伯爵家の令嬢なのになぜか不幸のどん底にいたヒロインのキャスライト!
ある日、そんな彼女に人生逆転のチャンスが巡ってくる。
ただ…それは、悪名高き”ケガレ公爵”との前代未聞な身代わり結婚でした。
著者:廻 / グルナ編集部
『虐げられ令嬢とケガレ公爵~そのケガレ、払ってみせます!~』
1話の解説と感想です♪
家族から虐げられている伯爵令嬢と、世の中から嫌われているケガレ公爵の、
愛のいない身代わり婚からスタートするファンタジー・ラブストーリー♪
ユーモアとシリアスを兼ね備えた鉄壁のエンタメストーリー構成が冴えわたる!
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虐げられ令嬢とケガレ公爵【ネタバレ1話】前代未聞の身代わり婚!
前代未聞の身代わり婚
主人公のオブリュース・キャスライトは、伯爵家の長女として生まれた生粋の伯爵家の長女です。
なのに…幼いころより、その容姿が醜いと両親から忌み嫌われており、
なぜか妹のチェリアリアだけが、両親から溺愛されるという不運な悲劇に見舞われていました。
さらに…
酷いことにこの家族の中でキャスライトは、まるで奴隷のような扱いを受けてきたのです。
いわばあの”シンデレラ”みたいな感じです!
ろくな食事も与えられず、四六時中家の下働きばかりをさせられる毎日に、
もはやキャスライトの幸せな未来は絶望的だったのですが、
そんな恐ろしく悪辣な環境においても、彼女は特に精神を崩壊させることもなく、
友愛に溢れた心根の優しい女性に成長していました。
なぜそこまで優しい女性でいられるのかは不思議でしかない!
それに比べて、キャスライトを取り巻くオブリュース家の人間たちは、強欲でいて無教養、
簡単に言うと、とんでもないゲス野郎どもである(汗)
しかも…
無能すぎる父親の放漫経営が、今にもオブリュース家を破産の危機に陥れ、
一家の台所事情は火の車と化していたのです!
そんなある日のことでした。
その馬鹿で無能なキャスライトの父親は、金に目がくらんだ末に、
ある縁談話を勝手に受け入れてきたのです。
最初は嫁に出すのを妹のチェリアリアと考えていた父親でしたが、
妹は縁談の相手が、額に醜いアザがある悪名高き”ケガレ公爵”とあだ名されている男性だと知って、
烈火のごとく怒って父に抗議をしました。
自分はそんな汚れた男の妻になんてなりたくない!
だから…
妹は自分の身代わりとして、姉のキャスライトを嫁に差し出そうと父に進言したのです(汗)
なんて愚かな!
そもそも伯爵家よりも格上の公爵家に対して、そんな失礼な対応はありえないのですが、
常識も教養も持ち合わせていないオブリュース家の両親は、
そんなバカな妹の提案に「妙案かもしれない♪」と、妹の要望通り、
キャスライトを”ケガレ公爵”こと、ジルカシウス・デュ・グリサリオ公爵の元へ差し出すことに決めたのです。
こいつらは気がくるっているのか?
狂ってるのだろう。
信じられない暴挙に出たオブリュース家の判断でしたが、
キャスライトとしては、まさに寝耳に水である。
そんな非常識な対応が許されるはずもないのですが、
キャスライトの立場で家族からの命令に逆らうわけにもいかず、
彼女は、もしかしたら今の生活よりもましな人生を送れるかもしれないと、
ほんのかすかな未来に希望を抱いたかたちで、
いざ…前代未聞の身代わり婚をなんとか成立させるべく、
華やかなイベントや、手厚い婚礼の送り出しもなく、
おまけに嫁入り道具も一切持たされずに、
たった一人で、庶民が利用する乗合い馬車に揺られながら、
見たことも会ったこともない”ケガレ公爵”がいる屋敷へと向かったのです。
「お前は誰だ?」
サイズの合わない妹のお下がりドレスを身に着けて、
しかも…
庶民が普段の交通の足として利用する乗合馬車に揺られて門の前に現れたキャスライトに対し、
最初は不審者扱いでグリサリオ家の執事は、キャスライトの訪問に邪険な対応をしました。
当たり前だ!
そんなみすぼらしい娘を誰が伯爵令嬢だと思うのだ。
しかし…
必死で自分はジルカシウス公爵の嫁に来た”チェリアリア”だと嘘をついて、
なんとかギリギリ屋敷の中に通してもらうことに成功したキャスライトでした。
だが…
執事に連れられて屋敷の中に入ってきたキャスライトを見た”ケガレ”のジルカシウス公爵は、
開口一番に、
「お前は誰だ?」
「俺がよこせと言ったのはお前ではない!」
と…瞬殺でキャスライトが妹のチェリアリアではないことを見破ったのです。
もちろん自分が妹ではないとバレることは時間の問題だと分かっていて、
あらかじめ色んな言い訳を考えていたキャスライトだったのですが、
目の前でジルカシウス公爵の額にある特徴的なアザを見た瞬間、
全身にゾクッとする冷気が走り、思わず恐怖に身をすくめてしまったのです。
このリアクションはまずかった!
ただ…
このキャスライトの反応には理由があるのです。
昔から、彼女は人よりも鋭い”第六感”を持っており、
ジルカシウス公爵のアザが、キャスライトに何らかの強い霊気のようなものを放ったからなのであって、
決して彼のアザが気持ち悪いとか、怖いという類の理由ではなかった。
しかし・・・
そうとは知らないジルカシウス公爵は、いつものごとく自分のアザを見てキャスライトが恐怖したと受け取り、
この先のキャスライトへの事情聴取を、
最初に屋敷の外で彼女に対応した初老の執事であるカーネルに任せて、
自分は憮然とした表情を浮かべて自室に戻って行ったのです。
世間では偏屈で社交嫌いと噂されている”ケガレ公爵”の正体は、
かなりのイケメンであり、ぶっきらぼうではあるが、
実に家臣の者たちから信頼され、慕われている噂とはちょっと異なる公爵様のようでした。
そして…
このあと、カーネルによるキャスライトへの事情聴取が始まるわけです。
ここからが彼女にとって最大の正念場だ!
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1話の感想
スタートは完全に”シンデレラ”ですね(笑)
内容は全然違うけど!
どうしてヒロインがあれほど両親から虐げられているのかの理由がよくわかりませんが、
もしかするとなんか深い理由が隠されているのかもしれないです。
だって…母親はキャスライトのことを”醜い”と言って蔑んでいましたが、
実際のところ、彼女はそこそこカワイイ娘さんでしたから!
あと…キャスライトのことで気になるのが、
妹の首飾りの件といい、ジルカシウス公爵のアザを見た時のシーンといい、
明らかに彼女が何らかの”霊感”的能力が備わっていることを示唆していましたね。
「きっとキャスライトは何かしら優れた能力の持ち主なのでしょう。」
それが両親から両親から嫌われた理由だろうか…?
しかし…
その能力がとても微妙な力だから、イマイチ彼女の人生にも貢献していない(汗)
「厄介だ!」
そして…
やっぱり注目するのは、”ケガレ公爵”ことイケメンのジルカシウスさまですね♪
とりあえず家臣の人たちにすごく敬愛されていて、領地の運営もしっかり管理できている気がする。
きっと世間で噂されているような悪い公爵ではないのは確実ですね。
だからこそ嫁に来たキャスライトにとっては、めちゃめちゃラッキーな相手だったのだ♪
最高の”棚ぼた”ゲットです!
でも…
今回の政略結婚は、本来は妹がその相手なので、
これからどうやって姉のキャスライトがグリサリオ家に受け入れてもらうのか?
それが近々の課題だ。
実家と同じようにメイド的な役割でグリサリオ家に潜り込むのか?
不確実な未来はすべてこのあとのキャスライトがする釈明にかかっている。
とりあえず執事のカーネルさんは、おバカでも無能でもない出来る執事さんみたいだから、
キャスライトとしては、誠心誠意に言葉を尽くして、
自分が妹の身代わりで嫁に来たことを正直にぜんぶ打ち明けるべきだな。
というかすでに妹のチェリアリアでないことがバレているので、
「キャスライトととしては言い訳のしようがないですもんね」
あとは野となれ山となれ…しか方法はない。
見ていてちょっとイラつく部分のあるヒロインではあるけれど、
「彼女が今後どういったドン底人生からの逆転劇を見せてくれるのか?」
著者がサイト主のまるしーが大好きな廻 先生だけに、
今のところ期待しかありません。
そして…
ひとつだけ言えるのは、
「ジルカシウスさまがイケメンでカッコいいということ♪」
これは作品を読んでゆくうえですごく重要なポイントであり今後の読書ライフに関わってくる重要事項だ。
イケメンはとにかく女性からの購読意欲をそそる。
なんたってまるしーは、ロマンチストな女子ですから・・・(笑)
>>>『虐げられ令嬢とケガレ公爵』2話の解説と感想はコチラ♪
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