『葬偽人』
12話の解説と感想です♪
幼なじみの女性を救いたい！
そんな思いから葬偽人のもとへメールを送ってきた人物はは、
マジメで心優しい地方の地元企業に務める社会人になりたての20代サラリーマンでした。
葬偽人メンバーらを取りまとめる代表的立場のエイコウは、
この青年からのSOSに対して、他メンバーたちへの相談なしに依頼を引き受けた。
恐らくエイコウにはなにか思うところがあるのだろう。
そして…いざ依頼人の青年から詳しく事情を聞いてみると、
かなり複雑で急を要する難しい案件であることが判明したのです。
「今回の依頼された問題解決の中できっとエイコウの抱える心のキズが垣間見えてくると思われます。」
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葬偽人【ネタバレ12話】頑張るだけじゃ報われないんだよ！
エイコウが独断で引き受けた依頼主のもとへ向かうメンバーたちご一行。
その道中にある車内で今回の相談者は南 福太（みなみふくた）という社会人になりたての青年であり、
幼なじみの北見清世（きたみさよ）という女性を救いたいという思いからメールをくれたことを皆に伝えます。
要するに福太自身が困っているわけではなく、
恐らく好きな女性の窮地を救いたくて依頼してきたのだ。
エイコウが福太から送られてきたメールの内容を要約すると、
清世が社員として務めているスーパーで酷いイジメを受け続けたことで清世の精神が壊れてしまい、
その結果…彼女は間違ったやり方で自分に被害を与えた人々に復讐しようとしているのです。
福太はなんとか清世の暴走を止めたくてメールしてきたのだ。
頑張るだけじゃ報われないんだよ！
エイコウから清世のことを聞いた葬偽人メンバーたちは、
理不尽なイジメを受けている清世に同情し、問題解決に向けて全力を尽くすことで意見が一致しました。
特にスズメの場合はほんの最近まで清世と同じような辛い立場にいて一時は自殺まで考えたこともあり、
清世を救いたいという思いはひとしおだった。
ただ問題はすでに葬偽人たちに残された時間はあまり多くないということです。
すでにモンスター化した清世は夜な夜な自分に嫌がらせをしてきた人々への復讐を始めていたのです。
そしてその方法は完全に違法なものでした。
ある時偶然その現場に居合わせた福太が清世の行動を止めようとすると、
清世は不気味な表情を浮かべ声を出さずに笑っているだけだった。
もちろんその日の彼女の行動も止まってはいない。
清世は以前心配して声をかけてきた福太にぽつりと言いました。
「頑張るだけじゃ報われないんだよ！」
これまで真面目に一生懸命生きてきた清世は世の中に絶望していたのです。
「悪いことをしたらいけないってことを誰かがちゃんと教えてあげないと！」
清世はいま自分がやっていることを世直しなんだと思っているようです。
確かに事は急を要するみたいだ。
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12話の感想
こんなことを思うのは非常に不謹慎だとは思いますが、
清世さんがやっていることが例え犯罪であったとしても共感してしまう。
もし…サイト主のまるしーが清世さんの友人だったら一緒になって協力していると思う。
「間違っていると思う。」
でも…それほど清世さんの置かれている環境は理不尽なことで覆われています。
恐らくなんの苦労もなく地元のお坊ちゃんとして社会人生活を送っている今の福太には、
紗世さんが抱えるどうしようもない悩みや絶望的な日常の辛さが理解できないんだろう。
もともと彼は少年時代に酷いイジメを経験した人間なのにそこが一番腹立たしい。
どうして心が病んでしまっている清世さんにバカみたいな正論で説得しようとしたのだろう？
清世さんみたいな状態にある人に絶対やってはいけないアプローチの言葉だ。
そこが福太という男性が自分よがりな”偽善者”だと思ってしまっう点だ。
そもそも犯罪者は清世さんを理不尽に攻め立てているパートのお局だったり、
店の前に犬のフンをさせて処理をしていかない非常識な客じゃないか。
さらに責任者である店長は見て見ぬ振りをして、嫌な仕事は全て清世さんに押し付ける。
そんなことは全て棚上げされて心が壊れた清世さんの行動を諫める福太。
ちょっと考えが浅すぎますよ。
「なら清世さんはどうすればいいの？」
自分が受けている被害を警察に訴えても相手にされるはずもないだろう。
それなら自分で自分の心と体を守るしか方法はないではないか！
「やられたことをやり返してどこが悪い！」
清世さんの怒りと絶望は痛いほどよく分かるし、むしろ彼女の行動は正当な行為だと思ってしまう。
法的には違法なことだと分かっているけど。
それに対し、
葬偽人の力を借りて清世さんを救おうとしている福太の他人任せな弱い人間性が嫌いだ。
社会人になっても貧弱で自分というものを持っていない福太は人として何とも頼りない。
「優しいんじゃなくてただ弱いだけの男。」
まるしーが一番嫌いなタイプの男性だ。
ことは簡単な話だ。
彼がエイコウらに頼らないで清世さんと一緒になって福太も世直しをしてやれば済む話ですよ。
というか代わりにお前がやってやれ。
そんなこともできない福太の言葉だから清世さんにもまるしーにもまったく響かないんだ。
挙句の果てに自分の偽葬儀をして紗世さんの暴走を止めようだなんて、
「どれだけ紗世さんの心を傷つければ気が済むんだ。」
結局のところ福太も紗世さんをイジメているパートのおばさん達となんら変わりない。
お前が紗世さんのためにしてやることは彼女と一緒にゴミを撒き散らしてやることだ。
葬偽人にSOSを発信することじゃない！
とりあえずまるしーは熱烈に紗世さんがやっていることを指示します。
違法な嫌がらせには違法な手段で復讐すればいい。
それはかなり不謹慎で不道徳な考え方ではありますが人間には感情というものがあるのです。
綺麗ごとばっかりで世の中は渡ってゆけない。
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