「ただ、京子の声が聞きたかったんや」
受話器の向こうから聞こえてくる懐かしい声。
それは・・・
亭主関白な夫と、二人の幼い子供の育児に疲れ果てていた京子に
かかってきた幼馴染からの電話だった!
この一本の電話から、母の辛く悲しい日々が、艶のある明るい毎日へと変わってゆく・・・
『母の浮気』
3話の解説と感想です♪
思春期を迎えてずっと疎遠だった いさお と急接近した京子!
だけど・・・
いさおは父親の転勤で遠く離れた東京の町へ引っ越してゆくのです。
「あのキスは何だったの?」
いさおの家で起こった送別会での出来事は、京子の心にいつまでも残り続けた・・・
2話の解説と感想はコチラ♪
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3話の見どころ
母親・京子の浮気相手の息子・圭から、いさおと京子の生い立ちを聞かされることとなった主人公の伊織(いおり)。
今までまったく知らなかった母の素顔に驚愕しながらも、
強くて明るくて優しい母の真実の姿を知ってゆくことで、
母・京子の人生がどれだけ大変で苦労の連続だったかを垣間見ることとなった。
今回、3話の見どころは、お互いに結婚して家庭を持った京子といさおが、数年ぶりに電話で会話をするシーンですね。
高校時代にたった1度だけキスを交わしただけの京子といさおのプラトニックな関係。
幼馴染…
初恋相手…
幼少期から青春時代までを振り返るとそのすべての思い出の中に存在する大切な人。
「その時、人生最大のピンチを迎えていた京子に、いさおはどんな言葉をかけたのか?」
そして・・・
遅すぎたいさおからの電話は、生活に疲れ果ててもがき苦しむ京子の心をどうやって救ったのか?
二人はすでに結婚して子供もいる家庭の主婦と夫だ。
それは充分にわかっていること。
でも・・・
京子といさおは分かっていた。
「子供を守っていくのには、たった一人では孤独すぎるということを・・・」
正直この3話は、読んでいて心が締め付けられるように切ないストーリーでした…
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母の浮気【ネタバレ3話】母を救った一本の電話!
「好き」とは一度も言ってない
「二人は何も始まらなかったんです」
圭(けい)の意外な言葉から、2話に引き続き、京子といさおのストーリーが続いてゆく。
いさおは引っ越しをする前の日に京子にキスをしたが、
結局、そのあとは何も言わずに東京へ引っ越していった・・・。
{昨日のキスはなんやったん?}
京子の中では、いさおに対するたくさんの ”?” が残ったままだった。
もうこれで終わりなのか?それともこれから何かが始まるということなのか?
いさおとの別れを悲しむべきなのかもわからない。
いさおの引っ越し先の電話番号は、彼から聞いて知っていたが、
果たしてこちらから電話をかけていいのやら悪いのやら・・・
京子は、いさおからかかってくる電話を待って悶々とした日々が何週間か続いた頃に、
いさを家族が暮らしていた空き家に新しい住人が引っ越してきたことを知る。
{そういえば、私もいさおも「好き」とは一度も言ってない}
ただ・・・
自分から電話をする勇気もなく、
そして、いさおから電話がかかってくることは一度もなかったのだ。
「あのキスに意味なんてなかったやんか」
落ち込む京子。
結局、京子といさおの間には、その後、何も始まることなく二人の青春時代は過ぎ去っていった・・・
結婚
高校時代に離れ離れになったきり、京子といさは一度も連絡をとることもなく数年の歳月が過ぎていきました。
今や、社会人となった京子の中では、いさおとのことは遠い昔の淡い記憶でしかありませんでした。
京子は、自分にも他人にもキビシイ会社の上司、高野部長に恋をして、結婚することとなります。
厳しさの中にも温かい心を持っていると感じた京子は、上司である高野と一緒に歩く人生を選択したのだ。
しかし・・・
高野との未来には、京子にとって孤独で苦しい結婚生活が待っていたのだ。
伊織が生まれた頃から、育児に紛争し始めた京子だったが、
高野から育児や家事に対する応援はいっさい得られなかった。
もともと亭主関白で仕事人間な高野は、見かたを変えると家族を顧(かえり)みない夫としては非常に残念な男性だったのだ。
だが・・・
今さらそんな泣きごとを言ったところでどうしようもない。
高野の人間性は京子が充分に判っていたいたことだし、仕事に対して取り組む姿勢を好きになって結婚したふしもある。
夜泣きが激しい伊織をあやしながら、知らない土地で誰にも相談できない京子は、人知れず泣きながらその不安な毎日を闘っていた。
だけど・・・
京子と高野の間に二人目の子供・徹(とおる)が生まれてからは、
ずっと一人で頑張ってきた京子の体力と気力に限界がやってきていた。
一人で家事と幼い子供ふたりの育児に明け暮れる孤独な日々は、
京子の精神を少しづつ狂わせていったのです・・・
ただ・・・
その頃、まったく別の場所で、京子と同じように幼い子供の育児に追われながら家事と仕事に励む人物がいた。
それは・・・
幼い息子を産んですぐ妻を亡くし、シングルファーザーとなっていたいさおだった・・・
後半の展開
後半の展開は、いよいよ3話で盛り上がりのシーンに入ってゆきます。
精神的にも体力的にも限界だった京子といさおのもとに届いた小学校の同窓会通知。
この一枚のハガキによって二人の運命が大きく変わってゆくのです。
まず、
電話をかけたのはいさおだった。
「十数年ぶりかに電話でつながった二人の間にはいったいどんな会話が交わされたのか?」
その内容はぜひ、本編現物でお楽しみ下さい〜♪
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3話の感想
伊織の父は確かに母親目線から見たら酷い父親ということになるんだろうけど、
「仕事人間ということは、裏を返すと家庭を顧みないということだ。」
自分にも他人にもキビシイ高野部長に魅力を感じた京子は、
恋人にするタイプと結婚するタイプを間違えて男性を選んでしまったんですね。
でもまぁ~いくら仕事人間で亭主関白といっても、もう少し妻への思いやりは欲しいところですが・・・
しかし…
だからと言って、京子がいさおと不倫しても良いという理由にはならないのです。
実際にはまだ京子といさおの関係に浮気の事実はありませんが、
今の二人は完全にお互いの存在を必要とし合っているわけで、
「もし、この電話の時、二人が同じ地域に住んでいたらどんなことになっていたでしょう?」
たぶん、やけぼっくりに火が付きまくって、それは大きな炎となって京子の家庭を焼き尽くしてしまったのでは・・・?
恐らく今の京子といさおはそれほどまで精神的にも肉体的にも追い込まれている状態だと思う。
とにかく会わないのが一番だ!
でも、会っちゃうのかな~?
どうなんだろ…?
ただ・・・
二人の苦しい精神状態はすごく分かるから、見ていてとてもカワイソウで辛い。
いさおも京子もかなり過酷な毎日を過ごしているから、
個人的には会わしてあげたいと思ってしまうのだ。
だけど・・・
それはすなわち…ダブル不倫をしろと言ってるようなものなんですよね~
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