著者:もものもと
『妖狐の旦那さま~大正花嫁奇譚~ 』
9話の解説と感想です♪
比呂と邪神の極悪コンビに操られて我を失った実琴。
このまま比呂は九石家を思いのままに支配してゆくのか?
一方ですっかり以前のような下働きの下女に戻ってしまった灯里は、
己の定められた運命に従いそのポジションで生きてゆこうと決めていました。
灯里にこれほど切なくてやるせない気持にさせた責任はすべて実琴にある。
どうか灯里が完全に生きる希望を失ってしまう前に、
実琴よ…早く正常な意識を取り戻してくれ!
結局アナタしか今の最悪な状況を変えられる者はいないのだから・・・
「ようやく今回で灯里の屈辱にまみれた辛く悲しい時間が終わります!」
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もくじ
妖狐の旦那さま【ネタバレ9話】お前こそが無価値な人間なんだ!
まさか操られていない?
「も…申しわけございません」
居間で比呂と実琴がイイ感じになっている雰囲気のところに出くわした灯里が顔を真っ赤にしてその場を去ってゆく。
もうすっかり気分は九石家の使用人になってしまった感のある灯里が切ない(汗)
そんな灯里の姿を見て勝ち誇ったように実琴を誘惑してゆく比呂。
しかし…
よほど灯里に辛い思いをさせておくことが忍びなかったのか、
ここでようやく実琴は比呂に操られている演技をやめた。
最初から実琴は操られている芝居をして比呂と邪神の目的を探っていたのです。
彼はずっと正常だった。
明らかに数秒前とは違う生気を取り戻した実琴の表情や話し方に驚愕する比呂。
「ま…まさか操られていない?」
どうやら比呂も比呂に協力した紫月も実琴の力を甘く見過ぎていたようだ。
始めから比呂の術に操られてなどいなかった実琴は、比呂を少しの間泳がせていただけだったのです。
その結果で実琴が分かったのは、比呂がこの世に存在していてはいけない悪党だということだ。
正気を取り戻した実琴には到底敵わないと悟った比呂は恐怖に怯えて命乞いをする。
だが…
ただただ灯里が憎らしくて自分より幸せになることが許せなかった比呂を罵倒する実琴。
彼の怒りはまさに今頂点に達しています。
お前こそが無価値な人間なんだ!
憐れにも実琴の前にうなだれて命乞いをする比呂。
だが…そんな比呂に容赦なく実琴が怒りを込めて言い放ちます。
お前は捨て駒だであり、お前こそが無価値な人間なんだ!
そう言って本来の厄災の源は比呂だと吐き捨てた実琴の姿が徐々に妖狐の姿へと変化してゆく。
「ひっひぃぃぃ…バケモノ…!!」
恐ろしい妖狐に変化した実琴に腰をぬかして怯えながら逃げようとする比呂。
そんな比呂に実琴は灯里への想いを切々と語り、
どれほどその灯里を虐待し続けてきた華村家の人間に恨みを持っているかを伝えた。
そしていま妖狐になった実琴の手には真剣が握られている。
そんな実琴の前で号泣しながら死ぬのは嫌だと訴える比呂。
しかし…
もはやそんな比呂の言葉など実琴の心に届くはずもなく、鋭く光った刀が振り下ろされる。
ついにここまで灯里を虐げ続けてきた比呂が成敗される瞬間がやってきた。
はずだったのですが。
実琴が刀を振り下ろしたその瞬間に大きな”爆発”が起こったのです。
えっ…!?
一体何が起こったというのか?
実琴は?
比呂は?
どうなった…?
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9話の感想
これまでの実琴の灯里に対する態度をなんか見ていて、
なんとなく彼は操られている演技をしているのかなとは思っていましたが、
「やっぱりそうでした♪」
しかし…それにしてはもう少しうまいやり方はなかったものなのか?
どこかのタイミングで灯里にだけはちゃんと自分が正常であることを伝える瞬間があったはずなのに(汗)
せめて灯里だけには腹の内を伝えていて欲しかった。
実琴しか頼れる人がいない中で、どれほど灯里は心細く辛い思いをしていたかと思うと、
彼女が不憫でしょうがない。
例え実琴が比呂と邪神の目的を探るためだったとは言え、
いくらでも灯里に合図くらいは送れるタイミングはあったでしょうに(汗)
結果的に操られていないのだから後でどうにでもなると実琴は思っていたのかもしれないけど、
それは大きな間違いです。
もし…灯里が比呂と実琴のラブシーンを見た後に絶望して命を絶っていたらどうしていたのか?
またもとの奴隷同然な生活に嫌気がさして九石家を飛び出していたらどうするのか?
実琴は自分がすごく危険な賭けしていたことをちゃんと自覚しなければいけない。
たまたま以前までの使用人ポジションで生きていくことを受け入れた灯里だったからよかったものの、
そこに至るまでに苦しんだ灯里の心情を思うと胸が張り裂けそうになります(汗)
なにわともあれ…
「本当に実琴が心を操られていなくてよかった♪」
でも…
まだ問題はココからです。
なぜか比呂の息の根を止めきれずに、灯里が比呂を助けることになった今の現状は非常によろしくない(汗)
「一体あの大きな爆発は何だったのか?」
なんであそこまで大きな爆発を受けてまだ比呂が生きているのか?
邪神が比呂を守ったということなのか?
そして…
9話のラストページに登場した尻尾のたくさんある妖狐の姿が本来の実琴の姿なのか?
屋敷で起こっていることが分からな過ぎて頭が混乱してしまいます(汗)
それに今回の騒動で一番サイト主のまるしーが気になっているのは、紫月の処遇ですね。
例え九石家の将来を考えてやった主君への裏切りとはいえ、
本来なら命に代えても守るべき主君の命を危険にさらした罪はかなり重い。
というか間違いなく反逆行為だ。
実琴が本当に間違っていたのなら九石家の救世主となっていたかもしれませんが、
実際にはそうでなかった。
もし…実琴が本当に比呂と邪神の術に惑わされていたら九石家は破滅していたところなのです(汗)
紫月は九石家に仕える立場ある者として、絶対に間違ってはいけない重大なミスを犯してしまったのです。。
もし彼が武士ならば切腹ものです。
「実琴の判断が楽しみだ。」
紫月をどうするのか?
あとは比呂の処遇ですね。
灯里が比呂を助ける前にちゃん実琴がトドメをさせていればよかったのですが、
灯里がいる以上は比呂をすんなりと殺すことはできなさそうだ。
実琴が灯里の悲しむことをするとは思えない。
一番いいのは比呂が心から改心してくれたいいんだけど、
あそこまで人格が歪んでしまうとなかなか真っ当な人間にはなれないだろう(汗)
きっと生かしておいたらずっと灯里のことを恨みながら生きていくのでしょう。
あのバカで無能な両親と惨めな人生を送って行くのならばそれもいいかもしれない。
心情的には華村家の人間がなんの罰を受けずにそのまま平穏に生涯を終えるのはなんか違うような気がする(汗)
かといってあっさり殺されてしまうのもどこか物足らないし、
あの両親と比呂がどんな天罰を受けたらまるしーはスッキリするんだろう?
「なかなか難しいところだ!」
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