縁結びで有名な出雲大社がある島根県。
ここで繰り広げられるほのぼの温かいラブストリー♪
味わい深い土地の方言と、心優しき島たちの心温まる人間ドラマが秀逸だ！
著者：アサダニッキ
『ナビガトリア』
日本海に面した神々がたくさん眠る由緒正しき美しい島。
心は癒され、気持ちも洗われるまるでサプリメントのようなお話ですよ〜♪
ナビガトリアとは？
タイトルの『ナビガトリア』とは、旅人たちに道を示す星 北極星を意味する言葉だそうです！
東京で働く主人公でヒロインのリストラOLのこよりが、
縁結びのスポットがある島根県の、
温かいけど大変な暮らしをしている家族に嫁ぐまでの物語です。
ラブストーリーではあるけれど、大人の事情がいっぱい絡んだ、現実的な結婚ストーリーと言った感じで、
もちろんキュンキュンする恋愛シーンはたくさんありますが、
主人公の心の再生と、今後の希望を描いたしみじみと幸せを感じさせてれる良質のラブストーリーです♪
東京のオシャレスポットだけで恋愛は生まれてはいない！
むしろ地方のパワースポットが今は一番熱いのです。
島根県のおおらかな土地柄で繰り広げられる恋愛のアレコレは、ふだん聞いたことがない方言と考え方でいっぱいです♪
たまにはこんな恋物語も面白いな～♪
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ナビガトリア【ネタバレ】神聖な土地で紡がれるラブストーリー！
あらすじ
東京での生活に疲れた主人公のこよりは、
Twitter上で仲良くなった女性”ユリカ”のもとを訪ねるために、
遠路はるばる、ユリカが暮らす島根県へとやって来ました。
しかし・・・
いざ、ユリカに会ってみると、彼女の正体は学生服を着た
中学2年生の男子だった！
実は、島根県に住む、野々村家の次男・実（みのる）が、身元を偽って今までずっとこよりとネットでやり取りしていたのでした。
実のウソに最初は激怒していた こよりでしたが、
その後、ひょんなきっかけで東京での心の疲れを癒やすために、
成り行きで残りの有給休暇を野々村家で過ごすことになってしまうのです。
けれでも・・・
お世話になる野々村家に到着した途端、
長男の昭（あき）が彼女を連れて来た！
と、村中で間違った噂が広まっており、野々村家では近所の人たちが集まって大宴会の真っ最中だったのです。
いま、話に出てきた昭（あき）とは、野々村家の長男のことで、
こよりと昭は協力して誤解を解こうとしますが、
酒を飲んでお祭り気分の村人たちは二人の話なんか聞こうともしません。
そんな中、酒を飲まされて酔ったこよりは集まったみんなの前で昭に腕を絡ませ
「プロポーズまで済んでますー！」
とふざけてみんなの前で宣言してしまうのです！
「わーーー♪」
みんなから祝福の声があがります。
なんとその一夜の1件からまた村中に婚約の噂が大きく広まり、
野々村家や家にまつわる人たちを巻き込んだ大騒動に発展してゆくのです・・・！
主な登場人物の紹介
こより
主人公のOL。東京で雑誌社の事務をしていたが突然リストラされる。
とにかくまっすぐで素直な性格。
SNSの交流がきっかけとなり、野々村家で生活を始めるが・・・
野々村 昭（ののむら あき）
野々村家の長男。
地元の農協に勤めているまじめで働き者の男。
両親がいない野々村家の大黒柱として一家を支えている。
働き者で寡黙な彼だが、なぜかよそ者のこよりには本音を話せる。
野々村 梢（ののむら こずえ）
野々村家の長女。女子高生。
しっかり者で、野々村家のお母さん的存在。
家のことをなんでもする気立てもよくカワイイ女の子。
こよりと昭の関係がうまくいくようにずっと応援している。
野々村 実（ののむら みのる）
野々村家の次男。中学2年生。
勉強はよくできるが理屈っぽい性格。
家族の事を考えて、卒業後は就職を考えていたが、
こよりや昭に説得されて進学することになる。
百合佳（ゆりか）
昭の幼馴染。バツイチ女性。
ぶっきらぼうで性格は荒いが、姉御肌で人情深い一面もある。
今でも密かに昭のことを想っているが・・・
信太郎（しんたろう）
昭の幼馴染。漫画家。
東京で挫折後、故郷に戻ってきて今は認知症の母親と二人暮らしをしている。
なにかと昭を心配してアドバイスをしてくれる良き親友。
宵子（しょうこ）
こよりが働く まいもん食堂の同僚。
昭の元カノ。結婚まで考えた深い仲。
こよりの恋敵となる相手だが、ギスギスとした展開にはならない。
性格はすごく穏やかで常識的。
以上が『ナビガトリア』で活躍する愛すべき登場人物の面々です。
基本的に性格の悪い人間が出てこないので、ほんわかした気持ちで最後まで楽しめますよ~♪
本編
野々村家でのプロポース騒動のあと、一旦、東京に戻ったこよりでしたが、
突然、勤めていた雑誌社にリストラされてしまうのです。
あっけなく仕事を無くしたこよりは、居場所を求めて再び、島根県の野々村家を訪問することに、
その後、なんだかんだで野々村家に居候することになった こよりは、
この家が抱えている大変な事情や、家族一人一人の秘めた想いを知ることになり、
次第に彼女はこの野々村家の人たちの役に立ちたいと思うようになる。
そして・・・
長男の昭にも男性として惹かれ始めることに・・・
すると こよりは、決まりかけていた東京での再就職を断り、島根で暮らすことを決断する。
その後、少しづつですがいい関係になってきた昭とこよりの二人。
結末に向けて・・・
島根に残って生活することを決めたこよりは、昭の幼馴染・百合佳に働き口を紹介してもらって、
島根県内にある『まいもん食堂』で働くことになります。
そこで、島根に来てきたはじめての友人、宵子と知り合いになるんですが、
なんと…
彼女は こよりが好きになった昭の元カノだったのです。
しかも、よく聞いてみると、一時は結婚まで考えた仲なのだとか！
そこから こよりと宵子と昭の奇妙な三角関係が出来上がってしまいますが、
なんだかんだあって、結局はこよりと昭が恋人同士の関係になります♪
そして・・・
しばしのいちゃいちゃキュンキュンの期間が続いた後、
いよいよクライマックスの結婚へと話は進んでゆくのですが、
それと並行して、野々村家の大事な兄妹たちの旅立ちストーリーがいろいろ展開されていきます。
最終回の結末は、だれもが笑顔になれるエンディングで締めくくられるのか？
それとも残念な結果に終わってしまうのか？
その結末は現物でお確かめ下さい～♪
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ナビガトリアの感想
都会に疲れたOLが田舎に嫁ぐまでのほのぼのとした話でしたが、
リアルな田舎町の生活を面白おかしく見せつつも、
介護問題や兄妹たちの切実な進路問題など、リアルな現実もちゃんと描かれていて、
地に足の着いた『大人の恋愛漫画』という感じでした。
ベテラン主婦のサイト主・まるしーには特にその内容がしっくり心に収まりました♪
物語は、3巻という短めの冊数で最終回を迎える形になりましたが、
ちょうどいい分量だったんじゃないかと思います♪
長すぎもせず、短過ぎもせずピッタリのエピソード量でした。
特に物語の舞台が島根県ということもあって土地の方言が良かったですね。
時折でてくる
「だんだん」という方言の言葉にはジーンときて大好きな言葉となりました。
それに、この『ナビガトリア』に登場するキャラクターたちは誰も愛すべき存在の人物ばかりで、
気持ちよく物語を最後まで読み進めることが出来ました♪
手放しで田舎は”すばらしい”とする作品ではなくて、
主人公たちが持つ田舎特有の悩み・やりきれなさが細かく表現されていて、
素朴で美しい島の一面だけではなく、現実的な問題もちゃんと描かれていました。
なので、恋愛以外でも胸にズシンと来るシーンがたくさんあります。
まぁ~ある程度、想像したとおりの結末ではありましたが、
そこに至るまでの展開やストーリーの運びとエピソードが上手に描かれていてすごく楽しめたと思います♪
詳しくは言えないですが、こよりと昭のイチャイチャは見ていてスゴく幸せだった。
この『ナビガトリア』は、少し日々の暮らしに悩んだ時や、疲れたタイミングで読むと、
きっと元気がもらえる良い作品だと思います。
まるしーはこの漫画を読んで島根県という土地の習慣や、風土がよくわかりました。
「結婚は意味のない制度！」
と、言われ始めた昨今、
こんな結婚の形もある！
と、思わせてくれるようなちょっといい話な作品です♪
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