著者：宮之みやこ/アンティーク
『龍神の最愛婚～捨てられた姫巫女の幸福な嫁入り～』
3話の解説と感想です♪
悠久の時を生き続けてやっと結月にたどり着いた蒼玉。
一体これまで彼はどれだけの時代を見守り続けてきただろうか？
なぜ…彼はあんなにも結月との再会に感無量だったのか？
なぜ…彼は結月の背中に自分の目印を刻んでいたのか？
今明かされる何百年も何千年も村を守護してきた龍神さまの真実。
彼には昔、心から愛した一人の姫巫女がいたのです・・・
「確かに納得した。結月は蒼玉が探し求めたあの姫巫女の生まれ変わりに間違いない！」
2話の解説と感想はコチラです♪
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龍神の最愛婚 【ネタバレ3話】蒼玉と巫女の出会いと別れ！
蒼玉と巫女の出会いと別れ
何千年もの長きに渡って武河野という自然豊かな地域の山や川、
そして人々の暮らしを見守り続けてきた龍神さま。
それが蒼玉でした。
今回のお話は、蒼玉と巫女の出会いと別れまでが描かれます。
それは人の世が乱れた戦国の時代にあった出来事でした。
各地で合戦が続き、山や川が多くの死体で穢れ、蒼玉は満身創痍の状態で村の穢れを祓い続けていましたが、
次第に体内に溜まった穢れの辛さに耐えられなくなってきたその時、
生まれ変わる前の結月と初めて出会ったのです！
当時の彼女は今の結月とそっくりの姿をした巫女さんです。
彼女に浄化を施してもらった蒼玉は、すっかり気力と体力を回復することができました。
これが遥か昔、結月のご先祖さまと蒼玉が知り合いになったきっかけです。
穢れを浄化してもらった蒼玉は、巫女に何かお礼をさせてくれと言いました。
神様さまだから人が望むほぼ全ての願いを叶えることができるわけだ。
なのに…
その心優しき巫女さんは、自分が面倒を見ていた捨て犬の子供を、
自分の家では飼えないから蒼玉に託したいと言ってきたのです。
それが巫女の願いだった。
なんと欲のない人間だ。
実のところ…蒼玉は目の前の巫女が家族から虐げられていたことを知っていたのです。
にもかかわらず願いが子犬の面倒でした。
蒼玉はハクと名付けられたその子犬を巫女から大切に引き取った。
残酷な結末
あの心優しき巫女と再び会いたいが為に同じ場所から動かずにいた蒼玉。
初めてであったその日から名も知らない彼女の笑顔が頭から離れないのです。
その後…何度か巫女と交流する楽しい時間を過ごしました。
ずっとこのまま彼女の笑顔だけを見続けていたいと思った蒼玉でしたが、
彼が人間に対してそんな感情を持ったのは初めてのことであり、
蒼玉がこの世に目覚めてから数千年が経過した時の中で、
初めて名前を知りたいと思ったのがその巫女でした。
次に会ったら必ず彼女の名を訪ねてみよう。
完全に蒼玉はあの巫女に”恋”をしたのです。
しかし…
二人のそんな淡い関係には残酷な結末が待っていたのです（汗）
その結果…
蒼玉は愛しい巫女の名前を聞けずじまいで彼女は天に旅立ちました。
ちょうど今回の結月が殺されかけたように、身内からの悪意で巫女はその短い一生を終えたのです。
巫女の亡骸を前にして愛する人を亡くした彼の慟哭は見るに堪えない様子だった・・・
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3話の感想
蒼玉が結月のご先祖さまの巫女と出会ったのは日本の戦国時代ということなのかな？
結月が生きている今の時代がどの時代背景なのか分かりませんが、
このご先祖さま巫女が亡くなってそう長くはない時代に生まれ変わっているような気がしますね。
少なくとも明治時代以降ではなさそうだ。
人間とも神様の知り合いともとくに仲良くしようとはしなかった孤独を愛する蒼玉。
そんな一匹狼の彼がピンチの時に救われた一人の姫巫女に恋をしたというわけですね。
確かに子犬のハクちゃんエピソード見せられたら納得ですね（笑）
「あれは恋に落ちちゃうわ♪」
これまで何千年の時を生きてきた蒼玉だけどホントに一度も人間とじかに交流を持ったことはなかったのでしょうか？
道端で巫女さんがダメージを受けてる神様を目撃しても、
そこまで動揺しない世界線がちょっと笑えますが、
あの時代、確かに蒼玉は結月のご先祖さま巫女に熱烈な想いを抱いていたのは間違いないようです。
そしてそして…
その時にご先祖さまが面倒を見ていたあのカワイイ捨て犬ちゃんがハクだったわけですね。
今では蒼玉と意思の疎通ができて彼からひと時も離れないハクです。
あれからずっと一緒だったんだ。
それを思うとなんか泣けてくる（汗）
ただ…
ハクは普通の犬なのにずっと生き続けていたのだろうか？
ちょっとその辺の細かい部分が読み取れません。
まぁ～そんな細かいことはともかく、結月が家に戻らないと言ってくれてよかった。
さすがにこの期に及んでまだあのクズ家族と一緒に暮らすとか言ってたら引いてしまう（汗）
というかそれならただのマゾじゃんということになってしまいます。
結月はずっと美月の”影役”から解放されたかったわけですから、
やっと蒼玉に連れ去ってもらって美月からも久々宇家からも自由になれたのです。
これから彼女は失った青春を取り戻さなくてはいけません。
たくさん自由を謳歌して楽しいことをいっぱい経験しなければ！
ただ…そこで少し心配なのはその自由を蒼玉が許してくれるかだ。
とにかく彼は結月と出会った瞬間から彼女にベタ惚れ状態です（汗）
なので現時点では二人の温度感は天と地ほども異なるわけだ。
生まれ変わったといってもで前世の記憶がまったくない結月にとって、
蒼玉のことは完全に初対面の龍神さまということになる。
今後…蒼玉が結月の前でどんな振る舞いをするかで二人の関係は変わってきます。
「ちゃんと結月と恋愛関係になれるのか？」
とにかく蒼玉は絶対に結月に対してガッツいてはいけません。
今のところ結月にとって蒼玉はピンチを救ってくれたイケメンの神様という存在なのですから。
それに…
結月の人生を大きく狂わせたあの背中のアザの問題もあります。
あれって見方を変えたら蒼玉の酷い嫌がらせであり虐待なんですよ（汗）
もし…
結月があのアザのことで蒼玉のことを恨んだとしても仕方がないのです。
なんたって彼はかなり長いあいだ結月のことを見つけられなかったヘボ神様です。
不吉な刻印を付けられてそのまま数年間も放置されて、
そのおかげで結月は死にたくなるような辛い日々を耐え続けていたのです。
だから…
これからは何があっても結月の意思を尊重して、彼女がやりたいと思うことはなんでもやらせてあげて欲しい。
そうする責任が蒼玉にはあると思います。
「頼むぞ…蒼玉！」
あと…
余談ですがこの3話の蒼玉ベストショットは29ページです♪
頬を赤くして結月に想いをぶつける蒼玉にキュン。
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