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名も知らず【ネタバレ3話】地獄のような疑似家族生活!

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著者:ヤナギナギ

『名も知らず

3話の解説と感想です♪

相馬が突き付けてきた冷酷な条件。

「鈴を渡すか俺と3人で暮らすか?」

どちらも飲めるはずがない相馬の提案に苦渋の表情を浮かべてうな垂れるしかない彩音。

相馬に見つかった時からこうなる事を恐れていたからこそ、町を出て行こうと考えていた矢先に、

最悪のタイミングで自分が体調を崩して相馬の世話になってしまったわけで…。

しかも…相馬はここぞとばかりに自分が父親だと鈴に告げるという卑怯な作戦に出てきた。

母親が苦しんでいる時に愛する我が子が助けを求めた相手が、

最も関わって欲しくない人物だったという最悪の結果を受け止めながら、

やり場のない口惜しさと怒りをにじませたまま、鈴のために悪夢との同居生活を選択せざる負えなくなった彩音の心中は…

「彩音は色んな悔しい思いを吹っ切って相馬をフル活用するマインドになれればすごく楽なんだろうけど…。」


2話の解説と感想はコチラです♪
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名も知らず【ネタバレ3話】地獄のような疑似家族生活!

地獄のような疑似家族生活

「鈴を渡すか俺と3人で暮らすか、どっちがいい?」

相馬が彩音に提示した選択肢は、どちらも彩音にとって選ぶことのできない究極の選択だった。

すでに相馬から自分が父親だと伝えられている鈴はすっかり彼をパパだと信じ込んで喜んでいるし、

彩音と鈴を見つけた時点で相馬は二人がどこへ逃げ隠れしようと地の果てまで追いかけてくるだろう。

仕方なく彩音は相馬が住んでいる豪華なマンションで鈴と3人で暮らす方を選んだ。

鈴を手放すなんてことはあり得ない。

こうして彩音にとって権力と金の力でねじ伏せられた”地獄のような疑似家族生活”がスタートしたのです…(汗)

彩音にはひと月の家計費として相馬から40万円が入金された通帳が渡されました。

医師とはいえ一介の勤務医でしかない相馬がなぜこれほど経済的に余裕のある暮らしぶりなかは、

彼の父親が医療財団の理事をするほど資産家の御曹司だからである。

相馬は彩音が想像した以上にハイステイタスな人間だったのです。

「立派な家の息子がレイプ犯とは…あんたの親も可哀想」

すべてが相馬のペースで話が進む中で彩音には。吐き捨てるように嫌味を言うことでしか気持ちの持って行きようがなかった。

鈴や世間には喧嘩別れした二人がヨリを戻したという体裁を繕うことになり、

全ては鈴のために という唯一二人の意見が合致したその理由一転において、

殺伐とした愛も信頼もない3人での殺伐とした日常が始まったが、

この時の彩音にとって相馬と暮らすことはただの時間稼ぎにすぎず、

この先のどこかで絶対に相馬から逃げ出す方法を見つけてやると心に誓っていました。

仮面夫婦の演技

相馬のマンションで暮らし始めたことですごく幸せそうにしている鈴がいます。

ママとパパがいる日常は、まだ4歳の鈴にとって嬉しくてしょうがないのだろう。

そんな鈴のために3人でいる時は絶対に喧嘩をしないと話し合った彩音と相馬でしたが、

どうしても彩音の方が相馬に対して笑顔を向けたり、自然に話しかける”仮面夫婦の演技”ができずにギクシャクしてしまう…(汗)

当たり前だ。

ほぼ脅迫とも思えるやり方で半強制的に相馬のマンションで同居させられ、

ましてや相馬は彩音にとって今でも凶暴なレイプ犯でしかないのです。

そんな男を相手に例え演技と言えども微笑みながら会話をすることなんてできやしない。

今は相馬が彩音に近づくだけで彼女の体はビクついて拒否反応を引き起こしてしまうのです。

彩音が終始そんな状態なものだから、さすがの相馬も自分を憎む気持ちが根深い彩音にため息が出てしまう。

相馬の立場からすると決して彩音を虐げるつもりはなく、

なんとかこのまま自然な形で家族になっていければという思いがあるのだろう。

しかし…彼は知らなかった。

3人での暮らしが始まって一週間を過ぎているが、

周りがどんなに相馬と彩音がよりを戻したというウソを信じて祝福してくれたとしても、

鈴がどれだけ相馬のことを本当のパパだと慕っていても、

5年前に彩音が相馬から凌辱されたあの日の恐ろしい感触と匂いは一切消えず、

毎朝 相馬と同居する部屋で目覚める地獄を感じ、ずっと悪夢を見ているような日々の時間。

相馬の存在する生活圏で生きていることがずっと怖くて怖くてしょうがないのです…(汗)

彩音は毎日のごとく相馬のもとから鈴を連れて逃げ出す方法はないかと考えている。

急がないと鈴と相馬が本当の親子としての絆をドンドンと深めていく一方だからだ。

だけど…

今の彩音にはズルズルと3人の生活が続いていく現状を虚しく過ごすしか術がなかった。

そんなある日のことです。

トツゼン彩音の身に厄介な事態が発生します。

それは5年前の悪夢を思い出させる”Ω性”特有のアレ・・でした…(汗)

どうする…彩音?


 

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3話の感想まとめ

今回のエピソードは彩音が痛々しくて見ていられなかった…(汗)

サイト主のまるしーはこの記事の冒頭で、悔しい気持ちを吹っ切って相馬の地位と財力をフル活用して、

経済的に安定した楽な生活を送る方向へマインドを切り替えた方が良いだとか、

いかにも彩音の心情をないがしろにした無責任な発言をしてしまったけれど、

実際に相馬から凌辱された彩音の傷ついた気持ちを考えたら、間違ってもそんな軽いことを言ってはならなかった。

「本当に申し訳なく思います」

まるしー自身もまるしーの知り合いにも男性から凌辱された経験のある女性がいないので、

彩音が受けた精神的な傷の大きさなんて想像すらすることができない。

今の彩音を見ていると、例え何があっても相馬と家族になることなんてありえないという気持ちが強い。

相馬に触れられただけで体がビクついて緊張が走っているくらいですから。

「相当な重症だ!」

それほどあの夜の出来事は彩音の心と肉体に深くて大きな傷を刻み込んだのですね…(汗)

ただ…

一方の相馬としては、運悪く突発的にα性の”ヒート状態”を発症してしまったわけだから、

あくまでも自分の意思とは関係なく起きてしまった悲劇であり、

彼は一般的に言われるレイプ魔の類ではないのです。

これもまた不憫だ。

償いようのない罪を償わなければいけないほど難しいものはないだろうな…(汗)

客観的に見ても相馬は相当にガマン強く彩音と対峙しているように思えますし、

あそこまで彩音に嫌悪感が丸出しな拒否反応を示されたら、彼の方も精神的にキツいはずだ。

それでもなんとか彩音との距離を近づけようと努力している姿勢が現れています。

「本来はごく普通に心優しい人物なのかもしれません。」

相馬が時折り彩音に辛辣な言葉を言ってしまうのは、

戻せない時を戻させようとする彩音への苛立ちなのかもしれない。

なんとか彩音と上手くやっていきたいのに…。

だけど…そんな相馬の思い以前に彩音の方はまったく相馬とともに過ごす未来を考えていません。

鈴を連れて彼から逃げる。

ただそれだけをずっと毎日考えている状態なのです。

すでに鈴の前で相馬への辛辣な態度を露わにしてしまう彩音の精神状態は、もはや限界に近付いていると思われます。

「なにか二人に大きなきっかけがあればいいんだけど…。」

と…そう思った矢先に彩音に発情期がやって来ました。

もしかしたらこれで何かが変わるかもしれない!

彩音が発情期になる前日の夜には、相馬との暮らしが辛すぎて鈴を手放そうとまで考えた彩音です。

愛する我が子を失ってでも相馬と一緒にいることが耐えられないと思った彩音の心情を思うと泣けてきます。

不憫という言葉では片付けられない彩音の悲惨な境遇が可哀想でホント辛かった…(汗)

今後どれだけの時間を相馬と過ごそうとも彩音の気持ちは1ミリも変わることはないのだろうか…?

この先、著者のヤナギナギ先生はこの二人の関係をどのように描いて行くのか…?

いままで全く見たことのないストーリーなだけに全く予想が付きません。

だからこそこの作品は近来稀に見る”名作”なんだと思う。

ある意味で全くストーリーの先行きが予測できない作品ほど読んでいて楽しいものはない♪

なので…今はひたすら彩音と相馬の距離が近づくのを期待して見守っているばかりです。

とりあえず彩音が鈴ちゃんを手放す決断に至らなかったことだけはホッとしました。

そりゃそうだよね。

彩音にとって鈴ちゃんはこの世でたった一人の血が繋がった”家族”だもんね。

いつか相馬もその中に入れてもらえる時が来たらいいのですが…。

そういえばまだ彩音の家族のことや生い立ちとかがまったく描かれていませんね…。

気になります。

 

>>>『名も知らず』4話の解説と感想はコチラ♪

 

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