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『かわいそうな子供』のネタバレ|戦慄のオムニバスに震える!

世界で繰り返される子供への虐待!

ネグレクトの末に殺人鬼となった少女。

人道的に許されることのない児童婚(じどうこん)の現実。

世界で起こった子供虐待オムニバス!


戦慄のオムニバスに震える!

著者:安武わたる

かわいそうな子供~少女殺人鬼・被虐待児・児童婚~

実際に起こった事件も交えながら描かれたその悲劇の物語は、

読者の心をいつまでも嘆きと恐怖で支配する・・・。

この記事は、2019年09月29日に再編集させていただいております。

『かわいそうな子供』とは?

『かわいそうなこども』は、すべて1巻完結型オムニバス作品で、

理不尽な大人たちに凌辱されたり虐待されたりする海外の物語がまとめられた一作であり、

全部で4話の作品が収録されています。

 

安武わたるさんといえば、実録の人間ドラマを多く手掛ける作家さんで、

サイト主のまるし―は、

『僕を殺さないで』『闇っ子』などを初めとする子供への虐待漫画を主に読ませてもらっていました。

実際あった事件をベースにして描かれた作品が多いので、

読後はいつもなんとも言えないような気分の悪さで後味がよくないんですが、

時間が経つとまた安武先生の作品が読みたくなってくるんです。

そんな不思議な魅力をもつ彼の最新作がこの『かわいそうな子供~』という訳です♪

今回の舞台は、日本ではなく、過去にアメリカやフランス、イギリス、インドなどの海外で繰り広げられた、

想像を絶する子供たちへの虐待が描かれています。

われわれ日本人の常識ではとても考えられないような貧困の現実や風習に驚かされることが多いです!

ただ・・・

悲しい事に、どんな国でも子供への虐待は昔から延々と続いているんですよね!

そして、たぶん今でもその現実はあまり変わらない・・・

 

今回の作品もまた後味の悪い読後感でしたが、きっとまた次のさくひんも読みたくなるんだろうな~

 

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『かわいそうな子供』のネタバレ|戦慄のオムニバスに震える!

本作『かわいそうな子供』は、

4本の子供虐待ストーリーが収録されたオムニバス作品です。

読み進むほどに暗く、残酷な内容に心が疲れ果ててしまうかもしれませんが、

しかし・・・

これが世界の現実なのです!

目を背けることなく頑張って読み切りましょう~!

そして、

「絶対に自分はこんな不幸な子供たちを作らない!」

と、みんなでぜひ心に誓い合いましょう。

さぁそれでは・・・

『かわいそうな子供』に収録された4作の内容をダイジェストで紹介してまいります。

1話:ママ、私を捨てないで-あるハリウッド女優の母娘-

本作は表題タイトルになっている1話目の作品です。

内容は、ハリウッドで活躍する有名女優の娘が、

母親である女優の愛人を惨殺してしまうというストーリーです。

1958年のアメリカ、全米が注目しているある殺人事件の裁判が行われている光景から物語は始まります。

その裁判の内容とは、当時、少し落ち目になってきたハリウッド女優・ラナ・ターナーの娘、

シェリル・クレイン(14歳)が、ラナの愛人を殺害したという殺人事件だった。

若いころのラナ・ターナーはハリウッドで一番に輝いていた女優だったが、

時が経つとにつれ、その人気にも陰りが見えてきた。

やがて彼女のことをスキャンダル女優や、お騒がせ女優として世間が認識し始めることに・・・

ラナにはまったく自分で世話をしていないがいる。

その娘は、美しくてハリウッド女優として輝く母の事を誇りにしていた。

シェリルが生まれた時からその母の愛情はいつも娘の自分ではなく母が付き合うたちに向けられていた。

{私も母に愛されたい!}

愛情不足がゆえに目覚めてしまった母・ラナへの歪な愛情。

愛してやまない母のため、シェリルは自分の全てをかけて母を世間や悪い男たちから守ろうとする。

そして・・・

今回の不幸な殺人事件が発生してしまったわけだ・・・

どうしてこんな悲しい出来事が起こってしまったのか・・・?

華やかな芸能界で活躍する有名女優の娘がすごした悲劇的な人生が赤裸々に描かれたストーリーです。

まぁ~芸能人の家族ってそうなんだろうな~と納得するようなお話かな?

2話:悪女コゼット

このお話は1995年に出版されたアメリカの女流作家・ローラ・カルパキアンが書いた小説がモデルになった作品で、

原作の内容はヒロインのコゼットが結婚してからの人生がメインに描かれている内容だが、

本作では、幼少時代に悲惨な生活を送っていたコゼットの生い立ちが描かれています。

たった一人の肉親である母親を病気で失ったコゼットは、

身を寄せる宿屋(やどや)の主人から奴隷のようにこき使われていた。

朝から晩まで働かされた上に、まだ未成年なのに店の泊まり客に売春までさせられ、

時には主人の相手まで・・・

そんな地獄のような毎日を送っていた彼女だが、

ある日突然、彼女に救いの手が差し伸べられる。

コゼットが働く宿に資産家の紳士が泊まりにきて、彼女のことを店の主人に大金を渡して引き取ったのだ。

考えられない幸運な奇跡に感謝していたコゼットだったが、

当然、自分は愛人として雇われたのだと思っていたら、

何だか様子が違う・・・

{この人はなぜ私を抱かないの?}

どうして自分がこの裕福な紳士に引き取られたのか訳が分からず戸惑っているコゼットに

ジャン・フォーシュルバンという名のコゼットを引き取った紳士が言う。

「私は君を娘として引き取ったのだ」

しかし・・・

考えられないジャンの言葉にまたしても戸惑うコゼット。

ただ・・・

まったく無縁だと思っていたジャンとコゼットの間には深く悲しいが存在していた・・・

それは・・・

有名な海外の小説がベースになっているので全体の雰囲気が、

むかし読んだことのある『アンデルセン童話』のような雰囲気が漂ってました。

コゼットの生活環境が名作 シンデレラ にかぶってる状態なんでちょっと笑ってしまった♪

最悪の不幸環境からのサクセスストーリーといった感じで、ラストはハッピーエンドで終わります♪

3話:女に生まれた罪

20世紀の後半、舞台はヒマラヤのふもとにある村でのお話。

男尊女卑がまだまだ根強く残るこの貧しい村では、女の子はほとんど家畜のような扱いを受けています。

ヒロインの少女・スミナもその例にもれず、父親から学校に通わせてもらうことなく、

朝から晩まで家の用事で働きづめの毎日を過ごしていました。

しかし、それだけだったらまだ良かったのだ・・・

この国では、”児童婚” という悪しき習慣がまだ続いている。

その名のとおり、まだ幼い少女がお金のために結婚させられるのだ。

主人公のスミナはわずか10歳で、父親が作った借金のかたに45歳になる資産家の男のもとへ嫁がされた。

普通は資産家の家に嫁ぐということは ”玉の輿” としてまわりから羨ましがられる結婚だが、

この国ではまったく幸せな話ではない。

まだ幼い10歳の身体で、家畜の如く働かされ、初潮もまだ迎えていな未成熟な身体で、の相手をさせられるのだ。

「初潮前の娘は子供ができる心配がなくていい!」

そんな言葉をつぶやきながら性の玩具としてスミナを弄(もてあそ)ぶ夫のクマール

この国では、
女に生まれたことが罪なのだ!

そんな幼すぎる人妻。スミナの壮絶な人生が描かれる残酷ストーリーです。

この作品は救いがないラストで終わって、正直後味の悪い内容ですが、

たぶんリアルなこの国の現実を描いてると思うのである意味、衝撃的な作品です。

4話:少女殺人鬼メアリー・ベル

1968年にイギリスで発生した現実の連続殺人事件をもとにコミカライズされた作品で、

ネグレクトの末に精神異常をきたした少女が殺人鬼として覚醒してしまったサイコ的ストーリーです。

ヒロインのメアリーベル(11歳)のその異様な雰囲気がこの作品に何とも言えない不気味な空気感をだしてます。

11歳の少女が4歳の男の子を殺害する…

そんな考えなれない衝撃事件!

メアリーは知り合いの少年・マーティン(4歳)くんの首を絞めて窒息死させるのだけど、

10歳の少女の力なので、首に『圧迫痕(あっぱくこん)』が残らない。

よって、他殺として事件は捜査されずに犯罪性はないと判断されるんです…

この部分だけとってみてもこの事件の希少性があらわれていますよね。

前代未聞の少女殺人鬼・メアリーベルが歩む壮絶な人生の物語。

この漫画を読むと、 マリー・ベル事件―11歳の殺人犯 という小説が読みたくなってくる!

やっぱり実際にあった物語の破壊力はすごい!


 

以上、さまざまな子供の残酷人生が描かれた4作のオムニバス作品でした~♪

どうでしたか?

日本で生まれ育った私たちには想像すらできない酷い現実が、

広い海を渡った外国では平然と公然と行われていたのです。

私たち大人は、まずこういう世界の現実を知ることが大事なんでしょうね!

もし、このネタバレダイジェストを読んで興味を持たれた方は、

 

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『かわいそうな子供』の感想

ザ・安定感!の安武わたる作品ということですが、

今回読んだこの『かわいそうな子供』の印象としてはそこまで衝撃を受けた作品はなかったかな~。

やっぱり物語の舞台が海外であったことがちょっと別世界のお話みなたいな感覚があって、

そこまで何日も心に残るってことがなかった!

ただ・・・

そんな中でも、印象に残っているお話が、本作2話に収録されている『女に生まれた罪』というお話かな~

”児童婚”という存在がものすごく強烈でしたね。

しかし・・・

まだ初潮さえ迎えていない未完成な身体を抱けるオトコって・・・

人として、女性として深く考えさせられる気持ちになった!

 

あの凹凸のない身体を前にして興奮するオトコの心理ってホント怖いものがある。

こんな男の正体を見せられてしまうと自分の娘を学校に通わせることが不安になってしまいますよね。

実際、日本でも自分が受け持っている小学生の児童を隠し撮りしたり、いたずらしたりしてる先生が時々ニュースになってますけど・・・

昔から幼い少女に性的興奮をおぼえる男性がたくさんいたんでしょうね。

とにかく女性の まるしーからすると

”気持ち悪い” の一語に尽きる!

これを特殊なケースの話。と終わらせて良いものなのか?

ここまで進んだ情報社会の中で、インターネットの中には少女たちのあられもない画像や動画が溢れかえっている。

これが性犯罪の抑止力となっているとはどう考えても思えないし、より身近に猥褻な情報がたくさんあることで、

幼い少女を性的に見る男性が増えているのでは?

と、思えてならないのが今の現状だ。

それに、世界的なの規模で見てみたばあい、まだまだ男尊女卑な国はたくさんあるんだろうな~

 

こういう漫画を読むことでつくづくその事を改めて認識させられてしまう。

特に、男女平等の法整備がすすんだ日本の女性たちは、海外旅行に行ったときなんかはよっぽど気をつけて行動しないと、

女性のことを性処理道具家畜としか見ていない国がたくさんあるんだという認識でいなければ、

あとでたっぷりと泣くはハメになるんですよね。

なんか・・・

女性として辛い作品だったな~…

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