著者:瀬緒ひかる
『冥界の王の嫁』
3話の解説と感想です♪
仙龍家で菊花の新生活がスタートしました。
焔と過ごす日常はとても平穏で心休まる毎日ではあるものの、
家の事は何もしなくていいからという焔の菊花に対する来賓的な扱いには気が引ける。
菊花は凄しでも忙しく働いている焔の役に立とうと考えて、
何かと屋敷の家事仕事をやってみてはトラブルが起きてしまうのです(汗)
そのことで焔の従者・篁からはちょっと迷惑がられるという始末だ。
それでも勝手に体が動いてしまってまた訳の分からないトラブルに巻き込まれる菊花の悪循環。
すると…そんな彼女に焔は、なぜ菊花が仙龍家では何もしなくていいと言ったのかの真意を伝えるのですが・・・
「菊花が被る災難の原因はやはり”アレ”の仕業でした!」
2話の解説と感想はコチラ♪
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冥界の王の嫁【ネタバレ3話】菊花には一点の曇りもない!
誇りに思う
花乃屋の当主は焔が花乃屋に来て菊花を嫁にもらうと言ったと聞いて大いに驚きました。
当主は焔のことを”仙龍様”と呼んでいて、その土地の神様だという認識なのです。
さらに…どうやら焔と花乃屋には先々代の当主と何やら面識があったらしく、
先々代の当主が焔と会って以降、花乃屋の商いが大いに栄えたという事実があったのです。
そう言った経緯もあってか、当主は焔が菊花を嫁に選んでくれたことを”誇りに思う”とまで言って満足げな様子だ。
しかし…そんな当主の言葉を聞いて納得ができない義母と牡丹がいました。
そりゃそうだろう。
二人にしてみれば、今まで虐げてきた妾の子を誇りに思うなんて言われては立場がない(汗)
特に牡丹からすれば、焔が自分よりも菊花が選ばれた事実が何よりも腹立たしく許せない事実であり、
どうにかして菊花から焔の嫁の座を奪い取ろうと画策を始めます。
焔から直接”醜い”と罵られたことを忘れたのだろうか?
相変わらず地球は自分のために回っているかのごとく考えている牡丹の思考がヤバすぎる(汗)
菊花には一点の曇りもない
一方…仙龍家で暮らし始めてすでに数日が経っていた菊花。
これまでに味わったことのない平穏で穏やかな日常を過ごしてはいたものの、
焔から家の事は何もしなくていいと言われていて、
広いお屋敷にいて何もすることがないことに心苦しさを感じ始めていました。
そのうちなにか少しでも家の役に立とうと掃除を始めるのですが、
菊花が何かをしようと行動を起こすとその途端に不吉な現象が勃発するのです(汗)
きっと屋敷にいる幽霊的な存在の仕業でしょう。
そのことを分かっているからこそ、従者の篁は菊花が家でチョロチョロと動き回ることを諫めるのですが、
それでもなおじっとしていられない菊花がいました。
そんな菊花のことを好意的には見ていた篁ですが、
どうしても彼女を嫁に迎えた焔の真意が分からなくて、
ある時彼は焔になぜ菊花を嫁に迎えたのかを尋ねました。
すると…焔から帰って来た返答は、
「菊花には一点の曇りもない」というどこか確信めいたセリフでした。
実はこの焔と言う超イケメンな仙龍家の当主は、
信じられないことに”冥界の王”という立場の神様だったのです!
冥界の王が住む屋敷だから『地獄の入り口』。
長年の間町の人々から言い伝わった噂の真意が明らかになった瞬間です、
そう…
焔は普通の人間ではありませんでした。
衝撃の事実が発覚です!
このあと焔の口から菊花の曾祖父との関係性が明らかにされていきます。
どうやら焔と菊花の間には、浅からぬ因縁があったというわけです。
今回の3話では色々と物語の背景が見えてきました。
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3話の感想まとめ
焔と花乃屋との関係性が明らかになりました。
菊花のひいおじいさんと焔とに何らかの関係性があって、
焔がその曾祖父に恩を感じているということだけど、
一体この二人の間にどんな物語が隠されているのかが気になるところです。
菊花の曾祖父は今の当主とは違ってすごく人間ができていた人みたいです。
菊花はきっとのその曾祖父の血を受け継いでいるのでしょう。
あと…今回のお話で焔が”冥界の王”だということが明らかとなりました。
冥界とは一般的な知識から言うと、人が亡くなった後に行くとされている死後の世界の事ですよね。
ということはやはり焔は俗にいう”閻魔大王”みたいなポジションの存在なのだろうか?
一つ言えることは確実に彼が普通の人間ではないことが分かりましたし、
本作がファンタジックなラブストーリーだという事も確定ですし、
これから人間には持ちえない特殊能力みたいなものが焔から発動されるという事ですね。
加えて仙龍家の屋敷がなぜ『地獄の入り口』と言われているのかについても納得です。
昔の人が気味悪がって悪ふざけで酷い呼び方をしていたわけではなかったのです。
焔はあの世の王なわけですから、その王が住む屋敷は”死への入り口”だと表現しても間違っているわけではない。
しかも…
焔の言い分ではほとんどの人間の魂は汚く濁っていたとする発言があったから、
それらの人々の魂が向かう場所は地獄なのかもしれない。
だからこその”地獄の入り口”なのであって、
いまだ成仏できない霊魂が焔の屋敷の至る所に存在していて、
菊花が家でなにかをすると嫌がらせをしてくるわけだ。
さながら仙龍家の屋敷はほぼ幽霊屋敷ですよ(汗)
だからこそ家の家事仕事をしたいと願う菊花に対して、焔はお守りの”髪留め”を渡したんですね。
今回で色々と物語の背景が見えてきました。
それらを整理してみると、
焔は冥界の王であり人間ではない。
焔が菊花を自分の嫁として家に置いたのは、彼女の魂には一点の曇りもなく、
恩を感じている人物の曾孫だからであり、
焔は過去に菊花の曾祖父から受けた恩を感じていて、
恩返しのつもりで菊花を悲惨な境遇から救うことにした。
ただ…
始めは曾祖父に対する恩義から菊花のことを助けはしたが、
今では彼女の心根の美しさに魅了されて本気で好きになっているという状況だ。
ざっとこんな感じでしょうか。
まだ菊花からすると焔の正体も分かってはいませんし、
ましてや彼が自分の事を本気で好きになっていることなど夢にも思っていないでしょう。
もし…菊花が焔の正体を知って、なおかつ焔の気持ちを知った時、
いったい彼女はどんなリアクションをとるのでしょうか?
「実に見ものです♪」
焔から髪留めを着けてもらっている菊花の反応は明らかに恋する乙女のそれでしたし、
現時点で二人が惹かれ合っていることは明白です。
そんな理由から、二人のラブラブなシーンが見れる日もそう遠くないのかもしれません。
あとは菊花のことを見事に逆恨みしている義妹の牡丹が、
これからどんな悪だくみを仕掛けてくるのかがちょっとだけ気になるところですね(汗)
とはいえ、焔が冥界の王である以上、牡丹ごときに何ができるとも思えないですが・・・
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