1話の振り返りと2話の見どころ
家族ですら知らない郁が夜妖人と会話ができる能力に気づいた名家の次期当主・桐島昴(きりしますばる)は、
ある日なんの前触れもなく小山内家に突然やってくると、腹違いの妹・華蓮と義母から虐待を受けていた最中だった郁のことを助け、
その場で郁に向かって「お前を花嫁として迎えに来た」と、まるで災害に遭った被災者の救出に来た救助隊員のような口調と態度でプロポーズしたのです。
これが本作第1話で描かれたラストシーンの模様でした。
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今回紹介する『黒妖の花嫁』第2話の見どころや感想は、巨大な財力にものを言わせて強引に郁との政略結婚を小山内家の当主に承諾させた昴は、
最初に提示していた倍額の結納金を支払うことで、その日のうちに小山内家から郁を連れ帰ることを父親に応じさせたのです。
一方…わずか半日で人生が大きく変わって戸惑いの中にいた郁は、これまでずっと不遇な生活を強いられてきた小山内家から解放されてホッとした思いもつかの間、
桐島家の本家へ向かうその道中で、自分を救い出してくれた王子様から信じられない言葉が飛び出して…
2話のポイント
- 郁にとって救いの神だと思われた桐島昴から言い放たれた惨すぎる確認事項
- 桐島家の当主が次期当主となる孫の昴を忌み嫌う理由とは…?
- 緊張と恐怖の初夜
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黒妖の花嫁【2話】深掘り感想
- 小山内郁(こやまうちいく)
夜妖人(やようじん)と会話が出来る白雪のような髪と瞳を持つ姿の少女。母方の旧姓は糸原家。 - 桐島 昴(きりしますばる)
大和場帝國(やまとばていこく)屈指の名家、桐島家の次期当主、陰陽寮特殊部隊(おんみょうりょうとくしゅぶたい)、軍の大尉で22歳 - 小山内華蓮(こやまうちかれん)
郁の腹違いの妹
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- 綾小路 英二(あやのこうじえいじ)
華蓮の婚約者。次期当主。 - 小山内久子(こやまうちひさこ)
郁の父親の愛人で継母 - 桐島尭明(ぎょうめい)
桐島家の現当主。昴の祖父。昴を穢(けが)れた血だと罵っている。 - フミ:桐島家の使用人
幸せになれるとは思うな
本作のヒーロー役にしてヒロイン・郁の旦那さま桐島昴についつい惚れちゃう部分は、郁をイジメている義母と義妹に対する容赦ない態度ですね…♪
いわゆる「鼻にもかけない態度」はああいう彼の態度のことを言うのでしょう。
昴が小山内家の主人に向って義母と義妹のことを「この性悪ども」などと平然と言ってのける様子がなんとも爽快でした…♪
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この母娘はホントに極悪な二人ですから…!
昴というクールガイは郁にとって白馬に乗った王子様という存在ではないのですが、郁に繋がれていた理不尽な運命の鎖を力ずくで引きちぎるパワーを持っている男性です。
なんたって郁は昴から求婚されたわずかその数時間後には、実家の小山内家をあとにして桐島家の本家へ向かう馬車に揺られているのです。
これは昴だからこそのなせる業。
ただ…郁の今の状況って彼女の人生に希望が生まれたってことなのか…?
その答えは昴が回答してくれました。
まだ起きている現実に頭がついて行かない郁に向けて彼の容赦ない言葉が郁に突き刺さります!。
「この結婚は政略結婚だ。幸せになれるとは思うな」
なんと…普通の女性ならこんなセリフを聞いた時点で人生が詰んだと思って絶望することでしょう。
ある意味で死刑宣告と同じだ。
でも…郁は、一瞬だけ全身に緊張を走らせた後に間髪入れず「承知しました」と不幸せ確定の政略結婚をすんなりと受け入れたのです。
このシーンには郁の色んな感情が詰まっていてすごく見ごたえのある切ない場面だった…。
郁にとっては例え幸せになれないと分かっている相手との結婚でさえ、実家よりはまだましなのです。
なんて悲しい人生なんだ…。
化け物同士の結婚
小山内家もかなりヤバイ人間たちの巣窟でしたが、大和場帝国で屈指の名家・桐島家はそれに輪をかけてヤバそうな一族です。
桐島家の現当主・尭明(ぎょうめい)は昴の祖父なんだけど、あからさまに昴のことを嫌っている一族の支配者です。
そしてその大嫌いな孫が連れてきた妻・郁に向かって「汚らわしい」と言ってこき下ろします。
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昴がそんな尭明の嫌悪感を前面に出した態度にクレームをつけて二人はバチバチの状態です。
まるで真剣で切り合うような昴と尭明のやり取りから分かるのが、尭明は昴のことをバケモノ扱いしていることです。
「桐島家の汚れた血の持ち主」それが桐島家における昴の立ち位置なのです。
さらに尭明は昴と郁を前にして「化け物同士の結婚」という表現を使って二人のことを愚弄しました。
あれは郁はもとより昴までもが普通の人間ではないとする言い方です。
髪も瞳も真っ白で夜妖人のようなルックスを持ち、その夜妖人と普通に会話ができる郁は明らかに普通の人間ではないと推察できますが、
まさか昴も普通の人間ではないということなのか…?
加えてすでに亡くなっている昴の父親のことが気になりますし、亡くなった郁の実の母の糸原家の血を受け継いだ郁を妻に欲しがった昴の真意。
色々と複雑な事情が混在していて今後の展開が気になってしょうがない…。
あと一つ…
とりあえず二人の初夜はあの感じでは何ごともなく終わりそうだ…。
幸せを望まないと決めた花嫁
祝福される結婚でも、
愛を育む関係でもない。
『黒妖の花嫁』2話で描かれるのは、
幸せにはなれないと理解した上で受け入れる政略結婚です。
期待しなければ、
傷つかずに済む──。
そう自分に言い聞かせながら、
花嫁は夜妖人の一族の中へと足を踏み入れていきます。
この結婚に救いはあるのか。
それとも、さらに深い闇が待っているのか──。
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