子とバッタリ遭遇したのです(汗)

えっ…!?

自然な感じで梨香子から声をかけてきたので、夢子が気軽に応じると、

2人が会話している途中で急に感情が乱れだした梨香子は・・・

42話:幸せ者

梨香子から襲われた夢子を救った松陰寺が何度目かの告白をするも、

自分が好きなのは”圭介”だとはっきり答えた夢子。

そんな夢子に暴力をふるった梨香子は社長である自分の父親から、

会社の重要なプロジェクトのリーダーに夢子を抜擢したと聞いて大きなショックを受けます。

大っぴらに付き合い始めた夢子と圭介は今がまさにラブラブな状況で、

この日も仕事終わりの圭介が夢子を誘って大衆居酒屋でのプチデートを楽しんでいました。

圭介からの愛情はもちろんのことだが、会社の同僚たちからものすごく慕われている現状に、

なんて”幸せ者”なんだと改めて記憶を失った後の自分に感謝する夢子がいました。

そんな中、彼女が知らないところでは夢子が任された新しいプロジェクトの件で不穏な空気が漂い始めており・・・

43話:再会

過去に因縁のあるコマダ屋とのコラボで新商品の開発を行うこととなった夢子チームは、

さっそくコマダ屋本社を訪れてそこのプロジェクトチームとの合同企画会議に挑みました。

会議中は相変わらずの奇抜な発想で意見をドンドン出してゆく夢子でしたが、

なかなかコマダ屋との意見が折り合わず新商品の方向性が定まらない状況で、

しかも…両社スタッフ間の雰囲気もあまりよくない(汗)

そんな実りない空気を感じ取ったコマダ屋のプロジェクトリーダーである有田(ありた)は、

ここで15分間の休憩をとることにしました。

これまで夢子に対してただならぬ興味を抱いていた有田にとって、

今回はずっと待ちわびた夢子との”再会”だった。

なので休憩に入るとすぐに有田は夢子に話しかけました。

どうやらこの男は10か月前に夢子が転落事故に遭遇した際の関係者だったようです(汗)

そして…

また一つ、夢子の中で過去の忌まわしい記憶が蘇ってくるのです・・・

44話:夢子の過ち

有田から”夢子の過ち”をほのめかすようなセリフを聞いて酷く頭が混乱する夢子。

確かに…彼女の中から浮かび上がってきた記憶の断片が、

騒動の原因は自分のせいだと言って苦しんでいる光景が見えたのです(汗)

その後、なんとか気を取り直した夢子は有田たちコマダ屋メンバーと、

次回はBBQで親交を深め合おうと約束して一回目の合同企画会議を終えました。

その後…夢子の前にしばらく姿を見せていなかった南刑事が現れて、

夢子に捜査の進捗状況を伝えてきたのですが、

その際に夢子は自分が(株)サイバラの機密情報漏洩事件の犯人かもしれない憶が蘇ったことを打ち明けます。

夢子から事件の大きな手掛かりとなる証言を聞いた南刑事は、

恐らく夢子が誰かに脅迫されてやらされたことだろうと推測して、

事件の関係者をもう一度丁寧に洗い直す必要があると判断しました。

夢子にとってかなり不利な証言を聞いたとしてもても、

まったく夢子を犯人だと思っていない南刑事の夢子に対する信頼度がスゴイ(汗)

そんな南刑事に勇気づけられる形でいつものポジティブな自分を取り戻す夢子でした・・・

45話:親睦会

コマダ屋のメンバーたちとの”親睦会”ということで、

みんな集まってBBQをすることになったチーム夢子たちメンバー。

食欲の秋ということもあり食べること大好きな夢子のテンションは上々だ♪

ただ…

リーダーの有田をのぞいて明らかにBBQ向きでないスタッフがいるコマダ屋勢とは、

なにかとギクシャクした感じでどうも波長がうまく合わないでいました。

そんな中、いつでも明るい爽やか青年の松陰寺が、

コマダ屋のアニメオタク女子・友近(ともちか)にイケメンオーラ全開で声をかけたことがきっかけで、

この後ちょっとした夢子を巻き込んだ人間関係トラブルに発展してしまうのです(汗)

友近としてはデブでブスなのになぜか自信満々で、

オマケに男性にもモテる夢子に嫉妬した末の行動だったのですが、

事情を知らない夢子はいつもの調子で友近を励まそうとするのですが・・・

46話:推し

せっかく声をかけてくれた夢子に心ない言葉を投げつけたことを後悔する友近。

さすがにさっきの子供じみた態度は酷すぎると一人で反省していたのですが、

そこへ少し酒に酔っぱらった別グループの男性二人が友近にぶつかってきた。

その衝撃で友近が大事にしている”推し”のストラップを池に落としてしまったのです(汗)

「ああっ~!」

絶望する声をあげて落ちていった池の水面を見つめていると、

そこに再びさっきは何事もなかったかのように夢子が現れて、

友近が推しのストラップを池に落としたと聞くやいなや、

ズボンのすそを捲り上げてなんの躊躇もなく池に入って探し出した。

「幸田さん…!?」

友近は夢子の行動にビックリしてつい大声をあげるのですが、

夢子は、

「大切なものなんでしょう?探さなくちゃ」

と…ごく当たり前のように言ってきた。

ここから夢子と友近が心の距離を近づけて仲良しになり、

いつものように夢子の大ファンになっていく様子が描かれていきます♪

47話:チーム

日課になっている早朝公園デートでの会話で夢子は圭介に、

コマダ屋×サイバラの合同チームでBBQを楽しんだことを報告していました。

すると…

コマダ屋チームのリーダーが有田だと知って圭介は少し表情を硬くする。

恐らく彼の脳裏に過去の嫌な記憶が浮かんだのです。

二人は夜に二人で食事をする約束をして、夢子は合同チームとの企画会議へ向かいました。

BBQ効果はチーム内に大きな変化をもたらしてくれたようで、

積極的にアイデアを出し合うメンバーたちで、会議にはこれまでにない”活気”が生まれていました。

それはあの有田でさえ会議後にコマダ屋チームのメンバーを飲みに誘うくらい盛り上がった。

だがこの後、有田がサイバラの会議室にスマホを忘れたことがきっかけで、

また過去の辛かった光景を思い出してしまうことに・・・

48話:叔父

夢子を取り囲んで㈱サイバラの社員たちが仲睦まじくしている光景を見た有田は、

コマダ屋の前会長である児玉(こだま)のことを思い出した。

児玉は有田の敬愛する”叔父”であり、サイバラの機密漏洩事件が原因で亡くなった人物です。

なので有田にとってサイバラは、父親のように慕っていた児玉の命を奪った敵討ちの相手なのです。

合同チームの雰囲気が良くなったことで、いつしか忘れかけていた感情を思い出してしまったわけだ。

だが…

翌日になってサイバラチームと仕事をすると、

真剣に商品開発に取り組むメンバーの姿を目の当たりにしてまた気持ちが揺れる。

特に夢子に至ってはその仕事に向き合う姿勢が、亡くなった叔父とそっくりなのです(汗)

そんな複雑な気持ちに揺れる有田は夢子に叔父の話をして・・・

49話:巻き戻せない現実

トツゼン有田から”デート”に誘われた夢子はいつもの調子で、

自分から溢れ出る魅力が彼を惑わせてしまったとスパーポジティブを発揮させます♪

そんな夢子の的外れなリアクションに半ば呆れつつも大笑いしてしまう有田でした。

最近は有田でさえ夢子のペースに乗せられているようだ。

どうにかして夢子と二人きりで話せる時間が欲しい有田は、

仕事の打ち合わせの延長という誘い方に変えて夢子と食事する約束を取り付けます。

一方…

夢子から有田と二人きりで食事をすることを聞いた同僚の玉井と七瀬がすごく心配して止めてきました。

なぜか二人は有田が夢子の”貞操”を狙っていると勘違いしているようです(汗)

この二人の目にはもはや夢子が絶世の美女に見えているのかもしれません。

ただただ明るいおデブちゃんなのに。

その後…同僚二人に引き留められながらも有田との食事に出かけた夢子ですが、

そこで夢子は有田の叔父であるコマダ屋の前会長がすでに他界していることを知らされるのです。

しかも亡くなった原因が㈱サイバラの機密漏洩事件が原因だというのです。

えっ…!?

夢子はすっかり巻き戻せない現実に打ちのめされてしまい・・・

50話:過去からのラブレター

同僚の七瀬から21時を知らせる”そろそろ帰る”コールがかかって来て、

夢子が有田と別れようとしたその時でした。

二人の前に一台の高級車が止まり、運転手はなんと児玉会長の奥さんだった…!

ここから驚きの展開が待っていたのです。

メチャクチャ性格が明るくてポジティブなおばあちゃんである児玉会長の奥さんは、

夢子が㈱サイバラの社員だとわかっても嫌な顔一つせず、

笑顔で「いつもお世話になってます~♪」と夢子の手を握って挨拶したあと、

甥である有田と共に夢子を自宅に招いてくれたのです。

奥さんの意外すぎる反応に驚いた有田と夢子はこのあと、

児玉家の大邸宅で児玉会長が亡くなる寸前に書かれたと思われる一通の手紙を差し出されます。

そこに書かれていた内容は、さながら会長から有田に向けて届けられた”過去からのラブレター”であり、

有田と夢子はその文面を読んで決意を新たにするのです。

さて…一体その手紙にはどんな言葉が綴られていたのか…?

51話:選択

ようやく有田が悲しい過去を振り切って、前向きに人生を生きようと決意したその矢先のことでした。

夢子が固く握手を交わした有田に見送られて児玉家の豪邸から帰ろうと歩き出してからすぐ、

トツゼン夜道で梨香子と遭遇したのです!

これまで何度も梨香子から怖い目に遭ってきた夢子の全身にに緊張が走ります(汗)

加えて目の前にいる梨香子はいつもにも増してヤバそうな雰囲気を醸し出しており、

不気味な表情を浮かべて夢子の記憶を呼び覚まそうとします。

「あなたにもう一度死ぬことを選択させてあげる♪」

そんな恐ろしいセリフを夢子にぶつけたのです。

その瞬間…夢子の呼吸が激しくなり、

お土産を渡そうと追いかけて来た有田が夢子のもとに駆け付けた時には、

ほぼ夢子は意識が混濁して危険な状態でした。

しかもです。

有田がその時に見た夢子の様子は事故に遭う前の根暗な夢子だったのです(汗)

まさか…!?

もしかして記憶が戻ったのか…!?

52話:曖昧な記憶

不吉な夢にうなされて朝を迎えた夢子。

いつもの前向きでパワフルな夢子が自宅にいた。

昨夜、梨香子との間に起こった出来事が、曖昧な記憶として夢子の中に残っていたが、

あの時、梨香子から何をされたのか肝心な部分がすっかり抜け落ちていたのです(汗)

夢子が梨香子から恐ろしい言葉を投げつけられたあとに気を失ってからは、

駆けつけてきた有田が夢子を自宅まで送り届けてくれたのです。

翌日、職場で夢子と会った有田は、彼女がすっかり元の姿に戻っていてホッとしたものの、

夢子の中に潜む危なっかさを危惧していました。

有田のみるところ、昨夜の夢子は明らかに記憶の失う前の夢子だったからです!

そんな中、夢子はその日の仕事終わりに圭介から”ドライブデート”に誘われ、

綺麗な夜景を見ながら至福のラブラブなひと時を過ごします♪

その後、圭介との甘いデートから帰宅した夢子は、自分の部屋であるモノを見つけます。

それは・・・

53話:証拠のUSB

夢子が部屋で見つけたものは情報漏洩事件に使用されたであろう”証拠のUSBメモリー”でした!

発見と同時に過去の断片的な記憶も取り戻した夢子は、

自分が事件の”被疑者”であることを確信するのです。

逃げずに罪を償う覚悟を決めた夢子は、すぐさま南 刑事にその事実を伝え、

南 刑事にUSBと自分が使っているスマホを渡しました。

警察ではすでに漏洩事件に関する捜査は打ち切られていたものの、

事件の黒幕は夢子以外に存在すると睨んだ南刑事の判断で、独自に捜査を進める。

こうして南刑事の温情で即日逮捕を免れた夢子は、少しホッとした気持ちになるも、

まだ事件はなにも解決していないばかりか、

もし…自分がまだ取り戻してない記憶の中に、

とんでもない犯罪を犯していたらと想像すると怖くなってきた…(汗)

ただ…

そこはスーパーポジティブシンキングの夢子である。

しばらくするとスマホなしでこれからどうやって圭介と連絡をとろうかなどと、

思考は”恋愛脳”に転化していくわけですが・・・

54話:謝罪と決意

南刑事たちがすでに打ち切りとなっている”幸田事件”について無断で捜査を始めた頃、

夢子は取り戻した記憶とについて、その全てを圭介に打ち明けて涙ながらに謝罪しました。

圭介を追い詰めたのは記憶をなくす前の夢子である。

それを聞かされた圭介の反応は、

「正直に話してくれてすごく嬉しい」というなんも泣かせる温かいリアクションでした。

もはやこの二人の信頼関係は、かなり深い絆で結ばれているようです。

こうしてなんとか圭介から過去の罪を許してもらえた夢子でしたが、

まだもう一人…夢子が誠心誠意ちゃんと謝罪しなければいけない人物がいるのです。

それは…いま共に会社のプロジェクトを勧めている有田でした。

「本当に…本当にごめんなさい!」

90度に腰を折って有田に謝罪した夢子に対して、有田が見せた反応が実に感動的なものでした。

さて…有田に心からの”謝罪と決意”を表明した夢子の今後は・・・

55話:みんなの想いを乗せて

失っていた記憶を取り戻しつつある夢子の様子を見た前園課長が明らかに動揺している。

なぜかはまだ分からない。

そんな中、夢子の携帯を証拠に水面下で捜査を開始した南刑事が、

上層部からの圧力によって一ヶ月の”謹慎処分”を受ける事態に…(汗)

理不尽すぎる南刑事への処分によって、”幸田事件”の闇深さがさらに浮き彫りになりました。

一方…過去に自分が犯してしまった罪を償うかの如く、

コマダ屋と共同開発している新商品完成に向かって何日も徹夜しながら試行錯誤する夢子がいました。

特に今回は夢子が自分に関わるみんなの想いを乗せて是が非でも成功させたいプロジェクトであり、

そんな彼女の強い気持ちが夢子の一番弟子を自称する松陰寺にも伝わって・・・

56話:名前

何度も試行錯誤を重ねた末にようやく”新商品”を完成まで導いた夢子。

早速できあがった新商品のネーミング会議が行われました。

すでに自由な意見が言い合えるサイバラ&コマダ合同チームでは、

様々な意見がメンバーから活発に飛び出してはいるのですが、

なかなかコレという”名前”が決まらないでいました。

せっかく自信作ができたのだから、なんとかインパクトのある完璧な名前で売り出したい。

それから夢子は寝ても覚めても新商品の名前を考えながら過ごしていました。

そんな中、夢子は圭介から誘われて水族館のあるテーマパークへデートに行ったのですが、

そこで見た魚たちや圭介と交わした名前にまつわる会話から、

新商品のネーミングを考える上で重要なヒントをもらうのです。

さらに…

ちょっと気になるのがその水族館で夢子がある昔の記憶を思い出したことです。

さて…夢子が取り戻した記憶の正体とは…?

57話:母の想い

夢子が圭介との水族館デートで思い出したのは、夢子の伯母・美咲みさきとの記憶でした。

そこから紐解かれてゆく夢子の母親・美野里みのりと姉の美咲との知られざる姉妹の関係性。

今はほとんど付き合いのない美野里と美咲の間に何があったのか…?

ここで初めて夢子の母親・美野里の口から姉妹のことや夢子への想いが語られます。

昔から全てがパーフェクトな姉に対して強いコンプレックスを抱いていた美野里がいました。

劣等感の塊だ。

時は流れて…結婚して生まれた夢子が自分そっくりに成長していくに従って、

夢子に自分のような人生を送らせたくないという”母の想い”が暴走し、

例の事故に遭うまでの夢子を日常的に追い詰めていたことを懺悔するのですが、

もちろん夢子はそんな母親に対しいつものように…。

と…今回は感動的エピソードで綴られる夢子と母親のお話でした♪

58話:月下美人

夢子の伯母・美咲に話を聞けば夢子がまだ思い出せていない記憶のピースが見つかるかもしれないと考えた南刑事は、

自宅謹慎長の身で、入院中の美咲のもとを訪ねてゆくのです。

最初は警察手帳を所持していないのに刑事を騙る南を怪しんでいた美咲でしたが、

夢子のことで話を聞きたいと南が切り出した途端に美咲の表情が変わった。

どうやら美咲は夢子が事件に巻き込まれていることや記憶喪失になっていることを全く知らなかったようで、

一連の経緯を詳しく説明した上で今は夢子が元気で生活していることを美咲に伝えると、

美咲からは事件前までの夢子との関係性や、最後に夢子が美咲の家に一人で訪ねてきた時の様子を事細かく南に教えてくれたのです。

その際に出てきた重要なキーワードが”強い意志”という花言葉を持つ「月下美人」という花の名前だ。

美咲と会ってたことで南はまた一歩事件の真相に近づけたようだ…。


 

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『デブとラブと過ちと!』の感想まとめ

スゴく意表をついた設定と複雑なストーリー構成で、

現時点では読者に息つくヒマをあたえないくらい面白い展開が続いてます♪

主人公の夢子がずっと過去の記憶を失っている状態で、

コマ切れの形で少しづつ思い出してゆく記憶と共に回りの人間関係も変化してゆきます。

本当の夢子はどんな人物で何に悩み絶望していたのか?

「自殺ではなく他殺だったのか?」

とにかく事故に遭う前の夢子と圭介、夢子と前園の関係性が気になってしょうがない。

でもその関係性がわかったと同時にこの物語も完結ということになるのかな?

コミカルな要素と実にヒューマンサスペンスな部分が絶妙に融合されたストーリーなので、

常に読者を飽きさせずに物語を進めて行ってる著者・ままかり先生のサービス精神が感じられます。

「これぞザッツ・エンターテインメントという感じ♪」

だからこそまだ結末を迎えていない段階でドラマ化が決定したのでしょう。

夢子役が3時のヒロイン・かなで さんということで、実にベストマッチングな配役だと思います。

問題はどの時点までをドラマで描くのかということですね。

それとも原作漫画の終了がすでにカウントダウンに入っているのだろうか?

確かに最新話を読んでいてクライマックスに近づいている気はなんとなくするのですが、

もしかするとドラマが始まって終了する3か月後には原作も完結するスケジュールになっているのかな?

「それだったら凄いですね。」

まさに究極のエンターテインメント作品ということになりますよ。

本作を読み始めた当初はキャット―なタイトルに興味を惹かれて読み始めた作品でしたけど、

今はもうヒロイン・夢子の一挙手一投足が気になってしょうがない大好きな作品になっています。

誰もが夢子のようにポジティブでひた向きに笑いながら人生を生きれたら、

ストレスからくる病気になんてならないんだろうな~

「ドラマ化の成功を祈っております。」

【追記】

なんだかんだここまで長編の物語になるとは思ってもいませんでした(汗)

53話でついに自分が情報漏洩事件に深くかかっていたという断片的な記憶を取り戻した夢子。

すぐに南 刑事に自分を罪を告白した勇気と実直さは素晴らしかった。

そりゃ~これまでの付き合いで夢子の人柄をよく知っている南さんも、

決して黒幕は黒幕ではないと思ってくれますよね♪

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