
第5話で描かれるのは、恵梨香の「潰し方」が一段階ギアを上げる瞬間です。
奪うだけじゃ足りない。
梓を“加害者”に仕立てて、二度と立ち上がれないようにする。
そんな空気が漂ったところで、七瀬課長が出すのが録音という一手。
言い逃れが得意な相手ほど、記録が効く。
第5話は、その現実がズシンと刺さる回でした。
5話の見どころ
5話最大の見どころは、恵梨香がDV捏造という禁じ手に踏み込むところです。
しかも怖いのは、殴る蹴るの派手さじゃありません。
言葉の並べ方で周囲の空気を作り、「梓が悪い」という前提を完成させていく。
この手の人間は、議論で勝てないんですよね。
だからこそ、七瀬課長の“証拠で止める”判断が気持ちいい。
慰謝料、離婚、決着。
スカッとするのに、後味が少しだけ不穏。
そのバランスが、5話を濃くしています。
5話の深掘り感想
- 春見 梓
言い返せない弱さを突かれるが、決着の場には立ち続ける - 七瀬課長
感情で殴らず、証拠で守る。現実的な強さが際立つ - 恵梨香
奪う→潰すへ。嘘で空気を支配する手口が最悪に更新される - 宗吾
同調して“加害側”を完成させる。夫として終わっているリスト
DV捏造の怖さは「殴る」より「語る」ほうにある
恵梨香のやり口は、相手を黙らせるための暴力ではなく、周囲を味方にするための言葉です。
断片的に“それっぽい話”を混ぜて、聞き手が勝手に結論へ滑っていくように誘導する。
そして宗吾がうなずく。
この瞬間、二対一が成立して、梓は反論の足場を失います。
DVの捏造って、嘘の内容そのもの以上に「周りが信じる空気」を作られた時点で詰むんですよね。
第5話は、その構造を真正面から見せてくるのが嫌にリアルでした。
録音は地味だけど最強。七瀬課長の勝ち筋がブレない
ここで七瀬課長が持ち出すのが、会話の録音です。
怒鳴らない。
論破もしない。
「その話、記録があります」で終わらせる。
相手が言葉で空気を握るタイプだからこそ、記録が一番効く。
恵梨香の“語り”が止まり、宗吾も黙る。
この瞬間の静けさが、胸スカの正体でした。
七瀬課長は、優しさで助ける人じゃなく、筋を通すために動ける人。
ここでまた「優良物件」の意味が更新されます。
離婚で一区切り。でも梓の心はまだ“相手基準”のまま
離婚が成立して、慰謝料も確保できる。
結果だけ見れば、ようやく地獄から出られた回です。
ただ、安心しきれないのは、梓がまだ「自分の軸」で立てていないところ。
決着の中心にいるのに、流れを作ったのは七瀬課長。
守られたことが悪いわけじゃない。
でもこのままだと、恵梨香みたいな人間にまた“空気”で押し切られる危うさが残る。
第5話は、救いと同時に「梓が変わる必要」を置いていった回でもありました。
5話は「嘘が崩れる回」だからこそ、怖さも残る
第5話で一番スカッとするのは、恵梨香の捏造が録音で崩れるところです。
ただ、胸スカで終わらないのがこの作品。
嘘が崩れても、恵梨香は平気で次の手を打つタイプだと分かってしまう。
だからこそ、次回が気になります。
