夫はグレーゾーン【ネタバレ全話&見どころ感想】愛した夫には致命的な欠陥が!

無料漫画が豊富!【まんが王国】一般コミックLP

著者:秋野さと

『夫はグレーゾーン』

もし、結婚してから自分の夫に思ってもいなかった障害が見つかったとき…

「あなたならどうしますか…?」

非情にデリケートで扱いにくいテーマを真正面から描いた社会派ヒューマン・ストリーです!

「とっても心が締め付けられる切ない夫婦のドキュメンタリーだ。」

『夫はグレーゾーン』の見どころ

『夫はグレーゾーン』の著者である秋野さと 先生の作品を初めて読ませて頂きましたが、

この漫画家さんは他にもメッセージ性の強い人間ドラマを描かれる作家さんみたいで、

今回、『まんが王国』先行配信されたこの作品もなかなか扱いにくい大人の”発達障害”というテーマを描いたヒューマン・ドラマで、

最初は浮気夫が登場するのドロドロ系の愛憎劇をこのタイトルから想像して読んでみたものの、

その内容の意外さと、かわいらしい絵柄からは想像できない重いテーマに、

当初とは全く違う意味で強く心が惹きつけられました。」

どういう表現を使うのが正しいのか判りませんが、すごく面白いですし衝撃的でした。

もし、

「愛した夫に致命的な欠陥が見つかったら?」

想像しただけで心の奥が締め付けられるような話です!

しかし…現実にそういう状況に立たされた妻がいる。

この物語は、結婚してから夫のおかしな行動に気づき、

もしかすると自分の愛する旦那さんが発達障害ではないかと疑い始めた妻が主人公のヒューマン・ストーリーです。

そこで…

『夫はグレーゾーン』の見どころは、今まで読んだことのない難しくデリケートなテーマであること!

それに尽きますね。

ドロドロとした男女の愛憎劇や、サイコサスペンスを好むサイト主のまるしーでも、

さすがにココまで難しいテーマに切り込んだ作品を読むと胸に刺さります!

とにかく全ての人に読んで欲しいと思った非常に為になるお話だと感じています。

このページでは、『夫はグレーゾーン』の1話から最終話までの全話をネタバレさせていただく予定です~♪


 

『夫はグレーゾーン』の立ち読み♪

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夫はグレーゾーン【ネタバレ全話】愛した夫には致命的な欠陥が!

1話2話3話4話5話
6話7話8話9話10話
11話12話13話14話15話
16話17話18話19話20話
21話22話23話24話25話
26話27話28話29話30話
31話32話33話34話35話
36話37話38話39話40話
41話42話43話44話45話
46話47話48話49話50話
51話52話53話54話55話
56話57話58話59話60話

1話:違和感

主人公の川上美和(かわかみみわ)は、会社で同期だった優斗(ゆうと)と職場結婚をして、

まもなく一年が過ぎようとしていました。

職場での夫は、いわゆる『癒し系』のキャラで、

ちょっと抜けているところはあるものの、いつも笑顔が絶えない穏やかな性格で、

社内でもみんなから愛されている人気者だったので、結婚相手としては申し分のない男性でした。

そう…少なくとも今彼女が抱えている夫に対する疑惑に気づくまでは!

結婚してから一年が経ち、美和は今 夫・優斗に対してなんとも言い難い違和感を感じているのです。

それは、家庭内での夫のおかしすぎる行動が原因でした。

どんな点かというと、行き過ぎたマイペースな行動や、

出したものは出しっぱなしで、まったく人の話を聞かず、

思いついたことを何でも言ってしまうというちょっと困った言動の数々です。

結婚前はそんな彼の人間性を ”無邪気で子供っぽい性格” という一つの良い特徴としてとらえていた美羽でしたが、

さすがにこの一年ずっと変わらずそのままの行動を繰り返す夫に、

いつからかモヤモヤとした違和感を持ち始めていたのです。

夫の無神経な言葉で美和が傷つくことも幾度となくあり、

言った張本人はそのあともケロッとした表情で美和に話しかけてくるんです。

言われた方はたまらないのです。

ただ…

優斗の両親にも優しくされて、声を荒げて怒ったこともない優しい夫。

本来ならば恵まれた境遇なのに…

{結婚相手としては文句のつけようがない相手なのにどうしてこんなにも心が疲弊するんだろう・・・?}

最近では明らかに美和は優斗との結婚生活に疲れを感じていました。

そんな時…

美和は、ふと立ち寄った本屋で体が硬直するくらいショックな内容が書かれた本を手にすることに…

2話:気持ちがわからない

偶然見つけた『大人の発達障害』という本を買って家で読んでいた美和は、

そこに書かれてある内容に衝撃を受けることに…

なんと…夫・優斗に当てはまる点がいくつもあるのです。

しかし…

{自分はどうすればいいのか?}

その時、

悩んでいる美和のもとに高校時代からの親友・辻原真珠(つじからまみ)から電話がかかってくる。

学生時代から苦しい時にはいつも美和を励ましてくれた真珠からの電話に心を救われた気持ちになった彼女は、

今悩んでいる夫・優斗に関する悩みを真珠に打ち明けたのです。

すると、真珠からは「気にすることはない」という前向きなアドバイスが…

真珠の言葉で一気に沈んでいた気持ちが晴れた美羽だったんですが、

その一方で、

電話を切ったあと、美和の悩みを知って笑い転げる真珠の姿が…

そう…

美和は真珠のことを親友だと思って付き合っているが、

真珠は美和のことをまったくそんな存在とは思っていなかったのです。

そんな事も知らず真珠の言葉に元気をもらった美和は、

ふたたび前向きな気持ちで優斗と向き合ってゆこうとしますが、

その日、会社から帰ってきた優斗とまたひと悶着を起こしてしまいます。

{どうしてちゃんと話し合おうとしてくれないのか?}

美和は一体優斗がなにを考えているのかまったく彼の気持ちが分からない!

そんな中、優斗が会社で大きなトラブルを起こし…

3話:グレーゾーン

「俺は…どこかおかしいの…?」

優斗の切実なSOSを受けて美和は夫を病院へ連れてゆくことに決めた。

待合室ではめずらしく思い詰めた表情で緊張している優斗。

病院側から渡された問診票には美和が思い当たる優斗の症状を思いつく限り書き出しました。

そして…

いよいよ優斗が病室に呼ばれて医師による問診と診断がスタートします(汗)

最初のうちは美和も優斗と一緒に病室へ入って先生からの質問に答えていましたが、

ついつい前のめりになって夫の前で無神経に優斗の症状を伝える美和の言動を心配した医師は、

優斗の辛い気持ちを察して、美和を病室から退出させたのです。

その後、優斗と医師の二人だけでじっくりと問診が開始され、

数十分後に診察は完了した。

その結果、優斗が医師から告げられた診断結果は、

『グレーゾーン』ということでした!

発達障害かもしれないけれども、ちがうかもしれない。

そのギリギリのラインが今の優斗の状態らしいです。

優斗と美和にとってはまったくスッキリとしない診断結果でしたが、

優斗に至っては、ハッキリと『発達障害』だと告知されなかったことで安心したふしがあり、

逆に美和は相変わらずすぐに気分がコロコロ変わる優斗の言動に悩まされるばかり…

そんな中、

美和に思ってもいない相手との再会が訪れる…

4話:再会

「美和だろ?」

立ち寄ったコンビニで声をかけてきたのは、

優斗と結婚する前に付き合っていた元カレの小野沢翔吾(おのざわしょうご)でした。

すると元カレ姿を見た途端、美和の脳裏には忘れられない恐ろしい映像が蘇ってきたのです!

体が硬直して声が出ない!

美和は3年前に彼と付き合っていた頃にひどいDVを受けていたのです!

当時はなんとか友人である真珠(まみ)に協力してもらう形で、翔吾の前から姿を消すことができた美和でした。

なのに…

3年たってまた彼と再会してしまったのです。

3年ぶりに再会した翔吾は、まだ今でも美和のことを想っている様子で、

「ずっと探してたんだ」

と言って復縁を迫って来そうな雰囲気でした。

そんな気配を察した美和は、

「私…結婚したの」

と…慌てて今の自分が人妻だと翔吾に伝えた。

「翔吾さんも元気でね」

逃げ去るようにして作り笑いを浮かべながら彼の前から走り去る美和。

そんな彼女の背中を意味ありげに見送っていた翔吾は、

後日、ある人物へ連絡をとって美和との復縁を工作する動きに出る…

一方、

美和にとってはもう一人の問題児となる夫の優斗ですが、

彼は彼でまたまた会社で大きな騒動を引き起こすこととなります……

5話:不安

「発達障害のくせに!!」

今まで何かと優斗のミスをカバーしてくれていた先輩社員・白井(しらい)の辛辣な言葉がオフィス内に響き渡る(汗)

その原因は無神経な優斗の一言からだった。

しかし優斗はなぜ自分が白井から、そして他の社員たちからも白い目で見られているのかが分からない!

その後の仕事にもまったく集中することができず、そんな様子を見ていた上司が優斗に帰宅を促す。

上司に言われて素直に帰ることにした優斗は、残った仕事は家に持ち帰ろうと社外秘の資料をカバンに入れて会社を出た。

{自分はやっぱり発達障害なのだろうか?}

昼間に白井から浴びせられた言葉が頭にこびりつて離れない優斗は、

帰り道で美和に電話をかけます。

「俺…やっぱり発達障害なのかな?」

すぐに会社でなにかあったのだと察した美和はじっと優斗の言うことに耳を傾けていました。

だけど話をしているうちに取り乱した優斗はいきなり電話を切ってしまったのです。

「優斗!優斗!」

美和が問いかけるもすでに電話は切られていた(汗)

言い知れぬ不安に襲われた美和は慌てて優斗を探しに家を出ました。

するとマンションの前には旅行から帰ってきてお土産を持ってきた真珠が…

ココから怒涛の展開が待っています。

6話:疲労

行方不明になった優斗を探しに出た彼女に偶然を装って近づいてきた元カレ・翔吾。

彼は真珠からの連絡を受けてここぞとばかりに美和とよりを戻そうとたくらんでいました(汗)

こんな時に厄介な相手と出くわしたと困った美和でしたが、

美和と翔吾が押し問答しているうちに優斗が見つかり、ひとまず翔吾は退散してゆきました。

その後、

美和と優斗は公園のベンチに置き忘れてきた優斗のカバンを探し回るのですが、

そんな大変な状況においても優斗はノー天気で無責任な発言をして美和の神経を逆撫でする(汗)

結局、優斗のカバンは最寄りの交番に届けられていて無事だったのですが、

そのあと、寒空のなか何時間も薄着のままで外にいた美和の疲労はピーク達して体調を崩してしまいます。

でも…自分の面倒も見れない優斗が美和の看病などできるわけもなく、

高熱で身動きできない美和を苦しめる優斗の行動は、彼女の心と体をさらに疲労させてゆくことに…

7話:母と娘

真珠から美和の携帯番号を聞いた翔吾は、優斗との関係で心身ともに疲れ切っているタイミングで美和に電話を掛けました。

翔吾はメンタルが弱っている美和を押したり引いたりしながらなんとか二人きりで会おうとしますが、

修吾の言葉に心が揺れかけたところで美和の母親が実家から様子を見に来てくれました。

我に返った美和はすぐに電話を切り、すぐさま修吾を着信拒否の設定にしたのです。

その時、

{なぜ修吾は電話番号を知っていたのだろう…?}

という疑問を抱く…

母親は以前に相談があるからと電話してきた美和が、

なにも言わずに電話を切ったあとになにも連絡がなかったことを心配して家まで来てくれたのです。

ここでやっと美和は母親に優斗の発達障害のことで相談します。

ここからこの母と娘がたどってきた辛い過去の光景が描かれてゆきます(汗)

美和の父親は家族に暴力を振るうDV夫だったのです。

この父親に母と娘はかなり苦しめられる生活を送ってきた。

美和の母は優斗がグレーゾーンの人間であることを聞いて、

美和と優斗の結婚式の光景をふと思い出していた。

その時、優斗の母親は両家の親族がいる前で美和の母親が傷つく内容の話をなんの悪気もなくしていたのです。

{もしかして優斗さんの発達障害は遺伝…?}

嫌な直感が頭をよぎってしまう美和の母親でした…

8話:母と息子

体調を崩していた美和を気遣ってお見舞いに来てくれた母親のおかげで、

熱も下がり、元気を取り戻しつつあった美和でした♪

今まで話せなかった優斗が抱える発達障害の悩みも母親に打ち明けることができて、

美和は精神にもかなり楽になっていました。

そんな中…

久しぶりの親子水入らずな時を過ごす二人の平穏をぶち破る訪問者が現れます(汗)

 

インターホンの画面に映し出されているその人物は、自作の煮物料理を抱えた優斗の母親でした。

この瞬間から美和親子の平穏だった時間は、ほぼこの空気を読めないモンスター姑の独壇会となり果ててしまうのだ(汗)

美和の結婚式依頼の再会となった優斗の母親は、

相変わらず悪気なく美和や美和の母が傷つくような言動を繰り返し、

延々と目の前で愛想笑いを作る美和親子の前で、自分と息子である優斗の昔話をつづけていた。

その内容は、一見すると母と息子の微笑ましい失敗エピソードのように聞こえるが、

優斗の発達障害を知ってしまった美和親子には、

身につまされるような母と息子の発達障害アルアルにしか聞こえないのである(汗)

その後も姑から母と息子のヤバいエピソードを聞かされ続けた美和は、

ついに治りかけていた体調までおかしくなってきて…

9話:大人なんだから

美和の父親がDVを働いていたから、その血が美和にも受け継がれているのでは?

と…まったく根拠のない推論を言って美和親子を硬直させる優斗の母親!

とにかくこの母親には神経を削られる思いばかりさせられる美和だった。

すると体調の悪い美和を気遣って美和の母親が優斗の母親を家から一緒に連れ立って帰ってくれました。

地獄の時間から解放された美和はやっと静かな時間を過ごすことができた。

美和の母親にはさらに地獄の時間が待っていました。

ノン・デリカシー地獄のやつ!

その頃、優斗は会社で相変わらず上司の手を煩わせることばかりしていた。

集中して単純作業をすることには特化した才能を発揮する優斗だったが、

日常的な業務はからっきしダメで、

そんな優斗を見かねた彼の上司は、人事部の人間に掛け合って、

優斗の特性が活かされる部署に配置転換を打診するも、

いい大人なんだから甘えたことを言ってるんじゃないよと突き返されてしまいます(汗)

優斗の処遇で途方に暮れる不憫な上司であった。

 

一方、自宅でついつい転寝(うたたね)をしていた美和は、

目を覚ますと酷い吐き気に襲われて…

10話:できることを

自らの体に妊娠の兆候を感じ取った美和は、

新しく芽生えた命に対してまったく喜ぶことが出来なかった(汗)

その理由はもちろん”遺伝”という不安が頭の中を支配していたからである。

ただとにかく美和はちゃんと調べるために薬局へと向かった。

一方…

その時、優斗は会社で上司の頭を悩ませていました。

優斗は今、会社でお払い箱となるか、ならないかの瀬戸際にいたのです(汗)

もちろん会社の人間に迷惑ばかりをかけるからだ。

優しい彼の上司がなんとか優斗を部署異動なしでこのまま自分の下で働かせようと、

できることをなんでもやってみようと考えてくれていたのです。

当の優斗は相変わらずのダメダメな仕事っぷりで…。

そんな中、

自宅にいる美和は妊娠検査薬によって、自分のお腹に赤ちゃんがいる可能性が極めて高いことを知る。

この時の美和は、妊娠の事実を優斗に報告することが不安でしょうがなかった…

11話:不幸体質

不安の中で優斗に妊娠のことを打ち明けた美和だったが、

彼女の不安をよそに喜びで浮かれっぱなしの優斗でした(汗)

まだ妊娠2カ月という不安定な時期なのに回りに公表しようとする始末だ。

美和の妊娠を心から喜んでいる優斗の姿を見て少しだけホッとした気持ちになっていた美和。

これまで色んな事があり過ぎてななかな連絡できていなかった友人の真珠に近況報告もかねて妊娠の報告をしました。

美和が幸せになることが許せない真珠は再び、元カレの修吾に美和が妊娠したことを伝え、

修吾に美和を傷つけるようけしかけるのです(汗)

不幸な生い立ちで育ってきた真珠は、自分よりも不幸体質な美和をもっと不幸にすることで、

なんとか自分の歪んだメンタルを維持してこれたのです。

美和からの妊娠報告は、真珠にしてみれば決して許せない出来事だったわけで…(汗)

そんな中、相変わらず職場でみんなのお荷物状態になっている優斗は、

職場の仲間に疎んじられながらも仕事を続けていたが…

12話:限界

ある日、産気づく体に少し不快感を感じつつ買い物に出た美和は、

スーパの売り場で大騒ぎする小さな男にてんてこまいになっている母親を見た美和。

さらにその親子を知る客が、あの男の子は発達障害らしいと噂しているのを聞いてゾッとした気持ちになるのです。

同じ頃、美和の母親は職場でとんでもない人物からの電話に恐怖を感じていました。

相手の正体は恐らく離婚した夫でだろう。

これも推測ではあるが元夫は恐らく発達障害なのだろう。

そんな相手がトツゼン会いたいと言って非常識にも母親の仕事場に電話をかけてきたのである(汗)

 

さらに場面は変わって優斗の職場では、またまた彼がとんでもないミスをして社内が大騒ぎになっていました。

今まで優斗のことをずっとフォローし続けてきた優しい上司もさすがに我慢の限界を越えたのか、

優斗にミスの処理をさせずに「動くな」という指示を与えたのです。

そんな上司の態度にショックを受けた優斗は、ふてくされて逆ギレした挙句に、

「この仕事に向いてないから辞めます」

と言ってそのまま退社してしまったのです。

13話:逃げる

勝手に「辞める!」と宣言して会社を飛び出して家に帰ってきた優斗は、

突然の帰宅に驚いている美和へ無断早退したことを言えずにいた。

すると…美和は重いものを買いたいからちょうどよかったと言って、優斗を買い物に誘い出したのです。

少し考えた挙句、

{次の会社が見つかってから美和に打ち明けよう}

{すぐに仕事なんて見つかる}

優斗はいつものように楽観的な思考で美和にはなにも伝えずにそのまま買い物に出かけました。

一方、その頃会社では、美和の元同僚だった女性社員が美和に優斗のことを伝えるかどうかを話し合っていたが、

結果…

ちょうど厄介払いができてよかったという結論にいたって美和に知らされることはなかった。

そんな女性社員たちの会話を聞いて、自分の子供に少し障害がある白井は、

これから成長してゆく我が子の未来に大きな不安を感じてしまうのです(汗)

同じころ、美和とスーパーにやってきた優斗はずっと上の空で美和の話を聞いていた。

そんな優斗をいつもの気まぐれだと解釈してなにも文句を言わなかった美和だが、

買い物中に上司から連絡を受けてからはますます彼の様子がおかしなってゆくのです(汗)

優斗は電話で主任から逃げるのはやめてとちゃんと仕事の引き継ぎをしてから退職しろと説得され、

「逃げる」

という言葉に反応した優斗は思わず引継ぎを了承しました。

だがそのあとでまた情緒が不安定になった優斗は、些細なことで美和と険悪なムードになり…

14話:削除

もうすぐ父親になるという立場なのに中身がまるで小学生のような優斗。

そんな彼を美和が何とかシッカリさせようとするのですが、

何を言っても暖簾に腕押しな優斗の態度にいつしか彼に何かを期待することは諦めてしまいました。

{過去につき合って散々な目に遭ったDV彼氏よりは、暴力を振るわない優斗の方がましだ。}

そう自分に言い聞かすことによって美和は優斗に対する不満を押さえ込んだのです。

一方、

美和にまだ仕事を辞めたことを報告していない優斗は焦っていました。

上司に諭されてなんとか引き継ぎの事務処理をするために翌日もなんとか出社しましたが、

社内の雰囲気は優斗を腫れ物に触るような扱いでとても居心地が悪かったのです(汗)

彼のやったことを考えたらそれは当たり前のことなのだが、

優斗には相手の立場になって物事を考える能力も余裕もない。

その後、大体の引継ぎを終えた優斗は午後6時になると、

「お疲れ様でした」

と…誰に言うでもなく一人呟いて会社を後にしました。

そんな彼にもう誰も声をかける人間はいませんでした。

悲しいことに、これまで優斗が職場でなにか事件を起こした時にはいつも連絡をくれていた美和の元同僚が、

「これで無駄な人間関係をリセットできる」

と言って、上川夫妻の連絡先を携帯から削除したのです(汗)

その日、優斗が仕事を辞めた事なんてまったく想像すらしていない美和は、

優斗が美和への罪悪感から買ってきたケーキを喜んで食べていました。

その翌日、結局、美和に打ち明けないまま優斗の職探しが始まる。

そして週末…

美和と勇人は妊娠報告のために優斗の実家へ訪れるのですが、

そこでまたしても優斗がとんでもないことを言い出したのです!

15話:宇宙人

「俺…転職しました~♪」

優斗の両親に美和の妊娠報告に訪れたはずだったその日、

優斗はみんなを前にして衝撃の事後報告をしました。

「えっ!?」

もちろんそんなことは初耳の美和は優斗のお気楽な発言を聞いて耳を疑う(汗)

会社をクビになって転職したことをずっと報告できなかった優斗としてはこのタイミングを窺っていたのだろう。

実家ならば自分の両親が彼の味方になってくれるという安易な気持ちからだ。

案の定とても深刻な問題として優斗の転職話を受け止めた美和が、

どうして今の会社を辞める前に相談してくれなかったのかと優斗に詰め寄ったが、

例のごとく優斗の母親は優斗の転職を好意的に受け止めたのです。

優斗が美和に転職の報告をしなかった理由として美和のつわりが酷かったからだと言い、

当初考えていた形とはまったく違う伝わり方で優斗の両親に美和の妊娠が発覚したのです(汗)

もう何もかも無茶苦茶である!

妻の妊娠中に相談もなく転職し、なのに夫や夫の両親はその事を何でもないようなこととして笑っている。

そんな光景を目の当たりにした美和は、彼らがまったく価値観が違う宇宙人のような気がしてきたのです(汗)

{本当に私は優斗と一緒にいて大丈夫なのだろうか?}

美和はこれまで何度このことを考えてきただろう…

なのに時おり優斗が見せてくる優しさとポジティブなモノの考え方を聞いてまた頑張ってみようと思い直す。

また今回もそうなった。

現実に自分が妊娠してしまった今、もう後戻りはできない!

なんとか前向きな気持ちで転職した勇気を支えてゆこうと決めた美和でしたが…

16話:落ち着いて

再就職した会社への出勤日までは家でのんびりしている優斗。

そんな彼にイライラを募らせ心を疲弊させてゆく美和。

しかもそんな最悪なタイミングのなか、あの真珠トツゼン家にやってきた(汗)

彼女はこの日、新たな美和に関する不幸なことをわざわざ探しに来たのだけれど、

まさに…今の上川夫妻には真珠が楽しめる夫婦の問題が累積しており、

真珠は嬉々として親友を心配する仲の良い友達女という立場でガンガンと美和を傷つけまくったのです。

結局…その日はやりたい放題、言いたい放題の真珠だったのですが、

さらにその帰り際、真珠は優斗に

「美和は元カレと会っている」

というとんでもないウソまで吹き込んで帰っていきました。

その後、美和と優斗はすっかり真珠に心をかき乱された状態で予定していた旅行へと出発しますが、

その道中では気分がハイになって妊娠している美和を度々おいてけぼりにする優斗に対し、

「落ちついて!」

と…何度も優斗に声をかけていた美和だったのですが、とうとうその不安が現実のものとなり…

17話:追われる

{なんで…どうしていつもこうなの!}

{もうイヤ!!!}

恐れた通り身重な美和を置いて自分だけどんどんと先へ進んでゆく優斗だったが、

さすがにそのまま一人で…というわけではなく、彼はすぐに美羽を探しに引き返してきたのですが、

美和の気持ちはなかなか収まらない!

妊娠している妻を連れて旅行に来ているという自覚がまったくたりない夫に辛辣な暴言を吐いてしまうのです(汗)

一瞬は反省した態度をとる優斗ですが、

すぐにそんな感情はどこかえ吹き飛んでしまう夫になかなかイライラが収まらない美和でした。

旅館に到着して勢い込んでチェックインの手続きをする優斗でしたが、

まさかの自宅の住所が思い出せないというバカな失態を犯し、ここでも美和に恥ずかしい思いをさせてしまうわけで…。

もう、美和としては気苦労がハンパないのである!

でも回りの人たちから見れば優斗はノー天気で明るい旦那さんと映るようで、

現にだれ一人として優斗のことを障害を持った人間だと思ってはいないようでした。

むしろ仲の良い新婚夫婦といった感じで微笑ましく思われているのです。

そんな現実を目の当たりにした美和は、少しだけ優斗を責めてばかりいた自身の言動を反省するのです。

{私が少し言い過ぎたのかも…}

一方その頃、離婚したクズ夫に”追われる”恐怖に怯えていた美和の母親は、

とうとう逃げ切れなくなって、元夫から理不尽な要求を突き付けられていたのです(汗)

しかもその要求はまるで娘の美和を人質に取るような汚い言い方で…

18話:前兆

旅行先で”つわり”に苦しんでいる美和を、またしてもイライラとさせて激怒させれる優斗(汗)

夫へのストレスと体調の悪さから、つい怒りっぽくなってしまう自分を反省する美和だった。

これは完全にいつもの最悪ループな状態である。

最悪の旅行だ!

だがそんな時、珍しく母親から美羽に電話がかかってきたのです。

美和の母親は、いま別れた父親とトラブっている件を美和に伝えようと連絡をしてきたのですが、

美和が旅行中であることと、妊娠したという驚きの告白を受けたことで、

父親に関する話題を切り出すことができなくなったのです(汗)

当然のごとく母親は、妊娠してる美和へ与えてしまうことになる精神的なショックを恐れたのだ。

母親のそんな心配をよそに、美和は母親からの連絡ですっかり機嫌がよくなっていました♪

この間でも、美和の父親は母娘を突け狙っているのだが…(汗)

母との会話でせっかく気持ちを立て直した美和でしたが、

旅館からの帰りにまたもや優斗がドジを踏んで美和は恥ずかしい思いをする。

もはや楽しむどころではない…。

美和にとっては、ただただ精神的にも肉体的にも疲れ果てた温泉旅行となったわけだ(汗)

そしてさらに18話のラストでは、また美和夫婦にとって厄介な人物との関りができてしまう前兆が描かれていました!

もうこの夫婦に平穏な時間はこないのか…

19話:出会う

なんと優斗が転職した先の会社は、DVの元カレ・翔吾が働いている運送会社だったのです(汗)

もちろんその事に翔吾も優斗もまだ気づいていない。

そんな中、ドタバタ劇に終わった旅行から帰ってきてからの優斗は、

次に働く職場への不安を募らせて苦しんでいました。

{今度の会社では…どうかうまくいきますように…!}

神頼みだ。

自分が明らかに一般の人たちよりも劣っていると自覚している優斗は、

自分にはこれ以上あとがないことを知っていた。

なので…美和の前でも非常にナーバスな状態になっており、

さすがの美和も優斗が抱えるプレッシャーの大きさを慮って、とくに気を使って夫に接しました。

だが、優斗から次の職場が、元カレがいる『CO-COOP』という運送会社だと知って、

一抹の不安をよぎらせるのです(汗)

{まさか…優斗と翔吾が出会うなんてことはないはずだけど…}

この美和の予想は、残念なことにみごと的中してしまうことになった…(汗)

「上川です!今日から宜しくお願いします!」

持前の明るさと爽やかなイケメンのルックスが功を奏して、

入社時の挨拶では職場の先輩たちから好印象で迎えられた優斗は、

すごく幸先のよい仕事のスタートをきることとなったのですが…

20話:当事者たち

さっそく仕事場で優斗が翔吾に声をかけるというニアミスの状況となったが、

たまたま同じタイミングで翔吾が他の社員から声をかけられたので、二人が直で話をする機会はありませんでした。

危ないところだ(汗)

このあと…優斗は事務員の山口から指示を受けて斉木(さいき)という配達員に追加配送の荷物を手渡し、

なんとか不安いっぱいだったイレギュラーな業務をやり遂げたが、

この荷物に関するトラブルは、そこから数時間後にやってきます(汗)

と…そこで一旦シーンが変わって、

ココからは真珠が職場の同僚たちから、直近で会社を退職したある女性事務員の話を聞いている場面が描かれます。

退職したその事務員というのが、なんと発達障害の傾向がある女性のようで、

同僚たちは、その女性のことでいろいろと迷惑を被った愚痴りつつ、その人物を笑いものにして楽しんでいたのです(汗)

その光景を見て思わず真珠の脳裏に浮かんだのは美和のことだったが、

なぜかその時、真珠はその同僚たちと一緒になって笑うことができなかったのです。

真珠の複雑な胸の内は誰も知る由もなしだ(汗)

一方、

優斗が勤める会社では、彼が午前中に斉木というドライバーに手渡した荷物が届かないというクレームがの電話が入って、

社内は険悪なムードに包まれていた(汗)

特に優斗にとっては最悪の出社初日となってしまった!

客からのクレームを受けた山口から、間違いなく荷物を斉木に手渡したかを問われた優斗は、

「はい!確かに渡しました!」

と…ハッキリ答えはしたが、内心ではまた自分の気付かないところでミスをしたのではないかとビクビクしていたのです(汗)

でもその後すぐに斉木が優斗から手渡された荷物を積み忘れていたことが判明し、

優斗の潔白ほ早々に証明されました。

トラブルの原因が自分にないと分かったことでホッと胸をなでおろした優斗は、

そこからずいぶん気が楽になり、本来のお調子者気質が顔を出し、

山口たちへ自分から話しかけ、そのトンチンカンな内容に少し引かれてしまう(汗)

墓穴を掘ってしまったのです。

そうこうしてるうちに職場ではまた斉木が違うトラブルを起こし、

その流れから、なんと優斗が翔吾の運転するトラックの助手席に乗って彼の配送を手伝うこととなってしまったのです(汗)

美和を中心にした因縁深い当事者たちが本格的な接触をすることになり、

状況はますます美和が恐れていた方向へと進みだしたのだ…

21話:雨降り

{イヤな予感…}

なんだか気持ちが落ちつかない(汗)

家にいる美和はとにかく優斗のことが気がかりでしょうがなかった!

翔吾のこともそうだが、仕事の初日で夫がつまづいてなければいいけど…

だが、その美和の不安と胸騒ぎは残念なことに的中していました。

自分の担当区域から一旦営業所に戻って来た翔吾は、

配達中にトラブルを起こして足止めされている斉木のフォローへと向かうために、

優斗を助手席に乗せて現場へと出発しました。

翔吾は事務の山口から「新しい事務のカミカワさん!」と、改めて優斗のことを紹介されたが、

その時はまだ優斗が”美和の夫”だと言う事には気づいていませんでした。

「どこかで会ったことありませんか?」

と…優斗に尋ねるほど、頭の片隅には優斗の印象が残っていました。

でもまだ気づいていない(汗)

仕事現場での翔吾は、美和に対するあの横暴な態度とはうって変わった親切で頼れる先輩として優斗に接し、

仕事をする中で優斗が翔吾から指示されたことを全然できてなくても、

「全然大丈夫ですよ…まだ初日ですもんね、分からなくて当たり前ですよ!」

と…笑顔を浮かべて優斗を励ましたりしたのです。

{いい人だなぁ…この人}

目の前の男が自分の妻を苦しめている元カレだと気づかず、翔吾の気遣いに感動する優斗でしたが、

二人が斉木のフォローで配達を始めてから少しすると、だんだん空の雲行きが怪しくなり、

やがて雨が降り出しました。

これが翔吾にとって優斗と美和を繋げるヒントになってしまった(汗)

ちょうど翔吾と美和が再会したのもこんな雨降りの午後だったのです。

そんな中、

翔吾が落としたボールペンを拾った優斗を見て、美和と再会した日のことをフラッシュバックさせた翔吾は、

優斗が美和の旦那だということにようやく気付いたわけです!

{こ…こいつ・・・!}

さぁ…どうする翔吾…?

22話:邪悪

{マジかよ!?}

転職してきた上川優斗が”美和の夫”だと確信した翔吾は、

自分が美和の”元カレ”であるということに気づかれないために、

以前までの配達ルートが優斗の家の近くだったと偽って、美和とは顔見知りだと優斗に伝えたのです。

翔吾の話を真に受けた何も知らない優斗は大喜びだった(汗)

その後…二人が無事に配達を終えて営業所に戻ってみると、

仕事を放りだして逃げるようにして自宅へ帰って行った斉木のことで大きな騒動になっていました!

上司や同僚たちに大きな迷惑をかけておいて謝罪もせず、

自分は仕事を放棄した斉木に対して皆から一斉に非難の声が上がる。

その瞬間…優斗に”邪悪”な心が芽生えた翔吾は、”発達障害”というワードを持ち出して、

いかにも斉木が発達障害の人間だから、普通の感覚ではないようなことを言い出したのです(汗)

翔吾の言葉をきっかけに”発達障害”という言葉が、所長以下、スタッフ皆の共通認識となった!

そんな中…

1人だけ顔を真っ青にして体を硬直くさせていた人物がいる。

もちろん優斗だ…!

”発達障害”というワードが飛び出したことで、

まるで自分が責められているような感覚に陥った優斗は、

最悪なことに、その後の仕事ではまったく集中することが出来ずに終わってしまったのです(汗)

一方、翔吾の働いている会社に、優斗が転職したのではないかと不安でしょうがない美和は、

またもや彼女に対して邪悪な心しか持っていない真珠に、よけいな情報を与えてしまう(汗)

さっそく真珠は、すぐさま翔吾に連絡をとって、

美和の旦那が翔吾の会社に転職してきたことを確認したのです。

真珠から優斗のことを聞かれた翔吾は、間違いなく優斗が自分の会社に入社したことを彼女に伝えました。

パッと顔色が変わる真珠。

{…なんなのあの子…面白すぎる♪}

もう美和の不幸が楽しくてしょうがない真珠は、

まるで…昼ドラを見ているようにドラマチック過ぎるこの展開に大はしゃぎで喜び…

23話:交錯

入社初日から色んな会社ではトラブルが重なり、すでにキャパ―オーバーとなっていた優斗は、

終業時間になると一目散に帰宅しました(汗)

まるで逃げ帰るように帰った優斗の姿を見た先輩の事務員は、

去り際に優斗の顔がこわばっていたように見えて、少し心配した様子だったが、

まだ優斗が入社して一日目ということもあり、すぐに慣れるだろうという結論に至る。

実際のところ、優斗はすでにこの日、仕事への自信を無くしており、

家に帰ってきてもかなり落ち込んだ様子で、明らかに情緒不安定な状態だった(汗)

すぐに会社で何かあったなと察知した美和は、

夕食中にもため息ばかりついている優斗を、なだめすかしながらご機嫌とりに終始しました。

だんだん機嫌がよくなって饒舌になってきた優斗は、

話の中でとんでもない人物の名前を出してきたのです!

もちろん翔吾のことだった!

ついに、恐れていたことが現実のこととなり、ショックを受ける美和。

しかもである、なぜか優斗は、職場の先輩である翔吾のことをすごく慕っていたのです(汗)

美和にとってこれほど悩ましく迷惑な状況はないのだ!

優斗と翔吾が会社で交錯した事実は、もうなかった事にはできないが、

夫と元カレが親しくなってゆくことだけはどうしても避けたかった美和は、

なんとか翔吾の冷酷で残酷な素顔を優斗に伝えて、彼に近づかないよう訴えるのですが、

そんな美和の忠告を優斗が聞き入れるはずもなく、

美和はこれから先に起こる不吉な展開を想像して不安に怯えるのです。

そんな中、

トツゼン美和の携帯に優斗の会社の上司から電話がかかってきたのです。

あまりにも仕事でいっぱいいっぱいになった優斗は、会社に自分のスマホを置き忘れてきたのだ(汗)

親切にも会社の人間がそのことを知らせてくれたのだ。

ここまでならば、いつもの優斗のポンコツな行動で終わった話なのですが、

今回の問題は、なぜ、会社の人間が知らないはずの美和の携帯番号を知っていたのかいう事だった!

もちろんそこには、危険な元カレ・翔吾が関わっていたのです(汗)

美和の携帯番号を上司に教えたのは翔吾であり、

その際、翔吾は美和と話をしている上司と電話を替わり、

いかにもいい人そうな様子で美和に対し、古い知人として挨拶してきたのだ(汗)

「これからまた会いましょう、昔みたいに…」と…!

電話を切った後、

小刻みに体を震わす美和。

彼女の優斗への不満や怒りが込み上げてきた!

{なんで…いつもいつもこうなるの?}

{そもそもあなたが転職なんてしなければ・・・}

日頃から押さえていた優斗への不満が胸の奥からドンドンと吹き上がって来た美和は…

24話:歪み

その日、優斗が会社に出勤すると、発達障害のドライバーである斉木が”自殺未遂”したという話題で持ちきりになっていました。

社内には動揺した空気が流れ、重苦しい雰囲気の中で、その日の朝礼に挑むスタッフの面々。

そんな中、

昨日、直接電話で美和に脅しをかけた翔吾が、優斗に話しかけてきました。

「美和さん何か言ってませんでした俺のこと?」

もちろん優斗は、美和から翔吾の残虐性を聞かされていましたが、咄嗟に何も聞いていないと答えたのです。

{チッ!}

そんな優斗のリアクションに、つまんねぇな~という様子の翔吾でした。

一方、病院に運び込まれた斉木が意識を取り戻し、命に別条がないとの連絡を受けた所長は、

斉木が自殺未遂を起こした原因として、上司からパワハラを受けたと言われないかと不安な表情で、

会社役員とともに、斉木が入院する病院へと向かったのです。

そんな困惑した所長の様子を見て、再び社内に同様した空気が流れる。

社内の人間の誰しもが深刻な表情をしている中、

優斗だけは、自分は斉木ほど役立たずな人間ではないという根拠のない自信を持ったようで、

{自分は斉木よりかなりマシなほうだ!}

と…いつもの楽観的な思考に走り、

昨日までの精神的苦痛から解放されてゆくのです。

それから優斗は会社で空気を読まない歪みまくった言動を発したことで、

それを聞いた先輩の事務員から不信感を抱かれることに…。

一方の美和はというと、

ここ最近なかなか電話がつながらなかった母親から、

なぜか差出人不明でポストに届けられていた手紙に驚いていた。

早速、その手紙の内容を読んで美和は衝撃を受ける!

父親に住んでる場所が見つかったから、家を出て身を隠すという内容だったのです(汗)

えっ!?

その瞬間、美和の脳裏には、父親から虐待されていた辛い過去の光景がフラッシュバックしてきます。

母の手紙には、父が美和の居所までは知らないと書かれていましたが、

この先に自分も父に見つかってしまうかもしれない恐怖心で、すごく不安になった美和は、

またもや絶対に相談してはいけない人間に連絡してしまうのです(汗)

偽りの親友・真珠でした。

真珠は、とにかく美和が苦しむ姿を見ていないと落ち着かないという歪みまくった性格で、

今回も美和からのSOSを受けて、至福の喜びに浸っていました……

25話:解除

クズの父親・発達障害の夫・DVな元カレ・そして最悪な女子友と、

とにかく回りはすべて美和を不幸にする人間ばかりの絶望的な状況なのに、

今回もまた最悪の親友・真珠に彼女が喜ぶだけの悩みを打ち明けたことで、気持ちが楽になった美和は、

気分展開に家から少し離れたショッピングモールに出かけました。

なんとそこには美和を探し回っている父親らしき男性の姿が…!

思わず自分の目を疑ってしまう美和。

{うそ!?}

{すごく似てる!}

その男は明らかに美和の父親であったが、まだ幼いうちに父親と離れて暮らした美和にはその確証が持てなかった。

美和はその男性を見た途端にフラッシュバック現象に襲われてしまい、

慌ててその場から逃げ去ってゆくのですが、

運が悪いことにちょうどそこで仕事中の元カレ・翔吾と遭遇してしまい、

彼から優しく声をかけられたことで、つい翔吾に助けを求めるような態度をとってしまうのです(汗)

なぜなら…美和に声をかけてきた翔吾が差し出したその手は、発達障害を抱える夫の優斗とは違い、

すごく温かくて頼りがいのある男性に思えてしまったのです。

頼りなさすぎる夫をフォローし続けてきた美和にとって、

そんな翔吾の態度に思わず心が流されてしまったのです(汗)

ただ…もちろん翔吾のそんな優しさは演技である。

それなのに、美和はこのあと、自分をさらに地獄へ突き落す扉を自ら開いてしまうのです。

これまでずっとブロックしていた翔吾の着信拒否設定を解除してしまったのだ!

自殺未遂をした斉木が入院する病院へ向かった所長は、

斉木の母親に頼んで意識を回復した斉木と対面することになったのだが…

26話:遠慮なんてない

二人きりで斉木と話をすることになった所長は、

普通の人が簡単にできることを、自分はまったくできないと苦しい胸の内を告白する斉木に対して、

絶対にしてはいけない通り一辺倒な励まし方をして、

斉木を再び半狂乱にさせ、悲しみのどん底に突き落としてしまいます。

そんな中、自分は斉木に比べたら全然普通なんだと自信を持ち始めた優斗は、

今のところ仕事でミスをしていない自分に酔っている状態だった。

{僕は大丈夫だ♪}

その日のお昼休憩で、たまたま同僚の事務員の女性と同じテーブルで食事をしていた際、

優斗に例の悪いクセが飛び出してしまうのです。

まったく相手の気持ちを考えないで発言してしまう、発達障害を患う者特有の自分本位な会話だ(汗)

親切にまだ勤めて日の浅い優斗へ話しかけてくれたその事務員さんとの会話で、

彼女のデリケートでプライベートな部分にズカズカと踏み込み、

まったく遠慮なんてない物言いで自分だけ気分よく話しているという最悪なパターン!

その結果…

昼休憩が終わったあと、優斗と話をした事務員は、かなり”モヤモヤ”した状態で仕事に戻った。

午後からの業務に入ってからも、優斗はまったく空気を読まない発言をして、

職場の雰囲気をぶち壊しにしてしまうのです。

よって…彼は今回の職場でも順調に評価を下げまくっていた。

一方、美和から悩みを打ち明けられて、至福の喜びに浸っていた真珠は、

仕事帰りに、カフェでマルチ商法の罠にハメられそうになっている職場の同僚を目撃する…

27話:どう生きれば

トーク力に手練れた二人の女性から言葉巧みにマルチ商法の勧誘を受けている真珠の同僚・大杉。

まさに落とされる寸前だ。

真珠はほとんど彼女と会話した記憶はなかったが、

大杉に関しては、先日自分が発達障害であることを上司に告白して、

それを仕事ができない言い訳と受け取られてしまい、

そのことを苦にして会社に出勤していないことを他の同僚たちから聞いていた。

恐らくはそんな落ち込んでいる彼女にうまく取り入ったマルチ商法の女二人が、

大杉のことを地獄へ引きずり込もうとしている時だろう。

一目見てそいう状況だと気づいた真珠は、大杉とは何の接点もなかったが、

持ち前の対応スキルを発揮して見事にマルチ商法の女たちを退散させてしまうのです。

だが問題はその後だ。

自ら大杉のピンチを救ったにもかかわらす、真珠は目の前でポカンとしている大杉に向かって、

「バカじゃないの?」

と…一喝し、その後も発達障害を抱えて生きる辛さを涙ながらに語る大杉に対し、

「お前の主張は全部甘えと言い訳だ」

と…バッサリと切り捨てて店を去ってゆくのです。

この時に真珠が大杉に言い放ったセリフは、とてもキツイ言い方ではあるが、すべて的を得た正論だった。

真珠に自身の甘えた考えを一喝された大杉は再び大きく落ち込むのだった…。

 

斉木の入院先で人生に絶望した彼から、

「自分みたいな人間は、どう生きればいいんですか?」

と…涙ながらに問いかけられた所長は、何も答えることができず、

深刻な表情を浮かべたまま会社へと戻って行った。

無力感にさいなまれていたのです。

会社ではもう一人の厄介な社員・優斗がまたまた空気を全く読まない発言を繰り出し、

周りにいる社員たちを思いっきりドン引きにさせていたのです(汗)

こいつもそろそろヤバい!

28話:デフォルト

優斗のグレーゾーンが完全に社内の人間たちに認知されてしまいました。

当然のことながら本人は同僚たちとの会話が全く成り立っていないことに気づいておらず、

それよりもこの会社には自分よりも劣っている斉木がいて助かると優越感に浸っているくらいだ。

自分自身の足元が完全にぐらついていることも知らずに…

さらに…優斗がそんな的外れな優越感に浸っているそばでは、

彼と同じ職場で働いている女性事務員たちが戦々恐々としていました。

なんたって事務の人間の中に二人目の斉木を発見してしまったわけですから!

会話の中で事務員の女性の一人がもう一人に伝えます。

「これからは上川さんと話が通じないことをデフォルトとして考えなければいけない!」と…

彼女たちはまったく仕事で意思の疎通ができない優斗とこれから仕事をしていかなければならない大変さを共有することになるのだ。

話が通じないことがデフォルトの優斗とこれから一緒に仕事をする大変さを想像したら頭が痛くなる同僚たちでした。

 

夫が会社でそんな状況になっていることは全く知らない美和は、

ちょうどその頃、義母から浮気を疑われるような電話を受けていました。

彼女は翔吾とショッピングモールに二人きりでいたところを、

たまたま買い物に来ていた義姉の沙希(さき)に目撃されていたのです。

とっさに義母へウソをついてごまかした美和だったが、恐らく事態はこのままでは収まらないだろう…

29話:そっちが悪い

優斗の実家では、美和の話でまだ盛り上がっている沙希と義母の姿があった。

あくまでも美和の不倫を疑う沙希と、あっけらかんと大丈夫だろうと美和を庇う義母、

そのうち二人の話題は美和の父親のことになり、そこから訳の分からない妄想ゾーンに突入して、

美和が発達障害を患っているのでは?というありえない方向へと進んでゆく。

「それはお前らの身内だ!」

と…突っ込む者がいないカオス状態に!

 

ついに発達障害の片鱗を同僚たちの前で晒してしまった優斗は、

この日、とうとう仕事中に大きなミスをやらかしてしまう。

夕方の忙しい最中に電話が鳴って優斗がしかたなく電話に出ざる負えなくなったのです。

この時、他のことに気を取られていた彼は、電話相手の要件をまったく聞くことができずに通話を終えてしまった。

その結果…あとから電話の内容を聞いてきた同僚に対して、

「そっちが悪い!」

と…理不尽な逆ギレをした上に、一方的に会社を辞めると叫んでそのまま職場を放棄して立ち去ってしまったのです(汗)

同じことの繰り返し。

その後…少し冷静さを取り戻した優斗は、なぜ翔吾が美和のことでよく自分に話しかけてきたのかの理由に気づきます。

 

以前、美和の女子友・真珠から忠告されたあのセリフが脳裏に駆け巡る。

小野沢翔吾が美和の元カレだったんだ…

30話:嘘

自宅にいる美和に電話をかけて、

「小野沢と付き合っているのか?」と激しい口調で問い詰める優斗。

明らかにいつもと様子が違う優斗にどう翔悟とのことを説明すればいいのか分からない美和。

それでなくともブチ切れて仕事先を飛び出してきた優斗は興奮状態の中にある。

そこへ美和の口ごもった態度が優斗の導火線に火をつけてしまったのです!

美和の態度に浮気を確信した優斗は、発狂してなんとか釈明しようとする美和の言葉がまったく耳に入らない。

グレーゾーンの発動中だ!

美和に切れまくった優斗は、実家に行くと言い捨てて美和との電話を一方的に切りました。

すると…美和はあまりのショックで呼吸困難の発作を起こします。

そこへ今夜やって来ることになっていた真珠が現れて美和の異変に気付きますが、

すでに美和は意識を失っていて…。

 

最悪な状態で実家に帰った優斗は、

これまた最悪のタイミングで美和が浮気をしているかもしれないと盛り上がっている姉と母親の会話を聞き、

「浮気してんだよ…美和」

と…思わず口に出してしまう。

 

ついさっき美和は優斗の母親に”嘘”をついたばかりだ。

やってしまった。

このままでは美和が本当に浮気をしていたと勘違いされてしまう(汗)

もう…なにもかも無茶苦茶だ!

31話:消えたい

優斗の実家では興奮した優斗の一方的な主張を聞いて、

すでに美和の”浮気説”が家族の共通認識となっていた(汗)

さらに…これまで良くも悪くも美和のことを気にかけていた優斗の母親が、

ここで一気に美和のことは愚か、美和の家族事態に怒りの矛先を向けてゆくのです。

 

危ないところを真珠に助けられ、病院で意識を取り戻した美和は、

またもや話してはいけない人物にすべてを打ち明けてしまう。

もちろん美和が不幸でいることに至福の喜びを感じる真珠は、

美和の絶望的な状況をちゃっかりとDV翔悟に報告して彼を喜ばせます。

その頃…優斗の実家では美和の不貞行為への話題で家族が一致団結し、

美和の窮地を知った翔悟は、今が絶好のチャンスだと色めき立っていた。

とうとう八方塞がりな状態に追い込まれてしまった美和は、

あまりの苦しさに”消えたい…”と泣き崩れてしまう。

32話:知らないくせに

美和が運び込まれた病院で、真珠がバッタリ遭遇したのは、

以前、マルチ商法の餌食になりかけていたところを助けた同僚の大杉でした。

彼女はあの時に真珠から言われたキツイ言葉を苦にして自殺に及んだのです(汗)

だが…未遂に終わった。

「なんにも知らないくせに!」

そう叫びながら大杉は真珠を見たとたんに襲いかかってきました!

理不尽な八つ当たりをされて改めて他人に関わるとろくなことがないと悟る真珠だった。

 

優斗の実家では父親が会社から帰宅して一家全員で外食に出かけます。

そこでは相変わらず優斗の発達障害っぷりが出て周りに迷惑をかけまくりだ…(汗)

そんな中、優斗がたった二日で仕事を辞めたことも判明し、美和との生活を心配する父親。

すると…そこで母親が言った美和に関する言葉に父は驚愕する!

えっ!?

何を言ってるんだお前たち?

ついにたまりかねた父親は禁断ワードを口に出した!

うわ~言っちゃった(汗)

33話:思い出

「発達障害は優斗の方だろう?」

美和のことを発達障害だと中傷する家族に対して、ついに父親が口にした禁断のセリフだ。

すると…優斗の母親と姉はもちろん父親にありえないと猛抗議するし、

名指しされた優斗も同じくらいの熱量で自分は正常だと父に訴えた。

母親も姉も本当に優斗が発達障害だと思っていないようだ。

でもこの日の父親はこれで引き下がらなかった。

やがて彼は初めて優斗のことを発達障害だと疑うきっかけになった日の出来事を語り出しました。

それは優斗が小学生の頃に起きた父が今でも忘れられないショッキングな思い出の出来事でした。

父親の話を聞いた母は明らかに動揺した態度を見せた後、ヒステリックに怒りだした。

しかし…父はそれでも冷静な口調でこう言ったのです。

「優斗は昔から極端に集中することが苦手だった…!」

これが…優斗の家族の間で初めて彼が発達障害ではないかと話題になった瞬間でした!

 

このあと優斗は家族の前で逆上しちゃいます…(汗)

34話:耐えられない

真珠から連絡を受けた翔悟が最高のタイミングで美和の病室にやってきました。

この機会に彼は優斗から美和を奪い取ろうと考えているのです。

優斗が会社でトラブルを起こしてそのまま逃亡したことを美和に話し、

そんなクズ夫を相手に苦しんでいる美和を見てるのが”耐えられない”などと心にもない言葉を口にすると、

いかにもホワイトナイトを気取った甘いセリフを連発して美和との復縁を申し出たのです。

{えっ…!?}

ほんの一瞬だけ、人が変わったように優しくなった翔悟にグラつきかけたものの、

美和はきっぱりと翔悟との復縁を断りました。

 

てっきり自分になびいてくると思っていた翔悟は、逆上して以前のDV男に逆戻りです(汗)

この時は病室だったために、おとなしくその場から引き下がった翔悟ですが、

むしろ本性を晒したことで余計に美和への執着心に火が付いた翔悟がいたのです。

35話:迷惑

真珠に付き添ってもらって病院から自宅に帰って来た美和が、

自宅に置き忘れていたスマホの着信を確認すると、怒りモードな姑の留守電は入っていたが、

肝心の優斗からは一本も連絡がなかった(汗)

そんな中、真珠がまたなにか面白いモノが見つからないかと美和の家を物色していると、

自分の大事なUSBメモリーが無くなっていることに気づきます(汗)

そのUSBには、美和を主人公にして真珠が書きためている小説のネタが保存されており、

全てが実名で書いているもので、もし美和の知り合いにでも見られたら厄介なことになる。

 

実際は真珠が思っている以上にヤバい人物の手に拾われていたのです(汗)

その人物とは、病院で真珠に襲い掛かって来た同僚の大杉だ。

もはや家族からも「迷惑だ!」と見捨てられた状態にある大杉が、

真珠の持ち物だと知ったうえでUSBを拾って懐に忍ばせたのです。

恐らくここから大杉による真珠への復讐劇が始まって行く予感がする(汗)

あと…家出中の優斗にも新たな展開が…!

36話:関わるな

真珠から何度も着信があったことに気づいた優斗は、

さすがに美和の身に何かあったのかと気になって家に帰ろうとしました。

そこに最悪なタイミングで翔悟が現れるのです。

もはや優斗に美和との関係性を隠し立てする必要のなくなった彼は、

本来の凶暴な性格を前面に出して優斗に暴言を吐きまくり、

その挙句に「美和は俺のものだ」と、悪びれもせずに言い放ったのです。

えっ…!?

これまで自分に親切だった翔悟のあまりな変貌っぷりに驚いて言葉が出ない優斗。

そんな彼に翔悟はなおも激しい言葉で優斗を罵倒しまくり、

最後には、「もうお前は美和に関わるな!」という捨て台詞を吐いて立ち去ってゆくのです。

これでもう完全にメンタルがやられた優斗は家にも帰ることができなくなりました。

翔悟の思惑通りに事が運んでしまった形だ。

その日、結局家には帰らずに公園で一夜を明かした優斗は、そこで意外な人物と再会する…

37話:共感できない

公園のベンチで途方に暮れていた優斗に声をかけてきたのは、

優斗が以前働いていた会社の先輩・白川だった。

自閉症の息子がいることで誰よりも優斗に寄り添おうとしてくれた親切な元先輩だ。

変な時間に公園でボーっとしている優斗を気にかけてくれたわけです。

それなのに優斗はまたもやそんな白井に不躾で意味不明な質問を投げかけたり、

白井が自閉症の息子へ注ぐ愛情の尊さに”共感できない”とバッサリ言いすてたりと、

まったくもって他人を気遣う言動が見られないのです(汗)

やがて…白井と別れた優斗はまた行く当てもなく街をさまよっていると、

今度は行方不明になった優斗を心配して探し回っていた美和が彼を見つけた。

「やっと会えた」

今にも泣きだしそうな表情の美和が優斗にそう言った。

ホントに彼はどうしようもないグレーな夫だ。

38話:認めない

なんとかイイ感じになって自宅まで帰って来た美和と優斗でしたが、

すんなりと夫婦もと通りというわけにはいきませんでした。

優斗がどのように美和と話し合えばいいのか頭を整理できなくてふて寝してしまったのです(汗)

夫が起きるのを待っている美和の携帯には翔悟から何度も電話がかかってくる始末で、

美和は翔悟のアドレスをブロックしてひたすら優斗を待っていた。

 

夫から優斗は発達障害だと言われた優斗の母親はどうしてもそれが納得できなかった。

{私はそんなの認めない!}

優斗本人から夫婦の事に口を出すなと言われたので息子への連絡をためらっていました。

 

長い睡眠から目覚めた優斗はまたもや美和を絶望させる行動に出てしまったのです(汗)

さすがの美和もこれ以上優斗と夫婦でいれる自信がなくなるほどヤバい振る舞いだったのです。

39話:変わる

あれだけの騒動があったにも関わらず、まるで何事もなかったかのように、

いつものノー天気なおバカ夫に戻っている優斗。

えっ…どうしてそんなふざけた態度がとれるの…!?

この数日間における美和の葛藤と苦悩の時間は一体なんだったのか?

まったく美和の気持ちも言葉も夫に通じない絶望感。

これまで何度味わってきただろう。

どれだけ美和が言葉を尽くして優斗に理解と協力を求めようとも、

グレーゾーンな夫の心にはまったく響かないのです。

さすがに今回こそ美和は心の底からそのことを思い知ったのです。

 

この件をきっかけに美和の優斗に対する接し方が大きく変わる!

もうグレーだからと気遣ってもうすぐ父親になる優斗に甘い態度をとっていられる余裕はない。

次の瞬間…美和の怒号が部屋中に響いた。

「いいかげんにしなさい…!!」

ついに美和が覚醒した…!?

40話:働きたくない

優斗に対する接し方を厳しく改めた美和は、妥協せずに言うべき事をハッキリ伝えることにしました。

そんな美和の気迫に押された優斗は彼女の言い分に従うしかなかった。

なにせ全て美和が言ってることが正しいからだ。

そんな妻の気持ちを汲んでなんとか気持ちを入れ替えて新しい仕事を探そうと動き出す優斗ですが、

職探しは難航してなかなかコレという仕事が見つからない(汗)

{働きたくない!}

優斗の中でそんな感情がふつふつ湧き上がってくる。

なんか楽してお金が稼げる方法はないだろうか?

いつもの自堕落で楽観的な優斗のダメな部分が顔を出してきた。

こいつはもう夫として父親としてその資格がないのかもしれない(汗)

いや…絶対にない。

そんな中、自宅で家事をしていた美和は新聞で”発達障害”をテーマにした小説が話題になっていることを知り、

TVでその本の解説をしている番組を見て衝撃を受けるのです!

なんと…その小説の内容がまるっきり美和の半生が描かれたもので…

41話:泥棒

大杉が小説投稿サイトにアップした真珠の実名をもとに描かれた小説は、

主人公となっている美和はおろか美和に関係するたくさんの自分たちの目に止まった!

これはかなりまずい!

何と言っても真珠はすべて真実の物語を実名で書いていたし、大杉はそのことを知らない(汗)

今のままでも立派な名誉棄損に当たるし、もし書籍化などされてしまうと美和たちにとんでもな被害を与えてしまうことになるのだ。

真珠は怒りに任せて作品を盗んだ投稿者のアカウントへ「泥棒!」というコメントと共に、

盗んだUSBを返すようメールで訴えかけますがまったく埒があきません。

すでに真珠の小説は美和にも読まれており、優斗の母親や美和の母親、

それに絶対に知られてはいけない美和の父親にまで知れ渡ってしまった。

{一体なにが起こっているというの?}

美和は自分のことが実名で描かれた生々しい小説を読んで頭が錯乱する。

これはとんでもない事になってきました(汗)

大杉が真珠への嫌がらせのつもりで泥棒した代物は、多くの人の人生を破滅に追い込むレベルで危険な爆弾なのです。

でも…今や話題の小説家気取りの大杉は、まさかそんな大事になっていることなど知る由もなく・・・

42話:カナリヤ

真珠の小説を盗作した犯人は、金糸雀(カナリヤ)というペンネームを使って、

有名な小説投稿サイトに真珠の作品をそのまま投稿していました。

真珠は必死でその”カナリヤ”という人物がどこの誰なのか推理し始め、

やがてUSBを拾った人物がつい最近まで真珠の会社で働いていて退職した大杉佳那だと突き止めたのです!

 

名指しで自分たちのことをモデルにした小説が話題になって混乱の中にいた美和は、

その事を優斗に伝えるのですが、彼がまさかの大喜び(汗)

「すげーじゃん♪俺たち有名人じゃん♪」

こんな時でもやはりグレーはグレーでしかない優斗。

ことの重大さがまったく分かっていない(汗)

彼はその小説に書かれた内容がどんなものかも確かめず、

自分たちをモデルにした小説がドラマ化でもされたら大金が転がり込むかもしれないと期待している。

ホントにコイツは救いようのないおバカだ!

 

そんな発達障害の優斗でも美和がここまで気づかないことを指摘したのです。

「小説書いたのって辻原(真珠)さんじゃないの?」

これに関しては見事に大当たりなのです!

 

美和は自分たちの事が小説にされて犯人を捜すどころではない心境であり、

真珠のことを疑ってみる心の余裕さえなかった。

その結果…情緒不安定に陥った彼女は、優斗にある決断を伝えました…

43話:排除

ついにカナリヤこと大杉佳那にたどり着いた真珠が、

編集部の人間を装ったDMを送って大杉との直電に成功ししました。

最初こそすっとぼけていた大杉でしたが、

真珠の巧妙な挑発に乗ってカナリヤが大杉であることを認めるのですが、

拾ったUSBの返還を拒んだ上に、小説の投稿も辞めるつもりはないようで、

真珠は大杉が盗作した小説の人物が全て実名で書いてあることを伝えて、

そのうち大変なことになると大杉を脅したのです。

全く予想していなかった事態に目の前が真っ暗になった大杉は、

絶望して真珠に”自殺”をほのめかします。

それでも真珠はまったく意に介さず大杉を責め立てる。

だがすでに死を決意した大杉の耳にはもう真珠の言葉は何も届かない(汗)

真珠との電話を終えた大杉は小説をラストまで仕上げて投稿しました。

 

世の中から自分を”排除”するためにある場所へと向かったのです。

44話:不快

電車に身を投じたと思わせる大杉のシーンを最後にその先は描かれていない。

よって彼女がまだこの世に生存しているかどうかは不明の状況です。

そんな中、美和から「離れて暮らそう」と言われた優斗は、

その言葉を特に深刻な意味には捉えずちょっとした帰省気分で実家に帰りました。

もちろん優斗の母親は息子夫婦に起きている大変な事態を知ろうともせず、

いつものように優斗を甘やかすばかりだ(汗)

 

なかなか美和を自分のモノにできないでもどかしい日々を過ごしていた翔悟。

ある日、彼が勤める配送センターに、入院していた発達障害のドライバー・斉木が事務員として復職してきました。

スタッフの皆が斉木の復職を温かく迎え入れて盛り上がる中で、

翔悟は一人だけ”不快”な気持ちでその光景を眺めていました。

これみよがしな美談がなによりもキライな翔悟であり、

彼はこのあと信じられない不幸に見舞われます!

45話:ワガママ

翔悟が過去に付き合っていた女性からナイフで刺された(汗)

結果…命には命に別状はなく、彼を刺した犯人の女性はすぐに”自首”をしてきて、

彼を殺そうとした動機も全て警察に洗いざらい話したようで、

後から警察が翔悟の病室にやって来て、その動機を翔悟に説明しました。

どうやら翔悟は美和の時と同じように、その女性にも”DV”を働いていたのです。

 

優斗と別居して一人で生活するようになった美和は、

彼にイライラさせられる心配もなくなって穏やかな日常を送っていたのですが、

一緒にいると辛くなることは分かっているのに、優斗のことが恋しくなっている自分に気づきます。

そんな自分のことを”ワガママ”だと自嘲する美和。

 

同じ頃…実家ではまるで子供帰りしたかのように実家で自堕落な生活を過ごしている優斗がいました。

そんな優斗の様子を見た父親は、この期に及んでも息子を甘やかす母親を叱りますが、

母親は涙ながらに優斗への思いを切々と語り出すのです。

 

そんな母親の思いもまた、すごく自分よがりでワガママなものでした…

46話:お客様

どんなにダメな息子であろうと、無条件な愛情で守ってくれる両親の思いに応えようと、

この日…優斗は勢いでハローワーク”にやって来ました。

まずは仕事を探そうと自分を奮い立たせてやっては来たものの、

いろいろと施設内での手続きがややこしそうで少し怖気づきそうになる(汗)

なんとか回りの人たちを観察しながら、

それに習って煩わしいミッションを自分なりにクリアしていきます。

初めてやってきたハローワークは職探ししている人々と、

施設の職員とが殺伐とした雰囲気でやり取りをしていました。

そんな光景を見た優斗は、

{俺たちはお客様なんだから舐められないようにしないと!}

と…相変わらず見当違いな考えに突っ走ってまた何かヘマをやらかしそうな雰囲気だ(汗)

 

そんな優斗をどうしても見捨てることができない美和は、

心配して美和のもとを訪ねて来てくれた母親と家の近くにある公園でばったり遭遇します。

母親の姿をみて思わず安心の涙を流してしまう美和。

それから彼女は母親にこれまでの経緯を洗いざらい話し、

母親から気持ち前向きになるありがたい”アドバイス”をもらい…

47話:苛立ち

母親と別れて自宅に戻って来た美和を待っていたのは義母だった!

すぐ後から義父も現れたものの、そこに優斗の姿はなくガッカリする美和。

明らかに美和に敵意の目を向けている義母とそうではない義父を自宅へ招きます。

{一体なにを言われるのだろう…?}

重い足取り。

 

ハローワークではいつもの調子で自分勝手な発言を連発して、担当した職員を困らせる優斗がいました。

およそ職探しに困っている人間とは思えない傲慢な態度で、

身の丈に合わない好条件な仕事を要求するた優斗に職員も呆れていましたが、

優斗は逆に自分の希望がまったく担当者に受け入れられなくて”苛立ち”を募らせるばかりで、

やがては自分からその場を離れてしまうのです!

もちろんのことハローワークの職員は何一つ優斗に間違った対応をしていません。

全て優斗のズレすぎた感覚が引き起こした事態です。

 

実に重苦しい雰囲気の中で、美和はテーブルをはさんで義母と義父と対峙していました。

美和の説明下手にもほとほと呆れる部分もあるのですが、

明らかにグレーゾーンな義母の発言が、とにかく優斗と同じように美和の心を痛めつけるわけで…

48話:お荷物

また一方的に美和が義母から責められる空気になるのかと思われたその時、

ついにこれまで沈黙していた義父が重い口を開きました。

 

義父が息子である優斗のことをずっと”発達障害”だと疑っていた事実であり、

そのことを自分の中でどう処理してきたかも語りました。

美和にとっては初めて”理解者”が現れた瞬間だ!

義父の優斗に対する思いを聞いた美和は、ようやく自分の思いを語りました。

優斗のことがイヤになったわけではないが、

彼に対する不満な気持ちや不安が限界を超えた結果、

一人で考える時間が欲しくて別居という形を取ったと正直に告白したのです。

 

ラーメン屋で夕食を済ませた優斗は、以前勤めていた会社の女子社員・津田陽奈(つだはるな)とバッタリ遭遇します。

津田は美和と仲の良かった元同僚であり、優斗のことが原因で美和と縁を切った人物だ。

津田は相変わらずでなにも変わってない優斗に対して、

「美和のお荷物になってるんじゃないの?」

と…キツい言葉をぶつける。

津田から”お荷物”という言葉にショックを受けた優斗は…

49話:疫病神

自宅に戻った優斗は家に両親がいることを知ってまた逃走してしまいました。

母親があとを追いかけようとしましたが父親が制止し、

そのタイミングでついに美和は優斗が”発達障害”である可能性が極めて高いこと打ち明けたのです。

当然の如く驚いて言葉を失う優斗の両親。

 

息子の置かれた状況をしっかり認識する父親に対し、恐らく息子と同じく発達障害気味であろう母親は、

相変わらず無条件で優斗のことを庇い始め、挙句の果ては優斗がおかしなことになっているのは美和のせいだと言いがかりをつけ始めた末に、

これまで優斗をなんとか救おうとしてきた美和に向かって”疫病神”だと罵ったのです。

そんな緊迫した修羅場が繰り広げられている一方で、

全てのことから逃げ回っている優斗は、

またある人物と偶然に遭遇して間の抜けたことを発言して顰蹙を買ってしまいました…。

さて…その人物とは…?

50話:なんで

ひどく取り乱して美和に”暴力”を振るった義母は、義父に連れられて強制帰宅となりました。

ただ…大切な息子を悪く言われた母親の気持ちを慮った美和に義母に対する怒りはなかった。

 

今回は大杉 佳那との一件で災難続きだった真珠のメンタルが崩壊の危機に達します。

きっかけになったのは、会社の飲み会の席で、

大杉 佳那が自ら命を絶ったことを知ったからです…(汗)

咄嗟に大杉を死に追いやった”原因”は自分にあると考えた真珠は、

精神の救いを求めて美和に錯乱状態で電話をかけて大いに取り乱し、

その道すがら優斗とバッタリ遭遇した彼女がとんでもない暴言を吐きます。

「アンタはなんで生きてんの?」

あぁ~義母に続いて真珠までぶっ壊れてしまった…(汗)

どうする…美和…?

51話:これが俺なんだ

最悪なタイミングで優斗と遭遇してしまった真珠は、

大杉に対する怒りの矛先を優斗にぶつけていくのです…(汗)

これ以上ない辛辣な言葉で優斗をディスって罵りまくる真珠。

「クズでゴミでカスで見苦しいのよ…!!」

そんな真珠の容赦ない罵倒を浴びせられて優斗は衝動的に真珠の頬をはたいた!

確かに真珠から言われたことはその通りかもしれないけど、

「これが俺なんだ!」

だって仕方ないじゃないか。

号泣しながら真珠に自分の苦しみを訴える優斗。

 

そんな二人が言い争っているところへ通行人のオジサンが仲介に入ってきました。

真珠はさっさとその場から去り、まだその場で泣きじゃくっているのこと優斗を、

痴話げんかでカノジョにとっちめられた憐れなカレシだと勘違いし、

自宅がすぐそこだからお茶でも飲んでいきなと優斗に優しく声を掛けてくれて・・・

52話:壊れる

誘われるままに通りすがりに出会ったオジサンの家に上がり込んだ優斗。

すると家の中から気の良さそうな奥さんが出てきてお茶をご馳走してくれました。

世間話をするうちにこの夫婦には優斗と同じ年頃の”引きこもり生活”を送る息子がいることが分かり、

中学の時に担任教師からハッキリと、その息子は”発達障害”だと言われたようで、

予想だにしなかった夫婦からの告白に、どう対応していいのか分からなくなった優斗は、

そそくさとこの夫婦の家から退散しました。

あの夫婦の息子に比べて自分はずいぶんまともな方だと根拠のない自信を得て夜道を歩く優斗ですが、

相変わらず宛てもなくフラフラと夜の町を彷徨い続けている彼は、

もはやちゃんと物事を考えられる状況になく”壊れる”寸前のように見える。

 

美和の家にたどり着いた真珠は、これまで美和に見せたことのない素顔の自分を美和にさらけ出そうとしていた…。

53話:罅(ひび)

ついに美和の前で偽らざる自分の気持ちをさらけ出してしまった真珠ですが、

それは独りよがりな真珠の”カミングアウト”になってしまっただけで、

優斗を見捨てて自分とどこか遠くへ行こうなどという真珠の意見に美和が乗ってくるはずもなく、

これまで築いてきた美和との友情に大きな”罅(ひび)”を作ってしまった真珠でした。

今は妊娠中でもある美和は優斗と離婚する意思はなかったし、

ましてや真珠と一緒にどこかへ逃避行だなんてまったくありえないことなのですが、

さらに失ってしまった美和の信頼を取り戻そうとした真珠が口を滑らせて、

例の亡くなった大杉 佳那の書いた美和と優斗をモデルにした小説の話を持ち出したものだから、

美和に真珠が小説の原作者だということを知られてしまったのです。

これで二人の罅が入った友人関係は完全に壊れてしまいました…(汗)

真珠はこのあと、美和からやんわりと笑顔で”絶交”を告げられてしまいます…。

54話:リセット

真珠が美和から穏やかに絶縁を告げられたタイミングで優斗が家に帰ってきてしまい、

咄嗟に怒りの矛先が優斗に向かった真珠の危険な行動を、

機転を働かせた美和がギリギリのところで大惨事を防ぐという一幕があります。

このあと完全に自分を必要としなくなった美和に深い喪失感を覚える真珠。

一方…しれ~っと家に帰って来た優斗をごく自然に迎え入れた美和は、

優斗に実家へ連絡を入れさせたあと、具合が悪い演技をしている優斗にお粥を作って食事をとらせます。

色んなことがありすぎて気持ちを”リセット”するしかない心境に追い込まれた美和は、

すべての不満や苦しみ悲しみを飲み込んだ上で、

すっかり上機嫌で食事をしている優斗に対してあくまでも冷静に、でも真剣な表情であるたった一つのことを約束してもらうのです。

その約束とは…?

55話:この先も

嫌なことから逃げないと約束した優斗は、新たに就職先を見つけて働き始めました。

美和との約束で、色んなことから逃げないと誓った優斗は、相変わらずのグレーゾーンな行動を連発して美和に迷惑をかけつつも、

なんとか仕事からも美和からも逃げることなく平穏な日々を過ごしてきました。

しかし…そんな生活が数か月続いた頃、優斗に良くない兆候が表れ始めます…。

優斗は以前にも見られたように、子供返りしたかのようにゲームに没頭し、美和が注意すると逆ギレして癇癪を起しました。

ああ…また同じことの繰り返しが続いていきます。

優斗と一緒に暮らしていけば、この先もきっと自分はグレーゾーンな夫の無自覚な行動に苦しめられるに違いない。

そんな美和の不安げな表情をラストに本作の第1章は完結します…。

56話:誕生

第2章の始まりは、悪夢の中で出産を終える美和のシーンから始まります。

出産の日、優斗をはじめ、義母と義父も病院へ駆け付けてくれたのはいいのですが、相変わらずグレーゾーンな態度の優斗と母親が、お産を終えたばかりの美和を不安にさせます。

特に美和を心配させたのは、少し前まであれほど美和に対して敵意をむき出しにしていた義母が、まるで何もなかったかのように接してくることでした。

このことからも、優斗は母親のグレーな遺伝子を受け継いでいることが分かる。

美和としては、義母との関係がリセットされていることにホッとしつつも、大いなる不安を抱いていました。

お産でまだ体が本調子に戻っていない中、心配ごとが積み上がっている状況で、最愛の息子の誕生を喜んでばかりもいられない気苦労の多すぎる美和です。

さらに…今後は優斗の姉家族も今後何かと美和に関わってきそうで、厄介ごとも増えそうな予感がします…。

57話:影響

出産後、母子同室で過ごすようになった美和の疲労は限界に達していました。

愛しい我が子はほとんどの時間泣き続け、休む暇すら与えてもらえない時間が続きます。

さらにそこへ毎日のように押しかけてくる義母の訪問が、彼女の疲労にさらなる拍車をかけていました。

義母は、美和の体調や心の状態を気遣うことなく、ただ自分の言いたいことを言って満足し、帰っていくのです。

そんな義母の行動は、美和にとって「お見舞い」どころか「大きな負担」となり、心身共に追い詰められていきます。

美和は義母に悪気がないことを理解しているため、余計に何も言えず、ただじわじわと精神を削られていくのです。

一方で夫の優斗は、出産当日以降一度も美和と赤ちゃんに会いに来ていません。

美和は、彼が転職後のストレスで再び追い詰められているのではと心配していました。

しかし、実際はそうではなく、優斗は会社の先輩から悪影響を受け、家でただゲームに没頭する無責任な日々を送っていたのです。

父親としての自覚も持たず、現実から目を背ける優斗。彼の行動を見ても、母親は何も咎めることなく、グレーの息子を甘やかし続けています。

そんな中、ついに美和が退院することとなって…


 

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感想まとめ

この作品は、カワイイ絵柄で軽やかに描かれたコミックですが、

「内容はかなりハードで重いテーマのヒューマン・ストーリーです(汗)」

サイト主のまるしーも普段の生活で夫のだらしなさにイラ立つ機会はたくさんありますが、

本作に登場する優斗と比較したら比べ物にならないくらい正常でした。

だから…主人公・美和が感じた夫に対する違和感イラつきの感情はすごく理解できます。

正直、まるしーが美羽の立場だったら早々に音を上げているレベルだと思う。

現時点では夫の優斗が『発達障害』であるという確証はなく、

あくまでもグレーな状態ですが、1話の後半で見せた優斗の発したあるセリフで、

本人も薄々は自分の欠陥に気づいているような気がしました。

もし優斗が本当に『発達障害』を患っているのならば、

一日も早く病院でちゃんとした治療を受けるべきなんだけど、

「そこがまたすごくデリケートで難しい問題なんだろうな~」

だって、彼は結婚までしたりっぱな成人男性であり、これまでもなんとか社会の一員として生活してきたわけだし、

大人としてのプライドもあるだろう!

それに、

まるしーから言わせてもらうと、優斗に関する問題で一番の黒幕は彼の両親だと思う。

優斗の両親は彼の障害に絶対気づいていたはずなんです。

我が子なんだから…

なのに・・・

「そんな大切な事実を妻である美和に伝えなかった!」

信用ならない両親だ!

まぁ~とにかく、

今後の展開がすごく気になる人間ドラマを見つけましたよ♪

【追記1】

16話を読んでこれまで被害者的立場の人間として見ていた美和にも大きな問題があると思った。

”夫がグレーゾーン”というタイトルだけど、サイト主のまるしーからすると、

「もはやこの夫婦自体がグレーゾーンだ!」

美和のやってることがとにかくバカすぎてさすがにもう呆れてしまう(汗)

なので…この先を読むことがだんだん辛くなってきました・・・

【追記2】

29話を読んでこの作品の真骨頂を見たような気がします。

ここまでカオス状態が描かれるとさすがに面白すぎて笑ってしまいます。

一体どこまでこの異常で複雑に歪んだ人間関係が広がってゆくのか…?

本当に目が離せない!

【追記3】

30話を読んで…

ここまで不幸が続くとさすがに笑えなくなってきた(汗)

「ものすごい展開だ!」

とにかく優斗の母親と姉がウザすぎる。

腹が立ってしょうがない。

美和の事もイラつくけどさすがに可哀そうだ。

【追記4】

32話でついに優斗のお父さんが発達障害だらけの家族に言っちゃいましたね(汗)

おかしいのはお前らだよってことを!

恐らくあの母親は烈火のごとくお父さんにキレるんだろうな~

でも…今さらそれを口に出すならなぜもっと早く美和のために言ってやらなかったんんだ。

「知ってたくせに!」

【追記5】

これは凄いことになった!

真珠がずっと美和の親友面してそばにいたのは、彼女の人生を小説にするためだったんだ!

凄い文才だと読んだ人たちが言ってるけど、実に残念なデビューになってしまいました(汗)

これもある種の”因果応報”なんだろうな…。

【追記6】

48話で、優斗の父親がようやく自分の息子が”発達障害”に近い存在だという事を口に出した。

もっと早くその認識を美和と共有してあげていたらここまでの事態に至らなかったと思うと、

遅きに失した感があります。

この父親は一見すると穏やかで優しい人物に見えるが、

サイト主のまるしーからすれば、ただの無責任で責任感の乏しい無能な父親としか思えない。

優斗が明らかにおかしい事を認識していたくせに、全てを美和に押し付けた結果が今にある。

その挙句にあの発言だなんて、

「ホント最低だ!」

【追記7】

第55話で第1章が完結だそうです。

もはや美和にとって不幸な未来しか想像できない第1章の幕引きでした…。

きっとこれからも優斗はグレーゾーンのまま何ひとつ変わらないだろうし、義母も変わらない。

唯一美和が頼れるのは義父の存在なんだろうけど、あの義母と結婚して今まで普通に暮らしてきているくらいだから、

最後の最後には義父もあてにならないと思うし、今までだってそうだった…。

別れる…という選択は美和にはないのかもしれないけど、まるしー的には優斗なんかと夫婦でいるより、

美和のことを純粋に愛してくれていた真珠と人生を共にした方が幸せになれるような気がするのですが…。

【追記8】

第57話を読んで…

やっぱりあの時に別れられなかったのが美和にとって運の尽きです…(汗)

こんなに絶望しかない未来が見えているのに、私は何故かその結末を見届けずにはいられません。

まるでホラー映画の続編を待ちわびる気持ちで、この絶望しかない家族の物語を追い続けるのです…。

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