著者:花衣ソノ / 砂川雨路
『かつて女の子だった人たちへ』
3話の解説と感想です♪
あざとく慎重に、それでいて抜け目なく世渡り上手な人生を歩いてきたレミ。
そんな彼女が今回ばかりは少し危険なギャンブル勝負に出ました!
それがユミから奪い取った恋人・敬士との少し急いだ”同棲生活”だ。
イヤでもお互いの本性が見えてしまう同棲生活において、
もし敬士にレミが承服できない欠点や問題が見つかったら…?
自分が希望するハイクラスな結婚生活に支障が生じてしまう可能性がある(汗)
ここまで順調に敬士との関係を構築してきたレミですが、
この3話からレミの無双状態にも少し不穏な空気が漂い始めます。
「やっぱり敬士という男は、レミが思っているほど理想的な結婚相手ではなさそうだ…」
2話の解説と感想はコチラ♪
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かつて女の子だった人たちへ【ネタバレ3話】先行投資な同棲生活!
先行投資な同棲生活!
敬士と抱き合っているシーンをわざとユミに目撃させて、
二人の親密そうな関係に気づかせたレミ。
これ以上に相手の心をへし折る嫌がらせはない(汗)
さらに…それからすぐにレミはこれみよがしな”ごめんねメール”をユミに送って、
ユミにその残酷な現実を通知したのです。
その後レミからメールが届いた着信音を聞いたユミは、
どこか「やっぱり…」という表情を浮かべて何かを考えている様子だった。
一方…
ユミに敬士と付き合っていることをメールで伝えたレミは、
なかなかユミからの既読がつかないことを少し気がかりに思いながらも、
これまでもユミには同じようなことを繰り返してきたのだから、
今後のユミとの付き合いも特に問題はないだろうと、
特に気する様子もなく本格的に敬士との結婚に向けてアグレッシブにことを進めて行きます。
まず…敬士から同棲することの約束を取り付けたレミは、
時間を置かず二人で済むマンションを探し、お気に入りの家具や家電を自腹で揃えました。
それはさながらレミの敬士との結婚に向けた”先行投資な同棲生活”という戦略的な側面がある。
すでにレミは敬士の実家が裕福だということも彼自身の口から聞き出しており、
そのうえ敬士が次男坊で、結婚しても実家で彼の両親と同居するハメにはならない、
まさにレミの理想とする最良の結婚相手であることも、
レミが先行投資してまでも敬士との関係を深めようとする大きな理由でした。
ここまでは全てレミの計画通りに事が運んでいます。
あとは敬士と同棲生活を送ることで、どんなマイナス要素が出てくるかという部分です。
もちろんホントにパーフェクトな人間などほとんどいないはずなので、
日頃の敬士のちょっとした言動や行動に時折り「んっ…!?」と気になる部分もないわけではないが、
レミの中では十分になまだ許容できる範囲の敬士に対する違和感だったので、
そこまで気にすることなく二人の同棲生活は順調に進んでいきました。
兆候
少し風向きがおかしくなってきたのは、同棲生活を始めてから2ヵ月が経った頃でした。
相変わらずラブラブな状態で同棲生活を過ごしていたレミと敬士ですが、
ある時、レミは敬士が先輩に誘われて”外国為替取引”いわゆるFX投資にハマっていることを知るのです。
それがまたかなりヤバそうな感じなのです(汗)
明らかに誘ってきた先輩を無条件に信じ切ってFX投資に熱を上げている敬士に危うさを感じるレミ。
しかし…今の順調な二人の関係にヒビが入ることを恐れて、
あまり敬士に強く意見できないレミがいたのです。
だが…やはり油断は禁物だ。
レミは敬士の危うさを感じ取って彼の行動を監視するために、
敬士がいつも使っている通勤用のカバンにGPSを仕込み、どんな時でも彼の行動を監視できるようにしました。
そもそも敬士には少しチャラい部分があり、浮気の面での心配もあったからです。
すると…
GPSアプリをチェック初めて間もなくレミが気づいたのは、
日中の敬士が頻繁にスマホを見ているという現状だ(汗)
昼間は仕事中なのにである。
何度もFX投資の画面をチェックしているのか、仕事の連絡が頻繁に入ってくるのかは分からないが、
スマホ画面を見ている頻度がハンパではないのです(汗)
もし…敬士が浮気をしているなら結婚前だから慰謝料の請求すらできな事態に陥ります。
レミの脳裏に危険信号が発動し始めました。
そんな時です!
ついにレミが恐れていた事態が発生したと思われる”兆候”が表れたのです(汗)
ついに敬士がレミを裏切ったのか…?
レミの全身に緊張が走ります!
やっぱり敬士には裏の顔があった…?
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3話の感想まとめ
ついにレミが理想結婚相手だと思った男が馬脚を現し始めました!
どうやら敬士にはきな臭い部分がかなりありそうだ。
ユミの好きになった男という事で、少しレミの男を見定める目が緩んでしまったのだろうか?
これまでスゴく慎重に自分を安売りせずにあざとく立ち回ってきたレミですが、
肝心なところでホストに貢ぐ女性のように財布のヒモが甘くなってしまった(汗)
やはり敬士の裕福な実家のことや、申し分のない肩書とそのパーフェクトなルックスが、
レミに危険なキャンブルをさせてしまったみたいですね。
3話の中で端々に見え隠れしていた敬士の危うい言動や行動が、
この先に訪れる二人の修羅場を暗示しているようです(汗)
同棲してから時折りレミが抱いていた敬士への違和感と不安感。
その直感は間違いなく正解だったのに、レミはその時点で引き返すことなく見ない振りをしてしまった!
これは明らかに「惚れた弱み」のような気がする。
まずもって同棲生活をスタートした時にレミが物件を探し、
家電や家具を自分の支出で買ってしまったことが大きなミスでした(汗)
同棲した時点でレミは敬士に対するムダな”金銭債権”を持ってしまったのです。
レミの手にその先行投資したお金が帰ってくる可能性は極めて低い!
その上3話のラストページで起こった二人の中が崩壊する危険性のある出来事。
確かにここまでレミは敬士を自分の手のひらで転がそうと、
自分のこれまで培ってきた男の操縦術を駆使して手名付けようとしているが、
思ったほどその手腕が発揮されていないのが今の現状だ。
それは恐らくレミが敬士と結婚することに必死だからどうしても立場が弱くなるからでしょう。
いつものイニシアティブが取れていないのです。
現時点では敬士が本当に結婚相手として相応しくない男なのかはまだ分からないですが、
だけど…それが分かってしまうのもすでに時間の問題だと思います。
それはレミ自身もよく分かっていることでしょう。
後半でレミが敬士とのメールでやり取りを交わしたあの内容。
「あれでレミは敬士の浮気を確信したようでした!」
そもそも女癖があまり良くないと知りながら敬士との付き合いを始めたレミです。
敬士の通勤バックにそつなくGPSを仕掛ける狡猾っぷりも発揮している。
もし…敬士が予想外にとんでもないジョーカーだった場合は別れたら済む話なのですが、
そこで大きな痛手になってくるのがレミの先行投資してしまった金額だ(汗)
いったい同棲生活の始めにどれくらい身銭を切ってしまったのでしょう?
その金額いかんによってレミはズルズルと敬士との関係を引きずることになるかもしれません。
レミにとってお金は何よりも大切なツールの一つです。
それをみすみすドブに捨てるようなことはしないはずだ。
なんだかレミが底のないアリ地獄にハマっているような気がしてしょうがない(汗)
それもこれも全て自らが蒔いた種であり、”因果応報”と言うやつだ。
恐らくレミのそんな様子をどこかでユミが見てほくそ笑んでいるのではないでしょうか?
きっとそうだ。
今頃ユミはレミが自分の仕掛けたトラップにハマってもがき苦しむ姿を想像して・・・
次回、レミと敬士の関係がどうなっていくのか目が離せない!
>>>『かつて女の子だった人たちへ』4話の解説と感想はコチラ♪
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