
「嫌だ」と何度伝えても、なぜこの夫には通じないのか。
『嫌知らず夫に制裁を!』は、夫婦間の不満や不倫だけでは片づけられない、タイトル通りの“嫌知らず夫”を描いた作品です。
読み進めるほど気になってくるのは、太一が何をしたか以上に、なぜ相手の「嫌」をここまで軽く扱えるのかということ。
そして、我慢してきた妻・真紀も、いつまでも同じ場所には立っていません。
この記事では1〜5話のネタバレを追いながら、そんな二人の関係がどこで変わり始めるのかまで掘り下げます。
『嫌知らず夫に制裁を!』1〜5話のネタバレ
1話|妻が嫌がっても「俺は嫌じゃない」
物語は、真紀と太一の夫婦の日常から始まります。
真紀が料理をしている最中、夫・太一は後ろから身体を触ってきます。
包丁を使っているときは危ないからやめてほしいと、真紀は以前から何度も伝えていました。
ところが太一は、本気で嫌がる真紀に対して、
「ノリ悪い」
「つまんねー女」
と返します。
さらに「自分がされたら嫌でしょ?」と問われても、
「だって俺は嫌じゃねえもん」
とまったく意に介しません。
それでも真紀が太一との生活を続けてきたのには理由がありました。
会社員時代、上司だった太一に助けてもらった過去があり、娘・結菜にも普通に接する父親だからです。
嫌なところはある。
でも、自分が我慢すれば家庭は続けられる。
この頃の真紀は、まだそう考えていました。
2話|「嫌知らず」だった夫と、凛とのキス
2話でも、太一の態度は相変わらずです。
そんな中、真紀はパート先の同僚から「嫌知らず」という言葉を教えられます。
相手が嫌がっていても、自分が嫌でなければ問題だと思わない。
その話を聞いた真紀は、
「どれも太一とやってること一緒だ…」
と気づかされます。
そしてもう一つ、真紀が以前から引っかかっていたのが、太一と義妹・凛の距離の近さでした。
凛は太一の幼なじみであり、弟・浩司の妻でもあります。
昔から親しい二人だからこそ、真紀も「自分が気にしすぎなのかもしれない」と考えていました。
しかし、親族や会社の取引先が集まったバーベキューで、決定的な場面を目撃します。
太一と凛がキスをしていたのです。
「何が義妹」
「何が私の気にしすぎ」
真紀がこれまで押し込めてきた違和感は、ここで疑いではなくなりました。
3話|不倫の証拠を掴んだ真紀が反撃へ
真紀が二人について調べると、さらに裏切りが明らかになります。
太一と凛は最近関係を持ったのではなく、真紀と太一が結婚する以前から肉体関係を持っていました。
さらに、真紀が娘・結菜を出産した当日に撮られた、二人の親密な関係を裏付けるツーショット写真まで残されていました。
しかし真紀は、怒りに任せて太一を問い詰めることはしません。
太一の性格を逆手に取り、彼の会社へ出向いて、本性が表に出るよう仕向けます。
そこで太一が職場でも女性社員にセクハラをしていたことが問題となり、窮地に立たされることに。
助けを求めてきた太一に、真紀は、
「自業自得じゃない?」
と突き放します。
1話では「嫌だ」と訴えても聞き入れてもらえなかった真紀が、今度は太一の言い分を受け入れず、反撃する側へ回りました。
しかし、まだ終わりではありません。
3話のラストでは、真紀の存在を疎ましく思っている凛が、
「そうだ」
「いいこと思いついた♥」
と何かを企み始めます。
その内容は、まだ明かされていません。
4話|凛の企みが、真紀と浩司を結びつける
4話ではまず、これまで見えていなかった凛と浩司の夫婦関係が描かれます。
家のことに疎い凛を、浩司は「昔からドジだから」と笑って受け入れています。
凛にとって浩司は、多少いい加減に振る舞っても疑わず、優しく受け止めてくれる夫。ところがその裏では、兄の太一との関係を続けています。
そんな凛が次に狙ったのは、真紀を悪者にすることでした。
太一と一緒に義実家へ行き、会社で太一が起こした問題まで真紀に原因があるかのように説明。さらに本人がいないことをいいことに、真紀の悪い印象を植え付けようとします。
まさに真紀不在の“欠席裁判”です。
しかし、ここで凛には誤算がありました。
日頃の真紀を知っている浩司には、二人の話がどうしても腑に落ちなかったのです。
そこで浩司は真紀本人に確認するため、二人で会うことに。
自分の知らないところで身に覚えのない話をされていたことに、真紀もショックを隠せません。
そして話をしていたカフェの外に現れたのが、腕を組んで歩く太一と凛でした。
二人がそのままラブホテルへ入るところまで追い、真紀は写真を撮影。不貞の証拠を押さえます。
ただ、4話で大きいのは証拠が手に入ったことだけではありません。
これまで何も知らなかった浩司が、妻と兄の裏切りを自分の目で知ったことです。
真紀はショックを受ける浩司に、自分は以前から二人の関係を知っていたことを告白。
そして、娘・結菜を守るため、
「浩司さん 私と手を組まない?」
と持ちかけます。
5話|真紀と浩司が共闘、凛の思い違い
真紀から協力を持ちかけられた浩司でしたが、すぐには返事ができません。
妻と兄の裏切りを知ったばかりで気持ちの整理がつかず、会社では太一の問題も抱えていたからです。
それでも真紀は、浩司が協力しなくても一人で戦うつもりでした。
そんな中、浩司が調べていた会社の金銭問題に進展が。
太一による不正な経費処理の疑いが浮上し、その金が凛との遊興費やプレゼントに使われていた可能性が出てきたのです。
浩司は真紀に連絡し、ついに「手を組もう」と決断します。
さらに偶然、真紀の自宅へ帰ってきた太一と凛の会話を、電話越しに浩司も聞くことに。
二人の不倫関係だけでなく、会社の金の問題にもつながる会話でした。
一方、浩司の態度が急に冷たくなったことを不審に思った凛は、その原因を真紀だと決めつけ、彼女の職場まで押しかけます。
ところが真紀が太一との夫婦関係に執着していないと知ると、凛はすっかり上機嫌に。
夫が自分の裏切りを知り、真紀と手を組んだことなど、凛はまだ知りません。
真紀を困らせるつもりで職場まで来た凛でしたが、最後は自分だけが満足して帰っていきました。
太一は「嫌」が分からないのではない|“嫌知らず”の本当の厄介さ
太一を単純に「人の気持ちが分からない夫」と見ると、この作品の少し面白いところを見落とします。
真紀は何度も「嫌だ」「やめて」と伝えています。
つまり太一は、少なくとも真紀から「嫌だ」という意思をはっきり伝えられているのです。
それでも行動を変えない。
なぜなら太一にとって、相手の「嫌」は自分の行動を変えるほど重要なものではないからです。
象徴的なのが、
「だって俺は嫌じゃねえもん」
という言葉。
ここでは、
真紀が嫌だと感じていることより、太一が嫌ではないことのほうが優先されています。
さらに厄介なのは、真紀が拒否すると「ノリが悪い」「つまらない」と返すところです。
これを繰り返されれば、問題の中心がいつの間にか、
「太一が嫌なことをやめない」
から、
「真紀が気にしすぎなのではないか」
へとずれていきます。
実際、真紀は凛との距離感に違和感を持ったときにも、自分のほうを疑っていました。
だから2話で「嫌知らず」という言葉を知ったことには意味があります。
真紀が知ったのは、太一を説明する言葉だけではありません。
「自分が嫌だと思ったことまで、否定しなくてよかった」
という見方を初めて持てたとも読めます。
そして3話では、太一が職場でも同じように相手との境界線を越えていたことが明らかになります。
家庭だけの夫婦喧嘩ではなかった。
他人の「嫌」より自分の感覚を優先する――それが太一という人物に一貫している。
ここが、単なる「不倫した夫への制裁」だけでは終わらない、本作のタイトルにもなった“嫌知らず”の厄介さです。
真紀はなぜ「我慢する妻」から反撃する側へ変わったのか
真紀の変化を「夫の不倫を知って怒ったから」だけで捉えると、少し足りません。
1話の真紀は、太一に不満を持ちながらも、関係そのものを壊そうとはしていませんでした。
かつて助けてもらった記憶があり、娘にとっては父親でもある。
だから太一の嫌な部分と、これまで築いてきた家庭を切り離して考え、
「自分が我慢すればいい」
という場所に留まっていました。
太一から「ノリが悪い」「つまらない」と返される一方で、真紀は自分の感じ方にも自信を持てずにいました。
凛との距離の近さに気づいても、
「私が気にしすぎなのかもしれない」
と、まず疑ったのは太一ではなく自分でした。
そんな真紀にとって転換点になったのが、「嫌知らず」という言葉と、二人のキスです。
前者によって、これまで感じてきた違和感には理由があると気づく。
そして後者によって、「自分が気にしすぎていたわけではない」ことが事実として突きつけられる。
ここで真紀が取り戻したのは、単に夫への怒りだけではありません。
自分が嫌だと感じたことを、自分で信じていいという感覚です。
だから3話の反撃は、不倫された妻による復讐の開始というだけではないのでしょう。
ずっと太一の基準に合わせてきた真紀が、
「私は嫌だった」
という自分の基準で動き始めた。
1〜3話で描かれている真紀の一番大きな変化は、そこにあるように思います。
『嫌知らず夫に制裁を!』結末は?離婚・制裁はまだ未決着
5話で浩司は真紀との共闘を決断しました。
さらに太一による会社の不正な経費処理の疑いも浮上し、不倫だけでは済まない問題へと発展しています。
ただし、二人への制裁や夫婦関係の結末はまだ明らかになっていません。
現時点で残っているのは、
- 真紀は太一と離婚するのか
- 浩司は凛との結婚生活をどうするのか
- 太一の会社での不正疑惑はどう決着するのか
- 真紀と浩司は二人にどう反撃するのか
- 太一と凛にはどんな制裁が返ってくるのか
という点です。
真紀と浩司が協力することは決まりましたが、具体的な制裁はまだ始まっていません。
不倫に加えて会社の金銭問題まで浮上したことで、太一と凛がどこまで責任を問われるのか。
5話終了時点では、ここが最大の未回収部分です。
『嫌知らず夫に制裁を!』は続きを買って読む価値がある?
ここまで読んで、「続きを買うほど面白いのか?」が気になる人もいると思います。
正直に言えば、設定そのものに強い新鮮さがある作品ではありません。
モラハラ気質の夫、不倫、我慢してきた妻の反撃――このジャンルをよく読む人なら、見覚えのある要素は多めです。
登場人物同士のやり取りにもやや幼さがあり、太一に対しても「許せない!」という怒りより、
「成人男性なのに、本当にそこが分からないの?」
という呆れのほうが先に来ました。
一方、4〜5話で印象が変わったのが浩司です。
仕事もできそうな人物なのに、妻・凛のいい加減な振る舞いには驚くほど鈍感でした。
正直、どうしてここまで気づかないのかと呆れる部分もあります。
ところが5話では、会社の金銭問題を調べ、太一の不正を疑い、真紀との共闘を決断しています。
妻のことは見抜けなかった浩司が、裏切りを知ってからは自分で動き始めた。
この変化は少し見直しました。
そして、個人的に一番気になるのは、やはり凛の結末です。
太一はすでに会社で問題を抱えていますが、凛は自分の不倫が浩司に知られたことさえ気づいていません。
ここまで好き勝手に振る舞ってきた凛に、どんな形で責任が返ってくるのか。
「制裁ものとして、その決着まで見届けたいか」
5話時点では、ここが続きを買うかどうかの分かれ目だと思います。
どこで読める?コミックシーモアで独占先行配信
『嫌知らず夫に制裁を!』は、コミックシーモアの独占先行配信作品です。
現在は1話無料なので、まだ読んでいない方はまず作品の雰囲気を確かめられます。
真紀と浩司が手を組んだことで、いよいよ太一と凛への反撃が本格化しそうです。
不倫に加えて会社の金銭問題まで浮上した今、二人にはどんな結末が待っているのか。
気になった方は、続きを原作で確かめてみてください。
