夫・ユリウスと共に初めての夜会へ出席したエルサ!
今まで身につけたこともない煌びやかで豪華なドレスを身にまとって挑んだパルニラ家の夜会は、
ラルト国の存亡にかかわる大事な密命を受けた任務でもあった。
事前に母親から夜会での立ち振る舞いをレクチャーされてきたエルサでしたが、
仕事とはいえ、セラフィーナと仲良くしているユリウスの姿を見て、複雑な感情を抱いてしまう・・・
『「きみを愛する気はない」と言った次期公爵様がなぜか溺愛してきます』
10話の解説と感想です♪
反ラルト国派メンバーの実態調査のために、パルニラ家の夜会に参加したユリウスとエルサ。
アレクシス王の密命を受けて積極的にセラフィーナと行動を共にするユリウスだったが、
そんな夫の姿を目の当たりにして、たとえ重要な任務を遂行しているとはいえ、
夫のユリウスが自分以外の女性と親しそうにしている姿に胸を痛めてしまうエルサ。
エルサもまた、日を追うごとにユリウスのことが男性としてドンドンと好きになっているのだ。
9話の解説と感想はコチラ♪
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「きみを愛する気はない」と言った次期公爵様がなぜか溺愛してきます【10話ネタバレ】初めての夜会!
初めての夜会
アレクシス王の密命を受けて、この日、エルサはユリウスと共に初めての夜会へ出席しました。
俗にいう”夜会”とは、上流階級の貴族が社交を通して己の地盤を強固にするために行う親睦パーティーであり、
どの夜会に参加するか、どんな立ち振る舞いをするかで社交界での立ち位置が決定してしまう、
決してミスの許されない重要な政治現場なのです。
そのことが分かっているエルサは、事前に母親から夜会での立ち振る舞いを学んで初めての夜会に出席しましたが、
なんせ今夜の主催者が、反アレクシス王の筆頭と囁かれているパルニラ家であり、
パルニア家の令嬢であるセラフィーナとは、個人的に因縁を持つ相手です。
しかも…つい最近はセラフィーナの兄で、ユリウスと深い因縁を持つヤルモにも目をつけられた状況だ。
まさに敵の陣地にたった二人で乗り込んだ気分のエルサは、
身が縮む思いで今夜の夜会に出席していたのです。
そんな中、エルサがいま最も信頼しているレベッカ嬢が会場に姿を見せ、声をかけてきてくれた。
レベッカを見て心底ホッとしたエルサは、
次に弟のハンネスまでがこの夜会に招待されていたことにビックリします。
ハンネスは、エルサと共にヤルモと初めて会ったあの日以降、
なにかとヤルモから親しく声を掛けられていたようで、
早くもヤルモはエルサの弟を取り込もうと画策しているようにユリウスには映った・・・
陰口
「本日はお越しくださりありがとうございます」
豪華な衣装を身にまとって本日の主役であるヤルモとセラフィーナが会場に姿を現しました。
セラフィーナは目ざとく会場のにるエルサの姿を見つけると、
「ごきげんようセラフィーナ様」と、意味ありげな微笑を浮かべて挨拶をしてきた。
「お招きありがとうございます」
エルサは邪心のない微笑みを浮かべてセラフィーナに応じます。
すると…
早速、セラフィーナは、
「少しユリウス様をお借りしてもよろしいですか?」
と…エルサに断りを入れて、おもむろにユリウスの腕をとってどこかへ行ってしまったのです。
ただそれは、ユリウスが事前にセラフィーナに頼んで、夜会の出席者との”顔合わせ”を依頼していたからだ。
今夜の夜会はユリウスが反ラルト国派の実態調査のためにやって来たわけで、
エルサは事前にその重要な任務について聞かされていたので、
彼女はその後、夜会に出席した令嬢たちとあいさつを交わすことに専念しました。
今やエルサの親衛隊長を自負するレベッカの手厚いフォローもあり、
なんとか夜会での卒のない立ち振る舞いをこなしていたエルサでしたが、
ふとあたりを見回すと、会場内で親しそうにセラフィーナと過ごしているユリウスの姿を見て、
思わず「ズキン」と胸が痛くなるエルサ。
しかも…
そこに夜会の出席者である令嬢たちからエルサへの心無い陰口が飛び込んでくる(汗)
内容は、もちろんエルサよりもセラフィーナの方がユリウスにふさわしいという酷いものだ。
「ズキンッズキンッ!」
これまでの境遇を考えると、自分でも十分承知していることであったが、
ここ最近ドンドンとユリウスのことが好きになっているエルサとしては、
自分が思っていたよりも、そんな令嬢たちの陰口が身に染みていたことに驚くのです。
そんな時、またまたレベッカがエルサを気遣うように声をかけてくれたのです。
エルサにはこの時のレベッカの好意がとてもありがたかった。
彼女は私の妻だ!
初めて”嫉妬”という感情が自分にあることに気づいたエルサは、
その反応に、自分のことながら大いに動揺してしまうのです。
一方…
重要な任務とはいえ、一緒にいたくもないセラフィーナと心ならず長い時間過ごしていたユリウスは、
終始上機嫌なセラフィーナとは反対に、うんざりした気持ちになっていました。
そんな時である、
突然ユリウスの元にハンネスが現れて、セラフィーナの相手は自分が務めるので、
姉の元へ行って欲しいと頼まれたのです。
ハッとしてユリウスが会場を見渡すと、エルサが酒に酔った子爵から口説かれていたのです(汗)
その瞬間…一気に鬼の形相と化したユリウスは、一目散にエルサの元へ駆けつけ、
まずはその子爵に侮蔑の言葉を投げつけたあと、
「彼女は私の妻だ!」と、
毅然とした態度でその男に言い放ったのです!
すると…
何も知らずアレクシス王の側近であるユリウスの妻を口説いていたその子爵は、
瞬く間に顔が青くなっていった。
この一件を契機にユリウスはまんまとエルサを連れて会場を後にしました。
脱出成功だ。
しっかりと自分の任務を終えて、最愛の妻の窮地を救ったユリウスは、
このあと、まるで宝物を愛でているような表情で、
「今夜のドレスはきみによく似合っている」
と…エルサへの感謝と愛情を込めた言葉を贈ったのです。
このユリウスの言葉で、この日の夜会侵入作戦は無事終了しました。
ただ・・・
この日の夜会の後日談がまだあります。
よほどこの日の夜会で腹に据えかねたものがあったのか、
ユリウスは後日わざわざセラフィーナに手紙を送って彼女を呼び出し、
社交界で”ユリウスの本命はセラフィーナである”という噂が流れていることを本人に告げると、
「大切な妻に誤解を与えたくないので、今後は行動に配慮いただきたい」
と…まるで、
「お前なんかなんとも思ってないだよ!」
と言わんばかりのきつい言葉をセラフィーナに投げつけたのです。
まさかユリウスからそんな厳しいセリフを聞かされると思ってもいなかったセラフィーナは、
怒りと屈辱感にまみれ、ますますエルサへの憎しみを増大させてゆくのです!
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10話の感想
10話の後半で見せたセラフィーナに対するユリウスの言動はメチャクチャ子宮に響き渡りました!
「ユリウスちゃんカッコいい~♪」
もしこのシーンをエルサが見ていたら、もう彼にゾッコンとなったことでしょう!
サイト主のまるしーも、一人の女性としてユリウスの紳士的かつ毅然とした体動には大いに感動しました。
ただ・・・
あまりにもユリウスの言葉に迷いがなく、エルサへの愛情がにじみ出ていたもんだから、
そんな”溺愛砲”を食らったセラフィーナとしたら、もう自分の立場がないわけで、
それがあの悔しさを滲ませて怒りをあらわにするセラフィーナを作ってしまった。
そしてその感情はもちろんエルサへの憎しみに転嫁されてゆくわけです(汗)
「女の嫉妬ほど恐ろしいものはない!」
これまでの諜報活動や、女性の誑し込みで、その辺のところはユリウスもよく分かっているはずだけど、
こと…愛するエルサのこととなると、冷静な判断ができなくなるわけで、
それはまた一人の男性として好ましい一面ではあるが、
そんな彼の行動が、結果的に愛するエルサを傷つけることにもつながってゆくわけで、
だから…
一旦、敵の火に油を注いだのなら、ユリウスは最後まで責任をもってエルサを守り抜いて欲しい!
どうも彼はエルサのこととなると冷静な判断ができなくなる傾向があるので、
まるで猜疑心のない天使のようなエルサが傷つけられやしないかと心配でしょうがない(汗)
「しっかりしてくれユリウス!」
とにかくエルサはユリウスのためになること、夫の健康のことしか考えていないような奥さんであり、
まぁ~なんとも素敵で愛らしい奥さんなのです。
あと…
「やっぱりレベッカさんがいいですね~♪」
さりげなく他人に気遣いができる人はホントに尊敬します。
彼女の立ち振る舞いは、まさに一級品な貴族令嬢そのものの姿でした。
「カッコいい♪」
そして・・・
問題はエルサの弟・ハンネスです。
本来の彼は姉思いで優しい向上心にあふれる愛すべき若者なんですが、
どうしてもまだ世間慣れしていないせいか、ヤルモに取り込まれてしまいそうで危なっかしい(汗)
その点、ユリウスがしっかりハンネスの手綱を引いて上げれればいいんですけど・・・
今のところこのハンネスのことが一番気がかりですね。
最後に…
ユリウスから冷酷な言葉で想いを拒否されたセラフィーナですが、
その時に味わった彼女の屈辱が、どのような形でエルサに跳ね返ってくるのか?
これから彼女の動向から目が離せません!
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