著者:旭山リサ / rito.
『リンドバーグの救済』
1話の解説と感想です♪
お父さま、お母さま…ごめんなさい。
この日、侯爵令嬢のミミ・キャベンディッシュは、
婚約者だったチャールズ王子との婚約破談と、それにまつわる様々な要因に絶望し、
自ら人生の幕を閉じようとしていました。
そこで…
どうせこの世からスパッといなくなるのであれば、
せめてこれまで自分に容赦ない攻撃をしてきた者たち全てに一矢を報いたい!
そのためにミミは怨みごとをたくさん書き綴った遺書をしたため、
おまけにその遺書を大量に複製したあげくに国中へバラまく手はずを整えました。
これでこの世に思い残すことはなにもない。
やがてミミはゆっくりと天井から垂らしたロープに自分の身体を預けようとしました・・・
「絶望的にドン底なシーンからスタートする異世界ラブロマンスの開幕です♪』
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リンドバーグの救済【ネタバレ1話・解説】加害者の皆様へ!
加害者の皆様へ!
『軽薄な王子ならびに加害者の皆様へ』
この日、主人公の侯爵令嬢 ミミ・キャンベンディッシュは、
自分が書いた”遺書”の文面を読み返して満足げな表情を浮かべていました。
その様子はまさか今から人生の幕を閉じようとしている人物とは思えないほど陽気なテンションである。
だが…まぎれもなく彼女はたった今から自裁を決行しようとしているのです。
それもこれもすべてミミの元親友であるダーシー・ハーバーのデマ情報を信じた挙句に、
ミミとの婚約を破談にしたヴェルノーン王国の王子・チャールズ・ヴェルノーンのせいだ!
彼は事もあろうにミミの婚約者という立場であるにもかかわらず、
妖艶な悪女・ダーシーの誘惑に落ちるばかりか、彼女がミミを陥れるために捏造した根拠のないデマ情報を全て疑うことなく信用して、
ミミを衆人環視のもとで断罪するとともに婚約破棄を宣言したのです…(汗)
さらに…
そこから世間の人々もダーシーのデマを信じてミミを稀代の悪女の如く扱い罵詈雑言を浴びせました。
もはや国中に広まったウソにまみれたミミの悪評はくつがえしようもなく、
チャールズから婚約破棄を告げられた舞踏会の夜から数か月たったこの日、
ついにミミは普段あまり人のいない”王立図書館”の書庫で自らの人生を終結させることにしたのです。
最後に自分をそこまで追い込んだ加害者たちへ恨み辛みを綴った遺書を残して・・・
命と引き換えの反撃
ミミが自裁を決意するに至った一番の要因は、ダーシーの策略によってミミが完全に極悪令嬢にされてしまったからだ(汗)
これはもう自らの命を持って身の潔白を証明するしか道はなく、
そのためにチャールズとダーシーへの罵詈雑言の数々をしたためた遺書を作り、
それを大量に複製し、自分がこの世を去った後で国中にバラまかれるように手配したのです。
まさに命と引き換えの反撃だ!
もはや覚悟を決めたミミの精神はいつになく落ち着いたものでした。
やがて時が来て、彼女は穏やかな気持ちで天井から吊り下げたロープの輪っか部分に自身の顔を入れ込んだ。
「私はなにもしてないわ!」
最後に自分の潔白を自分自身に言い聞かせるように言葉を発したその時、
いつもなら開かない扉が開いて一人の男性が書庫に入ってきました…(汗)
えっ…!?
まさかチャールズ殿下?
うそでしょ…!!
確かにチャールズではなかった。
このあと…
ミミはたまたま書庫へ調べものにやってきた国教会司教のアルフレッド・リンドバーグによって自裁を止められます。
ただ…
その際にアルフレッドの姿を見て驚いたミミが、反射的に支えとしていた足元の椅子を蹴ってしまったために、
一瞬だけミミの首に全体重がのしかかってしまい、彼女はその衝撃で意識を失ってしまったのです(汗)
その後…
運び込まれた病院のベットでは、転生する前に日本の女子高生だった頃の夢を見ているミミ。
なんと前世の世界でもミミはダーシーによって自裁させられていたのです(汗)
数時間後に意識を取り戻したミミの目の前にはアルフレッド司祭がいた。
それから2日後、ミミが自裁するに際して仕込んだ遺書が国中にバラまかれ、
センセーショナルな自裁未遂事件として取り上げられた新聞を持ったアルフレッド司祭が自宅で静養するミミのもとにやって来ました。
さらにこの後、彼はミミにとんでもない思いもよらない”提案”を持ちかけてきたのです・・・
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1話の感想や解説
冒頭から遺書の文章で始まるストーリーがなんとも衝撃的かつドラマチックです♪
しかもその内容が実に面白いもんだから意表をついている(笑)
『軽薄な王子ならびに加害者の皆様へ』というタイトルから始まる遺書の内容は、
ヒロインのミミがこれまで自分に向けられて来た数々の誹謗中傷に対する反論と恨みつらみと、
加害者に対して絶対に許さないという強い意思が感じ取れます。
ただ…
この遺書の文面はコミックと原作小説とではかなりの違いがあります。
コミカライズ版では比較的あっさりとした内容になってますが、
原作の方はチャールズやダーシーの罪を暴露したり、二人に対して誹謗中傷する具体的な言葉がたっぷりと書き困れているのです。
ここで紹介できないのがちょっと残念…(汗)
遺書の文面だけを読むとすごくオドロオドロしい内容が綴られているものの、
その文章を書いた本人であるミミは、意外にもケロッとした態度で、
これから命を絶とうとする者の悲壮感や絶望感があまりないところがこの作品の素晴らしいところであり、
ミミがただの悲劇に見舞われたヒロインというキャラ出ないことがすぐに見て取れますし、
これから始まる物語への期待感を掻き立ててくれるわけです♪
自分で書いた遺書の文面を読み返しながら、「我ながらよ~くできた遺書だわ~♪」と、
どこか得意満面に自画自賛しているミミの様子に、彼女が持つ明るさや芯の強さと知的さが伺えます。
そんな魅力的でキュートなミミを自裁するまでに追い込んだチャールズはホントに許せないと怒りに感じた読者は多いと思うのですが、
彼が犯した一番の罪はミミに対する婚約破棄なんかではなく、
一国の王子という立場にありながら、あまりにも未成熟で見識も浅く、おバカな世間知らお坊ちゃまなところだ…(汗)
だからこそ自分に耳心地が良いことばかり言ってくる者たちを重用してまわりにおいてしまって判断を誤るのです。
なぜ…
何の証拠もないのにダーシーの言ったこと全てを信じれるのか?
その根底にあるのは、幼い頃から利発で有能なミミにチャールズが大きなコンプレックスを抱いていたからです。
自分を頼って甘えてくる悪魔のようなダーシーの存在が気持ち良くてしょうがないチャールズは、
いつも自分より勉強の成績もよくしっかりしたミミのことが、本音では疎ましく思っていたのです。
身体は大人でもちゃんとした躾と王子としての教養を身につけてこなかったチャールズの中身はまるで子供です。
それが分かっているからこそ、ミミは自分の人生に絶望して自らの死を選択してしまったのです…(汗)
言うなればバカなチャールズに何を訴えても理解できる知能を持っていないということだ。
これほど不憫な絶望理由はない。
結局のところミミはチャールズによって追い詰められたのではなく、
ミミの存在を疎ましく思う元親友のダーシーや、
ダーシーのデマを鵜吞みにしてミミの人柄をまったく知りもしない者たちからの、
事実無根な罪を断罪され続ける苦しみから逃れるために自ら命を絶とうと思ったのです。
ダーシーにバカ王子をまんまと洗脳された自分が負けた。
ミミとしてはそんな感覚なのです。
転生前の日本人の女子高生だったミミも、ダーシーにイジメられた末に命を絶ったわけで、
「歴史は繰り返される」がそのまま次の現世でも同じことが起こっているのです。
でも…今回の人生はひとあじ違う。
なんたって今回の人生ではアルフレッド・リンドバーグとあの場で遭遇しましたから!
実のところアルは前世で生徒だったミミを救うことが出来なかった教師だったのです。
そして現世ではヴェルノーン王国の国教会司祭さまとしてミミの前に現れた。
ここから口惜しさと悲劇のなかで終わってしまった前世のリベンジ異世界ラブロマンが展開されていくわけです。
このコミカライズ版では、小説で読んだ数々の名シーンがすごく分かりやすく二次元化されていて、
原作とはまた違った味わいの中でミミとアルのユーモラスな掛け合いが見れるのはスゴく幸せだ♪
これからまだまだ色んな二人のドラマが展開されていくので楽しみでしょうがない。
1話のラストでアルフレッドがミミに出会って間もなくプロポーズしますが、
ちょっとだけネタバレしちゃうと、彼には彼なりにミミと結婚したい切実な事情があるのです。
果たして…アルからのプロポーズをミミは受けるのか?
次回…最初の大きな山場が待っておりますよ~♪
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