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冥界の王の嫁【ネタバレ1話】生きている事だけで罪なんだ!

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著者:瀬緒ひかる

『冥界の王の嫁

1話の解説と感想です♪

山の頂上付近に建てられたその大きなお屋敷には恐ろしい噂がある。

そこへ足を踏み入れた者は漏れなく消息を絶つという言い伝えがあり、

町の人々からは『地獄の入り口』と呼ばれて誰も近づこうとはしません。

しかし…

義妹の悪意からその地獄の入り口付近で置き去りにされた不幸なヒロインは、

そこで艶やかでえんじ色の髪をしたこの世のものとは思えないほど美しい男性と出会った。

もし…

本当にここが地獄と言うのならば、この優しい眼差しで微笑みかけてくる人が閻魔大王様なの?

不幸な星の下に生まれた悲劇のヒロインの切なくて甘い溺愛シンデレラストーリーは、

二人が出会った瞬間からもう始まっていたのです。

「用済みとなった妾の娘は、どんでもなくイケメンな神様から甘やかされまくってトロトロにハートを焦がされます♪」


 

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冥界の王の嫁【ネタバレ1話】生きている事だけで罪なんだ!

虐げられる日々

政財界の要人も利用するというほどの老舗高級料亭・花乃屋(はなのや)。

そこに働き出して5年目になる仲居の花岡 菊花(はなおかきくか)は、

花乃屋で働く者ならみんな知っている当主と愛人の間にできた娘です。

なぜ彼女が料亭の仲居として働いているかというと、

本妻との間になかなか子供が恵まれなかった中で、当主は愛人との間に子供を授かりました。

それが菊花なのです。

当時はこの菊花を花岡家の”養女”にしようと考えた当主でしたが、

そのあとすぐに本妻との間に娘の牡丹(ぼたん)が生まれたことで菊花の養女話は立ち消えとなり、

それからは愛人の母親と共に離れの屋敷でひっそりと暮らすお払い箱的な生活に変わりました。

さらにそれからしばらくして、病気がちな母親が亡くなってしまうと、

本妻と牡丹からのイジメが以前よりも増して激しくなってきて、花岡家の中で誰も頼れる人間がいない菊花は、

ただただ本妻と義妹から”虐げられる日々”に耐え続けていたのです(汗)

そんな地獄のような毎日の中で菊花にとって唯一心の支えとなっていたのは、

幼い頃から花岡家に丁稚奉公として働き、今は立派な花乃屋の若手料理人にまで成長した平次(へいじ)の存在でした。

平次もまた菊花のことを深く想っていて、この先自分が独立して店を構えることになった際は、

菊花に”プロポーズ”しようと心に誓っていたのです。

しかし…

程なくして事件は起こりました。

生きている事だけで罪なんだ

その日、菊花の目の前で繰り広げられている光景は、とても信じがたい悲しいものでした(汗)

なんと…

菊花が想いを寄せている平次と牡丹が抱き合って口づけを交わしていたのです。

どうやら花乃屋の当主は、平次と牡丹を結婚させて料亭を二人に継がせることを決めたのです。

菊花はあまりにショックな出来事で目の前が真っ暗になりました(汗)

これでたった一つの小さな希望さえ粉々に砕け散ってしまったのです。

失意のどん底にいる菊花の悪夢はさらに続きます。

以前から菊花と平次が想いあっていることを知っていた牡丹は、

力づくで菊花の存在そのものを亡き者にしようと考えて実行に移します。

牡丹は菊花に何をしたのか?

簡単に言えば”おば捨て山”ならぬ”菊花捨て山”を決行したわけです。

月の綺麗な夜に近くの山へカゴ車に乗って夜桜見物に出かけた牡丹と菊花。

ちょうど山の頂上付近にまで登ったところで菊花は置き去りにされた(汗)

しかも…

その山の頂上付近には、町の人々から『地獄の入り口』と噂されている大きな屋敷があり、

そこに足を踏み入れた者は漏れなく消息不明になるという恐ろしい言い伝えがあるのです。

そんな不吉極まりない場所に一人で残された菊花は絶望する気持ちを必死で堪えながら、

なんとか雨露をしのげる場所を求めて歩き続けるのですが・・・

まるで”生きている事だけで罪なんだ”と言われんばかりな菊花の運命はいかに・・・


 

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1話の感想まとめ

政財界の人間も通うという老舗の高級料亭の娘だけあって、

きっと牡丹はどこかの御曹司とかと結婚するんだろうな~と思っていたら、

まさかの奉公人の身分から腕を上げて店の若手料理人になった叩き上げの平次でした(汗)

やはり貴族の娘ではなく料亭の娘だからそうなっても不思議ではないのだろうか?

最近は貴族系のヒロインが主人公のラブストーリーばかり読んでいたから、

少しだけ「あれっ…!?意外?」と思っちゃいました(笑)

確かにヒロインの菊花と両想いだった平次を牡丹が横取りする形だから、

ありと言えばありなシチュエーションなのでしょうが、いわば牡丹は使用人の男性と結婚することになるわけで、

それで菊花にドヤってるところが、どこか滑稽に見えるのはサイト主のまるしーだけだろうか?

そもそも牡丹が花乃屋の女将になって平次と店を切り盛りしたいと考えているのでしょうか?

菊花ならすでに仲居として5年間も働いていつからもちろん店の切り回しなんかはできそうですが、

恐らく牡丹はこれまで一度も店の手伝いなどしたこともないでしょう(汗)

「絶対に無理だと思う!」

数年後には店の経営が傾いて廃業だな。

たぶん当主としても牡丹が女将になって普通にこれまでのような経営ができると思わないはずなんだけどな~(汗)

なので牡丹と平次の結婚にはかなりの違和感を感じたのです。

それに…やはり平次の”裏切り”が笑えましたね。

でも致し方ない。

平次は幼い頃に花乃屋で丁稚奉公から始めて、今や店の主人から後継者として期待される料理人にまでのし上がったわけです。

確かに自分で小さな料理屋から初めて、愛する菊花と共に慎ましくも穏やかな生活を送るのも一つの人生ですが、

国内の要人が利用するほどの由緒ある高級料亭の主人になれるチャンスなんて逃せるはずもない。

これはさすがにまるしーとしては平次を責める気持ちにはなれませんね。

もしまるしーが平次の立場でも花乃屋の後継ぎとしての道を選んだと思います。

そして…

いざ料亭の実権が自分のモノになれば妻の牡丹には愛情のかけらを一切示さず、

今の花乃屋の当主と同じように妾を囲ってその女性との間に子供を作って後継ぎにします。

牡丹には絶対にいい思いをさせない。

とことん菊花と別れさせられた恨みを晴らしてやるのです。

まぁ~その時点で家族の幸せは捨ててビジネスび一生を捧げる人生を覚悟しますね。

「お金と権力は腐るほどありますからね♪」

せいぜい暴君な人生をエンジョイしたいと思いますよ(笑)

それに…牡丹という女性はそもそも半分血のつながった姉を山へ置き去りにして殺そうとするようなサイコパス女です。

それ相応の報いを受けて当然だと思うし。

ただ…

このあと牡丹は菊花のことを溺愛している焔を自分の伴侶にしようとモーレツなアクションを起こしますよ。

もちろん焔は牡丹のことなんかまったく相手にしませんけど、

その牡丹が受けた屈辱と怒りの矛先は焔に愛されている菊花に向けられるわけです(汗)

牡丹は典型的な”極悪ヒール女”ですから、今後はあらゆる手段を使って菊花と焔の仲を引き裂こうとするはずです。

でも…

牡丹はまったく分かってないでしょうが、焔という人は普通の人間ではなく、

すでにこの世で何百年も生き続けている”冥界の王”なのです。

命を奪われないだけでもありがたいはずなのに・・・

「バカはほんとにしょうがない(汗)」

とりあえず菊花がちゃんと焔に救出されてホッとしました♪

 

>>>『冥界の王の嫁』2話の解説と感想はコチラ♪

 

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