身分差に終わった恋を、今さらですが。「吠えるなよ犬」の意味|ギルベルトが初めて感情を爆発させた理由

当ページのリンクには広告が含まれています。
  • URLをコピーしました!
『身分差に終わった恋を、今さらですが。』表紙画像

『身分差に終わった恋を、今さらですが。』9話では、ギルベルトが初めて感情をあらわにします。

その直後、ルシウスが放った一言が、

「吠えるなよ犬」

でした。

この一言は、二人の価値観の違いを決定づけただけではありません。

隠れていたオリヴィアまで動かしてしまう、大きな転換点にもなっています。

この記事では、「吠えるなよ犬」の意味と、この一言が三人の関係をどう変えたのかを、9話のネタバレをもとに整理します。

目次

「吠えるなよ犬」は誰に向けられた言葉だったのか

9話でルシウスは、ギルベルトへ向かって

「吠えるなよ犬」

と言い放ちます。

ただ、この一言は突然出てきたものではありません。

その直前、ギルベルトは初めて感情をあらわにしていました。

ルシウスが、オリヴィアから贈られたブランデーと手紙を持ち去ろうとしたからです。

ギルベルトは、

「その酒は誇り高き我が王女より賜ったもの。王妃殿下の配下への温情を無下になさるおつもりか!」

と声を荒らげます。

それまで王女との関係を問い詰められても冷静だった彼が、初めて理性を崩した瞬間でした。

しかしルシウスは、その怒りさえ意に介しません。

王女を守ろうとする騎士ではなく、主人に逆らって吠えている犬。

そう見下したからこそ、

「吠えるなよ犬」

という言葉を返したのです。

ギルベルトは最後まで感情を押し殺していた

ルシウスは9話で、ギルベルトを執拗に揺さぶります。

王族護衛の証であるピアス。

オリヴィアが残した手紙。

そして、

「彼女とどういう関係だったんだい?」

という問いまで突きつけました。

しかしギルベルトは、一度も言い返しません。

「王女と護衛です。それ以上でもそれ以下でもありません」

そう答え、自分の想いを語ることはありませんでした。

本当は、誰よりもオリヴィアを想い続けてきたはずです。

それでも騎士としての立場を崩さず、最後まで感情を押し殺していたのです。

だからこそ、このあと彼が初めて感情を爆発させた瞬間は、9話最大の転換点になりました。

ギルベルトが初めて怒ったのは、自分ではなく「王女の誇り」だった

9話でギルベルトは、初めて理性を失います。

きっかけは、自分への侮辱ではありませんでした。

ルシウスが、オリヴィアから贈られたブランデーと手紙を持ち去ろうとした瞬間です。

それまで何を問い詰められても冷静だったギルベルトが、思わず声を荒らげます。

「その酒は誇り高き我が王女より賜ったもの。王妃殿下の配下への温情を無下になさるおつもりか!」

この場面で胸を打たれるのは、ギルベルトが最後まで「自分のため」とは言わないことです。

返してほしかったのは、大切な思い出だからではありません。

王女が騎士へ託した誇りを、踏みにじられたくなかったのです。

十年間、想いを隠し続けてきた男が、たった一度だけ感情を抑えきれなかった理由。

それは恋心よりも先に、王女への敬意を守ろうとしたからでした。

「吠えるなよ犬」がオリヴィアを机の下から出させた

オリヴィアは、ずっと耐えていました。

机の下で息を潜め、ギルベルトが問い詰められる様子を聞き続けます。

自分への疑い。

読まれるはずのなかった手紙。

ギルベルトへの執拗な挑発。

それでも姿を現しません。

しかし、ルシウスは最後に一線を越えます。

ギルベルトが十年間大切に守り続けてきたブランデーと手紙を奪い、

「吠えるなよ犬」

と吐き捨てたのです。

その瞬間、オリヴィアはもう隠れていられませんでした。

「黙って聞いていれば、一国の主が、他国の臣下に対してあまりにも無慈悲ではなくて?」

この言葉とともに、自ら机の下から姿を現します。

正体を隠せば、この先も穏やかな日常を守れたかもしれません。

それでもオリヴィアは、その選択を捨てました。

ギルベルトが十年間守り続けてくれたものを、今度は自分が守りたかったからです。

「吠えるなよ犬」は三人の均衡が壊れた瞬間だった

9話が特別なのは、ギルベルトが怒ったからではありません。

オリヴィアが姿を現したからでもありません。

この一話で、三人とも後戻りできなくなったことです。

ギルベルトは、隠し続けてきた感情を見せてしまいました。

オリヴィアは、自分の正体よりもギルベルトを守ることを選びました。

そしてルシウスは、探し続けていたオリヴィアへ、あと一歩のところまで迫っています。

これまで三人は、それぞれ秘密を抱えたまま均衡を保っていました。

しかし、「吠えるなよ犬」の一言を境に、その均衡は完全に崩れます。

もう以前のように、静かな日常へ戻ることはできません。

だからこの場面は、ギルベルトが怒ったシーンではなく、『身分差に終わった恋を、今さらですが。』という物語が、新しい局面へ進んだ転換点だったと言えるでしょう。

「吠えるなよ犬」の本当の重さは、9話を読むと伝わる

「吠えるなよ犬」という一言だけを見ると、ただの挑発に思えるかもしれません。

ですが9話では、この言葉の前後にあるギルベルトの怒り、オリヴィアの決断、そして三人の関係が崩れる瞬間まで、一気に描かれています。

だからこそ、この場面はセリフだけでは伝わりません。

ギルベルトが初めて感情を見せた表情。

オリヴィアが思わず姿を現した空気。

そしてルシウスの冷酷さ。

この緊張感は、実際のコマで読むからこそ胸に刺さります。

『身分差に終わった恋を、今さらですが。』ネタバレ全話はこちら

  • URLをコピーしました!
目次