【ネタバレ注意】生まれる価値のなかった自分がアンナのためにできるいくつかのこと|あらすじ感想・解説|とにかくクズ具合が凄まじい!

『生まれる価値のなかった自分がアンナのためにできるいくつかのこと』

  • 著者:永瀬ようすけ
  • ジャンル:青年漫画
  • 掲載誌:月刊アクション
  • 電子版発売日:2014年9月

「とにかくクズ具合が凄まじい!」

胸糞漫画の究極がここにあり!というほどの不条理で極悪で救いのないヒューマンストーリーなんだけど…

ほんとクズでダメダメなタイムスリッパーの悪逆非道な行いを描いた物語なんだけど、
ホントそうなんだけど…

このえげつない背徳感がたまらなく、サイト主のけいぞーの心を鷲掴みにして離さない!

たぶん私はこういう救いのない絶望が支配する胸糞マンガが大好きなんだろう…。

そしてこの作品の根幹に流れるものは母の幸せを願う娘の命を懸けた愛情物語だ!

あえて万人にお勧めする作品ではありませんが、けいぞーが時折読み返すほどの衝撃を食らったパンチの効いた青年マンガです…。


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【ネタバレ注意】生まれる価値のなかった自分がアンナのためにできるいくつかのこと|あらすじ&見どころ解説

『生まれる…』の見どころ解説

恐ろしく長いタイトルが特徴的な本作ですが、久しぶりに強烈な悪意に満ちたダークヒーローの生涯を描いた胸糞マンガに出会いました…。

仕事の合間にちょこっとスマホで読んでたんですが、結局ハマりまくって止まらなくなっちゃったこの作品。

その気持ちは、「感動した~」とか、「面白くて癒される―♪」とかいうハッピーな方向の感想ではなく、

ただひたすら主人公のクソ人間っぷりに目が離せなくなったからです…(汗)。

恐ろしいまでに燃え上がったドロップアウト人間の妬みと嫉み、そして強烈な劣等感。

さらに、「強いものに弱く、弱いものには強い」という絵に描いたようなクズ人間の主人公。

サイト主のけいぞーは32歳の主人公・和也よりかなり年配の、特に自慢できるものがなにもない、劣等感をたっぷり抱えたしょぼくれ中年オヤジですが、

そんなおっさんのダメ人間のけいぞーでも、こいつの思考にはさすがに共感できない!

でも…すごく引き込まれてページをめくる手が止まらないのはなぜだろう…?

それはやはり主人公・和也のクズすぎる所業の数々が、あまりにも人間の持つエゴイストな部分を赤裸々に描き切っているからだと思います。

あと…母親のために自分の人生を捨てたいづるちゃんの切なすぎる決意と覚悟。

「泣けてなけてしょうがない!」

臭いモノには蓋をした、その蓋を取っ払った汚物を見たショックと共に、道徳観の一線を次々と越えていく和也のクズ行動への憧れのようなものがある。

本作は、「救いようのない狂った犯罪者が主役!」のタイムスリップ・ヒューマン・サスペンスストーリーです!

本当の主役はいづるちゃんだけど…。

時空を超えた如何わしく不道徳なドキュメンタリー作品を味わう、すごく希少な作品であり、

歪みきった狂気と、その悪の心に染まった和也にリスペクトする気持ちなど毛頭ありませんが、
ひたすら残虐かつ悪の限りを尽くす彼の言動・行動の全てに胸の高鳴りを覚えてしまう…。

「だからこそ、まだ人として未成熟な少年少女たちにはお勧めしません。」

本作はちゃんと世の中の分別がついている、精神年齢が大人な人になら読んで欲しいとお勧めできる作品です…。

いや…あえてお勧めしない方がいいのかもしれない。

ただただけいぞーがハマった作品として今回は紹介したいと思います…。

著者・永瀬先生にまんまとやられてしまったけいぞーです…はい(汗)。 

あらすじ

主人公・向井和也(むかい かずや)は32歳のフリーター。

夢だった漫画家への道を諦めきれず定職につかないものの、現実は厳しく、デビューの見込みはゼロ。

社会からは「負け組」のレッテルを貼られ、自分でもその状況を痛感している。

そんなある日、小学校時代からの幼馴染であり初恋の相手でもある杏奈(あんな)と、その夫・京太の間に子どもが生まれたという話を聞く。

ずっと好きだった杏奈を手に入れられなかった和也。彼女が幸せを掴んだ一方で、自分の惨めな現状に絶望し、酒に溺れる。

酔い潰れた和也が目を覚ますと、なぜか懐かしい小学校の校舎にいました。

ノスタルジックな気持ちに浸りながら教室を歩くうちに、和也はある“忘れ物”を見つけます。

そこから彼の行動はさらに堕落し、やがて校内を巡回する警備員に現行犯で捕まり、逃げた末に屋上から転落するという大失態を演じる。

「これで俺の人生は終わりだ…」そう悟りながら迎えた死の瞬間、和也の意識に浮かぶのは見覚えのない“走馬灯”だった…。

クズ具合が凄まじい!

小学校の屋上から転落して死んだはずの和也は、小学生時代にタイムスリップしました。

なんと…中身は32歳のまま、体は小学6年生の少年に戻っていたのです。

この驚くべき状況にも悲観せず、和也は「これこそチャンスだ」と新しい人生を作り直そうと決意しました。

「和也の最大の目的は何でしょうか?」

彼の理想の人生に欠かせない存在、それは杏奈(あんな)です!

この日から、32歳の中身を持った小学生の和也は、大人の経験や知識を駆使して杏奈を自分のものにしようと画策を始めます。

しかし、当時から杏奈と京太(きょうた)は深い絆で結ばれており、和也が二人の間に割り込む余地はありません。

そこで、和也は考えました。

当時あまり仲良くなかった郁美(いくみ)を退屈しのぎの性奴隷にしたり、自分をいじめていた同級生の慎也(しんや)を罠にかけて殺したりと、

大人の頭脳を駆使して過去の失敗を次々と塗り替えていくのです。

だけど…杏奈の攻略だけはなかなかうまくいきません。

それでも、執念深く杏奈をつけ狙う和也の行動は終わりを知らず、

次に和也は、杏奈と両思いの京太を利用して、杏奈を学校の体育倉庫に呼び出し、実力行使に出ようとします。つまり、「無理やり」という荒業です!

京太からの呼び出しだと思い、何も知らずに体育倉庫にやってきた杏奈に和也は襲いかかります。

しかし、和也が目的を達成する寸前、杏奈の従姉妹で同じ小学校に転校してきた外海(とのがい)いづるという児童にその悪行は阻止されてしまいます。

{誰だこいつは?}

果たして…和也の記憶にはなかったいづるという少女の正体とは…?

壮絶なバトルの結末とは?

命がけで和也の薄汚い計画を次々に阻止していくいづる。

彼女の正体はなんと、新しい未来で和也と杏奈の間にできた娘だったのです。

そう、彼女も和也と同じ未来からタイムスリップしてきた少女でした!

本当なら、体育倉庫で和也が杏奈をレ〇プした時、杏奈はいづるを身ごもることになっていたのです。

ということは、いづるは自分の存在をなくすために、和也を殺しに来たということになります。

ここで初めて、あの長すぎるタイトルの意味が分かるのです。そうです、あのタイトルの言葉はいづるのセリフだったのです。

これで、なんとなく物語の全体像が見えてきたでしょうか?

このままいけば、母にとって不幸な未来が待っている。杏奈が不幸な人生を歩まないよう、娘のいづるが未来から和也の命を奪いにやって来たのです。

「なんと涙ぐましい…」

一方では、理想の人生をもう一度作り直そうと悪の限りを尽くす和也。

そう、この作品は『クズ親・和也と、天使のような娘・いづるによる凄まじい戦い』がテーマの物語なのです!

この後、衝撃的な結末に向かって物語はヒートアップしてゆきます…。

クズでどうしようもないストーリーの中に、実は切なくて深い愛情物語が隠されていたのです。

だからただの胸糞マンガというわけではない奥深さがある。


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感想まとめ

簡単に説明すると、親子で殺し合いをするという切なくて救いようのないストーリーですが、正直、夢中になって読んでしまう強烈なインパクトを持った作品でした。

主人公・和也のクズ具合が、ある意味すばらしいほどの悪役っぷり!

圧倒的な悪を貫く和也に対し、命をかけて母を守ろうとする、本来生まれてはならなかった娘・いづるの行動。

その歪んだ愛憎劇の構造がショッキングで恐ろしいほどの吸引力を持った作品に仕上げてしまった…。

そして、悲しすぎる展開へと物語が続きます。

なんたって、いづるは自分の存在を消すために血の繋がった父親を殺しに来ているのですから!

「れほど悲劇的なタイムスリップがあるだろうか…?」

だからこそ、物語にグイグイと引き込まれてしまうのです。

そして和也の悪が凄ければ凄いほど、ストーリーの密度が濃くなります。

解説ではあまり触れませんでしたが、和也と九条郁美との関係もたまらなく残酷かつ切ない物語なのです。

郁美という少女は、32歳の和也がやりたい放題に弄んだ少女で、杏奈とは別に本作で重要なキモとなっている少女です。

和也がタイムスリップしたおかげで、同級生の男子が死に、2人の少女も無残な最後を迎えてしまいます。

決して生きていてはいけない男であるはずの和也は、死の間際に恐ろしい言葉と共に絶命しますが、あれはもしかしたら続編を暗示する言葉だったのかもしれません。

確かにタイムスリップという究極の飛び道具を使えば、どれだけ死んでもどうとでもなりますからね。

もしかすると、この先の未来では、スーパークズ人間・和也の復活劇が描かれるのかもしれません。

そしてもし、その2期が始まったらまた読んでしまうと思います。

正直言って、読後の後味は良くないものですが、そんなことを帳消しにするほど魅了された作品でした。

世間では何だかんだと言われているようですが、けいぞーはものすごくハマった作品でした。

永瀬ようすけ先生、劇薬の作品を描いてくださってありがとうございます…。

 

>>>『生まれる価値のなかった…』2巻の解説と感想はこちら♪

 

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