加害者には何の後悔も反省も望んじゃいないよ！
ただただ、死んでほしいだけだ！
何の抑揚もない声でそう言うと、カモは無表情に古本をクリーニングする大きな機械のスイッチをONにした・・・
『外道の歌』
3巻の解説と感想です♪
3巻はかつてないほどの怒りを胸に壮絶な処刑が不気味な音をたてて実行されました！
３巻の次のターゲットは、
『善悪の屑』2巻で登場した『家族乗っ取り事件』の犯人だ！
3巻の見どころ
今回の主役は、
そうです…
あの悪徳教団の教祖みたいなおばあちゃんの養子たちなのです。
榊ヨシ江は『善悪の屑』2巻でカモに人間避雷針にされて絶命したんです。
そう言えばこのおばあちゃん、自分には養子が5人いるとか言ってましたけどあれは本当だったんです（笑）
半年以上も親である榊ヨシ江と連絡が取れなくなって、
さすがに不審に思うようになった奈緒子を筆頭とする5人の養子たち。
やがて、ヨシ江がたかっていた被害者の家族からカモたちの情報を聞き出した養子たちは、
養母の敵討ちのためにカモ軍団への復讐に動き出します。
狙う立場から狙われる立場に変わった『カモメ古書店』のメンバーたち！
今回3巻の見どころは、当然その息詰まる両者の戦いです♪
果たしてカモ軍団は5人刺客たちの攻撃を返り討ちできるのか・・・？
ここにガチガチの復讐バトルが幕を開けました！
さて…
今回のキーワードは「まだまだぁ～♪」です♪
今回はカモの大事な人が残念なことにこの戦いの犠牲になってしまうんです（汗）
なので…
したがって今回のカモはかつてないほどメチャメチャにキレます！
2巻の解説と感想はコチラ♪
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外道の歌【ネタバレ3巻】今回のカモは完全にキレてる！
冒頭でも書きましたが、今回の悪党は以前カモたちにしっかり復讐されて殺された、
乗っ取り屋・榊ヨシ江の養子たち5人のメンバーです。
養母であるヨシ江とまったく同じ手口で家族に乗っ取りをかけて荒稼ぎする奈緒子という長女をリーダーとした養子軍団。
半年間以上もヨシ江との連絡が途絶えた事を不審に思った奈緒子が養母のことを調べてみると、
なんと…
二人組の男にさらわれたという情報を入手する。
さらに…
どうやら被害者遺族に依頼されたプロの殺し屋集団に始末されたことが判明したのだ。
すると養子たち5人はヨシ江のカタキを打つべく、カモたちの事をよく知る愛美（まなみ）の家族を手掛かりにして、
少しづつ『カモメ古書店』へと近づいてゆくのですが・・・
愛美
今回、カモたちの事をよく知る愛美ちゃんという女の子が再び登場してくるんですが、
残念なことにこの愛美の父親が、カモたちを捜索する過程の段階で無残な殺され方をしてしまうのです。
どうしてか・・・？
それは愛美ちゃんがとったある行動がきっかけとなるんですが、
彼女の父親は奈緒子たちの手にかかって自殺に見せかけて殺されてしまうのです！
＊ちなみにこの愛美ちゃんという少女は、
『善悪の屑』1巻の【集団うさぎ殺害事件】で登場したカモの死んだ娘と同級生のおしゃまでカワイイ女の子です♪
愛美が登場した事件はこちら
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＞＞＞善悪のクズ１巻の解説と感想はこちらコチラ♪
今回のカモは完全にキレてる！
カモにとって、娘みたいな存在だった愛美ちゃん。
自分たちと係わった事で彼女に取り返しのつかない不幸な結果を招いてしまうことになった（汗）
容姿軍団は何の罪もない純真無垢な少女から大切な父親を奪い、
2度と癒えることのないトラウマを刻み込んでしまった！
本編の中では悲しみにむせび泣くカモの姿は描かれていませんでしたが、
愛美のことを思うと気がふれそうなほど辛かったことでしょう。
そして…
自らの危険を顧みず、カモたちに迫る危険を知らせてくれた愛美。
なので、
今回のカモは完全にキレてる！
敵のリーダーである奈緒子を捕獲してきても説教じみた言葉を伝えたり、犯した罪の懺悔なんて一切させません。
淡々と使い道がよくわからない大がかりな機械に奈緒子をセットししたかと思えば、
死ぬよりも苦しい地獄をゆっくりゆっくり与えていくんです（汗）
相手が声にならないうめき声を上げて血しぶきがはじけ飛んだとしても、
「まだまだぁ～♪」
と…声を張り上げてまったく機械を止めようとはしません。
カモの目はその時、完全にイってました…（汗）
それは悲しみとか怒りとかをとっくに超越してしまった人間の表情である。
だが…
そんなカモの姿は目の前の人間が潰れてゆく様を見ながら必死になって何かに耐えてる姿にも映る。
この3巻では、大事な仲間との悲しすぎる別れがあった辛いストーリーが描かれています。
なかなかヘビーな内容でした。
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3巻の感想
『カモメ古書店』の可愛い協力者である愛美ちゃんとの別れはホント悲しい気持ちでいっぱいになった。
幼い子供が傷つけられるのはどんな内容であっても辛くていたたまれない（汗）
変に利口過ぎた愛美ちゃんだけに奈緒子の本性に気づいてしまったんです（泣）
あの公園ですぐにカモたちの事を教えてたら彼女の父親は死ななくてよかったのかもしれない！
たぶん愛美ちゃん自身もそれが分かってるだけに、小学生の女の子が背負う十字架としては大きすぎるな～
めずらしく全編にわたる一つのエピソードはとんだ悲しい事件となってしまいました。
一番最初にトラと奈々子がやってたあのバカバカしいゲームの時間がなんと愛おしいことか・・・
愛美ちゃんのお父さんが殺されてしまってから、いくら奈緒子たちに復讐しても空しいだけでしたね。
これほど復讐に意味を持たなかった事件も珍しいくらいです。
カモたちとの最後の別れの時、
「頑張ってね…」
と言ってカモとトラにハグをした愛美の態度。
また一つ、カモは決して癒える事のない心の傷を抱えてしまいました。
いや～今回の話は読んでてホント辛かった！
愛美ちゃんの存在は本作の中で唯一なごませてくれるオアシス的な存在だったですからね～
できれば又、元気な姿で登場して欲しいな～
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