カコの狂気はさらに加速してゆく…
『監禁嬢(かんきんじょう)』
3巻の解説と感想です♪
カコのゲームは終わらない…
家庭から職場まで、逃げ場なしに追いつめられてゆく裕行。
堕ちた人気教師の信頼は今や木っ端みじんに崩壊した。
もうすごいスピードと意外な展開で、読者を振り回しっぱなしの『監禁嬢(かんきんじょう)』ですが、
待望の最新巻が発売されました~♪
さっそく読んでみたので、3巻の内容を詳しくネタバレしちゃいますね~♪
もくじ
3巻の見どころ
「あなた以外の命に執着しない」
そう言って裕行の可愛い一人娘・ヒワを歩道橋から投げ捨てたカコでしたが、
一体どこまでが本気で、どこまでが脅しなのか分からない彼女の行動に、ただただ怯え、震えてるしかない裕行。
この裕行の恐怖おののいてる姿が3巻の見どころです!
なんとか穏便にことを収めようとして金を渡そうが、
許しを乞おうが全く通じない相手に身も心もボロボロにされてしまうんです
そして・・・
加速するカコのゲームは、ついに職場の高校にまで・・・
今度は同僚教師の柴田茜(しばたあかね)を使って裕行を追いこんで来た…
今回3巻では今まで語られなかった裕行の知られざる過去が明らかにされてゆきます。
「アナタガ私を思いだせないのは」
「アナタがアナタを忘れたから…」
このセリフは、カコの事を思い出せない裕行に彼女が最初に言った言葉だ。
なんとなく彼女がそう言った意味が分かってきた第3巻でした。
ミステリーあり!恋愛あり!そして激しい恐ろしいサスペンスの要素も…
一瞬たりとも見逃せない異質なサイコストーリーに、
サイト管理人のまるし―は少し興奮しております♪
今回のキーワードは『センチメンタル』と『底知れぬ狂気』です~♪
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監禁嬢【ネタバレ3巻】狂気は加速してゆく!
選択
深い闇を抱える裕行の同僚教師・柴田 茜(しばた あかね)を監禁して拘束したカコ。
カコの目的は茜(あかね)を使って、学校内でも裕行を追いつめることだ…
なので今のところ茜を殺す気は毛頭ない。
カコは拷問によって茜の持つトラウマをうまく利用し、本来持っている茜の本性をあぶり出してそれを刺激した上で、
最後には忠実な僕(しもべ)へと仕立て上げた。
それはそれは素晴らしい心理操作でした!
カコの言葉にすっかり洗脳されてしまった茜は、
結果、自分の意志でカコに仕える事を選択したわけです。
茜には人を笑わせることで今まで自分のポジションを掴んできた過去があり、
教師としての彼女は今、そのいつもの自分のポジションに立てていない…
思い描く自分の立ち位置とのギャップに不満いっぱいの日々を送っていたのだ。
そんな自分を見ていてくれた上に、バカを演じてきた自分の生き様を理解してくれたカコに、
「アナタをこれから私の生きる理由にします…」
と言って、茜は依存度100%の言葉をカコに贈った。
そして・・・
翌日から茜は見た目も性格も変わり始めた。
髪をカコと同じ金髪にして、表情豊かな明るい女性となり、まったく別人格の人間に生まれ変わったのです。
新しい朝
すっかり人が変わった茜を見てカコと何か繋がりがあると不審に思いだす裕行。
学校で唯一、カコとの関係を知る麻希に相談するも何の手掛かりも得られない。
しかし…
裕行の事が好きでたまらない麻希は、彼の監禁場所に貼ってあったヒントとなる写真の二人。
田原成美と富山葵への聞き込みを自分が買って出る。
裕行の気持ちを繋ぎとめるために…
基本、麻希は裕行に本気で惚れてるようで、この頃には頼りになる理解者という立ち位置の存在になってます♪
それと、麻希が裕行を好きになっていったのは同級生・成美の存在があったから、という意外ないきさつも出てきた・・・
針の筵(むしろ)
カコが茜を使って裕行にやった最初の攻撃は、田原成美と裕行が不倫してるというデマを流す事でした。
一人の生徒から広まったデマ情報は瞬く間に全校生徒の知るところとなり、
やがて知れは他の教師たちの知るところとなった…
そして・・・
とうとう裕行は校長先生から事情聴取を受けるまでに噂は大きくなってしまった!
二人が学校で並んで歩く姿を証拠写真として流されたそのデマ情報は、不倫の証拠には程遠いものでしたが、
一旦流れたデマ情報はまったく鎮まる様子はなく、それどころか色んな尾ヒレが追加されて大きくなるばかり…。
生徒から人気があり、先生たちからも信頼感が抜群だった人気教師の転落は早かった!
今となっては学校の誰もが裕行を生徒に手を出した”不潔な教師”として認識するようになった。
まさにそれは針の筵(むしろ)状態。
ただ、その状況に見かねた麻希が裕行を庇う行動に出ますが、時すでに遅し!といった感じです・・・
あなたのとりこ
学校で完全にエロ教師の烙印を押されてしまった裕行。
そんな彼の姿を見て満足げに笑う茜。
{これでカコちゃんは喜んでくれる}
カコの役に立てた喜びに満足する茜。
カコの計画は見事に成功したわけです。
一方、麻希は成美にカコの事を聞き込みますが、彼女からは何も手掛かりは得られませんでした。
この時の麻希と成美のやり取りはとても面白いもんがあったな~。
ぜひ本編の現物で見てください♪
富山葵
最後のヒントである富山 葵(とやま あおい)の元へ麻希とともに会いに行く裕行。
葵(あおい)は裕行の元カノで、バンドメンバーのボーカルを務めるミュージシャンなんです。
葵の事は好きな歌手としてたまたま麻希も知っていました。
今日、二人がやってきたのは彼女が出演するライブハウスの会場。
盛り上がったライブが終わると、
一緒に会うと食い下がる麻希を家に帰し、一人で葵の楽屋へと向かった裕行。
再会の挨拶はそっけないものでしたが、確実に葵はまだ裕行に気がありそうな雰囲気でした。
しかし・・・
葵はカコの情報をまったく持っていなかった!
その後、葵と軽く昔話をして、ライブハウスを後にした裕行。
結局、葵からも成美からもカコに関する有力な情報は何も得られなかったのです。
裕行が葵の前から立ち去った後、
次に葵の前に現れたのは、裕行にさっき帰らされたはずの麻希だった。
「葵さん…ですよね」
そう言うと麻希は葵の楽屋に入って行ったのです…
3巻のクライマックスは…
葵と付き合ってる時は彼女のヒモ男だった事がわかった裕行の過去。
なんと裕行は当時、小説家を目指していたのです。
その時、彼を支えていたのが元カノの葵だったというわけ(^^ゞ
裕行の意外な過去にビックリ!
ただ…それは、彼にとって思い出したくもない過去だったようです。
なんか、
カコが言ってた
「アナタがアナタを忘れている」
という言葉の意味へと繋がっていきそうな裕行のクロ歴史といった感じだ。
裕行の過去には何か大きな謎が隠されていそうだ!
そしてこの後、
カコは二人の人間を残虐な方法で殺害する事になるんですが、
「アナタ以外の命に執着しない」
という言葉はある意味、本当の事だったのです。
殺害風景が冷静すぎて底知れぬ恐ろしさを感じました。
何かを計画してるようだった『文化祭』の日。
一体何が始まるというのか…?
とにかく目が離せない衝撃の展開が待っているんです!
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3巻の感想
トラウマとか中二病とか、いろんな症状を抱えるちょっとイカれ気味のサイコサスペンス漫画ですが、
今回はかなりヒューマニックな展開になってました~♪
麻希の裕行への恋人願望が強くなっていたり、葵と裕行のなにか重そうな過去が判明したり…
ただのサイコ漫画では無くなってきて泥臭いヒューマンドラマの方向に舵を切りだしたのかな?
と、思ったところで、3巻の最後に残虐な殺人シーンでした。
完全に情緒不安定この上ないエッジの効いたストーリーにやられっぱなしのまるし―だ。
葵と妻の美沙との関係も気になるし、裕行がどんな小説を書いていたのかもすごい気になる!
そして、微妙にキャラ変わりしてきた麻希ちゃんの存在がだんだん魅力的になってきたし♪
なんかちょっと伏線だらけの3巻だったので読んでてストレスが溜まり気味でしたが、
次の4巻でどこまで回収してもらえるのか・・・?
この3巻を読んで感じた事は、カコの名前の意味って「過去」の事なのかな?と思ったことだ。
本当は「カコ」という女性なんて元から存在してなくて、深いトラウマを抱えた裕行が作り出した架空の人物とか…?
カコが時々、人間とは思えない目の大きさになるのはこの世に存在してないから…?
考えれば考えるほど想像は広がってゆきますな~。
とりあえず次の4巻を読んでからまた考えるとしましょう♪
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『監禁嬢』は、
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