晴れてSNSによるストーカー被害者の問題解決に乗り出した葬偽人メンバーたち!
各自それぞれが自分の役割をこなしてゆく中で、
依頼者である逢坂日和の近くでずっと寄り添っていたスズメは、
被害者の逢坂に対して若干のモヤモヤを感じ始める。
しだいに明らかとなってくる犯人像と依頼者との関係性は如何に・・・
『葬偽人』
5話の解説と感想です♪
公園のベンチで話すスズメと日和に近づいてきた不審人物とは?
無事にニセ葬儀の契約を交わした葬偽人軍団が全力で依頼人の苦しみを救おうとする中、
初仕事で意気込むスズメが依頼者へのちょっとした違和感を覚え、
心の底から被害者の日和を助けたいと思っていた気持ちが、ほんの少し薄らいでしまったのです。
一体それはどういう理由からだったのか?
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葬偽人【ネタバレ5話】依頼者へのモヤモヤ!
明らかにスズメと逢坂を目指して近づいてくる不審な人物に気づいた葬偽人たちの行動は素早かった。
胸元から何かを取り出そうとしているその不審者に疾風のごとく近づいたツカサは、
わざと自分の体を相手にぶつけてその人物の行く手を遮りました。
すると…
ツカサに衝突された際にバランスを崩した不審人物は、手に持っていたモノを地面に落としました。
なんと…
それは封筒から飛び出した何枚かの1万円札だったのでです!
刃物ではなかった。
しかも…その不審人物の正体は、ハンチング棒を深くかぶった40代くらいの綺麗な女性だったのです。
{女!?}
わずかに意外な表情を見せたツカサの横をすり抜けてなおもスズメと逢坂に近づいてゆくその女性だったのですが、
すでに逢坂の座っていた席には、彼女と同じ服装をしたエリーが座っており、
逢坂がいなくなっていることに気づいた女性は、かなり戸惑った様子を見せながら踵を返していった。
こうして見事な連係プレーの末に逢坂を危険から守った葬偽人たちですが、
そこからスズメが先ほど勢いで引き受けてしまった依頼の本格的な交渉に入るのですが、
なんと…
依頼料が50万円~100万円もかかるとは思っていなかった逢坂は、そんなに貯金がないと言い出したのです。
やっぱり…エイコウたちが恐れていた通りの状況になってしまいました(汗)
だが…
ここでエイコウたちは、まだ両親にもストーカー被害に関することを相談していないという逢坂に対し、
ちゃんと今回の被害内容やその救済を依頼していることを両親に伝えて、
なんとか金銭的な部分だけでも協力を仰いでほしいと説得したのです。
すると後日、逢坂より両親から金銭面も含めて全面的な協力を得られたという連絡を受け、
本格的に今回の契約が成立することとなりました。
自身が勝手なフライングで依頼を引き受けたことで猛省していたスズメはほっと胸をなでおろしました。
トラップ
ここからいよいよSNSストーカーから被害に遭っている逢坂の問題解決へと乗り出します。
まず、仕事人のメンバーたちは逢坂をSNSストーキングしている犯人が、
彼女の行動をいちいちずっと監視しているわけではなく、
あくまでも逢坂が発SNで発信しているSNSの画像やコメントから、
さも彼女の行動を監視しているかのように思わせているだけのことに気づき、
逢坂に”トラップ”のSNS発信をさせたうえで、
スズメを逢坂の自宅へ送り込み、もう少し突っ込んだ逢坂と犯人を結びつける手がかりを見つ出そうと、
再びスズメを逢坂と接見させることにしたのです。
さらに…
逢坂にウソの情報発信をさせて犯人をおびき寄せた場所にはツカサが向かい、
彼らの拠点となるさざなみホールでは、連れ立ってやって来た逢坂の両親に対して、
エイコウとエリーが今回の依頼に関する詳しい内容を説明する役に回った。
このあと、エイコウとエリーは逢坂の両親から全面的に協力してもらうことで約束を取り付けます。
ちょうどその頃、ツカサは逢坂が発信したトラップのSNS情報につられてやって来た犯人を見つけていました。
予想した通り、その人物はこの前公園でスズメたちに近づいてきた40代くらいの女性だった。
今回は普通に年相応な服装をしてやって来たストーカーらしき女性にそっと後ろから近づいたツカサは、
「失礼ですが…」と慎重に声をかけた・・・
依頼者へのモヤモヤ
一方、
一人で依頼者である逢坂のもとへ犯人との因果関係を示すなんらかの手掛かりを探しに来たスズメは、
逢坂と数時間のあいだ一緒に過ごすうちに、
本来ならば抱くはずのない依頼者へのモヤモヤを感じてしまうのです(汗)
その原因となったのは、これほどSNSストーカーによって怖い思いをしている逢坂が、
一向に自分が運営するSNSサイトへの発信をやめないことと、自分を苦しめている犯人への興味のなさでした。
逢坂にとっては犯人が誰であろうとそこまで気にならないらしく、
ただ…自分へのSNSストーキングをやめて欲しいという思いが圧倒的に大きかった。
しかもである…
自身に危険が及ぶかもしれない状況の中、ニセの葬儀を開催することで、
自分のSNSサイトに注目が集まることを楽しみにしている節があるのです。
そんな逢坂のどこか他人事のような振る舞いに一抹の違和感を感じてしまうスズメがいたのだ。
作戦会議
その後、各自の役目を終えてさざなみホールに集結した葬偽人メンバーたちは、
持ち寄った情報をもとに問題解決への作戦会議に入ってゆきます。
そんな中、スズメは逢坂と接見して感じた心のモヤモヤを素直にメンバーたちへ報告してゆきます。
スズメの逢坂への印象を聞いて何とも言えない表情になるメンバーたちでしたが、
とにかく逢坂の両親からニセの葬式作戦を賛同してもらえたことが何よりの朗報であるとして、
今は依頼者の問題を解決することに全力で専念しようという考えでメンバーの気持ちを一つにしました。
その頃別の場所では、
にわかに浮かび上がってきた今回の犯人らしき40代女性とそのきな臭い周辺。
そこにはなにか複雑で屈折した事情が横たわっているようで・・・
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5話の感想
依頼者であり被害者でもある逢坂に対するスズメのモヤモヤする気持ちはよくわかる。
逢坂は分かりやすい”SNS依存者”であり、自己認証欲求の強い女性です。
「自分大好き♪」
本来ならばここまで自分が怖い思いをしてるにもかかわらずSNSの発信をやめてないのはいたって不自然だ。
きっとストーカーらしきあのドラ息子が逢坂に恨みを抱くようなことをしてしまったのだろう。
今回はそこまで人間的に同情できない依頼者だということもあって、
それほど問題解決の工程に一喜一憂していないサイト主のまるしーがいる(汗)
逆に被害者である逢坂の心配よりも、やむにやまれない理由で行動してるあの加害者の母親が可哀そうでならない。
さて…
これから仕掛けられるウソの葬儀で一体どんな問題解決の機会が待っているんだろう?
逢坂のことはどうでもいいが、葬偽人たちがどんな方法によって、
依頼人と加害者両方の心を救っていくのかが見ものですね。
せっかくの初仕事で意気込んで依頼者に寄り添っていたスズメはどこか肩透かしを食らった気持ちだろうな。
「自分の時とは大違い」とか…
ただ…
世の中にはいろんな種類の人間関係トラブルが存在しており、、
一見、完全な被害者に思えるような人物であっても、
さまざまな角度からその人を観察してみることで、また違った側面が見えてくるわけで、
今回でスズメはまさにそのことを強く思い知ったでしょう。
世の中の弁護士に伝わる有名な格言があります。
「依頼人はウソをつく」
人は自分にとって不利だと思うことをわざわざ打ち明けたり公表したりしない。
だからといってそれが必ずしも悪いというわけではなく、
人間だれしも自分が一番かわいいのは当たり前の事なのです。
そんな人の心理を十分に理解したうえで、あくまでも精一杯の気持ちで依頼人の心に寄り添う。
なかなかメンタル的に厳しいことですが、それが葬偽人という被害者救済を目的とした仕事なのだろう。
決してスズメのように理不尽な理由で被害に遭っている依頼者だけとは限らないということです。
逢坂日和の依頼案件はそれを顕著に表したエピソードだと言えますね。
ホントに人ってある一面だけを見てその人物のことを分かった気でいたら、
「あとでとんでもないしっぺ返しを食らってしまうんですよね~」
今回のお話を読んで改めてそのことを肝に銘じることにしたまるしーだ。
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