
今回紹介する『わたしたちのことはなんと呼べば』は、コミックシーモアで先行配信中の新連載です。
かつて恋人だった美禰子と侃。しかし親同士の再婚によって、二人は恋人をやめて「姉弟」になることを選びました。
それから時が経っても、二人の関係はきれいに割り切れるものではありません。
恋人でも、ただの姉弟でもない二人が、これからどんな関係になっていくのかに注目です。
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『わたしたちのことはなんと呼べば』1〜4話ネタバレ
1話|恋人をやめて姉弟になった二人
物語の始まりは、高校時代の美禰子(みねこ)と侃(すなお)の初キス。
当時の二人は付き合っており、その後は体を重ねるほど互いを求め合う恋人同士でした。
しかし親同士の再婚が決まり、二人の関係は一変します。
美禰子と侃は交際していることを両親には打ち明けず、自分たちで恋人をやめて「姉弟」になることを選びました。
ここが本作のややこしいところ。
二人は嫌いになって別れたわけではないのに、好きだった相手を今度は家族として受け入れたのです。
それから両親は事故で他界しましたが、現在も二人は義姉弟として一緒に暮らしています。
美禰子には今里という恋人がいるものの、交際半年でもキスはしていません。
一方の侃も、美禰子に「俺さ――」と何かを伝えようとしますが、今里からの電話によって会話は中断。何を言おうとしたのかは、この時点では分かりません。
そんな中、1話の最後、美禰子は眠っている侃に顔を近づけます。
キスはせず、重ねたのは額だけ。
恋人をやめて姉弟にはなった。でも、二人とも過去を完全に切り離してはいない――そんな現在地が見える1話でした。
2話|「俺のこと 家族としか見る気ない?」
両親の三回忌で、親族と顔を合わせた美禰子と侃。
二人は義姉弟でありながら今も一緒に暮らしていることをあれこれ詮索され、ついには男女の関係まで疑われてしまいます。
侃は「何もないから気にしなくていい」と即座に否定。
ところが美禰子は、同じようには割り切れません。
高校時代の侃との関係を思い出しながら、自分はこのまま姉弟でいられるのかと揺れていたからです。
ここで厄介なのは、二人だけの問題では済まなくなっていること。
かつて両親に交際を隠して姉弟になることを選び、今度は親族の前でも「何もない」としてしまった。
時間が経つほど、自分たちで選んだ「姉弟」という関係が周囲にとっても当たり前になっていきます。
そして法要を終えた帰り道。
いつものようにふざけ合っていた侃が突然真剣な表情になり、
「俺のこと やっぱり家族(おとうと)としか見る気ない?」
と美禰子に問いかけます。
1話では「俺さ――」で途切れてしまった侃の言葉が、ここでようやく一歩先へ進んだのです。
しかも美禰子自身も、心の中では侃への気持ちを断ち切れていません。
3話|侃を弟としてだけ見られない美禰子
侃から「俺のこと やっぱり家族(おとうと)としか見る気ない?」と問われた美禰子。
ところが答えようとしたところで侃の祖父が現れ、二人の会話はまたしても中断されます。
その祖父は、親族からあれこれ言われた美禰子を気遣い、
「本当に大切なものがあるなら 周りの顔色なんて窺わなくていいんだよ」
と声をかけました。
自宅に戻っても侃は答えの続きを求めず、美禰子も何も伝えられないまま。
そんな中、美禰子は侃にキスされ、その先まで求めてしまう夢を見ます。
目を覚ました美禰子は、姉弟になった今もこんな夢を見る自分に自己嫌悪。
彼女は侃を弟としてだけ見られない自分の気持ちを、侃に伝えようと決意します。
その翌日、美禰子は恋人の今里からナイト水族館へ誘われ、侃も大学の友人たちと同じ水族館へ行くことに。
侃から週末に出かけると聞いた美禰子は女性と一緒なのではないかと考えて落ち込み、侃も美禰子が出かけると知って残念そうな表情を見せます。
4話|美禰子が今里に「家には帰りません」
ナイト水族館を訪れた美禰子と今里。
今里は今回も美禰子のペースを尊重し、二人は付き合って半年で初めて手をつなぎます。
一方、侃も大学の仲間たちと同じ水族館へ来ていました。
大勢で騒ぐノリから離れて一人でいたところ、大学仲間の菊池を見つけ、二人で魚を見ることに。
実はこの水族館は、美禰子と侃にとって特別な場所でした。
かつて両親が、仲が悪いと思っていた二人の距離を縮めようと、家族4人で訪れた場所です。
そこで両親は、美禰子と侃が本当は嫌い合っていないことを知って安心しました。
そんな思い出の場所で、美禰子は侃と菊池が二人でいるところを目撃します。
菊池を侃の彼女だと思い込んだ美禰子は、侃はもう前へ進もうとしているのだと受け取りました。
その直後、今里から伝えられたのは、美禰子との結婚まで考えて付き合っているという真剣な気持ち。
そこで美禰子も大きく動きます。
「今日 家には帰りません」
さらに、二人きりになれる場所へ行こうと今里に申し出たのです。
二人を苦しめているのは「姉弟」なのか?
美禰子と侃の関係を見ると、「元恋人が義姉弟になってしまったこと」が最大の障害に思えます。
でも、4話まで読むと少し違って見えてきます。
二人を縛っているのは、姉弟という事実だけではありません。
そもそも二人は、親の再婚によって強制的に別れさせられたわけではなく、交際していたことを両親に明かさないまま、自分たちで恋人をやめて姉弟になることを選びました。
だからこそ厄介なのです。
「好きになってはいけない相手」になったというより、自分たちで一度「家族として生きる」と決めた相手。
しかも長い時間をかけて、周囲から見ても二人は姉と弟になっています。
一方で、侃の祖父だけは「本当に大切なものがあるなら周りの顔色なんて窺わなくていい」と美禰子に伝えています。
この言葉が印象的なのは、二人を直接引き離そうとする人物がいるわけではないこと。
二人にとって大きな壁になっているのは、「姉弟だから」という事実だけではなく、一度は自分たちの意思で「姉弟として生きる」と決めたことなのではないでしょうか。
恋人から姉弟になった二人が、この先どんな関係を選ぶのか。
「わたしたちのことはなんと呼べば」というタイトルは、その答えを探している二人の関係そのものを表しているようにも読めます。
『わたしたちのことはなんと呼べば』はこんな人向け
この作品は、恋人だった二人が義姉弟になったという設定以上に、お互いを意識しているのに肝心なところで噛み合わない、もどかしさを楽しむ恋愛漫画です。
そのため、
- 「言えば済むのに言えない」すれ違いを楽しめる
- 好きだからこそ素直に動けない人物にモヤモヤするのも嫌いではない
- 元恋人と義姉弟という、簡単に答えを出せない関係をじっくり追いたい
という人には向いています。
反対に、両想いなら早く気持ちを伝えて、テンポよく関係が進んでほしい人にはかなり焦れったく感じるはず。
「あと少しなのに噛み合わない二人」にモヤモヤしながら、それでも続きを読みたくなるか。
そこが、この作品を読み進めるかどうかの一番分かりやすい判断ポイントです。
原作小説はある?
『わたしたちのことはなんと呼べば』に、原作となる小説は確認できませんでした。
マンガUP!では、原案・作画:片桐辺先生、構成:如月命先生とクレジットされている作品です。
そのため現時点では、小説を原作としたコミカライズではなく、漫画として展開されている作品と見てよいです。
コミックシーモアで先行配信中
『わたしたちのことはなんと呼べば』は、コミックシーモアで先行配信中です。
侃への気持ちを伝えようとしていた美禰子が、4話では今里に「今日 家には帰りません」と告げました。
このまま今里との関係を進めるのか。それとも、もう一度侃と向き合うことになるのか。
恋人から姉弟になった二人の関係が気になった人は、ぜひ本編で続きを追ってみてください。
