「柏崎が俺を変えたんだよ!」
内向的ですぐに周りの空気ばかりを読んで無難に過ごしていた高校時代の深見。
そんな彼を自分の意見が言える人間にしてくれたのがユウだった。
いま明らかになる高校時代の深見とユウのちょっぴり切ない過去エピソード。
『花嫁未満エスケープ』
18話の解説と感想です♪
今回のお話は、高校時代の深見くんが、ユウのことを好きになったきっかけと、
その後どのような理由で別れてしまったのかが、
深見君の頭の中で回想シーンとして詳しく描かれています。
結局のところ、ユウとの付き合いで失敗したその高校時代と全く中身が変わってない彼が、
この18話のラストで、いま一番言ってはいけないセリフをユウに発してしまうのです。
「なぜなんだ?深見くん…」
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もくじ
花嫁未満エスケープ【ネタバレ18話】柏崎が俺を変えたんだよ!
ユウとの緊迫した空気が流れる中、深見の頭の中では、
彼女と過ごした高校時代の切ない思い出が蘇っていた。
その頃、周りの空気ばかりを読んで、自分の意見をまったく言えなかった深見は、
たまたま文化祭でユウと同じ班になり、初めて彼女の素晴らしい人柄に触れ、
その圧倒的な”ヒロイン”としての存在感に、心を打ちぬかれてしまいました。
ユウから発信される言葉には、周りの誰もが納得して笑顔になる説得力があった。
誰も嫌な思いもせず、すべての流れが気持ちよく運んでゆく。
その時の深見には、どうしたってできないことを、高校時代のユウは当たり前のようにやってのけたのです。
深見は、そんなユウに対して、最初は強い憧れの気持ちを抱いて、
自分もユウのように、はっきりと自分の意見が言えるような人間になりたいと願った。
ある時、深見はユウを見習って、自分の殻を破り、自分の意見を発言したのです。
すると…
結果…深見のその提案はみんなに受け入れられ、
これまで空気ばかりを読んで周りに気ばかり使っていた気の弱い自分から卒業できたのです。
{俺も柏崎のように変わりたい!}
ユウへの強い憧れの気持ちが、いつしか彼を自分の意見が言える男にしてくれたのです。
さらに…
そこから深見が抱いていたユウへの憧れは、その後、彼女に対する”恋心”に変ってゆくのです。
柏崎が俺を変えたんだよ!
深見が積極的に意見を出して大成功の末に終わった文化祭のあと、
深見は勇気をふり絞ってユウに告白したのです。
彼の中でユウの存在は、憧れの対象から異性としての”大好き”に変ったのだ。
告白の答えは”yes”だった。
そこから深見とユウは健全な清い交際をスタートさせたのですが、
二人が付き合いだしてから少し経った頃、
深見はユウに、どうして自分と付き合うことをOKしてくれたのかを尋ねました。
彼の中では、クラスでヒロイン的な存在のユウが、
自分みたいな者のどこに惹かれる部分があったのかを、どうしても知りたかったのです。
もちろんユウは照れながらそのことに対する返答をするのですが、
ただ…
その時の深見は、自分がそもそも”モテ男”くんだということに気づいていなかった。
そうです…
実際のところ、普通にイケメンな彼は、ユウに告白する前から女子の間ではすごく人気の男子生徒だったのです。
言わばどこから見ても理想の彼氏像だった深見に告白されて、
どちらかと言うと驚いたのはユウの方だった。
そして…
ユウは深見を好きになった理由として、他の男子たちとは違って、
自分をしっかり持っているところだと答えました。
その言葉を聞いた瞬間、ドキッとした深見は、
「柏崎が俺を変えたんだよ!」と…思わず口から出そうになった。
しかし…
その時の深見は、もとから自分がそういうしっかりした男だったと思われたくて、
素直に自分の中の弱さをユウにさらけ出すことができなかったのです。
その時の自己保身的な彼の態度が、後にユウとの関係を終わらせることになってしまうことも知らず・・・
空気を読む性格
高校時代のキラキラしたユウとの幸せな日常は、あっという間に過ぎてゆく。
気づけばもう二人は高校3年生だ。
しっかりと自分のやりたいことがあり、目標に向かって着実に努力していたユウは、
自分の目指す東京の大学への合格に向けてまっしぐらだ。
しかし…
そんなユウの隣で、高校卒業後は地元の大学に進学して、その後は家業を継ぐつもりの深見がいた。
自分には目指すべき明確な職業や夢が何一つない。
どこまでも凡庸な自分。
結局…
ユウに憧れて自分を変えたいと望んだあの日から、根本的な部分で彼は何も変わっていなかったのだ。
だけど…
そんな空虚な自分の素顔を知られるのが嫌で、それからあからさまに深見はユウのことを避け始めた。
その結果…
高校を卒業する頃には、”自然消滅”のような形でユウと会話することすらなくなっていたのです。
それが深見とユウが過ごした高校時代の切ない思い出だった。
その後、ユウと地元で奇跡の再開を果たした深見は、
その時の後悔を胸に、猛烈なアプローチの末に、やっとユウと対等な関係で付き合うことができたのです。
なのに・・・
ここきてまた厄介な彼の”空気を読む性格”が顔を出してしまったのだ。
ユウと元カレのナオが元サヤに戻りつつあると勘違いした深見は、
自分が身を引くことで、ユウ気持ちを尊重しようと考えたわけです。
しかし…
そんな深見の自分がない意見を聞いたユウは、突然ひと筋の涙を流しながら、
「深見くんはどこにいるの?」
と…彼自身の気持ちを問いかけてきたのです。
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18話の感想
17話の後半から18話のラストにかけて、深見くんがとってきた一連の行動や発言は、
シンプルに女性が一番嫌がるタイプのものです。
「どうした深見くん!?」
いつも冷静で、男としての懐が深かった君は一体どこへ行ったんだ。
確かに、深見くんがいま直面している通り、人の性格はそう簡単には変わらないし変われない。
いや…もっと厳密にいうと、根本的な部分では人は変わらないのだろう!
しかし…自分の欠点や嫌な部分と向き合い、それを変えたいと思って努力することが一番大切なことであって、
他人は自分を変えようと、もがいて努力している姿に惹かれるんだと思う。
「それは男であれ女であれ」
しかも…
今の深見くんは高校時代に犯した失敗をまた繰り返して、自分の保身的な意見や態度に終始している。
人は弱い自分をさらけ出した時こそ成長への一歩です。
「無様でいい、情けなくていい」
とにかく自分の弱い部分や、どうしようもないくらいユウのことが好きなんだという想いを素直に伝えればいい。
「別れたくない!」
「一緒にいて欲しい!」
想いのままに必死で伝える。
自分の殻を打ち破ろうとあがいている深見くんの姿をユウは決して無様とは思わない。
そして…本当の自分をユウに分かってもらうために、言葉を尽くして彼女に説明するのです。
そもそもが深見くんの一途で誠実な部分に触れて好きになったユウですから、
自分を変えたいと努力してる深見くんを嫌いになるはずがないのですよ。
「ここが正念場だ深見くん!」
まるしーが最初から君を推してるんだからどうか頑張ってください。
「絶対にここで引いたらダメだ!」
今度の後悔は一生の後悔になってしまうよ。
なにより、最愛のユウを失ったことで、その先の深見くんの人生が逃げの一生になってしまう。
勇気を出して情けない自分をすべて今そこでさらけ出しなさい。
「ああ~まるしーが深見くんの側にいてアドバイスをしてあげたい!」
と…そこそこ深く『花嫁未満エスケープ』に埋没しているまるしーがいる。
そんな私はかなりのベテラン主婦だ。
「お前がしっかりしろ!」
と…自分に言いたくなる今日この頃であります…(笑)
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