著者：ma2
『春雷と恋わずらい』
5話の感想と解説です♪
高熱を出して寝込んだ櫻井にろくな看病もしてやれなかったことで、
自分がいかに無力で何もできない甘やかされた人間であるかを思い知らされた華。
もちろん櫻井は華がお粥のひとつも作れないことをからかったりはしないし、
それで華に対する評価が下がるはずもないのですが、華にとってはかなり深刻な悩みとなったわけで、
そこで華が櫻井から一人のりっぱな女性として見てもらうために思いついたのは、
自分に圧倒的にたりない社会経験を積むという作戦だった。
差し当たりどうすればいいのか…？
ぱっと思いついたのは生まれて初めてアルバイトをすることだった…。
「星野グループのお嬢様が普通にアルバイトの面接にきたら、普通の店長はビビります…（汗）」
4話の解説と感想はコチラです♪
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春雷と恋わずらい【ネタバレ5話】バイトの面接に受からない！
切実な絶望
体調を崩して寝込んでしまった櫻井のために、お粥さえまともに作れなかったことと、
亡き母親と櫻井との深くて強い絆に大きく動揺して落ち込んでしまった華がいました。
思わず櫻井の前で「あたし…櫻井と結婚できない」と口走ってしまったのも、
あまりに自分が世間知らずでバカなお嬢様だと自覚したからだ。
こんな甘やかされて育った無知で未熟な自分が櫻井と結婚なんてできるはずがないと憤る華です。
櫻井との結婚を本気で考えているからこそ自分の無力さが許せないのだ。
よって…華にとっては櫻井の看病をまともにできなかった件は、しっかりと”切実な絶望”だったわけです。
だがそれはそれ、
そこは転んだらしっかりとすぐに立ち上がるポジティブシンキングな女子高生・華ちゃんは、
自身がアルバイトをすることで社会経験を積めば、おのずと大人スキルが身につくと考えたのです。
もうすぐ学校のテスト期間が始まると言うのに…（汗）
思ったことはすぐに行動へ移すタイプの華はもう止まらない。
友人の百瀬と月森からやんわり引き留められるのを振り切って意気揚々とアルバイトの面接に向かうのですが・・・
バイトの面接に受からない！
学校のテストが目前に迫っている中でアルバイトの面接に勤しむ華でしたが、
履歴書の字が汚いからなのか、ガラの悪い金髪JKだと判断されたからなのか、
まったくバイトの面接に受からない！
いくつものお店で面接を受けても不採用通知のメールが届くばかりなのです。
｛こんなバイトって決まらないものなの…（汗）｝
生まれて初めて社会の厳しい現実を知った華。
さすがの彼女もバイトは一向に決まらないわ、勉強を全くせずに挑んだテストも散々な結果に終わるわでメンタルはガタ落ち。
オマケにテスト勉強もせずにアルバイトの面接に落ちまくっていたことが櫻井に見つかってしまい、
櫻井から普通に諭された上に、華としてはものすごくショックな言葉を櫻井から言われてしまうのです。
それもすべて華の浅はかな行動が原因でそうなってしまったのだけど、
”お嬢様”という華にとっては呪いのポジションへの不満が噴出してしまいます。
今の華はうまく感情のコントロールができなくなっている。
そんなところへ櫻井から正論で問い詰められた華は、その場から逃げるしか方法はなかった。
自分でも悪いと思いながら家を飛び出して行った先で華を呼び止めたのは、久しぶりに会う華の父親でした。
ユキが運転する高級車の後部座席でしばしのあいだ父と娘のしっとりトークが展開されます。
珍しく華と櫻井がケンカ状態にあると聞いて少し驚いていた父親でしたが、
このあと…華を溺愛している父親からの助言を素直に聞きいれた華は・・・
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5話の感想まとめ
ようやく今回のお話で華のパパが完全お目見えでございます♪
実物の華パパはサイト主のまるしーが想像してた以上に若くでイケメンさんでした！
まるしーの頭の中で想像していた華パパのイメージは、
血も涙もない冷徹で仕事のことしか頭にない”ワンマン経営者”という父親像だったのですが、
実際のパパさんは、めちゃくちゃ娘に優しくて、しゃれっ気のある頭の柔らかそうなダンディさんでした。
櫻井とはまた異なるタイプのイケオジで、素敵に年を重ねた男性の匂いがプンプン♪
そこに加えて…華が櫻井とケンカした話を聞いた際のパパさんが娘にかけた言葉が実に秀逸でした。
頭ごなしに叱るわけでもなく、甘やかすわけでもなく、
さりげなく今の華にぶっ刺さる助言を絶妙な言い回しで伝えていました。
思春期の娘に対する接し方とすればパーフェクトともいえる振る舞いで、
めちゃくちゃ娘想いの賢いお父さんだと感じました♪
まるで平成初期のトレンディードラマに出てくるオシャレなダンディ・パパのようだった。
昔はこういうちょっと悪そうでカッコいいパパさん俳優がTVでたくさん活躍していたような気がする。
話が横道にそれてしまいましたが、恐らく一本気で猪突猛進な華の性格はこのパパさん譲りなのでしょう。
華パパを見て納得だ♪
ゆえにパパは華の考えていることや行動の意図が分かって適切なアドバイスができたのでしょう。
華は決して試験勉強から逃げたくてアルバイトをやろうとしたわけではない。
大好きな人が高熱を出して弱っている時に、お粥さえ作ってあげられない無知で未熟な自分が許せなかったのだ。
真剣に恋する乙女にはすごく大事なことであり深刻な落ち込みだったのです。
そこを茶化さないであげた華パパはよく分かっている。
「さすが天下の星野グループ総帥だ！」
櫻井にしても華パパにしても大人のダンディな魅力溢れる男性がすぐ近くにいると、
華からすると同じ世代の男子高校生なんぞ子供っぽすぎてまったく恋愛対象に見れないだろうな～
なので残念ながら敦の”片想い”はご愁傷さまって感じかな…（汗）
あと…ここまで『春雷と恋わずらい』を楽しみに読んできて、
著者のma2 先生による巧妙な技にハメられてるな～とひしひし感じているまるしーがいます。
どういうことかというと、1話～5話までの各ラストページ当たりでは、
なぜか櫻井と華が”ハグ状態”になる確率が高いというドキドキ演出の幕引き術。
正確に言えば4話を除くすべてのラストページで櫻井と華の体が触れ合っている状態なのです。
だからいつも次のお話では二人の恋モードが発動するのかと次の話をワクワクしながら待って、
でも…実際はいつも恋とは縁遠い展開でストーリーが続いてゆく。
こうして読者は巧みなシナリオ術を駆使したma2先生の技に翻弄されてジリジリさせられるわけです…（汗）
しかもこういったじれったい系のキュンラブストーリーは先生がもっとも得意とする分野だと思うので、
まぁ～読んでてイラキュンやジレキュンに感情が揺さぶられてヒリヒリしちゃうのです。
「もちろんいい意味でね♪」
だから新作配信の通知が来るとすぐに課金しちゃうまるしーです。
単行本が発売されるまで待てない漫画が本当の意味で面白い作品なんだ。
でも…単話読みは早く続きが読めるからいいのだけれど、
30ページ弱の1話分ではやはり満足できないのが正直なところで、
気になる作品を見つけると未だに単話読みでいくか、単行本読みでじっくり堪能するかで迷っている自分がいます。
まぁ～かれこれ四半世紀に渡って漫画オタクなので、ほとんど今は単話読みになっていますが…（笑）
あぁ…やっぱり次の6話も配信されたらすぐに読もう…♪
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