『この男、優良物件につき』第7話の濃い感想|七瀬vs恵梨香、勝負にならない一撃

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『この男、優良物件につき ~クレクレ義妹が私のすべてを奪ってきます~』1巻表紙

第7話は、恵梨香が「いつもの勝ちパターン」で七瀬課長に挑んで、あっけなく叩き落とされる回です。

誘惑して、空気を握って、相手を転がす。

梓の周りで何度も通ってきた手口が、七瀬には通用しない。

しかも勝敗がつくのが早い。

その一方で、家に戻ると空気が一転します。

梓の手料理が、七瀬の表情をほどいてしまう。

対決と日常の落差がきれいで、読後の満足度が高い話でした。

目次

7話の見どころ

7話の見どころは大きく2つです。

ひとつめは、七瀬課長と恵梨香の直接対決。

恵梨香の狙いは分かりやすくて、梓から奪うために七瀬も落としたい。

でも七瀬課長は、相手の「狙い」ごと見抜いて、会話の入口でシャットアウトします。

ふたつめは、梓の手料理で見える七瀬課長の素の顔。

完璧に見える人が、ふっと気を抜く瞬間があると、距離が一気に近づいた感じがします。

7話は、敵を退ける強さと、安心できる日常が同じ話に詰まっています。

◀ 前話:第6話のあらすじ&感想はこちら

7話の深掘り感想

  • 春見 梓:波風の中心にいたはずなのに、少しずつ日常を取り戻している
  • 七瀬課長:揺さぶられない。線引きが明確で、相手に期待を持たせない
  • 恵梨香:奪うことが自己肯定の道具になっていて、勝ち方が歪んでいる
  • 春見 宗吾:表には出ないが、確実に信用を落としていく段階に入っている

恵梨香の誘惑が刺さらない。勝負が始まる前に終わる

恵梨香は、相手が男なら落とせるという自信で動いてきます。

甘い声、近い距離、同情を誘う話。

梓の過去の恋愛で何度も成功してきたので、今回も同じ流れを踏もうとする。

でも七瀬課長は、そこに一ミリも乗らない。

視線も言葉も、相手を楽しませる余白がない。

この手のタイプが一番嫌がるのは、怒られることよりも、相手にされないことです。

7話は、恵梨香が得意な土俵を奪われて、焦りがにじむのが痛快でした。

七瀬課長の強さは、相手を裁くより線を引くところにある

七瀬課長が上手いのは、相手の人間性を説教で直そうとしないところです。

正しいことを言って勝つのではなく、入ってはいけない場所に入れない。

恵梨香に対しても、会話の途中で流れを変えず、最初から許可を出さない。

この線引きが、梓を守る一番の防波堤になります。

優しさの表現は人それぞれですが、七瀬課長は「余計な混乱を起こさない優しさ」を選べる人です。

だから“優良物件”が単なるイケメン枠で終わらない。

梓の手料理が効くのは、誘惑じゃなく生活だから

恵梨香の誘惑が「奪うための道具」なら、梓の手料理は「同じ家で生きるための行為」です。

すごい料理じゃなくてもいい。

気を張ってきた一日の終わりに、あたたかいごはんがあるだけで、人はほどけます。

七瀬課長が見せる柔らかい表情は、梓の努力を評価したというより、安心していい場所だと認識した顔に見えました。

恋愛の駆け引きではなく、生活の積み重ね。

この作品の強いところは、こういう場面で“関係が進む音”がちゃんとするところです。

▶ 次話:第8話のあらすじ&感想はこちら

7話は「格の差」と「ぬくもり」が同時に残る回

恵梨香のやり方は、奪える相手にしか通用しない。

七瀬課長は、そこを入り口で止める。

だから勝敗は一瞬でつきます。

でも7話が気持ちいいのは、倒して終わりではなく、家に帰って穏やかな空気が残るところ。

読み終わったあとに、次の話を追いたくなる余韻がしっかりあります。

▶ 『この男、優良物件につき』全話まとめはこちら

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